太田述正コラム#4875(2011.7.18)
<皆さんとディスカッション(続x1266)>
<太田>(ツイッターより)
 なでしこ優勝ー、バンザーイ! 
 次は、さしあたり男子サッカーに頑張ってもらわなくっちゃならないが、ボク的には、戦前史観、及び先の大戦観を逆転させ、米国をノックアウトしたいねえ。
 それまでにボクが斃れたら、この志を一人でも多くの日本人が継いで欲しいもんだ。
 「セシウムビーフが流通した真相は? 「想定外だった」東電そっくりの言い訳をする農水省」 
http://news.livedoor.com/article/detail/5715612/
 もちろん農水省は褒められたものじゃないが、役所は万能でも、全面的に信頼できる存在でもない。
 牧畜業者の自己責任意識の希薄さが気になる。
<tubupoko>(同上)
 異議ありまつ。
 セシウムビーフ流通の責任を生産者に負わせる意見には承服できません。
 話が逆でしょう。
 僕、曰く‘生産者は万能でも役人でもない。
 農水相の責任意識の欠如は明白だ’
<太田>
 稲わらに放射性物質が付着したことについては(東電ひいては経産省が代表するところの日本)政府に責任があり、稲わらが使い物にならなくなったことへの賠償責任は当然あるだろうが、稲わらを食わせた肉牛が使い物にならなくなったことまでの賠償責任を(農水省ひいては同省が代表するところの)政府に負わせるのはいかがなものか、何となれば、農水省は(倉庫に保管していない)牧草を家畜に食わせないように通知はしていたのだから、この通知を踏まえれば、畜産業者には、稲わらだって(そして穀類だって)(倉庫に保管していないものは)食わせてはいけないのではないか、という懸念くらいは抱くべきだったんじゃないか、と言ってるんだよ。
 (懸念を抱けば、県なり農水省なりに問い合わせたり、稲わらなり出荷する牛肉なりの放射能検査をしてもらったりしたはずだろ。)
 つまり、稲わらに倉庫に保管していないものがあるということを農水省が把握していなかったという過失と、畜産業者が上記懸念を抱かなかったという過失のどっちが大きいのかってこと。
<ΘΘΖΖ>(「たった一人の反乱」より)
 仮に軍部が抵抗せずハル・ノートを受け入れることによってすべての利権を失ってでも対米開戦を回避した場合、米国以外の列強による侵略により、資源が乏しい日本は善戦するも結局は敗戦し植民地になってTHE ENDって感じですか?
 それとも米国さえ参戦しなければ戦前の体制は続いていたのですか?
<ΘΖΘΖ>(同上)
 戦前の日本の最大の仮想敵国がソ連共産主義であると、必ずしも思っていないような所と、戦前の日本と戦後の日本を断絶的に観てるフシがあるのは、太田さん的にありえないんじゃない。
 また、太田さんはイギリスやアメリカがとる政策から判断して、開戦は不可避だったとする立場を採ってるし、だからこそ、1939-1940年末までに対英のみ開戦をすべきだったと主張していたはず。
 コラム<(シリーズ)>『ロバート・クレイギーとその戦い』がオヌヌメ。
<ΘΘΖΖ>(同上)
 ・・・ご指摘ありがとうございます・
<ΘΖΖΘ>(同上)
>仮想敵国がソ連共産主義<(ΘΖΘΖ)
 横井小楠とハセガワで検索すると良い。
 「日本がポツダム宣言受諾を決意したのは原爆投下ではなくソ連参戦によってであるとのハセガワの指摘の根拠は、終戦直前の史料もさることながら、(彼があえて触れぬ)戦前の日本における横井小楠コンセンサスにある。」<(コラム#4648)>
http://twitter.com/ohtanobumasa/status/51798922498285568
<ΘΘΖΖ>(同上)
 ご指摘ありがとうございます。
<太田>
 なでしこ優勝を報じる英米主要メディアの記事を掲げておくね。
 ☆は試合経過の報道として最も出来が良いもの、★は、この試合の素晴らしさを述べたコラムとして最も出来が良いものだ。
 WSJ(アジア・電子版)は関係記事を4本も載っけた。↓
http://www.guardian.co.uk/football/2011/jul/17/usa-japan-live-world-cup-final
☆↓
http://news.bbc.co.uk/sport2/hi/football/14168601.stm
http://www.washingtonpost.com/blogs/soccer-insider/post/womens-world-cup-usa-vs-japan-live-blog/2011/07/17/gIQAXTNBKI_blog.html?hpid=z3
AP配信記事。(米国の立場に立って書かれている。通信社の国籍を気にしなきゃいけないということが分かる。)↓
http://www.washingtonpost.com/sports/dcunited/us-japan-headed-to-penalty-kicks-after-2-2-tie-in-world-cup-final/2011/07/17/gIQA8ekQKI_story.html?hpid=z2
この記事への投稿。↓
http://www.washingtonpost.com/sports/dcunited/us-japan-headed-to-penalty-kicks-after-2-2-tie-in-world-cup-final/2011/07/17/gIQA8ekQKI_allComments.html#comments
ロイター配信記事。↓
http://www.nytimes.com/2011/07/18/sports/soccer/japan-battles-back-to-win-womens-world-cup.html?_r=1&hp=&pagewanted=all
http://latimesblogs.latimes.com/sports_blog/2011/07/womens-world-cup-us-vs-japan-victory-on-penalty-kicks-earns-japan-world-title.html
★やさしい言葉で書かれた名文だ。↓
 ・・・the U.S. versus Japan soon became the best of all possible things: a phenomenal game for the ages.
