太田述正コラム#10984(2019.12.15)
<皆さんとディスカッション(続x4287)>

<コラム#10982の訂正>(ブログ修正済)

 欧米諸文明(プロト欧州文明と広義の欧州文明と広義のアングロサクソン文明)における戦争は、長らく、ゲルマン人の大移動戦争・・これはゲルマン文化とローマ文明との抗争だった・・か、その延長としてのゲルマン人のリコンケスタ・・これはプロト欧州文明とイスラム文明との抗争だった・・か、ゲルマン人の地理的意味での欧州外における(遊牧民生息地域を含む)植民地獲得戦争・・これは欧米諸文明と非欧米諸文化/文明との抗争・・で、つまりは、異質の文化/文明の間の抗争、であり続け、同質の文化/文明/国の間の戦争ではなかった

 欧米諸文明(プロト欧州文明と広義の欧州文明と広義のアングロサクソン文明)における戦争としては、ゲルマン人の大移動戦争・・これはゲルマン文化とローマ文明との抗争だった・・や、その延長としてのゲルマン人のリコンケスタ・・これはプロト欧州文明とイスラム文明との抗争だった・・や、ゲルマン人の地理的意味での欧州外における(遊牧民生息地域を含む)植民地獲得戦争・・これは欧米諸文明と非欧米諸文化/文明との抗争・・、といった、異質の文化/文明の間の抗争、も重要であり続け、同質の文化/文明/国の間の戦争ばかりではなかった
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<太田>(ツイッターより)(昨夜)

 この前の福岡オフ会出席者が2名遠路出席されたのに、常連メンバーが急用、急病等で次々に出席できなくなり、結局、私を除いて7名出席となった東京オフ会、先ほど終了。
 議論は白熱。
 とにかく、睡眠不足だったし疲れたー。
 次回の東京オフ会は来年3月28日(土)。
 (名古屋オフ会は3月14日(土)。)

<465・・・PYkeoND+>

>この記事には出てこないが、被告の妹が被告のせいで婚約破棄になって自殺していて、また、被告の妻も自殺未遂したことがあるんだね。
これ、映画にでもすべき深刻な事件だったんだな。

 法廷では、長男が原因で結婚が破談になり、長女が自殺したという衝撃の事実が明かされた。
https://bunshun.jp/articles/-/19339

 「被害者の妹が被害者のせいで婚約破棄になって自殺」が正しいみたいですね

<太田>

>>465 「被告の妹が被告のせいで」は「長男の妹が長男のせいで」のミスプリです。ご指摘ありがとうございます。
 K.Kさん、教えてもらったレス表示方法(コラム#10815)、「5.[F10]キーを押して、」で「>>465」にアンダーラインが引かれるところまではうまくいくのですが、前回やった時のように、「6.[Enter]キーを押す」を行っても青化/全角化してくれないんですが・・。

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 おや、ちゃんと青化/全角化してますね。
 そうか。
 書き込んでる段階じゃあ、青化/全角化しないもんだったんだ。

<U77hskvL>

≫平時や朝鮮以外の有事の場合と違って、朝鮮有事の場合、在日米軍部隊(及び在日英仏軍等の国連軍諸部隊)による対北朝鮮等への攻撃に日本が一切掣肘を加えられない・・事前協議の対象じゃない=主権を放棄している・・のが大きな問題なわけ。(NATO有事における加盟各国とは違って)朝鮮有事においては、日本は自動的(強制的)に国連軍司令官たる米国人率いる国連軍の占領下に事実上置かれるところ、平時から日本は米国の事実上の占領下に置かれてるんだからそのこと自体は大した問題じゃないとも言える。でも、平時や朝鮮以外の有事の場合と違って、その場合、自動的に、日本が北朝鮮等の核ミサイル等の攻撃対象に国際法上「正当に」なり、日本人の生命財産がその危険に晒されちまうのは大きい問題だってこと。≪(コラム#10938。太田)

