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太田述正
2022/01/08(土) 10:07:35 ID:Lwp8q2be
私がTVに出ていた頃に、大阪と東京で何回か共演したことがある、労働省OBの中野雅至教授
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E9%87%8E%E9%9B%85%E8%87%B3
・・彼は、当時、私のコラムを読んでいて、私の属国論を知っていた・・と似た名前の人がいるなあ、と思いつつ、中野剛志の書いたものとか話したこととかを読んだことがなかったので、初めて(どちらも彼が話したことですが)、読ませてもらいました。
あなたが結論的におっしゃっていることはその通りだと思います。
わざわざ(中共封じ込めを事実上謳っていた頃に)TPP反対論考を彼に書かせたり、経産省も芸が細かいですねえ。
それにしても、彼の評論家ないし学者としての矜持に大いに疑問符がつくハナシではあります。
なお、私のコラムを読んでいるかいないかは知りませんが、彼の言ってることの多くの部分に私は不同意です。
とても全部は取り上げられないので、少しだけですが、以下に目を通してください。↓
○前の方の記事から:
<核時代に入ってからはそうとも言えない。北朝鮮を見よ。↓>
「・・・戦争を避けるためには、・・・勢力不均衡をつくってはならな<い>。・・・
<「いま」ではなく、「戦後」。↓>
いまの日本では、財政担当は国防よりも目先の財政健全化を優先し、国防担当は「財政的に無理」と言われると反論できないのが実情。
<もうそれを通り過ぎ、日本は脳死してしまっている。↓>
そのため、日本は非常に危険な状態にあると言わざるを得ない・・・
<中共はそもそも覇権国家など目指していない。↓>
中国は、アメリカと「世界の覇権」を争っているわけではなく、せいぜい東アジアにおける地域覇権国家になることを目指しているにすぎない・・・
<米国にモンロー主義時代の西半球地域覇権国家回帰の将来はない。中共は中南米も「席捲」するだろう。いずれにせよ、米国には中共封じ込めに今のところ強い戦略的動機がある。↓>
アメリカは西半球の地域覇権国家、中国は東アジアの地域覇権国家として、両国は太平洋を挟んで十分に共存することができますからね。だから、アメリカには、かつてのソ連封じ込めとは違って、中国封じ込めに強い戦略的な動機がない・・・
<米国はニクソンドクトリンの当時から、日本を「独立」させたい願望があり、それは現在でも変わっていない。↓>
もしアメリカが中国を東アジア秩序の基軸と認めるとすると、中国に対抗しようとする日本は東アジアを不安定化させるおそれがあり、アメリカにとって好ましからざる国家ということになります。・・・
<ありえない。結果としてそうなることはありうるが・・。↓>
アメリカは中国を地域覇権国家とする東アジア秩序を容認したうえで、日本に対しては、中国中心の東アジア秩序に従属することを求めることになるというシナリオもあり得ることになります。
<核抑止力を、潜在敵国同士である二つの大国の両方に同時に依存できるはずがない。↓>
それは、日本が事実上、米中両国の「属国」としての地位に置かれることに等しいわけです。・・・
<中共に核抑止力の一部または全体を依存するのが「悪夢」だとして、米国にその全体を依存し続けたことの結果脳死に至ったことは「正夢」なのだが・・。↓>
このような、日本にとって悪夢のようなシナリオも、決して非現実的ではないんです。
<脳死した日本が自主防衛を目指す?・・悪い冗談だ。↓>
・・・そのような事態を防ぐには、日本は自主防衛について真剣に考える必要が・・・当然・・・ある・・・」
○後の方の記事から:
<「資本主義」を除き、それが常識ではないのは日本人だけ。なお、「資本主義=個人主義=ゲルマン文化由来のイギリス人のway of life」、というのが、(面倒くさいから単純化するが)私の説であることはご承知の通り。↓>
「ヨーロッパ各国が戦争を繰り返すなかで、試行錯誤をするうちに、知らず知らずのうちに、貨幣制度も中央銀行も資本主義も、そして国家すらも生み出されてきた<という、>・・・かなりショッキングな事実<があります>・・・
