太田述正コラム#10384(2019.2.19)
<皆さんとディスカッション(続x3988)>

<太田>(ツイッターより)

 「恋愛対象を「同性」もしくは「男女」と答えた20代女性が、2013年度調査では12.2%でしたので、3.2%増加しています。…
 「セックスの経験がない」と回答したのは20代男性40.6%、20代女性25.5%<だったのが、それぞれ、>34.1%、…20.9%は「セックスの経験がない」<へと減っ>ています。…」
https://www.nipponnosex.jp/pickup.html
 前者はレスビアンの増加、後者は童貞の減少、というわけで、日本において性志向性(縄文性)は深化している。
 でも、少子化傾向は止まってないねえ。
 ところで、セックスの「経験人数は増える傾向にあるのに、20代男性だけ増えていない」(上掲)のは不思議と言えば不思議だな。

</8VunFhE>

 「天皇陛下を「主犯の息子」扱い 韓国では罪や恨みは子が継ぐもの・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/16026438/
 儒教と恨の思想が結びついてしまっていることが韓国人の精神世界をおかしくしている原因の一つと解釈していいのかな?

⇒「罪」の継承の方は、漢人文明における(私の言う)一族郎党命主義・・儒教がそれを正当化した(コラム#省略)・・の系であるところの族誅の考え方あり、日本も部分的、例外的に継受している
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%8F%E8%AA%85
が、これは、弥生文化に由来するもの・・軍事的必要性に基づくもの・・ではないか。
 (清盛が頼朝を殺そうとしたことを想起せよ。但し、殺していない
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E9%A0%BC%E6%9C%9D
ところにも、弥生人の縄文化の進展が感じられる。
 また、石田三成の嫡男も殺されていない。
https://blog.goo.ne.jp/rekishi_tabi/e/678ccf3869bb752881de15aedc3d2b7b )
 「恨み」の継承の方は、朝鮮において生まれたところの、恨の文化由来の一族郎党命主義の独自の系である、と言えそうだ。(太田)

<太田>

 <USさん、>北朝鮮の「解説」を作ってみました。
 これをもとに、スライド案を作っていただければと思います。

               記

北朝鮮

 私は、北朝鮮の方が、一貫して、韓国に比べて、親日的であり続けている、と思っています。
 例えば、韓国ではいまだに全面解禁がなされていない日本語歌詞、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E3%81%A7%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E8%A1%86%E6%96%87%E5%8C%96%E3%81%AE%E6%B5%81%E5%85%A5%E5%88%B6%E9%99%90
が、禁止されたことがありません。
 実際、Youtubeで、北朝鮮の歌手が日本の歌謡曲を日本語で歌っている動画など、いくらでも見つけることができます。
 それどころか、金正日や北朝鮮の将官達が日本の軍歌を好んで歌っていたという証言まであります。
http://freezzaa.com/archives/1701
 その金正日は、妻に迎えたのは在日出身者の高英姫でした・・ご存知のように、彼女が金正恩の母親です・・し、日本人の料理人の藤本健二氏をそばに置きました。
 また、中国人を装わせるのなら容易だというのに、日本人を拉致までして日本人を装わせるためにスパイに日本語教育を施しました。
 こういったことから、金日成と帝国陸軍が密かに通じていた、という可能性すら私はあると思っています。
 帝国陸軍と中国共産党やベトミン(共産主義者達が中心)との関係(注)を思い起こしてください。

(注)「・・・日本軍がフランスの植民地だったベトナムに進駐したのは、1940年である<が、1945年の>終戦時約8万人いた軍人<のうち、>約600人が留まった。ホー・チ・ミンらが率いる「ベトナム独立同盟」(ベトミン)に参加するためだ。再植民地化をもくろむフランスとの戦いで、約半数が亡くなったとされる。・・・旧日本兵は、各地の士官学校の教官となって戦争の知識を教えた。54年にベトナムがフランスを破った「ディエンビエンフーの戦い」では、司令官の参謀の半分を日本兵が占めていた。・・・」
http://www.sankei.com/column/news/170228/clm1702280003-n1.html  

