太田述正コラム#3631(2009.11.7)
<皆さんとディスカッション(続x650)>
<太田>
 先に、記事の紹介をしましょう。
 在沖海兵隊の司令部機能のグアム移転が、沖縄の負担軽減のためでも、軍事合理性の観点からでもないことが、バレバレですね。↓
 「米上院は6日までに、2010会計年度(09年10月~10年9月)軍事施設建設に関する予算法案から、沖縄に駐留する海兵隊8千人のグアム移転事業費約3億ドル(約270億円)のうち、約7割にあたる2億1100万ドル(約190億円)を削減した。・・・
 10月に訪日したゲーツ国防長官は「普天間移設がなければ、海兵隊のグアムへの移転はない。米議会はグアム関連予算を認めない」と明言していた。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/world/america/091107/amr0911070113001-n1.htm
 ロイターの記者にこう言われちゃってますよ。図星でしょ。↓
 Okinawans split over what to do about US bases・・・
http://www.taipeitimes.com/News/world/archives/2009/11/07/2003457803
 そう。
 何度か言ってると思うけど、客観的には、沖縄の人々のものの考え方は、アメリカナイズされているというか、米海兵隊の発想とほとんど同じであり、両者の共通項はカネだ、と言いたくなるんだなあ。
 両者とも、本件で早期解決など望んでおらず、要は、沖縄の人々は、このままの状態が続いて、普天間でも海兵隊実働部隊の県内移転予定先である辺野古でも土地借料や周辺対策費や建設費をせしめ続けることをねらっており、海兵隊は、日本政府から司令部機能の移転費や実働部隊の維持費をせしめ続けることで在沖縄部隊の削減、廃止を阻止できさえすればいいってわけさ。
 下司の勘繰は止めてくれっ、非礼にもほどがあるだって?
 いくらでも弁明は聞くよ。
 テキサス州フォート・フード陸軍基地での銃乱射事件の犯人を事実上取り押さえたのは女性警官のマンレー(Kimberly Munley)巡査部長であったところ、彼女は全米の英雄になりました。
 この話に言及しつつ、女性を戦闘部隊に配置しないという米軍の現行政策を撤廃するよう求めるコラムが出てました。↓
 ・・・The latest instruction, issued by the secretary of the Navy six months ago, says that women may not be assigned to billets as members of: infantry regiments and below; artillery battalions and below; any armored units (tanks, amphibious assault vehicles, and light armored reconnaissance) … or units engaged in long-range reconnaissance operations or Special Operations Forces missions, when such billets are inherently likely to result in being exposed to hostile fire.・・・
 Fort Hood, Texas, hosts tens of thousands of men who are trained to fight for their country. But none of them stopped Maj. Nidal Malik Hasan as he blew away 13 of their colleagues Thursday afternoon. It was a civilian police officer, Sgt. Kimberly Munley, who confronted and shot him in an exchange of gunfire. For her trouble, Munley took bullets in both legs and an arm. Maybe the president will pin a medal on her.
 Here’s a better way to honor Munley: End the ban on women in combat.・・・
http://www.slate.com/id/2234862/
 女性のうち、戦闘部隊配置が可能な人がいることは間違いないんだけど、問題の核心は、戦場においては強姦が多発するわけで、その潜在的犯人ないし被害者が戦場で自分の同僚として隣にいるとなると、部隊の秩序維持なんて覚束なくなっちゃうところにあるんだけどね。
 胎児の時に耳から母親のしゃべるのを聴いていて、赤ん坊は、生まれてすぐ泣く時の声の調子が、既に母親の声、すなわち母国語チックになってんだって。↓
 ・・・The researchers studied the cries of 60 healthy babies born to families speaking French and German.
 The French newborns cried with a rising “accent” while the German babies’ cries had a falling inflection. ・・・
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8346058.stm
 この事実↑、チョムスキー(Noam Chomsky。1928年~)の言語学理論
http://en.wikipedia.org/wiki/Noam_Chomsky
にとっていい話なのか悪い話なのか、誰か教えてくれないかなあ。
 このチョムスキー先生、専門外の話について、半可通の知識、しかも自分にとって都合のよさそうなものだけをつまみ食いをしてるね。↓
 ・・・ Chomsky is the child of working class Jewish refugees from Tsarist pogroms. ・・・
  He describes himself as an anarchist or libertarian socialist, but often sounds more like a radical liberal・・・
 He argues that since government officials first formulated plans for a “grand area” strategy for US global domination in the early 1940s, successive administrations have been guided by a “godfather principle, straight out of the mafia: that defiance cannot be tolerated. It’s a major feature of state policy.” ・・・
 James Madison insisted that the new state should “protect the minority of the opulent(富裕な) against the majority”.・・・
 ・・・what of the charge so often made that he’s an “anti-American” figure who can only see the crimes of his own government while ignoring the crimes of others around the world? “Anti-Americanism is a pure totalitarian concept,” he retorts. “The very notion is idiotic. Of course you don’t deny other crimes, but your primary moral responsibility is for your own actions, which you can do something about. It’s the same charge which was made in the Bible by King Ahab, the epitome of evil, when he demanded of the prophet Elijah: why are you a hater of Israel? He was identifying himself with society and criticism of the state with criticism of society.”
