太田述正コラム#13397(2023.4.2)
<皆さんとディスカッション(続x5489)>

<BY9rg0xQ>

 「中国の食品放射能基準値「福島の16倍」
https://youtu.be/CDzxN8zKXgU
 中共当局が福島の件をあまりにも取り上げるものだから、民間が自国はどうなっているのか調べて話題となったそうなのですが、これは藪蛇なのか、それとも人民の食の安全意識を喚起する為にワザとやっていたのでしょうか?

<太田>

 この動画を誰が作り、中共本土内で流せたのか流せなかったのか、流せたけど禁止されたのか、がよく分かりませんでした。
 ま、いずれにせよ、中共当局は、福島処理水放出への批判を止めるタイミングを見計らっていることでしょう。

<太田>

安倍問題/防衛費増。↓

 <「基本的には」その通りだが、より重要なのは、岸カルトがその体制を受け入れたままにしていることだ。↓>
 「・・・ 国連憲章43条というのは、結局は実現しなかった「正規の国連軍」についての、もっとも重要な条文です。そこではすべての国連加盟国が、国連安保理とそれぞれ独自の「特別協定」を結んで、国連軍に兵力や基地を提供し、戦争協力を行う義務を持つことが定められているのです。  一方、106条というのは、そうした国連軍が実際にできるまでのあいだ、安保理の常任理事国である五大国は、必要な軍事行動を国連に代わって行っていいという「暫定条項」です。これは本来、短期間だけ有効な過渡的な条項として国連憲章に書かれたものだったのですが、その後、国連軍がいっこうに成立しない状況のなか、五大国に非常に大きな特権を与える条項となったため、そのまま削除されずに残ってしまったわけです(現在でも依然として残っています)。  このふたつの条文を組み合わせて解釈すれば、占領終結後も米軍が日本に駐留し続けることは法的に可能ですと、ダレスはマッカーサーに提案したのです。  つまり、「国連加盟国は、国連軍に基地を提供する義務を持つ」という43条を、106条という暫定条項を使って読みかえることで、日本は国連軍ができるまでのあいだ、「国連の代表国としてのアメリカ」に対して基地を提供することができるというのです。  つまり日本が「国連の代表国であるアメリカ」とのあいだに、「国連軍特別協定の代わりの安保条約」を結んで、「国連軍基地の代わりの米軍基地」を提供することは、国際法上は合法ですと、ダレスはマッカーサーに説明したわけです。マッカーサーはその提案に全面的に賛同し、「これなら日本人も受け入れやすいだろう」と語ったと、「6・30メモ」には書かれています。  その結果、日本政府のコントロールがいっさい及ばないかたちで「国連軍の代わりの米軍」が日本全土に駐留するという、日米安保の基本コンセプトが誕生することになったのです。現在の日米間のあまりに異常で従属的な関係の根底には、この「アメリカ=国連」「米軍=国連軍」という法的トリックがあるのです。  さらにいえば、この法的トリックを受け入れてしまった場合、国連憲章43条が加盟国に提供を義務づけているのは、基地などの「便益」だけではなく、「兵力」や「援助」の提供も同じく義務づけているので、最終的にアメリカは日本に対して、あらゆる軍事的な支援や兵力を提供させて、それを米軍の指揮のもとに使う法的権利を持っているということになります。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc9efa982b5a1c97b1a64eeaf4262afd385caa04
 <岸カルトが吹き込んできた、米国バラ色幻想。↓>
 「関口宏、トランプ前大統領の起訴で米国に落胆…「米国に対してガッカリしちゃう」・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E9%96%A2%E5%8F%A3%E5%AE%8F-%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97%E5%89%8D%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E3%81%AE%E8%B5%B7%E8%A8%B4%E3%81%A7%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E3%81%AB%E8%90%BD%E8%83%86-%E7%B1%B3%E5%9B%BD%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%97%E3%81%A6%E3%82%AC%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%81%97%E3%81%A1%E3%82%83%E3%81%86/ar-AA19mHQB?ocid=msedgntp&cvid=afa45763bfff4faea034104d7e8d3a8a&ei=17

