太田述正コラム#2668(2008.7.15)
<皆さんとディスカッション(続x193)>
<FUKO>
 –ブログタイトルについて–
毎日、二篇のコラム執筆お疲れ様です。いつもありがたく読ませてもらっています。
 テレビ出演など、ご多忙のご様子ですが、お体にお気をつけ下さい。
 現在、ブログタイトルは「核武装と日本の軍事戦略」となっていますが、コラムの主軸が国際情勢分析、属国日本の自立を促す内容であること、各方面で太田氏のブログが引用される際、ブログタイトルはネット市民にとって太田氏のブログへの最初の扉であること、などを考慮すると、お変えになった方がよろしいのでは、と愚鈍な若輩者ながら思います。
 かといって、僕には素晴らしいタイトルが思い浮かんで来ませんし、太田氏もお忙しいでしょうから、聡明な読者の方々からタイトルを募集されていはいかがでしょうか。たかがタイトル、されど、、、
 どうでもいいことだと太田氏が判断された場合は、どうぞご遠慮なく素通りなさって下さい。
 これからも頑張って下さい。革命、応援しています。
<太田>
 私のブログタイトルは、ブログの管理人であるタテジマさんが、許された最長のタイトルで、検索にひっかかりやすいものをお考えになったという経緯があります。
 確かに、私は積極的核武装論者ではありませんので、名前が必ずしも体を表していない感は否定できません。
 一つ、新ブログタイトル募集と行きますか。
 タテジマさん、ご了解下さい。
<スワン>
 7月14日は革命記念日(フランスでは14 Juillet「きゃとーずじゅいえ」と呼びます)で、フランスの祝日です。
 パリは一日中お祭りムードでした。
 革命記念日について↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AA%E7%A5%AD
 私は午前中、シャンゼリゼ通りで行われた軍事パレードを見て、午後からアンヴァリッド廃兵院前広場で戦車やヘリコプターの展示を見学、夜はエッフェル塔前広場から上がる花火を見ました。そこで見たこと、思ったことをレポします。
軍事パレード
動画
http://jt.france2.fr/13h/ (le 14 Juilletをクリック)
写真
http://www.lefigaro.fr/actualites/2008/07/14/01001-20080714DIAWWW00319-un-juillet-d-innovations.php
 まず、戦車に乗ったサルコジ大統領が登場(写真1枚目)。
 サルコジ大統領、無防備に見えますが、暗殺される危険はないのかな?といらぬ心配。
 シャンゼリゼ通り沿いの建物から狙われたら、簡単に撃たれそうですが・・・どうやって警備しているんでしょう?
 間近(と言っても100メートルぐらい離れて)で見たサルコジ大統領は、月並みな言い方ですがTVで見る通りの雰囲気の人でした。
 大統領が通り過ぎてしばらくすると、戦闘機が轟音を上げて頭上を飛びます。三色旗の煙が綺麗。
 見物客から歓声が上がりました。
 それから、軍人の行進パレード。
 私には何が何の軍隊なのか見分けがつきませんが、制服がカッコイイです。
 ここでも見物客から大歓声、拍手。
 今年は国連軍の中に、日本の自衛官が4人参加していたそうです(
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008071400888
)。私にはよく見えませんでしたが。
 続いて、戦車が次々と。今年は国連軍が参加していました。
 素朴な疑問ですが、どうして国連の戦車は白いんですか?
 終盤、頭上でヘリコプターと、私にはよくわからない軍用機が次々飛ぶ。
 見物客から歓声。
 パレードの締めくくりは、今年初めて行われた、パラシュート部隊のパラシュート降下。三色旗のパラシュートが綺麗でした。
 戦時にパラシュートって使うんですか?パラシュートは目立つから、降りている間に撃たれそうに見えますが。
 私は日本で航空祭のようなイベントを見たことがないのですが、日本でも自衛隊のパレードや戦闘機のショーでは大歓声が上がるのでしょうか?
 パレードを見に来ていたフランス人は、何の屈託もなく歓声をあげて盛り上がっていました。日本のように軍隊アレルギーの人が少ないのか、それとも軍隊嫌いの人はパレードを見に来ないだけなのかもしれませんが。パリの裕福層は、もう既にバカンスに出かけていて、パリにはいないようです。
 日本人が自衛隊のパレード(そもそもパレードってあるんですか?)を見て、歓声をあげるという場面を想像しにくいです。
 シャンゼリゼ通りの軍事パレードのようなものがもし日本であったら、銀座大通り(もしくは皇居前広場?)を陸上自衛隊と戦車がパレードして、頭上を航空自衛隊の戦闘機が飛ぶことになりそうですが、それはありえなさそうです。
 日本の首都で将来、軍事パレードが実現する可能性はあると思いますか?
