太田述正コラム#3659(2009.11.21)
<皆さんとディスカッション(続x664)>
<βΓβΓ> (「たった一人の反乱」より)
 おーたん紹介の、フエジア人には驚いた。
http://en.wikipedia.org/wiki/Fuegians
 ホッテントット・・・も久しぶりにきいたな~。
 日本にも、セブリ生活を営んでいたサンカ(山窩)っていたけど・・・。
http://drhnakai.hp.infoseek.co.jp/sub1-23.html
 サンカの最後のひとりだった ハジメさん・・・。
http://www.kumanolife.com/Topics/3._28.html
 チンパンジーとボノボの違いは判りにくいけど、前者が現在の日本人で後者がサンカのようなものか・・・。
 サンタン人やオロッコ人・・・黒澤映画の名作・デルスウザーラのような人間がいたんだよな~。
 生まれたついでに生きているような、家畜として生きているヒトではなく、霊的に高い生活で生涯を終える、そんな人種が、ついこないだまで我々の間近に生息していたんだぜ。
<太田>
 今日のでシリーズの公開が終わったから、もう一度全体を読み返した上で、再度投稿したらどうかな?
 サンカは、縄文人の生き残りであり、日本人の原型だよ。
 ボノボに似てるのは日本人で、チンパンジーに似ている、っちゅうか、チンパンジーとの共通の祖先から枝分かれした直後の姿を非常に維持しているのがフエジア人であり、かなり維持してるのが白人なんだよ。
 もっとも私だってこの分野にそう詳しい訳じゃないけどね。
<ββΓΓ> (同上)
 ガーディアンの過剰報道を諫めるような記事が紹介された数日後に、
<mixi上で市橋を持て囃す女性たちのコミュニティが出現>
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1116&f=national_1116_047.shtml
なんてのがあって、なんとも言えない気持ちになった記憶があるんだけど。
 それが今回、やっぱりと言いますか、しょうがないと言いますか、テレグラフで取り上げられましたわ・・・・・・。
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/japan/6590045/Lindsay-Ann-Hawker-suspect-attracts-support-from-Japanese-women.html
mixiとともに2chも名指しされてるけど、濡れ衣だね・・・・・・。
 わざわざ2ch(日本最大の掲示板)を併記するあたりに悪意を感じてしまうなぁ。
<太田>
 テレグラフの記事、結構抑制されてるんじゃないかな。
 話変わるけど、このテレグラフの記事の中で、
 ・・・Aya Matsumoto, a clinical psychologist, said: ・・・ It seems to me that anyone who appears on television here in Japan is immediately elevated to some sort of star <especially among female>・・・
というくだりがあるけど、私も一昨年から昨年にかけて、つくづくそれがどんなことか味わったよ。
 ま、TVで得られた人気なんて、市橋がTVで得られた人気と同じようなもんであって、そんなものをとっぱらった裸の人気が問題なんだよね。
 当時の、太田コラム購読・訪問者合計が毎日4,000人前後(まぐまぐでの訪問者数を除く。以下同じ)だったのが、今年に入ってから、ずっと毎日3,500人前後で安定しているのは、私のコラムの小難しさを考慮すれば、自分で言うのも何だけど、ものすごい数字なのかもしれないな。
<βΓΓβ> (同上)
 ウクライナのインフルは何故日本で一切報道されないの?
