太田述正コラム#4393(2010.11.23)
<皆さんとディスカッション(続x1023)>
<太田>(ツイッターより)
 <21>日、紹介しようと思って止めたのが、法王のコンドームをつけるのが許される場合があるっちゅう発言についての記事だ。
 一体いつまでこんな形態(主権国家だ!)も中身もアナクロの宗教団体をのさばらすのか。
 この↑関連で、記事を一つ紹介しとこう。
 法王庁の腐った「外交」が列挙されとるよ。↓
 ・・・The Vatican was officially opposed even to the United Nations attempt to push Saddam Hussein out of Kuwait, and in the last round of negotiations welcomed Aziz himself with disgusting warmth, both to Rome and Assisi, as the smirking “Westernized” face of a hideous regime. Indeed, in its bogus capacity as a “state,” the Vatican was the only “government” in Europe to maintain full diplomatic relations with Saddam Hussein during the period of international sanctions. (The only comparable recent disgrace was its lone decision to do the same thing with the right-wing dictatorship in Haiti until the U.N./U.S. intervention in 1994.)・・・
http://www.slate.com/id/2275710/
<植田信>(2010.11.21)http://8706.teacup.com/uedam/bbs
 ・・・戦後世代<は、>吉田茂体制どっぷり世代です。・・・
 丸川さん、1971年生まれです。東大経済学部卒。テレ朝キャスター。・・・
 植草氏は<東大経済学部卒、>・・・野村証券マンであり、早大の教授をやった人<で>・・・1960年生まれです。・・・
 どうもこの世代は、暴力装置にアレルギー世代のようです。
 暴力装置のどこが問題なのか、ですよ、まったく。
 その通りの存在に、その通りの名前をつけなくて、どうする?
 そして、それは国家主権を安全保障する要(かなめ)となる合法組織なのです。
 戦後世代のとびきり優等生は、すなわち東大卒の人たちは、どうもここのところの教育を省略されたようです。
 そうすると、やはり太田述正氏は、特別の存在なのか。
 小学時代のカイロ体験がこの人を日本社会の異星人にしたのか。ちなみに、もちろん、日本社会の異星人とは、すなわち、国際社会の普通人です。
 おいおい、戦後世代の東大卒以外の日本人の諸君、もっとがんばれよ。
 東大卒は神様ではないぜよ。
 柳田法務大臣を見てみよ。
 1954年生まれ、東大卒<(工)>です。
 しかして、今国会での発言を見よ。・・・
 かって東大法学部卒の官僚たちが、日本を支えました。
 今や、東大卒の政治家たちが、日本をつぶします。
 そして東大卒に頭が上がらない戦後世代が、自分の頭の悪さを理由に、心中していきます。
 かくして、日本国のボロボロさが、列島のすみずみまで感染していきます。
 もちろん、いいことです。
 一度、徹底的に崩壊しないと、どこがどうして間違ったのか、-明治以来の日本の現代史のことですがー、日本人にはわかりません。
 菅政権は、このプロセスに絶大に貢献する政権です。
 菅政権よ、永遠に、です。・・・
<太田>(ツイッターより)
 <仙石官房長官も東大卒(法)だけどねえ・・。それはともかく、>法相の辞任なんて、バカバカしくて言及する気にならんかったよ。
 東大法から国家公務員になる人数激減してんだね(比較的最近の週刊新潮)。
 政治家も官僚もなり手がいなくなりつつある?
<ΔΝΝΔ>(「たった一人の反乱」より)
 英エコノミスト「「未知の領域に踏み込む日本」
 20日発売の英誌エコノミスト(本紙特約)は「未知の領域に踏み込む日本」と題した日本特集を掲載した。
 少子高齢化が、日本経済の再活性化やデフレ脱却の大きな障害になっており、日本はこの問題に最優先で取り組む必要があると警告した。
 同誌の本格的な日本特集は、「日はまた昇る」と日本経済の再生に明るい見通しを示した2005年以来だ。
 対照的に今回は、若者が新卒で就職できないと一生厳しい状況が続く「一発勝負」の雇用の現状や、企業に残る階層構造など解決すべき課題は山積していると指摘した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101121-00000011-yom-bus_all
 ↑まぁ たしかに、未曾有の構造的不況の日本社会になってきたのは認めるが、英誌エコノミストとやらは己の国を心配するのが先決だろーとおもうが…。
<太田>
 英国って広義の英国(エリザベス女王を元首としている国家群)全体でとらえるべきだな。
 豪州もカナダも経済は絶好調だ。↓
 The Australian economy grew at its fastest pace in three years in the second quarter of the year.・・・
http://www.bbc.co.uk/news/business-11149283
 Canada’s economy envy of world・・・
http://seattletimes.nwsource.com/html/nationworld/2012168540_canecon21.html
 だから、いわば、日本で、京都がさびれてても東京が活気を呈してたら心配ないのとおんなじ状況さ。
 素直に日本のことを心配しなさい!