 
 パレードの後、アンヴァリッド廃兵院前広場で、パレードに参加した陸軍の戦車、ヘリコプター、海軍のヘリコプター、国連軍の戦車、あと私にはよくわからない用途の乗り物がたくさん展示してあるのを見ました。
 フランス人の親子連れが、子供を操縦席に座らせて写真を撮ったり、若い女性がカッコイイ軍人と肩を組んで写真を撮ったり、みんな楽しそうでした。
 これも、私は日本では見たことのない光景だったので、ちょっとビックリしました。
 軍隊が国民に親しまれている国と、軍隊が嫌われている国の違いなのでしょうか。でもきっと、世界では軍が日陰の身である日本のほうが珍しいんじゃないかな、と思います。
 私は海軍の制服がカッコよくて好きなので、フランス海軍のロマンスグレーの男性と話してみましたが、感じのいい人でした。
 夜は、セーヌ河沿いから、エッフェル塔の隣に上がる花火を見ました。
 フランスの花火より、日本の花火大会の花火のほうが見ごたえがありますが、見物人の盛り上がり方はフランスのほうが迫力があります(笑)。
 花火がドドドドドンと連続して上がると、「ヒューヒュー」と歓声、拍手。日本人の静かな花火鑑賞とは違うなぁと思いました。
 花火は、暗くなってから上がるので、花火開始は夜11時近く。花火が終わったのは、午前0時近くでした。お祭り(fete)となると夜遅くまで騒ぐフランスらしいです。
 以上、パリの革命記念日レポでした。
 普段は見かけないのに、正装姿の軍人が街にたくさんいて、バーで飲んでいたりします。
 ミリタリー好きの方には、たまらない一日だと思います。私も一日、お祭り気分で楽しく過ごしました。
革命記念日に関するニュースでは
イングリッド・ベタンクールに勲章が授与された
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2418119/3131259
http://jt.france2.fr/20h/ (le 14 juilletをクリック)
シリアのアサド大統領のパレード列席に退役軍人らが抗議
http://mainichi.jp/select/world/news/20080715ddm007030066000c.html
(同じくfrance2のニュース)
がありました。
<太田>
 「革命記念日」って昔、日本じゃ「パリ祭」って呼んでましたね。
 今回の写真集が
http://news.bbc.co.uk/2/hi/in_pictures/7506005.stm
に載っています。
 今回は、潘基文国連事務総長 も列席したのですね。
 また、週末にフランスが主催した地中海同盟(Union for the Mediterranean)のサミットに出席した43カ国首脳のうち、アサド大統領のほか、パレスティナ当局のアッバース「大統領」、ドイツのメルケル首相、エジプトのムバラク大統領も列席したようです。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/7505157.stm
 なお、フランス軍部の憤懣は、アサド大統領の列席もさることながら、サルコジによるフランス軍の規模の圧縮計画(コラム#2617)によって相当高まっているようですよ。
http://www.guardian.co.uk/world/2008/jul/15/france.nicolassarkozy  
>どうやって警備しているんでしょう?
 映画、「ジャッカルの日」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%97%A5
をビデオ店で借りて見ましょう。(ちょっと古いですが・・。)
>素朴な疑問ですが、どうして国連の戦車は白いんですか? 
 自分が紛争当事者ではない、国連平和維持部隊であることがすぐ分かるようにしているのです。
>戦時にパラシュートって使うんですか?パラシュートは目立つから、降りている間に撃たれそうに見えますが。
 実戦時の空挺降下にあたっては、目立たない色や迷彩を施したパラシュートを用います。
 基本的には、狙撃されない場合とか、夜間に小部隊単位で空挺降下するのですが、飛行機から飛び出した時にすぐパラシュートは開くようになっています。
 どうしてもそれでは危険な場合は、いわゆる自由降下を行い、限界ギリギリのことろでパラシュートを自分で開く降り方をします。
>日本でも自衛隊のパレードや戦闘機のショーでは大歓声が上がるのでしょうか?
 もちろん上がりますよ。
>日本の首都で将来、軍事パレードが実現する可能性はあると思いますか?
 私が防衛庁に入った頃は、千駄ヶ谷の国立競技場で観閲式をやっていたものです。
 野外の路上でもパレードやってましたよ。
 銀座でのパレードが実現するかどうかはともかく、私が死ぬまでに再び都心でのパレードが行われる可能性はあるのではないでしょうか。
<新規有料購読申し込み者>
 太田さんの侠気と正義を求めてやまぬ意志に感服しています。
 お顔は優しそうなのに、剛毅の人だなあ。
 これからの日本の再生に、太田さんが、その言論共々用いられることがなければ、日本もそれまででしょう。
 その圭角を鈍磨することなく、直言居士であられ続けることを期待します。
*メルアドを二つ指定できませんか?会社と自宅で読みたいのですが。
<太田>
 激励、ありがとうございます。
 全く一人で有料読者管理をやっていることもあり、二つのメルアドでの配信はご勘弁願います。
 会社のメルアドでまぐまぐに登録されれば、新しいコラムの片方は会社でも読めますよ。
<新規有料購読申し込み者(女性)>
 子供ともども、社会勉強させていただきます。
<太田>
 本日だけで、3人目のお申し込みですね。
 何かあったのかなあ。
 以下、お子さんが未成年なら読ませない方がいいかも。
 話が突然、全く変わりますが、米国の80歳の現役ストリッパー嬢の話(AP電)が台北タイムスとCNNで報じられています。(CNNの方が詳しい。)
 台北タイムスはこの女性の顔写真を掲げ、CNNはこの女性が演じている写真(ただし後ろ向き)を掲げています。
http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2008/07/15/2003417531
http://edition.cnn.com/2008/LIVING/worklife/07/14/stripper.tempest.storm.ap/index.html
(どちらも7月15日アクセス)
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太田述正コラム#2669(2008.7.15)
<ハセガワとベーカーの本(その5)>
→非公開