太田述正コラム#3237(2009.4.26)
<皆さんとディスカッション(続x468)>
<酒呑童子>
 コラム#3235から、
(少数株主さん):SMAPの草薙容疑者公然わいせつで逮捕の件、あまりにも検察の態度、思いやりがないと思います・・・(以下省略)
(太田さん):一般論ですが、日本では酒の上での過ちに甘すぎると思います・・・(以下省略)
 優柔不断のようですが、両者のご意見に納得させられます。
 日本人と欧米人には、酒においても差異があるのですね。
 一時的に日本のメディアが飛びついた中川昭一氏の醜態についても既に容認された(忘れられた?)感がありますが、旧日本人なら、酒酔い運転の交通事故など比較にならないくらい重罪に処したのではないでしょうか。
<globalyst>
≫Those in favor of unification … declined to 63.8 percent in a 2007 …view that unification is not necessary increased from 8.4 percent in 1994 to 15.1 percent in 2007.≪(太田。コラム#3235)
 まだ、6割を超える人が「統一」を望んでいるのですね。
 「統一不要」と考える人が1割5分で、2割ぐらいが「よく判らない」或いは「迷っている」でしょうか。
 2005年12月ごろは
≫当面は北朝鮮に経済支援を行い、ある程度北朝鮮に経済力がついてきたところで、熟視が落ちるような形で北朝鮮との統一を実現させたいのだ。≪(太田。コラム#992)
という見方もあったようですが、最近では、「コストがかかる」という消極的な理由に加えて「中国への恐怖心から北を緩衝国としたい」という新しい積極的な理由が加わったようです。
http://www.nikkei.co.jp/neteye5/suzuoki/20070213n5a2d000_13.html
 こうなると、統一は実現しないかもしれません。
<ケンスケ2>
 <コラム#3160>「MBAが世界不況をもたらした?(その1)」<を読みました。>
 ベスト&ブライティスト批判ですね。
 先が読めすぎて馬鹿になれない人たちが,ベトナム戦争を引き起こしたって言う議論。
 私もそんな気がします。
 こういう感覚的な文章には,拒絶反応を見せますよね。ベスト&ブライティストは。
<太田>
 このお三方の投稿は、(私を含む)読者に提供する情報量に格段の差があります。
 典拠をつけるかつけないかの差です。
 皆さん、できるだけglobalystさんや、後出の「たった一人の反乱」への書き込みを見習って下さい。
 酒呑童子さん、ケンスケ2さん、気を悪くしないでね。
<ΑγΑγ>(「たった一人の反乱」より)
≫鳩山弟、ジャニヲタを敵にまわしたなw ジャニヲタの力で、次は落選するといいな。≪(コラム#3235。ΓααΓ)
 心配せずとも兄の方が評判落としたよw
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090422-00000113-san-pol
 もともと鳩山由紀夫の評判なんて地の底なんだし、これ以上評判の落としようがないかな?
<αΓαΓ>(同上)
 愛のテーマ(笑)ことだろ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090424/stt0904241727006-n1.htm
 しかし、ジャニヲタとネトウヨ、敵にまわしたら怖いのは確実にジャニヲタだと思うけどな。
 ジャニヲタは女子中高生だけでなく、おばちゃんもいたりして、組織力がハンパねえし。
http://seiji.yahoo.co.jp/giin/rev/index.html?g=2009000582&s=0&p=1
http://seiji.yahoo.co.jp/giin/rev/index.html?g=2009000583&s=0&p=1
を見る限りだけど、弟ポッポのほうがフルボッコだわ。
≫けど、歌ってる時に全然聞き取れないんじゃしょうがない。≪(コラム#3235。太田)
 そういう所を楽しむんだよ。
 ところで、おーたんはニコ動のアカウントもってるんかい?
 昔、mp3でピアノ公開してたでしょ。動画うpできるんだったら、「演奏してみた」カテゴリに参加してみては?
