太田述正コラム#9888(2018.6.16)
<皆さんとディスカッション(続x3740)>

<太田>(ツイッターより)

 「米大統領、対中制裁を承認 追加関税、発動なら対立激化必至 …」
http://www.msn.com/ja-jp/money/news/%e7%b1%b3%e5%a4%a7%e7%b5%b1%e9%a0%98%e3%80%81%e5%af%be%e4%b8%ad%e5%88%b6%e8%a3%81%e3%82%92%e6%89%bf%e8%aa%8d-%e8%bf%bd%e5%8a%a0%e9%96%a2%e7%a8%8e%e3%80%81%e7%99%ba%e5%8b%95%e3%81%aa%e3%82%89%e5%af%be%e7%ab%8b%e6%bf%80%e5%8c%96%e5%bf%85%e8%87%b3/ar-AAyFpJa?ocid=ientp
 トランプの米国は、EU、カナダ、そして中共・・むろん日韓も・・とほぼ全世界、相手に貿易戦争遂行中。
 日本は先の大戦を、独伊と結んだだけで戦い「戦勝」できたが、米国は、没落を早めるだけの「大敗戦」へ?

 ハーヴァード大が、1920~30年代にユダヤ人入学数を抑えるために用いたところの、人格評価で鉛筆を舐める方法で、ずっと、アジア系入学者数を押さえてきており、アジア系が入学者の4割以上を占めるべきところ、2割弱に抑えていることが分かった。
 リベラルの人種主義はトランプのよりも陰湿だよ。
 OB、職員の子弟、スポーツ選手、が入学で優遇されるのは当然で、問題にされてるのはそれ以外の入学者。
 ちなみに、黒人、ヒスパニック、アメリカ原住民の扱いは白人と同じ。
 なお、同様の「方針」がアイビーリーグの全大学で共有されている模様。
https://www.nytimes.com/2018/06/15/us/harvard-asian-enrollment-applicants.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&clickSource=story-heading&module=first-column-region&region=top-news&WT.nav=top-news
 まっこと、懲りない米国だねえ。

<FM>

 前回初めて<オフ会に>参加させていただき楽しいひとときを過ごさせせていただきました
 今回も宜しくお願いいたします。

<太田>

 ちょっと宣伝させていただくと、今回のオフ会「講演」は、今までの中で最も密度の濃いものになると思います。
 「島津斉彬コンセンサス」について話をさせていただく、ということは既に申し上げてきているところ、どのようにこのコンセンサスが形成され実行に移されたか、が、自分で言うのもなんですが、驚天動地的なというか、コロンブスの卵的なというか、発想で「解明」されているところがミソなんですよね。
 これでもって、日本、ひいては世界の近現代史に係る、私が解けなかったところの、残された諸疑問がほぼ全て氷解したので、恐らく、読者の多くの皆さんにとってもそうだろうと勝手に想像している次第です。
 「ディスカッション」さえ読む機会がないところの、太田コラム読者でない方々は、本当に本当にお気の毒です・・なーんちゃって。
 出席申し込みは下掲から。↓
https://www.ohtan.net/meeting/

<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 前回の藤井七段対局の衝撃、まだ冷めやらず。↓

 <このユーチューバー(元奨励会員)のトツトツたる語り口が、衝撃の大きさを示してるようでえーね。↓>
 「藤井七段、衝撃の77同飛車成りをエルモで約1時間読み込ませてみた結果・・・」
https://www.youtube.com/watch?v=wRmKiFFaH44
 <プロ棋士達の衝撃ぶりがひしひしと・・。↓>
 「藤井聡太七段の妙手『7七同飛成』に対する棋士の反応まとめ 竜王戦5組決勝 石田戦・・・」
https://www.youtube.com/watch?v=NEvsAMzptl8

 戦略・戦術を何一つ学べぬ者達が、格闘技スポーツの指導者やれるっての、不思議だなあ。↓

 レスリング栄氏の謝罪会見、協会関係者は上出来と絶賛した・・・
http://www.msn.com/ja-jp/sports/news/%e3%83%ac%e3%82%b9%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0%e6%a0%84%e6%b0%8f%e3%81%ae%e8%ac%9d%e7%bd%aa%e4%bc%9a%e8%a6%8b%e3%80%81%e5%8d%94%e4%bc%9a%e9%96%a2%e4%bf%82%e8%80%85%e3%81%af%e4%b8%8a%e5%87%ba%e6%9d%a5%e3%81%a8%e7%b5%b6%e8%b3%9b%e3%81%97%e3%81%9f/ar-AAyHYxA?ocid=ientp#page=2