 こうなると、日本文明総体継受戦略という点では、金王朝と中国共産党は同じで、どういう順序で何を継受するかが違っているだけだという見方だってできそうです。
 どちらも、日本史を少し前の時点から反復しようとし、中国共産党は幕府的な政権の樹立から、北朝鮮は天皇制的なものの樹立から、始めたのではないか、また、中国は、その後、人間主義、次いで日本型経済体制の継受にとりかかって現在に至っているのに対し、金王朝はこれから日本型経済体制の継受を始めようとしているのではないか、と・・。

<US>

 北朝鮮の解説、ありがとうございます。
 トランプ、日本、そして世界の解説は先日いただきました。
 あとは習近平ですがこのスライド#11における習近平の戦略は、下記のような体系の図で良いですか?

内政戦略(日本文明継受)⇨ 阿Q性を人間主義性へ回心、文官優位を軍優位へ
外政戦略(日本の独立/再軍備)⇨ 単独での対米国対峙が心許ないので日本を独立、再軍備させアジア復興勢力側に巻き込む

 これと本日いただきました北朝鮮の内容を並列的に図示してみます。

 またそうなると、トランプ、日本、そして世界 のところでは北朝鮮の出番はないので、トランプ、日本、そして世界は改めて、次のページに回した方が良いと思います。
 そこには、アジア復興を旗印に全球的覇権国家を目指す中国とアジア復興などさせじとする米国、その間にある日本(日本の独立・再軍備という目的では中米どちらも同じ、それがアジア復興への協力か、アジア復興阻止への協力かと中米それぞれの日本への期待値は異なる)、の図を書き、世界史的視点で、<コラム#10378>に記載の下記を付記しようと思います。

世界(今後の注目点):
 
中国の国力がいつ米国を凌駕するか。
日本は再軍備するか、するとしてそれはいつか。
再軍備した場合、その日本は弥生モードに転換するのか、それともモード転換を止揚するのか。
中国が日本の政治体制の継受を開始するのはいつか。
(系–中国軍が党軍から国軍に転換するのはいつか。)
中国が日本との提携を過去に遡る形で宣言するのはいつか。
インドもまた日本文明総体継受に乗り出すかどうか。

 ご助言があればぜひ。
 どうぞよろしくお願いします。

<太田>

 よさそうですね。
 こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。

 それでは、その他の記事の紹介です。

 恥ずかしいと言ってるヒマあるんなら、早く日本「独立」を!↓

 「トランプ氏ノーベル平和賞推薦 米から依頼 野党「恥ずかしい」と首相批判・・・」
https://mainichi.jp/articles/20190218/k00/00m/010/257000c

 もう過去の話はいいや、早く裁判を。↓

 「ゴーン被告が3社統合案、逮捕で協議は頓挫 ・・・」
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20190219-OYT1T50057/

 で、副賞はないの?↓

 「躍進・大坂なおみに日本選手初「ローレウス賞」・・・」
https://www.yomiuri.co.jp/sports/etc/20190219-OYT1T50107/

 なんでこのニュースを(BBCやガーディアンは当然だが)NYタイムス迄大きく取り上げるんだよ。↓

 The Japanese automaker, which employs 3,500 at its Swindon, England, plant, is set to close the site by 2021・・・
https://www.nytimes.com/2019/02/18/business/brexit-honda.html

 青木ヶ原での自殺防止に尽力するミュージシャンの紹介だ。↓

 Restoring faith to Japan’s sad forest・・・
https://www.bbc.com/news/av/world-asia-47283343/restoring-faith-to-japan-s-sad-forest

 食指が動かないんだが・・。↓

 「AIスピーカー普及率5.9% 電通デジタル調べ・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41399590Y9A210C1X30000/

 だからー、ユダヤ人側にも問題が・・。↓

 「「アンネの日記」を教育課程から削除、批判集まる クロアチア・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/16040390/

 あーら、そーだったの。↓

 ・・・1919 was the fulcrum of momentous musical activity when jazz — in many forms and many definitions — was nurtured, whether by Europe<(人名(太田))>, Whiteman or the growing number of jazz musicians who understood it.・・・
https://www.nytimes.com/2019/02/18/opinion/the-year-jazz-came-into-its-own.html

 エルサレムの岩のドームに立つアルアクサモスクは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共同施設として作られた、との説が。↓

