太田述正コラム#4231(2010.9.3)
<皆さんとディスカッション(続x943)>
<太田>(ツイッターより+追加)
 米テンプル大学日本校のセンセに、小沢、「その動機と言ったら、すべて、純粋に利己的なものばかりだ」と言われちゃってるけど、当たってるよなあ。
 小沢決起集会に集った権力亡者の白痴議員どもの顔、夢忘れまいぞ。
 「・・・両陣営は決起集会をそれぞれ開い・・・<たが、小沢陣営の方に>出席した約130人のうち、約90人が小沢グループ。残りは、鳩山由紀夫前首相を支持するグループの一部と、赤松広隆前農相ら旧社会党グループの一部だった。小沢グループだけでもまとまれば約130人になるだけに、議員票で大差をつけたかった陣営幹部は「130」という数字に「厳しいな」とこぼした。
 夕方、菅陣営の決起集会が同じ場所で開かれた。出席者は約110人。「3けたはいかない」との陣営予想を覆す盛況ぶりに首相が冒頭、感極まり声を詰まらせる場面も。・・・」
http://www.nikkei.com/news/special/side/article/g=96958A9C93819481E2E3E2E1938DE2E3E2EBE0E2E3E28297EAE2E2E0;q=9694E0E2E2EAE0E2E3E2E6E6EAE0;p=9694E0E2E2EAE0E2E3E2E6E6E5EB;o=9694E0E2E2EAE0E2E3E2E6E6E5EA
<δΕδΕ>(「たった一人の反乱」より)
 何で小沢って人気あるんだろう?
<δδΕΕ>(同上)
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20100902/CK2010090202000114.html?ref=rank
 ↑↑
 小沢塾出身者や小沢に選挙対策を習った人でも反小沢っているのね。
 小沢意外に人望ないんだなww全員とりこんでるかと思った。
<太田>
 ちょっと意外だけど、中共当局も小沢嫌いみたいね。↓
http://j.peopledaily.com.cn/94474/7127553.html
 世界は、コロコロ変わる日本の首相に呆れ果ててるって感じだーね。↓
 ・・・A loss of confidence in leadership can be extremely debilitating. Countries need a sense of direction. Japan’s politicians are merely going round in circles.
http://www.ft.com/cms/s/0/1347ab18-b5ff-11df-a048-00144feabdc0.html
<マロン>
 前回のリンク先は財政再建が先か景気刺激策が先かという論争に決着がでていないということに関連する記事です。
 問題をすり替えようとしたわけではありません。
 「(笑)」と書いたのは、専門家の論争する問題について、一般人の私がまるで新説をうちたてたかのようだったのがおかしかっただけです。
 ご存知のようにこの問題については、太田さんがご紹介されたような、国債の国内消化ができなくなる日に備えて増税するべきという論だけではなく、国債発行を含む景気刺激策が先で増税はするべきではないという論もあります。
 後者の主張としては、榊原英資早大教授(元財務官)氏の2009年9月9日に行われた記者会見の記事もありました。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11421420090909
→リンク切れでは?(太田)
 この記事の中で榊原氏は「現在の国債市場は、10─15兆円の国債発行を十分に吸収できる。金利が若干上がっても、(現在1.3%台の長期金利が)2%を上回ることはない」ということもおっしゃっています。
 「これまで通り何年にもわたって消化し続けられる…金利が上がり始めてから増税を決めても遅くない」というのは、いろいろな論争を読んで、財政再建よりも景気刺激策の方が先という論に納得した私の意見です。
 太田さんには素人の意見にもお返事くださったことに感謝しております。
 おかげ様で自分の考えもはっきりし、大変勉強になりました。
 これからもよろしくお願い申し上げます。
<川にゃ>
 春の神戸のオフ会に遅れて参加させていただきました。
1、太田氏が予備校(または大学)で英語購読の授業をするのも、ありではないでしょうか。現代史・外交安全保障論を多めに入れれば、大学院受験生や社会人も興味を持てる内容になるかもしれません。
 ジョン マクマリーを訳書で読みましたが、重要箇所を原書購読する授業なんて痺れます。・・・
 失礼ながら、定期収入により経済的にもプラスになるのではないでしょうか。
2、故小田実は、予備校で英語(と反日思想)を教えていたようです。そこでは受験生の辻元清美などもいて、反日思想に目覚めたようです。
http://www.melma.com/backnumber_256_1361206/
http://www.mypress.jp/v2_writers/hirosan/story/?story_id=1243445
 新右翼の鈴木邦男氏も予備校で国語を教えています。辻元のような「立派な」教え子ができたとは聞いていませんが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E9%82%A6%E7%94%B7
<太田>
 お名前を控えていないので、どの方だったか分かりませんが、オフ会への出席ありがとうございました。
 私のディスカッションに登場する英文記事の切り抜きに読者の有志が仮訳をつけていただければ、必要に応じ私が「添削」し、しかも、貢献度に応じて名誉有料読者扱いにさせていただくことにしていますが、長続きしないようです。
 いずれにせよ、私、英語講師を務めて収入を得る気にはなりませんねえ。
 話変わりますが、一昨夜、映画『善き人のためのソナタ(The Lives of others=Das Leben der Anderen)』
http://www.youtube.com/watch?v=OgiLu7bqH1M
をDVDで鑑賞。
 音楽が大して出てこなかったところは羊頭狗肉だが、魅せる映画だ。
<鯨馬>
 『善き人のためのソナタ』は自分もみたことがあります。
 原題は邦題と全然違<いますが、>大変面白かったです。
 他に自分の気に入ってるドイツ映画:
『es[エス]』
有名なスタンフォード監獄実験を題材にした映画。これも原題と邦題が…
http://ja.wikipedia.org/wiki/Es_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
『ラン・ローラ・ラン』
マンガみたいで面白い。テンポがいい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3
『MON-ZEN [もんぜん]』
爽やかな気分になる。『ロストイントランスレーション』より断然こっちがいい。
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id239806/rid7/p1/s0/c1/
 ドイツ映画は、違う映画でも出てくる役者さんは同じ人ばかりなのが面白いです。
<太田>
 BERNIEさん、映画については、このところ、選考グループの意見を踏まえずに、自分で手を広げるようになっちゃいましたが、ご理解のほどを。
<BERNIE>
 リクエスト作品に限らず、太田さんの食指が動いた作品を、太田さんのペースで評論して頂くのが、自然な流れだと思います。