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1119&f=national_1119_010.shtml
<太田>
 それよか、薬が効かない新型インフルの出現の方がニュースじゃないの?↓
http://www.guardian.co.uk/society/2009/nov/20/tamiflu-resistant-strain-swine-fluhttp://wellness.blogs.time.com/2009/11/20/cdc-confirms-4-cases-of-drug-resistant-swine-flu/#ixzz0XSHDw7NH
 それでは、その他の記事の紹介です。
 朝日も甘ちゃんだねえ。ま、早晩、私と同じ鳩山認識になるだろうが・・。↓
 「米海兵隊の普天間飛行場の移設問題で、・・・日本の安全保障の柱である同盟を支える基本的な信頼関係が損なわれては困る。その点で、首相や閣僚のこの間の言動には懸念を抱かざるを得ない。・・・首相は県外移設を否定せず、「(最後は)私が案をつくる」と言う。・・・もし辺野古以外の移設先を探るのであれば、米国側にはっきりと提起しなければならない。全体の方向性をあいまいにしたまま作業部会の検討を長引かせるのは、米国に対して不誠実であるばかりか、国民の期待をもてあそぶことになりかねない。
 首相は自らのメッセージの重さを自覚し、牽引力を発揮すべきなのだ。・・・」
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
 「・・・鳩山<邦夫>元総務相は「(1998年の民主党創党時)兄は、米軍が日本に常時駐留する必要は基本的にない、という認識を持っていた。これは、民主党内閣のナンバー2である菅直人副総理兼国家戦略担当大臣も同じ」と語った。さらに、「(在沖米海兵隊の飛行場である)普天間基地を早く国外に移転させればいい。できなければ、兄の考えがこれまでとは変わったということ」と述べた。
 また、鳩山元総務相は今月8日、・・・「兄は、良く言えば柔軟で、悪く言えば権力維持のためアメーバのように変身する人間」と語った。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20091121000022
 鳩山邦夫の言っていることの前段と後段が完全に矛盾することにお気づきか。↑
 鳩山兄弟の言葉は、どちらも鴻毛のように軽いと言わざるをえません。
 二人とも単なる受験秀才で知力は並以下と見ました。
 ご両親がこの二人をどんな育て方をしたのかという思いとともに、日本の公教育におけるリーダー教育がいかにお粗末か、改めて歯ぎしりしたいような気持ちになります。
 以下の三つの記事↓は、いかに自民党が個々の議員の私益と党益だけを図ってきた党であるかを如実に示しています。
 小沢も鳩山兄弟も、岡田克也らも、すべて、この党の薫陶を受けたところの、同じ穴の狢だと思ったがよろしい。
 「 沖縄の米軍普天間飛行場移設問題で、自民党沖縄県連は20日、同県名護市の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部に移設する現行計画を容認する基本姿勢から、「県外移設」を要求する立場に転じる方向で調整に入った。・・・
  これに関連し、仲井真知事は20日の記者会見で、来年1月の名護市長選について、「受け入れ反対派の候補が勝てば、現行計画を進めるのは難しくなる」との見通しを示した。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091121-OYT1T00039.htm?from=main5
 「・・・麻生内閣の河村建夫官房長官(当時)が先の衆院選二日後の九月一日に、・・・内閣官房報償費・・・<すなわち>機密費<を>二億五千万円を引き出していたことが判明。毎月の支出額は一億円前後で、退陣が決まっていた麻生内閣の最後の支出は突出している。・・・
 平野博文官房長官は・・・河村氏から引き継ぎを受けた段階で、官邸の金庫に残額はなかったことも明らかにした。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009112102000054.html
 「共産党の塩川鉄也議員は・・・内閣委で、9月の多額請求について、衆院選で苦戦が伝えられていた与党候補の選挙活動費の「後払い」だった可能性があると指摘した。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091120-OYT1T00725.htm
 
 ホントかねえ?↓
 ・・・ the image of the people of the Middle East as the embodiment of barbarity could be traced back to Roman times, when the empire started to employ people from the Middle East as mercenaries. For the Romans, Middle Easterners became the symbol of animalistic behavior. The Romans considered even the Germanic warriors as more civilized, for at least they did not drink the blood of wounded enemies. ・・・
http://www.atimes.com/atimes/Middle_East/KK21Ak03.html
 なんで韓国の大統領が鳩山首相に謝罪の書簡を送ったか分かったような気がします。↓
 「今月14日、釜山市の室内実弾射撃場で発生した火災で、日本人観光客が死亡したという事実を、李明博(イ・ミョンバク)大統領は日本の鳩山由紀夫首相との会談の席で初めて聞いた・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20091120000040
 トルコのEU加盟の可能性はゼロに?
 ま、イスラム原理主義に傾斜しつつあるトルコも、イスラム国を毛嫌いする欧州諸国も、どっちもどっちだけど・・。↓
 ・・・remarks by <EU大統領に就任した>Van Rompuy in the Belgian parliament in 2004 that “Turkey is not a part of Europe and will never be part of Europe”.
 Van Rompuy had also said: “An expansion of the EU to include Turkey cannot be considered as just another expansion as in the past. The universal values which are in force in Europe, and which are also fundamental values of Christianity, will lose vigour with the entry of a large Islamic country such as Turkey.”
 The comments have been widely seen in Turkey as chiming with opposition to Turkish membership as voiced by President Nicolas Sarkozy of France and the German chancellor, Angela Merkel.・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2009/nov/20/eu-president-turkey-reaction
 市場経済と専制主義の組み合わせのシンガポール・モデル(コラム#3640、3642、3644。いずれも未公開)のほか、統制経済(?)と専制主義の組み合わせの北アフリカ・モデルもあるみたいだよ。↓
 In Libya and Egypt, it’s a son. In Algeria it’s a brother. In Tunisia it’s a son-in-law – or even his mother, the president’s wife.