 Israeli Researcher Proposes New Explanation to Why Dome of Rock Was Built on Temple Mount・・・
https://www.haaretz.com/israel-news/.premium.MAGAZINE-the-little-known-story-behind-jerusalem-s-most-iconic-and-controversial-site-1.6938420

 へー、リュケイオン跡が観光できるようになってたんだー。↓

 Athens in Pieces: In Aristotle’s Garden・・・
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%86%E3%83%AC%E3%82%B9

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 と、習ちゃんがご心配。↓>
 「日本経済は2018年に景気回復の歩みが鈍化・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/0218/c94476-9547243.html
 <ご愛顧、ありがとうござんす。↓>
 「・・・2018年にアウトバウンド観光客の間で人気があった10大都市は次の通り。中国香港地区、東京、ソウル、大阪、ドバイ、エディンバラ、中国澳門(マカオ)地区、シンガポール、サンフランシスコ、名古屋。・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/0218/c94476-9547208.html
 <日中交流人士モノ。↓>
 「東京で中国留日同学総会の新年会・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/0218/c94473-9547207.html
 <ここからは、サーチナより。
 そだよー。↓>
 「日本はなぜ世界でもトップクラスの先進国になれたのか・・・
 今日頭条・・・記事は・・・チャイナドリームを実現させるには、慢心せず「謙虚になって、日本人の良いところから学ぶべきだ」と伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1675751?page=1
 <定番だが、上掲の実践例として改めて紹介しておこう。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本人のエンジニアと知り合って「差」を感じたという記事を掲載した。
 今日、中国のスマホメーカーが世界的にシェアを伸ばしていることから分かるように、中国の電子機器分野は急成長している。記事の中国人筆者は、電子部品製造に関わる日本のエンジニアと知り合い、同業者として「中国との違い」を尋ねてみたそうだ。その日本人は、中国人は「仕事を差不多(チャアブドー)で済ませる」、つまり、仕事ぶりが「適当」、「雑」だと指摘したという。
 「差不多」は中国人が最も好んで使う言葉の1つだろう。これは「大体」、「適当」という意味で、おおらかな国民性を体現した言葉とも言えそうだが、精密さが要求される電子部品まで「差不多」の基準で作ってしまうのが中国人だと指摘している。
 例えば、サンプルを作る際にも、中国人はすぐにゴーサインを出すが、日本人は何度もダメ出しをして計算し直すと記事は紹介。細かな表を作り、誤差の許容範囲も細かく定め、1つでも数値が合わないとやり直すと、その細かさを伝えた。「日本人に付き合っていると疲れる」と本音ものぞかせているが、妥協しない日本人に付き合うと、「結果はとても良い」ものだという。
 筆者はさらに、日本人のエンジニアと一緒に働き、彼らの「良い習慣」にも気が付いたと紹介。例えば、「自分の使った道具は自分で同じ場所に戻す」ことで、基本中の基本ではあるが、それができないので感心しているのだろう。また、規格に合わなかった製品でさえ、注意深く回収し、しかも「回収用の箱を持ち歩いている」と驚いた様子で紹介した。
 筆者は結論として、中国人自身は、「国内のエンジニアは勤勉で苦労を厭わない」と自賛しているが、気まぐれで長続きせず、速さだけを追及して新製品に群がり、市場も安さだけを武器にするため質を追及せず、ブームが過ぎるのが速いと問題点を指摘。これらはすべて「仕事や製品に対する態度」に問題があると分析した。」
http://news.searchina.net/id/1675774?page=1
 <中身はともかく、成田エキスプレスを取り上げたのは初めてでは?↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、日本を訪れた際に成田エキスプレスに乗車したという中国人の手記を掲載し、「細部への配慮に心が温まる思いだった」と伝えている。