<太田>
 「夏休み」開けに映画館に行くとして、やっぱ見るのは『インセプション』かねえ。  そのほかにオススメは?
<BERNIE>
 『インセプション』以外では、『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』『ソルト』くらいしか、めぼしいものが無いように思います。
 個人的には、CGアニメですが『ヒックとドラゴン』が、観た人の評価が非常に高いようなので(日本ではいまいちヒットしてないみたいですが)、公開が終わる前に観に行きたいと思っています。
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tymv/id335605/
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 件の人物、欧州統合の象徴みたいなDNAの体現者なんだね。↓
 「ドイツ連銀理事が移民差別発言、解任へ 共感の声も・・・」
http://www.asahi.com/international/update/0902/TKY201009020403.html
 ・・・The banker sticks by his views, though admitting this week the psychological pressure of criticism is hard to bear. He said he could not be thought racist, because of his mixed background with ancestors who had been model immigrants.
 In an interview with a German newspaper, he said: “I am myself a European mongrel. On my father’s side, the family is descended from Huguenots from Lyon. I have an English grandmother, somewhere or another an Italian great-great-grandmother; and you can see from my Slavic cheekbones that my mother comes from West Prussia … My name is derived from the Arab pirates called Saracens in the Middle Ages. As a young man … I looked more Turkish than many Turks.”
http://www.guardian.co.uk/world/2010/sep/02/germany-central-bank-decide-sack-thilo-sarrazin
 高橋是清の偉大さと悲劇を描く。さすがファイナンシャルタイムス。↓
 ・・・in December 1931, Takahashi returned to the job of finance minister. ・・・
 A Keynsian by instinct Koreyiko reversed the tough, deflationary stance of his predecessor and fought recession with massive stimulus: he abandoned the gold standard, loosened credit conditions and raised public spending, financed with new debt.
 In some ways, it worked. As the yen lost 40 per cent of its value, exports boomed. Then, as annual public spending rose above 50 per cent of GDP, or almost double the 1929 level, Japan’s economy stabilised, even as the US continued to ail.
 But Takahashi encountered two problems.
 First, the stimulus did not stop Japan from becoming marked by social fracture, political unrest and nationalism. On the contrary, tensions continued to rise, partly because the large conglomerates, or zaibatsu, were the biggest winners from stimulus.
 Mitsui, for example, made millions of dollars from currency trading as Japan left the gold standard. That sparked resentment, not unlike what has happened in the US as Wall Street banks have made profits from quantitative easing.
 Second, and unsurprisingly, the spending bonanza undermined confidence in Japan’s government debt and its currency, creating fragility.
 So in 1936, Takahashi embarked on an exit strategy, cutting public spending and tightening monetary policy.
 From a macroeconomic perspective, it made sense. But it cost Takahashi his life. ・・・
http://www.ft.com/cms/s/0/686b6978-b6ad-11df-b3dd-00144feabdc0.html
 ↑次著で、日本型経済体制に触れるとして、高橋財政に触れないのは片手オチだけど、どうすべえ?
 それにしても、誰か仮訳してくんない?
 ファイナンシャルタイムスがこれだけ岡田外相をとりあげるってことは、同紙は、菅の次の日本の首相に岡田がなると思っている?↓
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704206804575467383064828138.html?mod=WSJASIA_hpp_MIDDLETopNews 
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704206804575467501556866766.html?mod=WSJASIA_hpp_MIDDLETopNews 
(完)
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太田述正コラム#4232(2010.9.3)
<性差は自然なものかつくられたものか(その2)>
→非公開