 事前に何を行うかも教えられず、注文も入れられず、核の脅威が現実的に。
 確かに、いかんですね。

<TSY>

 太田さん、おはようございます!
 昨日はありがとうございました。
 言及した本と、引用箇所のデータを送ります。お役にたつとよいのですが。

 『参考文献』という名前のワードファイルは、画像の見本と並びの確認用です(添付しますが、容量制限で受信不可の場合、下記リンクからのダウンロードもできます)。
 <URL省略(太田)>
 書籍の画像ファイルは、下記リンクからお手数ですがダウンロードしてみてください。
 <URL省略(太田)>
 リンクをクリックしていただくと、その画面の上のほうに、Downloadというメニューがあると思います。これをクリックすると、太田さんのPCにこのフォルダのデータがたしか『Folder.zip』という名前でダウンロードされるはずです(ポイントは.zipファイルであることです)。これを解凍していただくと、画像データが閲覧可能になります。{? や「うまくいかないぞ」がありましたら、お手数ですが、ご連絡願います。}

⇒色々やってみましたが、.zipという名称のファイルではあっても、真正なzipファイルではないようです。
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私のOneDriveに移すことはできたので、問題は解決しました。(太田)

 古書籍の購入方法、amazonでうまくいかないときは、僕は日本の古本屋というWebsiteを利用しています。
https://www.kosho.or.jp
 今回の書籍で一番ディープなのは『島津齊彬文書上巻』だと思いますが、これを出していたのは下記古本屋さんです。ご参考まで、
アカシア書店
0332194755

 余談ですが、フランス世紀末文学が専門でパリの国立図書館に日参して勉強していた友人から、同図書館のインターネットでの書籍情報開示の充実ぶりをききました。日本の国立国会図書館ももやっているかなと思って調べました。見て、大喜び。やってくれました、国立国会図書館デジタルコレクション。
http://dl.ndl.go.jp
 <江戸時代の>治水調べでこのコレクションの『元禄国絵図』を使いました。この撮影解像度はたいしたもので、僕が原図を所有してたとしても、細部をここまで拡大して視認するのは難しいというレベルです。
https://www.digital.archives.go.jp/DAS/pickup/view/category/categoryArchives/0300000000/default/00
 数年前に日本の国立図書館を調べてがっかりしたことがあります。ですから充実は最近のことだと思います。

[ダウンロード文書]

参考文献 (20191214 太田述正さんOFF会用)

以下は画像確認用です。このサイズで読むと目を悪くします。視認には別送の画像ファイルをお使いください。画像ファイルは、写真をみるためのプログラム(フォトビューアーというカテゴリのプログラムです。windows10の場合は『フォト』だと思います。その虫眼鏡マークのZoom機能をご活用願います。
■ アジア史概説 宮崎市定 学生社 1973(『新版の序』という前書きがあり、元になった別の書籍があり、その出版は『二十数年前』とのこと)
・pp. 64-65 秦の勃興と騎馬戦術の採用についての言及
<画像省略(太田)>
・p.99 中国史と遊牧民(北方民族)との関係
<画像省略(太田)> 
・p.102 漢代の人物、『晁錯(ちょうそ)』の匈奴と漢人の軍事力比較
<画像省略(太田)> 
■ 島津齊彬文書 上巻 島津齊彬文書刊行會編 吉川弘文館 1959年
・pp. 215-218 内容見本(齊彬が最近購入した蘭書の目録を齊昭に送っている)
<画像省略(太田)>
<画像省略(太田)>
<画像省略(太田)>
<画像省略(太田)> 
■ 近世日本國民史 家康時代下巻 家康時代概觀(普及版、別にもっと早く出版された別版あり) 徳富蘇峰 民友社 1935年
・pp. 5-7 徳川時代の中央集権性
<画像省略(太田)>
<画像省略(太田)>
<画像省略(太田)>
■ 天、一切ヲ流ス 高崎哲郎 鹿島出版会 2001年
・pp. 196-198 蘇峰の、江戸幕府の中央集権性、という見立てを、支持すると思った史実。治水のときの外様藩の幕府役人への過剰な配慮。
<画像省略(太田)>
<画像省略(太田)> 
■ 吉川弘文館 人物叢書シリーズ から関係書籍2冊
『島津斉彬』芳即正(かんばしのりまさ) 1993年
『島津重豪』芳即正(同じ著者)1980年