Across Africa’s northern rim, the belief is growing that these favoured relatives of long-serving leaders are being positioned for succession.
With Morocco already a monarchy, the emergence of these heirs-apparent has led to the prospect of dynastic rule from the Red Sea to the Atlantic. ・・・
 The new model is a kind of “dynastic republicanism・・・People abandon the right for participation in return for economic benefit.”・・・
http://news.bbc.co.uk/2/hi/africa/8364369.stm
 中共は、自分達流の市場経済と専制主義の組み合わせについて、中共・モデルと呼ばれることを拒否してるよ。
 謙虚と言うべきか、悪辣と言うべきか。↓
http://j.peopledaily.com.cn/94474/6819401.html
 何度か言及してきた話だけど、こんな連中、何とかしてくれって言いたくなりますね。↓
 ・・・half of Britons and more than three-quarters of Americans profess belief in heaven. ・・・
 ・・・more than two-thirds of US citizens believe that angels are active in this world, and half believe they have a personal angel looking out for them.・・・
http://www.ft.com/cms/s/2/83d2bf12-d568-11de-81ee-00144feabdc0.html
 「くびれ」てればてるほど、つまり、スタイルが良ければ良いほど、その女性やその女性から生まれる子供は頭いいんだって。↓
 Women with curvy figures are likely to be brighter than waif-like counterparts and may well produce more intelligent offspring, a US study suggests. ・・・
 The bigger the difference between a woman’s waist and hips the better. ・・・」
http://news.bbc.co.uk/2/hi/7090300.stm
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 恒例の一人題名のない音楽会です。
 予告した通り、ユダヤ人の音楽特集の第一弾、米国篇です。
 米国の音楽は、ユダヤ人抜きでは語れないと言っても過言ではありません。
 クラシック系だけで言うと、その活躍ぶりの特徴は、大きく二つに分けられるように思います。
 「被抑圧少数民族へのシンパシー」と「抑制的愛国主義」です。
1 被抑圧少数民族へのシンパシー
 (1)ガーシュイン(George Gershwin。1898~1937年)は米国を代表する作曲家と言っていいでしょう。
http://en.wikipedia.org/wiki/George_Gershwin
 本人による、彼の最高傑作・・黒人音楽とクラシック音楽との融合・・Rhapsody in Blue(1924年)のピアノ演奏(オケとの共演)をお聴き下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=1U40xBSz6Dc&feature=related
 ついでに、この曲を、グレン・ミラー(Glen Miller。1904~44年行方不明)がジャズ風に編曲(?!)したものを、ミラー率いる楽団を彼自身が指揮したものでどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=IEpdXgj94xE&feature=fvw
 (脱線するが、ミラーの生涯、とりわけ彼の「最期」は滅法面白い。)
http://en.wikipedia.org/wiki/Glenn_Miller
 次に、黒人達が主人公のオペラPorgy and Bess(1935年)中のSummertimeをどうぞ。
 歌うのはFantasia Barrinoです。
http://jp.youtube.com/watch?v=-WWtGpEqpV4&feature=related
 以下は、「被抑圧少数民族へのシンパシー」とは直接関係ないおまけです。
 昨年、北朝鮮で行われた、ニューヨークフィルのAn American in Paris (1928年)の演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=BUfI6v6SwL4&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=dj_n63vOfMI&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=32Vu_koNVYU&feature=related
 また、彼の唯一のポップスであり、彼にとって一番カネを稼いだ曲であるSwanee(1919年)もどうぞ。
 歌うのはJudy Garlandです。
http://jp.youtube.com/watch?v=CDHHMesF1ns
 (2)バーンスタイン(Leonard Bernstein。1918~1990年)も、在米プエルトリコ人に焦点をあてたミュージカル、West Side Story(1957年)の作曲家として後世に語り継がれていくことでしょう。
 ユーチューブに、このミュージカルを映画化したものからの、主要なナンバーがすべてアップされていますので、お時間があれば、全部聴かれるのもよろしいかと思います。
 Prologueだけあげておきます。
http://www.youtube.com/watch?v=m8R9GiLImSw&feature=related
(明日に続く)
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太田述正コラム#3660(2009.11.21)
<米国の世紀末前後(続)(その2)>
→非公開