 のだめカンタービレ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AE%E3%81%A0%E3%82%81%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%93%E3%83%AC
のおかげで、世はプチクラシックブームだよ。
 のだめで使われた曲を弾いたりして、のだめ人気に乗っかって、安全保障とかに興味の無い新規の人に「太田述正」という名を広めることができるかもしれん。
 動画は手元の定点撮影でおk。見てて楽しいから。
ビートたけし 嘲笑
http://www.youtube.com/watch?v=g0IFq_i5bUA&fmt=22
玉置浩二
http://www.youtube.com/watch?v=aeEr1I7slfo&fmt=22
 ヘタウマな感じのたけしのほうが好きだな。
 ヘタウマつながりでシゲティ思い出した。
 つっこんでやろうと思ったけどw、<おーたん、コラム#3073で>弦は除外してたか。
http://blog.ohtan.net/archives/51328646.html
 グールドが電子楽器に入力する姿は想像できないんだけどな~
<太田>
 いや、そのコラムでは、弦楽器だって、早晩人間のプロはいなくなる、と申し上げたつもりですが・・。
 それにしても、ビートたけしが作詞した上に歌まで歌うとは!
 でもこれ、いい曲ですね。
 実は昨年、日本でトップクラスのアマチュア・オケのメンバーであったことがある読者(バイオリン)と私(ピアノ伴奏)とで合奏をした録音を、私のピアノ独奏とともに、私のホームページにアップしようとしたのだけど、ある事情で、中止のやむなきに至りました。
 その時、アップする予定であった合奏曲のプロによる演奏をお聴き下さい。
 皆さん誰でもご存じのシューベルトのセレナーデです。
 ちょっと古い音源だけど、バイオリン奏者(Mischa Elman)の技とセンスが余りにも素晴らしく、言葉を失うほどです。
http://www.youtube.com/watch?v=WQw1s6YAdVU
 バイオリンでは、トップクラスのプロとセミプロの差は絶望的だなって痛感しています。
 なお、この曲のトランペット版(ニニ・ロッソ)が、これまた恐ろしくいいんだな。
http://www.youtube.com/watch?v=GTCtDPZs2yU
<ハイツジェィケィ>
 はじめまして、書き込みさせて頂きます。
 最近個人的に凄い好きな曲を発見したのでUPします。(結構有名な曲なのかな?)
 Nanci Griffith/Across The Great Divide
http://www.youtube.com/watch?v=iZmbFZHc4Mw&eurl=http%3A%2F%2Fmixi%2Ejp%2Fview%5Fbbs%2Epl%3Fid%3D41976758%26comm%5Fid%3D2428880&feature=player_embedded
 この曲はKate Wolfという人のカバー曲らしいんですが、これをNanci Griffithが歌ってグラミー賞を取ったらしいです。この曲は本当メロディなんかが絶妙で素晴らしいですよね。
 因みにNanci Griffithの「OTHER VOICES OTHER ROOMS」というアルバムの1曲目に入っているのですが、このアルバムは凄く良いです。久々吃驚しました。
<太田>
 The Great Divide 自体の説明
http://en.wikipedia.org/wiki/Continental_Divide
(図の中の赤線に注目)があれば、なおよかったですね。
 1975年、スタンフォード大学の休暇に私のフォードの8気筒の黄色いムスタングに他の日本人留学生2名と乗って、The Great Divide(北米大陸大分水嶺)、つまりはロッキー山脈沿いに、カナディアンロッキーから米国のグランドキャニオンまで、国立公園巡りをしながら南下した旅が懐かしく思い出されます。
<FUKO>
 –J-ROCK–
 お久しぶり(ってほどでもないですが)です。
 少し時間ができたのでコラムを見てみたら、
≫私も遅ればせながら、音楽の嗜好の幅を広げたいと思ってますので・・。もちろん、クラシックや歌謡曲の話も、そしてJポップの話も歓迎です。≪(コラム#3233。太田)
と・・・太田氏のアクティブさには驚かされます。
 親子ほど歳の離れている私から2つオススメを。
 まず、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「惑星」
ライブver.で。→http://www.youtube.com/watch?v=WXhRQwpwyCM
歌詞→http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND61354/index.html
歌詞の中でも特に、
“揺らめく旗の星に数えて五十二番目に
本当は誰の言いなり
気付かれぬように空を奪う
連れ立って並ぶように見えるのはまやかし”
の部分がいいですね。
 2つ目は、相対性理論の「LOVEずっきゅん」
http://www.youtube.com/watch?v=xpdoiXNR4CI
歌詞→http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND71856/index.html
 叙情的な歌「詩」ですね。
 まだまだオススメしたい曲はあるんですがとりあえずこの辺で・・・。
<太田>
 どうもどうも。
 歌詞が載ってるサイト、あるんですね。
 
 さて、記事の紹介です。
 最初は、日中台がらみの記事です。
 「日本の対台湾窓口「交流協会」が台湾人の対日意識に関する世論調査を行ったところ、・・・「親しみを感じる」は69%に達し、「親しみを感じない」の12%を大きく引き離した。