 宗主国事大主義者め。↓

 「日大アメフト事件が米大学スポーツでは起こり得ない理由・・・」
https://diamond.jp/articles/-/172462

 カイロ大学に直接取材すりゃ終わりだろが。
 文春もからっきしいくじないね。↓

 「小池百合子都知事のカイロ大学「卒業証書」画像を徹底検証する・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/14869282/
 「・・・小池百合子知事は・・・カイロ大卒業という学歴が事実ではないとした月刊誌「文芸春秋」の記事に関し、「卒業証書も有り、大学側も認めている」と改めて否定した。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/14870107/

 インドはスモッグで滅びる寸前?↓

 Delhi’s air pollution is now so bad it is literally off the chart・・・
 Meteorologists said the presence of a layer of dust across the city is also trapping heat, sending temperatures soaring in excess of 40C.・・・
 India, home to 14 of the world’s top 20 most polluted cities, has the highest rate of respiratory diseases of any country.・・・
 ・・・about half Delhi’s 4.4m schoolchildren had stunted lung development and would never completely recover.・・・
https://www.theguardian.com/world/2018/jun/15/delhi-blanketed-by-smog-so-toxic-it-cant-be-measured

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 日中交流人士モノ4連打。↓>
 「【ざ・北京】日本人料理長がちまき作りに挑戦・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/0615/c94689-9471956.html
 「【ざ・北京】中日で比べっこ!「子供の日」に欲しいプレゼントは?・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/0601/c94689-9466346.html
 「「一帯一路」の急行列車に乗る日本企業 中国は開放的・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/0615/c94476-9471921.html
 「ピンク大好きな杭州の日本語教師「中国の全てのパンダの写真を撮りたい」・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2018/0615/c94473-9471856.html
 <ここからは、サーチナより。
 よくまとまっている。↓>
 「・・・中国メディアの網易はこのほど、「日本を知ろうとしないのは、あまりに勿体無いことだ」と論じる記事を掲載した。
 記事は、まず中国人の日本に対する感情は非常に複雑であることを指摘し、日本文化に触れ、日本のさまざまなものに対して好感を抱いている中国人がいる一方で、日本のあらゆるものを排斥し、日本を訪れる同胞すら蔑視するほど激しく日本を敵視する中国人もいると紹介。
 日本を敵視する中国人は当然のことながら、日本を旅行で訪れることもなく、深く知ろうともしないと指摘しつつも、日本には中国が学ぶべき点も多く、そうした意味で日本を知らないというのは「勿体無い」ことであり、自国をさらに成熟させるための機会を自ら放棄しているのと同じとの見方を示した。
 続けて、中国が学ぶべき日本の美点として、「信用を重視する社会」であること、「礼儀を重んじる文化であること」、「国民の民度が高いこと」、「社会の管理が厳しくなく、人びとの自律に任せた管理であること」などを挙げた。確かに中国では社会の管理が非常に厳しく、特に政治面においては監視・統制が徹底された社会であると言えるだろう。また、中国ではありとあらゆるものの偽物が流通し、食べ物も安心して口にできないほど粗悪品が出回っているが、こうした問題の背後には、民度だけでなく、信用の欠如もあると言えそうだ。
 記事には中国のネットユーザーから多くのコメントが寄せられており、「政治的な問題を抜きにすれば、中国人が日本人に学ぶべき点が多いのは紛れもない事実」、「確かに日本人の自らを律する精神性は中国人にとって恐怖だ」といったものが見られた。」
http://news.searchina.net/id/1661406?page=1
 <累次の使いまわし記事。↓>
 「日本で偽札が少ない理由、それは日本のお札が「技術へのこだわり」でいっぱいだからだ!・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1661408?page=1
 <これもまあそう。↓>
 「自分の荷物じゃないのに、ここまで丁寧だとは・・・日本の引越しサービスに驚愕・・・中国メディアの快資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1661424?page=1
 <材料は定番だが、表現が・・。↓>
 「・・・中国メディアの今日頭条は・・・中国人留学生が日本の病院に入院した体験を紹介し、日本と中国の医療サービスにどのような相違があるかを説明する記事を掲載した。この中国人は日本で入院するという体験をしたことから、周囲の中国人から「病室の様子やサービスはどのようなものだったのか」と尋ねられるという。しかし、「日本の医療サービスを知って、驚きのあまり精神が崩壊しないよう心の準備をしておいてほしい」と先に忠告した。