 ウクライナ問題。↓

 <だよな。↓>
 「ロシアの作戦「失敗は明白」 英国防省分析、統括司令官任命後・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/b169429c55d0deb59b3f5d9b418c4c86c521a2d4
 <見出し、ズレとるで。↓>
 Russia Defeat Unlikely This Year Despite Tactical Failures—U.S. General・・・
 It is unlikely that Ukraine will recover all its internationally recognized sovereign territory this year, according to America’s highest-ranking general.
 The claim was made by General Mark Milley, chairman of the Joint Chiefs of Staff・・・
https://www.newsweek.com/russia-defeat-unlikely-this-year-despite-failing-tactically-us-general-1791970
 <イワンの馬鹿の手先の宗教屋。↓>
 Ukraine accuses Orthodox Church leader Pavel of pro-Russian stance・・・
https://www.bbc.com/news/world-europe-65148386

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 東大もからんではいるようだが、日本近海の科学的研究でいまだに外国人主導でなされているものがあるとはね。↓

 Deepest ever fish caught on camera off Japan–WATCH: Scientists film a species of snailfish swimming at an extraordinary depth, seen here in the first 15 seconds (later fish are at a slightly shallower depth)・・・
https://www.bbc.com/news/science-environment-65148876

 ノモンハン事件の結果がどの程度日本側に知られていたかとは無関係に、日本の対ソ開戦は行わないことが杉山らによって決まっていたんよ。↓

 「日露戦史 実は日本軍の大勝利だった「ノモンハン事件」 「空の戦い」で終始ソ連軍を圧倒 「日ソ中立条約」に引っ掛かってしまったことは痛恨の極み・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E6%97%A5%E9%9C%B2%E6%88%A6%E5%8F%B2-%E5%AE%9F%E3%81%AF%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%BB%8D%E3%81%AE%E5%A4%A7%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F-%E3%83%8E%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%8F%E3%83%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6-%E7%A9%BA%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84-%E3%81%A7%E7%B5%82%E5%A7%8B%E3%82%BD%E9%80%A3%E8%BB%8D%E3%82%92%E5%9C%A7%E5%80%92-%E6%97%A5%E3%82%BD%E4%B8%AD%E7%AB%8B%E6%9D%A1%E7%B4%84-%E3%81%AB%E5%BC%95%E3%81%A3%E6%8E%9B%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AF%E7%97%9B%E6%81%A8%E3%81%AE%E6%A5%B5%E3%81%BF/ar-AA19kj5S?ocid=msedgntp&cvid=0f18473765394cb6949284a6514c7d4a&ei=48

 家康は時代を凍結させることプラスα程度しか行う器量がなかったってだけ。↓

 「・・・譜代大名には領地を与えない代わりに政治に携わる役割を与え、外様大名に対しては領地を多く与えても、政治には関わらせなかったというのは、やはり家康流の統治の特徴だと思います。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d1c0972a7f677328d7944866965a080cb43c735

 へー。↓

 「家康「三方ヶ原の戦い」後の”変顔肖像画”のナゾ– この画像は三方ヶ原の戦い直後に描かれたものでないこと、同戦いに関連するものでもなさそうだが、まだまだ残されている謎は多い。」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E5%AE%B6%E5%BA%B7-%E4%B8%89%E6%96%B9%E3%83%B6%E5%8E%9F%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84-%E5%BE%8C%E3%81%AE-%E5%A4%89%E9%A1%94%E8%82%96%E5%83%8F%E7%94%BB-%E3%81%AE%E3%83%8A%E3%82%BE-%E6%9C%AC%E5%BD%93%E3%81%AB%E6%88%A6%E3%81%84%E3%81%AE%E7%9B%B4%E5%BE%8C%E3%81%AB%E6%8F%8F%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%9F%E8%82%96%E5%83%8F%E7%94%BB%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%8B/ar-AA19myqI?ocid=msedgntp&cvid=a41511d773274288acf3cfa3935f72b4&ei=31