<「国家」=「欧米の国家」、としないと誤り。↓>
そもそも、戦争と国家は不可分な関係にあります。・・・」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E9%87%8E%E9%9B%85%E8%87%B3
・・彼は、当時、私のコラムを読んでいて、私の属国論を知っていた・・と似た名前の人がいるなあ、と思いつつ、中野剛志の書いたものとか話したこととかを読んだことがなかったので、初めて(どちらも彼が話したことですが)、読ませてもらいました。
あなたが結論的におっしゃっていることはその通りだと思います。
わざわざ(中共封じ込めを事実上謳っていた頃に)TPP反対論考を彼に書かせたり、経産省も芸が細かいですねえ。
それにしても、彼の評論家ないし学者としての矜持に大いに疑問符がつくハナシではあります。
なお、私のコラムを読んでいるかいないかは知りませんが、彼の言ってることの多くの部分に私は不同意です。
とても全部は取り上げられないので、少しだけですが、以下に目を通してください。↓
○前の方の記事から:
<核時代に入ってからはそうとも言えない。北朝鮮を見よ。↓>
「・・・戦争を避けるためには、・・・勢力不均衡をつくってはならな<い>。・・・
<「いま」ではなく、「戦後」。↓>
いまの日本では、財政担当は国防よりも目先の財政健全化を優先し、国防担当は「財政的に無理」と言われると反論できないのが実情。
<もうそれを通り過ぎ、日本は脳死してしまっている。↓>
そのため、日本は非常に危険な状態にあると言わざるを得ない・・・
<中共はそもそも覇権国家など目指していない。↓>
中国は、アメリカと「世界の覇権」を争っているわけではなく、せいぜい東アジアにおける地域覇権国家になることを目指しているにすぎない・・・
<米国にモンロー主義時代の西半球地域覇権国家回帰の将来はない。中共は中南米も「席捲」するだろう。いずれにせよ、米国には中共封じ込めに今のところ強い戦略的動機がある。↓>
アメリカは西半球の地域覇権国家、中国は東アジアの地域覇権国家として、両国は太平洋を挟んで十分に共存することができますからね。だから、アメリカには、かつてのソ連封じ込めとは違って、中国封じ込めに強い戦略的な動機がない・・・
<米国はニクソンドクトリンの当時から、日本を「独立」させたい願望があり、それは現在でも変わっていない。↓>
もしアメリカが中国を東アジア秩序の基軸と認めるとすると、中国に対抗しようとする日本は東アジアを不安定化させるおそれがあり、アメリカにとって好ましからざる国家ということになります。・・・
<ありえない。結果としてそうなることはありうるが・・。↓>
アメリカは中国を地域覇権国家とする東アジア秩序を容認したうえで、日本に対しては、中国中心の東アジア秩序に従属することを求めることになるというシナリオもあり得ることになります。
<核抑止力を、潜在敵国同士である二つの大国の両方に同時に依存できるはずがない。↓>
それは、日本が事実上、米中両国の「属国」としての地位に置かれることに等しいわけです。・・・
<中共に核抑止力の一部または全体を依存するのが「悪夢」だとして、米国にその全体を依存し続けたことの結果脳死に至ったことは「正夢」なのだが・・。↓>
このような、日本にとって悪夢のようなシナリオも、決して非現実的ではないんです。
<脳死した日本が自主防衛を目指す?・・悪い冗談だ。↓>
・・・そのような事態を防ぐには、日本は自主防衛について真剣に考える必要が・・・当然・・・ある・・・」
○後の方の記事から:
<「資本主義」を除き、それが常識ではないのは日本人だけ。なお、「資本主義=個人主義=ゲルマン文化由来のイギリス人のway of life」、というのが、(面倒くさいから単純化するが)私の説であることはご承知の通り。↓>
「ヨーロッパ各国が戦争を繰り返すなかで、試行錯誤をするうちに、知らず知らずのうちに、貨幣制度も中央銀行も資本主義も、そして国家すらも生み出されてきた<という、>・・・かなりショッキングな事実<があります>・・・
<「国家」=「欧米の国家」、としないと誤り。↓>
そもそも、戦争と国家は不可分な関係にあります。・・・」