 It had everything. It lifted you and crushed you and wore you out. Over 90 minutes of regular time and 30 minutes of extra time it went. Anxiety, exhilaration, jubilation, despair. Every emotion bloomed and bottomed. The nerves of an entire sports season felt compressed into a few hours on one July day.
 The game was over, then it wasn’t. The game was over again, then it wasn’t again. Momentum would arrive and get ripped away like a rug. Finally it came down to penalty kicks–always a cruel solution–and Japan prevailed.
Is it fair? Of course it is fair.・・・
 There was hardly a second to breathe. This World Cup final gave as much as a game can give. ・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303661904576452170522412118.html?mod=WSJ_World_MIDDLENews
コメント付き。↓
http://blogs.wsj.com/dailyfix/2011/07/17/womens-world-cup-final-live-blog-united-states-vs-japan/
http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303661904576452434158425522.html?mod=WSJ_World_MIDDLENews
日本国内の反応。↓
http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303661904576452543316392006.html?mod=WSJ_World_MIDDLENews
 なお、決勝戦でのなでしこの勝利は、ツキの勝利なんぞでは全くないことが以下から分かる。↓
 「女子サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で優勝を果たした「なでしこジャパン」。決勝のアメリカ戦では苦戦を強いられたもののボール支配率は53%を記録し、今大会全試合で支配率50%以上を達成した。・・・
 参加国で唯一全試合50%超えを記録し、平均支配率は56.5%だった。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/5716492/
 それでは、その他の記事の紹介です。
 工程表通りに基本的に進行している、という珍しいおホメ記事が出てた。↓
 Crippled Nuclear Plant Largely Meets Three-Month Goals・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303795304576451532170573582.html?mod=WSJ_World_LEFTSecondNews
 「思想家」の佐伯啓思センセ、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E4%BC%AF%E5%95%93%E6%80%9D
思考停止状態としか思えないねえ。
 そもそも、戦後日本の政治家に人がいないってことにどうして気づかないのかなあ。↓
 「・・・ 民主政治の質は、結局のところは、われわれの「人を見る力」に依存するのである。だから、小沢(一郎元代表)、鳩山(由紀夫前首相)、菅のトロイカによって走り出した民主党をひとたびあれほど支持した人々は、いまさらこの三人が期待はずれだったなどと簡単にいえるものではあるまい。ただ、自らの「人を見る目」のなさを反省するほかあるまい。・・・
 民主政治の土台は、国民の「人を見る目」にあるといわねばならない。」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110718/plc11071803080002-n1.htm
 こいつは出来のいい社説だ。↓
 「・・・空母艦載機<の>・・・岩国移転が実現したとしても、問題は残ります。日本政府は米政府の意向を受けて「高度な専門知識や技能を有する整備は、移駐後も厚木で行う」との見解を明らかにしています。厚木基地を恒久化する道筋がみえてきました。
 FCLPを終えた艦載機操縦士が空母着艦資格を得るため、実際の空母で行われる深夜の飛行試験は、引き続き厚木基地から近い相模湾沖での実施が見込まれています。いずれにしても厚木周辺の騒音が消えることはなさそうです。
 米軍からみれば、岩国移転が実現すると空母艦載機が使用できる基地は厚木と岩国の二カ所に増え、FCLP施設も硫黄島と馬毛島の二カ所に増えることになります。日米で目指したはずの「基地負担の軽減」は、「基地機能の強化」にすり替わるのでしょうか。
 注目したいのは、長崎県にある佐世保基地の変化です。〇六年からほぼ毎年、米空母が寄港するようになりました。近くに空母艦載機の訓練施設がないため、五日程度の滞在でまた出港していきますが、岩国基地が使えるとなれば話は別です。
 艦載機を岩国基地に降ろし、佐世保で長期間滞在することが可能になります。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011071702000054.html 
 米国の教育の荒廃ぶりを糾弾している。↓
 ・・・ On the eve of World War I, only 1 percent of Britain’s young people graduated from high school, compared with 9 percent of Americans. By 1950, a majority of American youths were graduating from high school, compared with only 10 percent of British youths.
 American pre-eminence in mass education has eroded since the 1970s, and now a number of countries have leapfrogged us in high school graduation rates, in student performance, in college attendance.・・・
http://www.nytimes.com/2011/07/17/opinion/sunday/17kristof.html?ref=opinion
 中共の経済統計には水増しがつきものってことはよく知られているが、鉄鋼生産量のように過少申告されてるケースもあるってのは初耳だな。↓
 China is underreporting the amount of steel it makes by about 40m tonnes a year — roughly the amount made by Germany — according to a new analysis that provides insights into the recent high prices for the main raw material used by the world steel industry.
 Detective work by Meps, a UK steel consultancy, indicates that Chinese steel output last year was 672m tonnes — nearly half of the world output — as opposed to the 627m tonnes reported by the Chinese authorities.・・・
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/d2626f94-b0b6-11e0-a5a7-00144feab49a.html#axzz1SJqFzQmW
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太田述正コラム#4876(2011.7.18)
<イギリス大衆の先の大戦観(続)(その5)>
→非公開