 一般に台湾では、李登輝元総統に代表される、日本語教育を受けた70歳以上の高齢者世代の親日度が高いとされてきた。だが、「親しみを感じる」とした回答者は、20代が79%、30代が77%と、若い世代が最も親日的で、65歳以上は58%だった。
 「最も好きな国(地域)」を尋ねた質問では38%が日本と答え、米国(5%)、中国(2%)など他国を引き離し、「台湾」(31%)も上回った。・・・」
http://www.asahi.com/international/update/0425/TKY200904250184.html
 これは、ちょっとした驚きですね。
 蒋介石による、支那人意識の注入と反日教育を、戦後日本のソフトパワーが圧倒している、ということです。
 「・・・抗日戦争を題材にした従来の中国映画は、旧日本軍の残虐さを強調することに主眼が置かれているが、<南京事件をとりあげた>同作品は暴行シーンに加え、終幕で中国人捕虜を逃がし、自殺する日本人兵士が描かれている。陸監督は中国紙に対し、「日本人も悪魔ではなく人。彼は戦争に対する我々人類の反省を代表している」と狙いを語った。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090426-OYT1T00151.htm
 コラム#3229(と3231)で触れた話ですが、「あらゆる戦争が悪」という、戦後日本人の意識の水準に中共の人々がようやく追いついてきた、という受け止め方もできるでしょう。
 しかし、我々はこの程度の水準にとどまっていてはいけません。
 太田コラムの読者の皆さんは、「人間は戦争が大好きだ」シリーズ(コラム#2876、2878)、及びコラム#3168「人間は残虐行為が大好きだ」を読まれているわけで、そんな水準はとっくの昔に突き抜けていらっしゃるはずです。
 しかし、かく言う私ですら、次のような英国の本の書評を読むと、まだまだイギリス人にはかなわない、という気になってしまいます。
 ・・・War’s most dreadful secret, banal and terrible at the same time, is not that men kill – that much is obvious – or even that many men enjoy their killing. That, too, has been well documented. It is more insidious than that. There exists a widespread envy of those who kill, and especially those who kill and kill again. There is a bitter resentment among men when others claim their kills, or their kills are denied. That deems some men “luckier” to have the opportunity to kill more than others.・・・
http://www.guardian.co.uk/books/2009/apr/26/war-correspondent-peter-beaumont-book
 蒋介石は、英米での通説ほど無能ではなかったのではないか、という本が、米国の元外交官によって上梓されました。
 ・・・far from being incompetent, Chiang was a farsighted, disciplined and canny strategist who repeatedly predicted major geopolitical events and made the most of the weak hand he was usually dealt by allies and enemies. His five decades of participation, at the highest levels, in world-changing events may be unsurpassed in the 20th century. For all his flaws as a political leader, Chiang laid the foundation not only for Taiwan’s prosperity, but also for its transformation into the only democracy in the Chinese-speaking world, and one of the few in Asia. ・・・
 Whose vision of China’s future is really winning? Is it Chiang’s dream of a more free-wheeling nation, or the image of a revolutionary utopia championed by his communist nemesis, Mao Zedong? ・・・
 Taylor’s rehabilitation of Chiang’s reputation mirrors a similar — though unofficial — phenomenon now underway in China, where the nationalist leader was long denounced as a “bandit” and a “running dog of the American imperialists.” ・・・
 Perhaps Chiang has emerged victorious after all. For surely today’s China resembles his vision more closely than it does Mao’s.
