太田述正コラム#2726(2008.8.13)
<皆さんとディスカッション(続x220)>
<太郎>
日本人は学力が欲しい訳ではありません。学歴が欲しかったのです。20年ほど前では学歴を手に入れるために学力が必要だったから必死になって勉強していたのです。
 学歴ではなく、学力が欲しいと思う国民性を身につけないといけないと思います。
学力に関しては、日本では、普通主要5科目ができる事(ペーパーテストで得点できる事)を学力が高いと考えてるのが一般的だと思います。
 しかし、PISAでは、それぞれの科目をいろいろな分野で利用できるかという所まで学力の範疇をしていると思います。
 ヨーロッパ人は知識や法則をどれだけうまく道具として使えるかに重きをおいてるんですかね。
<ライサ>
 コラム#2621「欧州配備米核爆弾」を読みました。
 誰か教えてください。
 軍事のこと 「も」 詳しくないのですが、
・・・the newest variant is the B61 Mod 11, a hardened penetration bomb with a reinforced casing (according to some sources, containing depleted uranium) and a delayed-action fuze, allowing it to penetrate several metres into the ground before detonating, damaging fortified structures further underground [1]. The Mod 11 weighs about 1,200 lb (540 kg). Developed from 1994, the Mod 11 went into service in 1997 replacing the older megaton-yield B53 bomb, a limited number of which had been retained for anti-fortification use. About 50 Mod 11 bombs have been produced, their warheads converted from Mod 7 bombs. At present, the primary carrier for the B61 Mod 11 is the B-2 Spirit.・・・
 数メートルって10メートル以内ですよね。そんな浅い深度で、地下深くにある施設を破壊することができるのでしょうか。
 地上部が吹き飛ばされて、放射能が撒き散らされて、限定的に地域一帯が汚染されるだけで、ただ単に核兵器の小型化というだけのような気がするのですが。
 愚問かもしれませんが、鉱山等では数千メートルの地下まで掘っているのはざらにありますよね。そこら辺まで掘った基地等がないという証拠はありませんよね。
>(注1)水爆弾(thermonuclear bomb)。  ←いわゆる熱核爆弾のことですか。
「水爆弾」って初めて聞きましたが水素爆弾のことでしょうか
 水素爆弾(すいそばくだん)は核兵器の一種で核融合反応を利用した爆弾である。水爆とも呼ばれる。
<太田>
 前段については、他の方に答えて欲しいけれど、「水爆弾」は確かに「水爆」または「水素爆弾」と書くべきでしたね。
<コバ>
民主党の思いやり予算削減要求は、日本の基地所在地としての魅力を失わせ、在日米軍の縮小につながりかねないと米国の大学院教授が主張しています(
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20080812AT3S1200Y12082008.html
)。これは何が何でも民主党に政権奪取させて、リゾート地としての在日米軍基地は撤収してもらわねばならないと思います。
<ライサ>
>・・・リゾート地としての在日米軍基地は撤収してもらわねばならないと思います。
 その前には憲法改正がないと!そして、栄えある日本軍の誕生ですね!
 軍隊というもの自体の存在は嫌いですが、好き嫌いですべてを決めることはできませんからね。
 民主党が政権奪取したって、現下の世界情勢では、予算削減要求は、党内でも論議を呼び、急速な実現はできないと思います。
 民主党のアドバルーンのような気がしますね。
 日本人は、どこかの半島人と違い、実際に行動するときは、たとえ言論だけでも臆病なまでに慎重だと思いますよ、まして行動となると疑問符がつくと思います。
<太田>
 どこかの半島人が、自らの言動の在り方を痛烈に自己批判してましたよ。
http://www.chosunonline.com/article/20080812000059
http://www.chosunonline.com/article/20080812000060
<秋の空>
 –グルジア・ロシアンルーレット–
いつも楽しく読ませてもらっているのですが、グルジアでドンパチ・ロシアンルーレットごっこが面白くなっているのに、学力議論や思いやり予算の話に花が咲く理由が部外者の無料読者にはわからないのですが・・・。
 The Gardian の
Jonathan Steele のThis is no pipeline war but an assault on Russian influence (http://www.guardian.co.uk/world/2008/aug/11/georgia.russia4) とか
Richard Holbrooke の Russia crosses the line (http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/aug/11/russia.georgia1) とか
James Poulos The real wake-up call for South Ossetia (http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/aug/11/georgia.russia1) といった記事や読者コメントを皆さんはどう思われますか? ライス外交の総括という点でもとても面白い『事件』だと思いますけど。
<ライサ>
 秋の空さんへの感想です。
>・・・グルジアでドンパチ・ロシアンルーレットごっこが面白くなっているのに・・・
 面白いですか?ふーん。
 私は世界的に見ても、日本にとっても、特にエネルギー政策にとっては恐ろしいですけど!
<太田>
 「グルジアで戦争勃発」シリーズを連載中(コラム#2719、2721、2723、2725)ですが未公開です。ただし、まだ、戦闘状況をフォローしているだけで、私のコメントは付していません。
 私の今のところの印象は、米国外交が再び大チョンボを犯した、というものです。
 米国にとって死活的利益にかかわらない地域で、他国の勢力圏に手出しをしたことがそもそもダメだったのです。
 戦前北東アジアの日本の勢力圏に手出しをしたのと同じ過ちを米国は犯したってわけです。
 全然米国は、成長してないと言わざるをえません。
 なお、戦前の場合、米国は、非自由民主主義国のロシアならぬ自由民主主義国の日本の勢力圏に手出しをしただけでなく、しかもその日本と干戈を交え、日本人数百万人を殺し、日本を地域覇権国の地位から引きずり下ろしたわけですから、全くひどい話です。
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太田述正コラム#2727(2008.8.13)
<グルジアで戦争勃発(その5)>
→非公開