 
<ννΔΔ>(「たった一人の反乱」より)
 日本鬼子って萌えキャラ作って中国人を萌え萌えにしてやろうぜ
http://www16.atwiki.jp/hinomotooniko/
 萌えキャラ『日本鬼子』に続き『小日本』が決定 日本人が萌えちゃってどうするの?
http://getnews.jp/archives/86263
 尖閣問題で色々騒いでるけど、まだまだ日本人には余裕あるよ。
<νΔνΔ>(同上)
 【法相更迭】「こんなに駄目とは」 民主党支持者も失望
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/101123/trl1011230004002-n1.htm
 自民党は取り合えず一人立ち出来るようにならないと。
<太田>
 耳タコだろうが、日本が属国であるため中央政府にガバナンスが欠如しており、政治家や官僚になっても面白くも何ともないことから、碌な人間が政治家や官僚にならなくなってきているってことなんだよ。
 だから、その根本を正さない限り、誰が首相になっても失望させられる状況は続くさ。
 望むらくは、一刻も早く、この根本に多くの国民が気付いてくれることだ。↓
 「菅内閣の支持率が26%にまで急落し、10月の前回調査(49%)からほぼ半減した。沖縄県・尖閣諸島沖の漁船衝突事件を巡る対応の不手際に、国会答弁を軽視するような柳田稔法相の発言が追い打ちをかけた形。・・・
 民主党の政党支持率(20%)が前月比11ポイント下落したのも昨年9月の政権交代後、最大の下落幅。・・・」
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20101122ddm003010132000c.html
 それでは、その他の記事の紹介です。
 昨日の、北朝鮮の核関連小特集の補足だよ。↓
 ・・・Hecker said the enrichment plant at Yongbyon, near Pyongyang, had up to 2,000 centrifuges and was surprisingly modern. He said it appeared to be designed for the production of low enriched nuclear fuel for power stations, but acknowledged it could easily be reconfigured to make highly enriched uranium for nuclear weapons.
http://www.guardian.co.uk/world/2010/nov/22/south-korea-us-tactical-weapons-nuclear
 日本の先の大戦における副たる戦争目的は大東亜共栄圏の樹立/欧米帝国主義の打倒だったが、これは、主たる戦争目的たる自存自衛/反自由民主主義勢力の打倒、の足を引っ張ったところの、自由民主主義圏のブロック化を粉砕することを目的とするものでもあった。
 日本は、主たる戦争目的の方は自ら達成することはできなかったが、戦後、結果的に米国に日本の肩代わりをさせることに「成功」するとともに、副たる戦争目的の方は、幸いにも自ら達成することができた。
 戦後の米国主導のブレトンウッズ体制は、まさに、かかる日本の副たる戦争目的の達成を制度化したものである、ととらえることも可能だろう。
 自由民主主義(的)国たる日本が過去に行った、このような国際システムの「shake(改編)」を、反自由民主主義国たる中共は今後とも行い得ないだろう、と私も思う。↓
 ・・・The Great Depression of the 1930s was eventually followed by the creation of a co–operative economic world order based on the Bretton Woods accord – but only after the shock of the second world war. ・・・
 ・・・the global influence of the emerging economies is growing but they are not even close to threatening a world order dominated by the US. The emerging economies will “shape” the world economy but none, not even China, will “shake” it.・・・
http://www.ft.com/cms/s/2/e63aba9e-f5a4-11df-99d6-00144feab49a.html#axzz15InRHv21
 北朝鮮のお偉方達も、『風と共に去りぬ』(ただし、小説の方)は大好きのようだね。↓
 ・・・Former North Korea analyst Robert Carlin recalled the time another North Korean began a declaration with: “In the words of your famous American novel ‘Gone With the Wind’… ”
 ”We thought he was going to finish with, ‘Frankly my dear, I don’t give a damn,’ ” Carlin said. “But instead he said, ‘The dogs bark but the caravan moves on.’ We all just sat back and scratched our heads.”・・・
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-north-korea-negotiators-20101123,0,1478550,print.story
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 祝日にちなんで、コルンゴルト特集の最終回をお送りします。
[映画『THE CONSTANT NYMPH』用特別序曲]
 指揮 コルンゴルト Warner Brothers Studio Orchestra
http://www.youtube.com/watch?v=Zo3BvRzuvaM&feature=related
[歌劇die Kathrin]
Love duet
http://www.youtube.com/watch?v=7Wzoier71sU&feature=related
[オペレッタDas Lied der Liebe]
Du Bist mein Traum (The Song of Love) Richard Tauber
http://www.youtube.com/watch?v=aR9kD8j331M&feature=related
[リートUnder the Greenwood Tree](詩はシェークスピア)
http://www.youtube.com/watch?v=72Uqzg4kg00&feature=fvw
[5つのリート(Funf Lieder)]
第1番Gluckwunsch (詩: Richard Dehmel: 1863-1920)
http://www.youtube.com/watch?v=Re9MFY64irY&feature=related
第4番Old English Song (詩:イギリス民謡(アルマダ撃破の歌!)↓)
Now hark, all you gallants!
Your ears I would tease
With a song of Lord Essex
In the fight at Cadiz!
How he scuppered them Spaniards
And hacked out their spleen,
For the glory of England
And Elizabeth, our queen!
We’ve rounded the port, boys,
The cannons they roar,
The sea’s full of corpses
And Spain is no more!
They bobbed on the tide, boys,
The fat and the lean,
For the glory of England
And Elizabeth, our queen!
http://www.youtube.com/watch?v=0HEMs1ylBCI&feature=related
第5番My Mistress’ Eyes (詩: シェークスピアのソネットCXXX)
http://www.youtube.com/watch?v=BoJdEXEse-8&feature=related
(完)
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太田述正コラム#4394(2010.11.23)
<戦前の日英関係の軌跡(その5)>
→非公開