http://www.guardian.co.uk/world/2009/nov/07/noam-chomsky-us-foreign-policy
 全く困ったもんだ。
 近々とりあげるアイン・ランド(AYN RAND。1905~82年)とよーく似ている。
 もっとも、ランドはユダヤ人1世で女性で「右」であったのに対し、チョムスキーはユダヤ人2世で男性で「左」だけど・・。
<MS/KT>
 –オフ会のお知らせ–
場所 品川区 大井第三地域センター 第二集会室 
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000007300/hpg000007215.htm
日時 12月5日(土) 9時30分
会費 500円 ※途中参加大歓迎
プログラム
9:00 集会所到着、準備
9:30 オフ会開始の挨拶
9:35 未定
11:30 参加者自己紹介
12:00 昼飯休憩(この時に参加費の支払いをお願いします)
13:00 太田コラムマニアッククイズコーナー(KT、景品あり)
13:30 太田コラム感想文「自由とは何か?」(KT)
14:00 「ニールセン/二宮「理論」と太田コラム・・NYタイムス記事を手がかりに・・(仮題)」(MS)
14:30 休憩
14:45 「次の太田さんの本について(仮題)」(Chaseさn)
16:30 一次会終了、二次会へ移動
二次会 いつもの所「品川駅東口居酒屋天狗」
予算 2500円程度
申込、問い合わせ:ohtan_off2@yahoo.co.jp 
名前、二次会へ参加・不参加をご明記の上、ご連絡ください。
<太田>
 午前中、(必要に応じて質疑応答を行いつつ)30分程度、話をしていただける方いらっしゃいませんか。
<αΩαΩ>(「たった一人の反乱」より)
 じゃあ俺もおーたんに聴いて欲しいポップス。
 古典寄りの若手実力派二人。
 イギリスのジェイミー・カラム(ジャズ・ポップ)
http://en.wikipedia.org/wiki/Jamie_Cullum
http://www.youtube.com/watch?v=F1r6GcPqFSo
http://www.youtube.com/watch?v=NoLc43YuuTw
と、アメリカのブライト・アイズ(フォーク、カントリー・ポップ)。
http://en.wikipedia.org/wiki/Bright_Eyes_(band)
http://www.youtube.com/watch?v=nFXs_vn7tjk
http://www.youtube.com/watch?v=4NSMAmiMOBM
<太田>
 キミの「解説」どおり、まさに、前者はジャズ、後者はフォーク/カントリー系ですな。
 どうでもいいけど、上出の英雄となったマンレー巡査部長、カントリー・ファンだってさ。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/11/06/AR2009110601931_pf.html
<αΩαΩ>
 次は重鎮二人。
 コラム#3532で坂本龍一が取り上げられたけど、元YMOメンバーでは細野晴臣のほうがポップスとしては評価が高い(ように思える)
http://www.youtube.com/watch?v=Wu_l_Bx3xHk
 80年代からずっと低迷していたボブ・ディランが、90年代後半からブルースを取り入れた路線で復活して今も絶好調。
 2000年に発表してアカデミー歌曲賞を受賞した曲。
http://www.youtube.com/watch?v=TgDeEKDHrEw
<ααΩΩ>(同上)
 ボブディランてまだ生きてたのか。
 昔ラジオのサウンドストリートで坂本と細野が対談してた回で、坂本は西洋音楽の理論に沿って左脳で音楽を作るのに対して、細野は右脳の感性だけで作ってるような事を言い合ってたっけ。
<太田>
 では、音楽続きで、週末恒例の一人題名のない音楽会です。
 今回は、これまで何度もリベルタンゴ(Libertango)で登場した、ピアソラ(Piazzolla)の特集を組んでみました。
私が好きな曲だけです。(順不同)
Histoire du tango Night club: フルート、ギター
http://www.youtube.com/watch?v=SzLDAYaqxz0&feature=related
Balada para un loco: Dulce Pontesによる歌唱
http://www.youtube.com/watch?v=btk0E6D7A1M&feature=related
Adios Nonino
 バンドネオン、バイオリン、ピアノ、ギターによるもの
http://www.youtube.com/watch?v=QCmP4bEJfOg&feature=related
 同じ曲。ピアノとバンドネオンにオケ、合唱を加えたもの
http://www.youtube.com/watch?v=k36ifoCd_eM&feature=related
 同じ曲をジャズにアレンジしたもの
http://www.youtube.com/watch?v=a_ZKCAeMQuc&feature=related
Soledad(孤独): ヨーヨーマのチェロ等によるもの
http://www.youtube.com/watch?v=NvCoA4icNiY&feature=fvw
Fugata 
 ヨーヨーマのチェロ等によるもの
http://www.youtube.com/watch?v=sd_z0nUlUQg&feature=related
 同じ曲。ヴァネッサ・マエ(Vanessa-Mae)のバイオリン等によるもの
http://www.youtube.com/watch?v=HPXdNDGBenQ&feature=related
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太田述正コラム#3632(2009.11.7)
<アイン・ランドの人と思想(その1)>
→非公開