 記事は、日本では入院患者でも基本的に家族の世話を必要とせず、患者1人で入院することも可能であることを紹介し、食事はもちろん、風呂なども必要に応じてサポートしてくれると説明した。それだけでも中国人にとっては羨ましいことだが、「看護師の手厚く、そして、親切な看護は異国での手術という大きな不安を和らげてくれた」と大きな感謝を抱いていることを伝えた。
 また入院生活については、病室は清潔に保たれ薬品臭いなどもしなかったことや、入院初日に病棟での食事や入浴、就寝など1日の計画書を渡され「日本人は何事も計画をする」と感想を漏らした。病室は狭くても機能的に作られているので快適で、「24時間いつでも看護師を呼ぶことの出来るスイッチまで付いている」と紹介した。」
http://news.searchina.net/id/1661430?page=1
 <そうなんだよー。↓>
 「・・・中国メディア・東方網は・・・「どうして一部の日本人は、日本が中国文化を継承していると認めないのか」とする記事を掲載した。
 記事は、「韓国人やベトナム人に比べると、日本人は中国文化をリスペクトし続けてきた。なかには『今の日本は、中国よりも中国らしい』と言う人もいるくらいだ。しかし一方で、日本人は中国人が思っているように、日本が中国文化を継承しているとは考えていないのである」とした。
 そのうえで、一部の日本のネットユーザーからは「日本文化は独自のものであり、中国文化は異なる」との声が常々聞かれると紹介。中国にいる日本人留学生に話を聞いても、やはり「日本の文化は中国文化を継承したものではない」との見方が多く見られたとし、「どうしてそのように考える日本人がいるのだろうか」と疑問を提起した。
 その答えとして記事は、日本人留学生の説明を紹介。ある留学生が「日本はこれまで、いかなる国の文化も『継承』はしてこなかった。中国文化も単に『吸収』したに過ぎないのだ。古代、日本人は中国が先進的だと認識して、中国の文化や制度を採用してきた。しかし、文化全体を見れば、日本の文化は中国文化から枝分かれしたものではない。日本人は、中国文化を採用してそれを改良した。欧州人がローマ文化を吸収したのと同じだ」と語ったとしている。
 また、別の留学生が「確かに、4世紀ごろから日本人は中国の物質文化を自国に持ち帰った。持ち帰った芸術品や建築、ファッション、食器などは、時間の経過とともに改良と調整を重ね、日本独特の状況に適応させてきた。日本人の精神は決して簡単な模倣や継承ではなく、実際に使っていく中で自分に合う形で発展させていくというもの。総じて、日本は中国の文化を継承している訳ではなく、中国をはじめとする外国とは異なる独自の文化精神を持っているのだ」と論じたことを紹介している。」
http://news.searchina.net/id/1661462?page=1
 <ほぼ同じく。↓>
 「・・・中国メディアの快資訊は・・・日本の明治維新が成功した理由に関する記事を掲載した。
 記事は、日本で明治維新が成功したのには3つの理由があると分析している。その1つが「国民性」だ。「他人との和」を大切にする日本人は、集団意識が強く、認識や目的を共有しやすいため、西南戦争はあったものの、大きな分裂や内戦が起きることがなかったという。
 さらに、当時の「国際情勢」も日本にとって有利に働いたと指摘。ペリー来日から10年足らずで米国では内戦がぼっ発し、ロシアもトルコと戦争中で日本とは1875年に樺太千島交換条約を締結している。ヨーロッパではプロイセン=フランス戦争がぼっ発するなど、大国が日本の改革を妨害する状況でなかったことが大きかったと分析した。
 3つ目として記事は、全面的に近代文明を受け入れたことが成功の鍵だったと分析。あれだけ叫んでいた攘夷を、討幕と同時にあっさりと放棄し、欧米の制度を取り入れるために岩倉使節団をヨーロッパに派遣したと指摘した。この岩倉使節団は、発足したばかりの明治政府のトップが軒並み参加して、長期間日本を留守にしたという異例の使節団で、当時の明治政府がいかに近代文明の導入に必死だったかがうかがえる。
 記事は最後に、日本はたった40年ほどで遅れた農業国から列強に並ぶ近代国家へと、全く違う国に生まれ変わったと感心しつつ称賛した。」
http://news.searchina.net/id/1661463?page=1
 <そんなに驚かないくても・・。↓>
 「日本の新幹線には驚きの仕組みがあった・・・なんと座席が取り外せた!・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1661460?page=1
 <フンフン。↓>
 「中国人が日本の飲食店で一番「気まずいな」と思うことってなに?・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1661459?page=1
 <分かっちゃないねー。↓>
 「中国メディアの網易はこのほど、「すべての日本人はまるで『病』に罹患しているかのように、ひたすらルールを守り続ける」と論じる記事を掲載した。
 記事は、敗戦国である日本が戦後、瞬く間に復興を遂げ、世界の経済大国となった背後には「国民がルールを守る」という要因があったとしながらも、ルールを守るということは「古いやり方に固執する」ことにもつながりかねないことだと指摘した。
 続けて、日本人は確かに礼儀正しく、日本社会には秩序が存在するとしながらも、日本に活気がなく、大都市であっても生き生きとした感覚がないのは「日本人がルールに縛られ過ぎているためではないか」と主張。日本人が「古いやり方」かどうかを疑うこともなく、誰に言われるでもなくルールを守ろうと固執する様子はまるで「病気のようだ」と主張し、ルールや規則を守りすぎるのも問題ではないかと主張した。」
http://news.searchina.net/id/1661461?page=1
 <「韓国に近接する国」って北朝鮮なのに、そう言わないところ見ると、既に完全に中共の属国だからかな。ま、韓国も完全に属国化すりゃ、単に日中共催ってことになって、アリじゃないかい?↓>
 「・・・今日頭条は・・・「できるのか? 韓国サッカー協会が・・・中国・日本および韓国に近接する国・・・によるサッカーワールドカップ開催を提唱し始めた」とする記事を掲載した。・・・」
http://news.searchina.net/id/1661464?page=1
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 一人題名のない音楽会です。
 「ピアノの可能性(補遺)」の2回目です。