<太田>

 どうもありがとうございました。

<太田>
 
 それでは、その他の記事の紹介です。

 互いに蛙の子は蛙ってところか。↓

 「【深掘り 蝙蝠の安さん 番外編】「父がそこにいた」チャップリンの四男も絶賛!幸四郎さんと固く握手・・・」
https://tsumugu.yomiuri.co.jp/acts/%E3%80%90%E6%B7%B1%E6%8E%98%E3%82%8A-%E8%9D%99%E8%9D%A0%E3%81%AE%E5%AE%89%E3%81%95%E3%82%93%e3%80%80%E7%95%AA%E5%A4%96%E7%B7%A8%E3%80%91%E3%80%8C%E7%88%B6%E3%81%8C%E3%81%9D%E3%81%93%E3%81%AB%E3%81%84/

 あそう、くらいの話だが・・。↓

 Japanese manga about a Uighur woman’s persecution in China becomes viral hit・・・
https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japanese-manga-about-a-uighur-womans-persecution-in-china-becomes-viral-hit/2019/12/13/35353f16-1b5c-11ea-977a-15a6710ed6da_story.html

 思い付き「私見」を垂れ流す人には困ったもの。↓

 「・・・国際学習到達度調査での日本の読む力の落ち込みについて・・・私見ですが、溢れる情報量に対して子供たちがそれを精読しなくなり、結論だけを求めるようになったことに原点があると考えています。・・・」
https://blogos.com/article/423759/

 全く勉強してない人間が書いてるね。↓

 <ここだけは正しい。↓>
 「・・・日本は戦後、占領軍(GHQ)の占領政策によって、軍国主義から民主主義に変わったという説もあるが、これ<は>全く違っている。・・・
 <以下は完璧に妄想の世界。↓>
 日本は戦時経済体制が社会主義だったので、戦後もそのまま延長して社会主義になったという説もあるが、これは少し違うということがソ連が崩壊した後で判ってきた。・・・
 1920年代の大不況によってアメリカ国内では「資本主義はもうダメだ」という悲観論が蔓延り、あろうことか、ソ連の社会主義(共産主義)に憧れを抱いている人が数多くいた。
 太平洋戦争(大東亜戦争)当時、アメリカは自由主義ではなく、社会主義に傾倒していたため、日本の占領政策には自由主義的な思想ではなく、社会主義的な思想を注入することになってしまった。
 その後、アメリカは1950年頃の朝鮮戦争を機に、この間違いに気付いたものの既に時遅しで、日本は戦後、社会主義の実験場として歴史を刻んでいくことになった。
【参考文献】日本人としてこれだけは知っておきたいこと(中西輝政著)
 立地的に絶海の孤島として存在していた日本は、思想的にも絶海の孤島となり、日本でしか通用しないルールが数多く創り出された。そのせいもあってか、本当の自由主義も民主主義も理解しないガラパゴス化した評論家や思想家が数多く輩出することになった。
 本来であれば、戦後、日本はアカ化して崩壊する予定だったのかもしれないが、精神性の高い日本人の気質が幸いして、アカ化は免れ、間違いに気付いたアメリカの庇護の元、奇跡的な経済発展を遂げる幸運に恵まれた。・・・」
https://blogos.com/article/423718/

 日・文カルト問題。

 <うるさいっての。↓>
 「帰還事業を積極支持した日本政府、責任は徹底回避・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/13/2019121380111.html
 <少なくとも、在日朝鮮人を登場させろっての。↓>
 「「彼らを地獄へ送る手助けをしたという後悔がある」・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/13/2019121380113.html
 <奥歯にものが挟まったような記事止めな。↓>
 「「親日派の孫娘」が取った全米図書賞・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/13/2019121380115.html
 <アイゴー。↓>
 「日本の対韓輸出額 規制強化後に<わずか(太田)>14%減少・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/15/2019121580007.html
 「安倍首相「クリスマスイブに文大統領と会う」言及も…関心はすべて中国に・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/260520