 成田エキスプレスは大きなスーツケースを持った乗客が多数利用することから、車内のデッキ部分にはスーツケースをはじめとする荷物を置くスペースがあるのだが、記事の中国人筆者は「ただ荷物を置くのではなく、荷物が盗まれないようダイヤルロック式のチェーンがたくさんあるのは中国と違う点だ」と紹介。乗客は自分で暗証番号を決めることができ、安心して荷物を置くことができると紹介した。
 さらに、車内のトイレは男性用と女性用に分かれていたと紹介。日本ならばごく当たり前のことだが、「中国の鉄道には男女兼用のトイレもまだ多い」と伝えつつ、成田エキスプレスの女性用トイレは「女性専用の設計になっていて、使いやすかった」と称賛した。また、異臭などもなく、清潔だったこともポイントが高かったと伝えた。
 また記事は、成田エキスプレスの車内には至る場所に「点字」があって、目が不自由な人への配慮を感じることができたと主張。こうした配慮を「まさに周到」と表現し、中国では見られない様々な配慮に「心が温まる思いだった」と伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1675775?page=1
 <SUICAを持ち出して、日本へ行けキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「東京の地下鉄は怖いが、Suicaが1枚あれば旅行がずっと便利になる」と、このカードを勧める記事を掲載した。
 Suicaは、電車やバスなどで使えるJR東日本のICカードだ。現在では、モバイルSuicaの登場でより便利になっている。記事は、東京の地下鉄がいかに外国人にとって難しいかを紹介。地図を見るだけで非常に複雑であることが分かり、「蟻も感心するほど」ではあるが同時に「怖い」とも感じるそうだ。
 しかし、「Suicaがあれば怖くない」と記事は紹介。さすが自販機天国の日本だけあり、Suicaは「自販機で買える」と購入の便利さを伝えた。外国人向けに、英語でも対応していると紹介している。また、首都圏だけでなく、北海道から九州まで広い範囲で利用できると伝えた。ただ、日本全国ではないほか、新幹線や特急券は購入できないとしているが、Suica対応の自販機ではグリーン券を買うことができるようだと伝えている。
 さらには、「いろいろなところでカードが使える」とも紹介した。マークがあるところでは、バスや自販機、コインロッカーやコンビニなどでも電子マネーとして利用でき、中国国内のバスカードよりも利便性が高いと称賛している。」
http://news.searchina.net/id/1675780?page=1
 <材料は全て定番。↓>
 「中国メディア・東方網は・・・日本に滞在するうえで中国人が注意すべきことを紹介する記事を掲載した。・・・」
http://news.searchina.net/id/1675754?page=1
 <真偽のほどは・・。↓>
 「・・・中国メディアの快資訊・・・記事は・・・中国でも昔は「張府」(張の家)、「李府」(李の家)といった家長の名前が門に掲げられていたことを紹介し、こうした中国の文化が日本へ持ち込まれた結果、生まれたのが表札の文化ではないかと考察した。
 続けて記事は、郵便事業の発達が日本で表札の文化を普及させたと強調。日本社会では重要な書類も郵便で配達されるため、その家に誰が住んでいるかを示す表札は書類の誤配を防ぎ、円滑な社会生活を送っていくうえで非常に重要だったと論じた。」
http://news.searchina.net/id/1675755?page=1
 <定番。↓>
 「中国メディアの捜狐はこのほど、中国では洗濯機の下に防水パンを設置している家庭はほとんどないことを紹介しつつ、防水パンを設置することには大きなメリットがあると伝え、「日本人を見習って、防水パンを設置すべきだ」と伝えている。・・・」
http://news.searchina.net/id/1675796?page=1
 <へー。↓>
 「中国メディア・東方網は・・・日本には大量のゴミを眺めながら酒を飲むバーが存在すると紹介する記事を掲載した。・・・」
http://news.searchina.net/id/1675771?page=1
 <別の意味でへー。↓>
 「信じられない! 中華料理のなかには「日本人が酷評する料理もある」らしい・・・中国メディアの快資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1675772?page=1
 <また更に別の意味でへー。↓>
 「京都大学が主催する特別展「カメラが写した80年前の中国 ―京都大学人文科学研究所所蔵 華北交通写真」が、今月13日にスタートした。中国メディアの環球時報は・・・「日本が新たに展示した抗日戦争期の“昔の中国の写真”」が注目を集めていると報道。中国のSNS・ウェイボ(新浪微博)では、関連するページの閲覧数が4億回を超えているという。」
http://news.searchina.net/id/1675790?page=1
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太田述正コラム#10385(2019.2.19)
<丸山眞男『政治の世界 他十篇』を読む(その20)>

→非公開