J. S. Bach Air on the G String ピアノ:Jonathan Charles Starkey
https://www.youtube.com/watch?v=EPrKqbctx8U

Beethoven Fur Elise ラグタイム編曲・ピアノ:Ethan Uslan
https://www.youtube.com/watch?v=mCfGXwx1mJs

Beethoven 7th Symphony, mv. 2 ルンバ編曲・ピアノ: Joachim Horsley
https://www.youtube.com/watch?v=mZRb0FyAa9s

Piazzolla Libertango 編曲:山本京子 ピアノ:高木早苗
https://www.youtube.com/watch?v=pCMR_MiVWOg

 オマケ。Happy Birthdayをコラム#9776で取り上げたが、その続き。

Chopin風編曲・ピアノ:Edoardo Brotto
https://www.youtube.com/watch?v=fihmHmMSgak
タンゴ風編曲・ピアノ:Ricardo Vieira & Tomohiro Hatta
https://www.youtube.com/watch?v=7CQz1wF198w
ジャズ風編曲・ピアノ:Jonny May
https://www.youtube.com/watch?v=4sZmPHJPvZE

 オマケのHappy Birthdayオマケ。ピアノじゃないが・・。

Verdi Schubert Rossini Wagner風編曲: Peter Weiner 指揮:Nader Abbass オケ:Qatar Philharmonic Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=Ig4pUBc7N7Y
Bizet Tchaikovsky風編曲 以下同様。
https://www.youtube.com/watch?v=ns-GLf8uuaY
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太田述正コラム#9889(2018.6.16)
<『岡正雄論文集 異人その他 他十二篇』を読む(その4)>

→非公開