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/04/23/AR2009042303315_pf.html
 台湾の民主主義の基礎は蒋介石の統治ではなく日本による台湾統治が形作ったと考えているので、私は、この本の著者とは見解が異なります。
 しかし、中共は、何と言うことはない、毛沢東共産主義路線から、(トウ小平によって)蒋介石ファシズム路線に切り替えられることによって、現在の繁栄を築くことができた、という点においては、蒋介石の先見性は評価されてしかるべきでしょう。
 なお、この本には、
 ・・・He describes Mao receiving instructions and trunks full of Mexican silver dollars from Soviet leader Joseph Stalin — without which, Taylor argues, the fabled Long March probably would have been impossible・・・
と、毛沢東が、かつて完全なスターリンの傀儡であった旨の記述も出てくるようですが、どこの傀儡でもなかった蒋介石は、この点でも毛沢東よりマシだったとも言えるでしょうね。
 その他の記事です。
 ・・・two journalists — Taiwanese¬-American Laura Ling (凌志美) and Korean-American Euna Lee — now facing serious criminal charges in North Korea.
William Stanton, deputy chief of mission at the US embassy in South Korea and a candidate for the next director of the American Institute in Taiwan (AIT), is said to have told the visitors during a briefing that the two young journalists were “stupid” and that their case was “distracting from bigger issues.”・・・
 both in their 20s・・・
 There is evidence that the North Korean guards crossed the river and grabbed the women on the Chinese side, forcing them into North Korea at gunpoint.・・・
http://www.taipeitimes.com/News/front/archives/2009/04/26/2003442079
 イランでの米国籍ジャーナリストの拘束は米国政府が抗議しているのに、米国籍ジャーナリストが2人も拘束されているというのに、北朝鮮に対して米国政府が抗議らしい抗議をしていないのは、確かに気になります。
 本筋ではありませんが、こちらの二人は一人が台湾系米国人女性、もう一人が韓国系米国人女性でどちらも20台、しかも、片方はかなりの美人です。
 世界で最もセクシーな女性の姿を拝みたい方は、下掲のURLをクリックして下さい。
 ・・・Cheryl Cole, a member of a British pop group “Girls Aloud” and wife of Premier League footballer Ashley Cole, was voted the sexiest woman in the world this year in a worldwide online poll by U.K.-based men’s magazine FHM. Cole pushed last year’s winner, American actress Megan Fox, into second place to claim the top honor. It is the first time in three years since a Brit came in first. Jessica Alba was ranked third, and Britney Spears and British glamour model Keeley Hazell followed.・・・
http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2009/04/24/2009042400583.html
 楽観的な人は幸福に、悲観的な人は鬱になるんだというのですが、これ、当たり前では?
 ・・・Happy people have the adaptive trait of focusing on the bright side of life; the depressed do not. These traits emerge early. ・・・children differ in their capacity to control their attention: Those who are blessed with a tight grip of their mental flashlight find it easier to concentrate on the positive emotions and pull away from anger, fear and frustration. But even if your child lacks these gifts, it’s not hopeless — certain exercises can improve the focusing power of 4-, 5- and 6-year-olds, and ・・・adults also benefit from techniques that discipline our attention, such as cognitive theory and mindfulness meditation. ・・・
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/04/17/AR2009041701372_pf.html
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太田述正コラム#3238(2009.4.26)
<パキスタン解体へ(?)(その3)>
→非公開