 具体的には?↓

 「・・・1585(天正13)年の11月、酒井忠次に続く有力な宿老だった石川数正が、秀吉方に出奔した際、これによって徳川軍の編成は、秀吉方に筒抜けになると判断した家康は、躊躇することなく、それまでの軍団編成や軍法を廃棄して、滅亡した武田軍のそれを採用しています。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/3837b3666713fc557fe4ab133c844a14a23f90f9

 そうじゃあなく、「中身は」決まっていて、適当な役職名を選んだ、のよ。↓

 「・・・新たに判明した『三槐荒涼抜書要』の記述によれば、頼朝は征夷大将軍になることを望んでいません。「大将軍」を要求していたことがわかったのです。
結局は「縁起が良いから」という理由で
 頼朝の申し出を受けて、朝廷側も前向きに検討しています。そこで提案されたのが「征東大将軍」で、これは朝廷が木曾義仲に与えたものでした。
 けれども義仲は頼朝によって討たれていますので、縁起が悪いため却下となりました。この記述によって、義仲が征夷大将軍ではなく、「征東大将軍」に任命されたことが明らかにされたのです。
続いて、畿内の軍事的権限を持つ「惣官(総官)」が検討されました。平清盛亡き後に平家一門を率いた平宗盛が与えられた官職です。
 しかし、宗盛は治承・寿永の乱、いわゆる源平の戦いで敗れて斬首となっているので、これも縁起が悪い。「征東大将軍」も「惣官」も縁起が悪いのでダメ、それでは、中国にある「上将軍」はどうか、というようにさまざまな案が検討された挙げ句、歴史を顧みて、坂上田村麻呂が征夷大将軍として見事に東の蝦夷の制圧を成し遂げていることが注目されました。
 これは縁起が良いということで、功成り名を遂げた田村麻呂にあやかって、頼朝を征夷大将軍にすることが決まったのです。
つまり、結局は「縁起が良いから」という理由で、頼朝は征夷大将軍になったのです。ということは、やはり、その役職自体には中身はなかったということになります。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/3837b3666713fc557fe4ab133c844a14a23f90f9
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E6%9C%AC%E9%83%B7%E5%92%8C%E4%BA%BA-%E6%BA%90%E9%A0%BC%E6%9C%9D%E3%81%8C%E5%BE%81%E5%A4%B7%E5%A4%A7%E5%B0%86%E8%BB%8D%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%AF%E5%8D%98%E3%81%AB%E7%B8%81%E8%B5%B7%E3%81%8C%E8%89%AF%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%8B%E3%82%89-%E8%BF%91%E5%B9%B4%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E8%B3%87%E6%96%99%E3%81%8C%E8%A7%A3%E6%98%8E%E3%81%97%E3%81%9F-%E5%BD%B9%E8%81%B7-%E3%81%A8-%E6%A8%A9%E9%99%90-%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F/ar-AA19l4Kl?ocid=msedgntp&cvid=0f18473765394cb6949284a6514c7d4a&ei=36