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 日中交流人士モノ。↓>
 「中日の宇宙飛行士が東京で対談・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/1215/c95952-9640602.html
 <日中にできるだけ韓国をかませようとしている習ちゃん。↓>
 「2019日韓(青島)輸入商品博覧会・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2019/1213/c94638-9640504.html
 <ここからは、サーチナより。
 日立に焦点を当てている点だけが目新しい。↓>
 「我が国には今なお「自国じゃ作れず、日本から導入しなければならない技術は多い」・・・中国メディアの環球網・・・」
http://news.searchina.net/id/1685206
 <牛小屋の掃除の話を持ち出している点だけが新しい。↓>
 「牛小屋の掃除をする日本の6歳児から感じる、「苦労を味わう」教育・・・中国メディア・東方網・・・」
http://news.searchina.net/id/1685211?page=1
 <ペットボトルの話だけが新しい。↓>
 「水の入ったペットボトルが並ぶ家、電線だらけの街・・・中国人が日本で感じる「なぜ」・・・」
http://news.searchina.net/id/1685214?page=1
 <定番。↓>
 「日本の駅弁は確かに美味い、だが食べたいかと言えば「話は別だ」・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1685207?page=1
 <同じく。↓>
 「「かわいい」が蔓延する日本、しかも中国語の「可愛」より広範囲・・・今日頭条・・・
http://news.searchina.net/id/1685208?page=1
 <これもそう。↓>
 「日本で生活して「初めて知ったこと」、警察官や公務員の態度が「中国と全然違う」・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1685210?page=1
 <これもまたまたそう。↓>
 「最新機器と確かな技術、そして温かなサービスが、中国人を日本でのがん検診に引き寄せる・・・中国メディア・漢網・・・」
http://news.searchina.net/id/1685212?page=1
 <これもまたx3そう。↓>
 「「日本人はなぜ餃子を焼くのか」と訝る中国人、「中国人はなぜ煮るのか」と訝る日本人・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1685213
 <テーマは定番だが、事例はほぼ全てが初出。↓>
 「・・・今日頭条・・・記事は、日本語を学ぶ中国人であれば「日中で全く意味の異なる単語があること」を知っていると指摘。たとえば、「手紙」は中国でトイレットペーパーを意味し、日本語の「手紙」は「信」という漢字が用いられると説明。この他にもたくさんの意味が異なる単語が存在するとし、漢字が読める中国人だからこそ、日本語の漢字の単語を見て中国語とは意味が全く違っていたという奇妙な勘違いが生じることを例を挙げて紹介した。
 さらに、中国語には「野次馬」という言葉はないため、この単語を見ると「馬の種類なのか」と思うと指摘。他にも「色々な事」と言う言葉は中国人からすると「卑猥な事」と感じられるが、それは「色情」という中国語がポルノを意味するので、日本語の本当の意味とは全く異なると訴えた。
 また、「勝手」という漢字は勝利者のことかと解釈するし、「天邪鬼(あまのじゃく)」は妖怪の名前かと感じ、「皮肉」はそのままの意味で皮と肉を表すと誤解するなど、たくさんの奇妙な誤解が生じると主張した。
 さらに「朝顔、経理、変人、稲妻、汽車」という漢字も、「日本語と中国語では意味が異なる、またはこの漢字から中国語には無い新たな意味が派生している」として列挙した。そのほか、日本のネットスラングでは「草」という単語が「笑い」を意味するが、中国語で「草」は「ツァオ」と読み、「ツァオ」という音は「罵り」の言葉と同音であるものの、日本の「草」にはそのような罵りの意味合いは含まれていないことを指摘した。・・・」
http://news.searchina.net/id/1685209?page=1
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太田述正コラム#10985(2019.12.15)
<2019.12.14東京オフ会次第(その2)>

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