 日・文カルト問題。↓

 <日韓交流人士モノ。アハハのハ。↓>
 「・・・韓国のインターネット掲示板にこのほど、日本を旅行で訪れた韓国人女性が「不思議に思ったこと」を紹介する投稿が掲載された。
投稿者がまず挙げているのが「日本人が地味な色の服を好む」こと。「多くの人が黒、白、ベージュを主に着ていた。私は派手な服が好きなので、地味なファッションが新鮮だった」という。
続いて「トイレで会った人にあいさつする」こと。「トイレから出てきた人と次に入る人が、なぜか恥ずかしそうに会釈をしていた(特に中年女性)。照れくさいのだろうか…」としている。
最後は「行列に楽しそうに並ぶ」こと。「どこへ行くにも並ばなければならないが、日本人にとっては日常だからなのか、待っている時間もとても楽しそうに見えた」という。
 この投稿を見た他のネットユーザーからも、・・・「韓国とは違って、バスの運転手にゆとりがある。最初は丁寧すぎてイライラしたけど、2回目からは韓国もこうなってほしいと思うようになった」「バス運転手が『出発します』『右に曲がります』と案内してくれる。そして対応に余裕がある」「『すみません』が口癖になっている。すれ違うときは必ず『すみません』。吊り橋で会った人にも『すみません』と言われたよ(笑)」「電車でリュックを前に抱える。韓国では背負ったままの人が多いから」「10台前後の小さい規模のコインパーキングがたくさんあること」などの声が寄せられている。」
https://www.recordchina.co.jp/b911725-s39-c60-d0191.html

 おー、知らんかった。↓

 Emahoy Tsegué-Maryam Guèbrou, Ethiopian nun and piano virtuoso, dies at 99・・・
https://www.washingtonpost.com/obituaries/2023/04/01/emahoy-guebrou-nun-ethiopian-piano-dies/
 <その作品をどーぞ。↓>
 The Homeless Wanderer
https://www.youtube.com/watch?v=nKU7iz9RYV0

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <邦語媒体より。中身ないぞー。↓>
 「中国がアステラス製薬社員を拘束した「本当の狙い」、元公安捜査官が解説・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/013b260a8b6fc86c3c2bad5425f764d6ddcd2d2f
 <次に新華社より。
 とかなんとか言っちゃってー。でも岸カルトを信頼しましょね。↓>
 「中国外交部「供給網の人為的破壊は自らも害する」 日本の半導体輸出規制で・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/other/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%A4%96%E4%BA%A4%E9%83%A8-%E4%BE%9B%E7%B5%A6%E7%B6%B2%E3%81%AE%E4%BA%BA%E7%82%BA%E7%9A%84%E7%A0%B4%E5%A3%8A%E3%81%AF%E8%87%AA%E3%82%89%E3%82%82%E5%AE%B3%E3%81%99%E3%82%8B-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%8D%8A%E5%B0%8E%E4%BD%93%E8%BC%B8%E5%87%BA%E8%A6%8F%E5%88%B6%E3%81%A7/ar-AA19l0zh?ocid=msedgntp&cvid=b1f03a076ac74debe61836d790f93ee4&ei=75
 <ここからは、レコードチャイナより。
 日中交流人士モノ。譬え方がよー分からんわ。↓>
 「日中関係はおにぎり、私たちはお米の一粒―中国人学生・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b911769-s10-c60-d0052.html
 <同じく。なお、「魯迅にとっての藤野源九郎先生」は「『藤野先生』の中の魯迅にとっての藤野源九郎先生」じゃなきゃダメ。↓>
 「北浜村小学校は1000人を超える付近では最も規模の大きい小学校でした。が、中国人はわれわれ三人・・・兄弟だけでした。当時多くの華僑は日本名に改姓しましたが、わが家は中国名で通したため、中国人であることがすぐに分かり、よくいじめられました。・・・
 北浜村は農村地帯の田舎で、都市にいるような開明的なインテリは少なかったです。周囲は軍国主義の影響を受けやすい人たちが多く、民族的差別を受ける度合いは極めてひどかったように思います。が、先生の中には、いい先生がおられました。私にとって竹内友一先生は、魯迅にとっての藤野源九郎先生のような存在で、生涯忘れられません。」
https://www.recordchina.co.jp/b911655-s530-c30-d1530.html
 <余計なお世話。↓>
 「自動車産業は日本経済の復興を阻む足かせ・・・日本華僑報・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b911654-s25-c20-d0193.html

——————————————

太田述正コラム#13398(2023.4.2)
<小山俊樹『五・一五事件–海軍青年将校たちの「昭和維新」』を読む(その22)>

→非公開