太田述正コラム#4935(2011.8.17)
<皆さんとディスカッション(続x1296)>
<太田>(ツイッターより)
(コラム#4772に関し)伊藤博文と言えば、改めて、その子孫の松本剛明外相のことが思い出されるね。
 「党内では野田グループに所属しているが、近年は野田佳彦と距離を置いており…。2010年9月14日の民主党代表選では菅ではなく小沢に投票した」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E5%89%9B%E6%98%8E
てんで、野田、どうなるん?
 何とか、ボクなりに英国の大暴動の原因解明ができて一安心。
 今後、究明すべきは、イギリス・エリート層の「騎士/紳士」性・・この層が身に着けたアングロサクソン倫理・・の形成へのブリトン文化とアングロサクソン文化、それぞれの貢献度と貢献内容だ。
 材料を持ち合わせている方は、ご教示を!
<太田>
 英国大暴動についてのドイツのシュピーゲル誌の分析は、昨日紹介した、英国でのガーディアン等によるそれとほぼ同じ結論だね。↓
 <『時計仕掛けのオレンジ』がここでも登場。↓>
 ・・・ The events which unfolded on the streets of London and other English cities last week were brutal and full of an enthusiasm to inflict the greatest possible damage, even on mere passers-by who had the bad luck to get in the way. It was as if the gang from Stanley Kubrick’s classic film “A Clockwork Orange” had left the screen and become real, only this time armed with BlackBerrys.・・・
 <ニートの仕業だってわけ。その彼ら、今や飼い殺し状況なんだねえ。↓>
 ・・・in the UK・・・”NEETs” <which> stands for “not in education, employment or training”, and there are about 1.2 million people who fit the description. ・・・
 James, 19, lives in North London. The state pays his rent, and he gets 77 pounds jobless benefit every two weeks. He has given up looking for work, he left school at 15・・・ “They give me just enough money so that I can eat and watch TV all day.”・・・
 <しかし、根本原因をマードックとサッチャーにもっぱら押し付けるのは、どんなものかな。ボクとしちゃ、太田説を推奨するぜ。↓>
 Murdoch and Margaret Thatcher together broke the power of the trade unions in the 1980s and forged ahead with the liberalization of the markets.・・・
http://www.spiegel.de/international/europe/0,1518,780537,00.html
 それに比べ、米国の主要メディアの英国大暴動の分析は、デキの悪さが目立つね。↓
http://www.thedailybeast.com/newsweek/2011/08/14/why-did-britain-s-riots-happen-now.html
 もっとも、NYタイムスが、英国の捜査機関と裁判所の本件でのハッスルぶりを皮肉っている・・指導層の不祥事の時には甘かったのにってさ・・のはオモロイ。↓
 ・・・While judges and the police say those stiff sentences send an unmistakable message of deterrence, critics said they reeked of a double standard. Some compared them cynically to the more lenient punishments handed out in the 2009 expense account scandal involving members of Parliament, or the conspicuous absence of prosecutions over irresponsible banking practices that helped lead to the world financial crisis. ・・・
http://www.nytimes.com/2011/08/17/world/europe/17britain.html?_r=1&ref=world
<λλζζ>(「たった一人の反乱」より)
 ↓こうやって少しずつ三党合意をメチャクチャにして、菅政権続いたりしないかな。
 民主が「子ども手当存続」ビラ配布…自公反発か
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110816-OYT1T01028.htm
 「恒久的」削除なければ審議拒否 民主の子ども手当ビラで自民・逢沢氏
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110817/stt11081713390005-n1.htm
<λζλζ>(同上)
 <ζΛζΛクン(コラム#4933)、>GEに関しては、<原発事故の責任を追及するのは>筋違いじゃないかな?
 GE Threeを揉み消した話と地震津波の想定の甘さは関係ないし。
<λζζλ>(同上)
 福島原発を作ったGEには100%の責任が無過失責任として課せられ、原発に起因する全損害=ダダ漏れによる海洋汚染から、風評被害での野菜や魚、豚・牛の減価や殺りくなど、また放射能からの避難コストや土地の評価減、移住費や新規取得の家の建築コストなどあらゆるものの損害を、GEは責任を持って負担をしなければならない
http://www.asyura2.com/11/senkyo113/msg/370.html
 すべては、GE社製の 緊急の冷却装置が動かなかったからだ。
 オンボロの、故障の多い、冷却装置であることを、GE自身が、よく分かっていた。
 だから、青ざめたGEが、アメリカ政府に報告して、急いで、7台のガス・タービンの冷却用のエンジンを空輸すると、申し出ている。14日のことだったと記憶する。
 日本の日立と東芝(この2社は、実質は、GEの子会社なのだ。この大きな真実を業界人なら知っている)の技術者たちが、このことで怒り狂っているという。
 「もっと早い時期に、緊急冷却装置と電源盤を、日本製にすべて取り換えておくべきだったのだ」と、現場をよく知っている技術者たちが、上を突き上げているという。 
 だから、今度の福島第一原発の凶悪事故では、GEという会社の責任が一番、大きいのだ。
 これから、このGEの責任を、日本国民は、徹底的に、追及しなければいけないのだ。
http://d.hatena.ne.jp/longtonelongtone/20110403/1301790797
<太田>
 コラム#4658、4712でGE責任論の紹介をしてるし、#4755じゃ、読者のGE責任論を紹介している。また、コラム#4672じゃ、GEが原発事故後、関与している話も紹介している。
 ボクが知りたいのは、法的にGEに事故について責任追及ができるような契約内容になっているのか、その場合の管轄裁判所はどこになるのか、また、追及ができるとして、無過失の場合でもできるとされているのか、等だな。
 なお、ボク、防衛省不祥事(守屋事件)の時に、GEの責任を、コラム#2046、2135、2137、2139、2141、2150、2152、2153、2161、2169、2179、2199、2558で追及したぜ。
<λζλζ>(同上)
 <ζΛζΛクン(コラム#4933)、原爆投下に関しては、>意見表明(例えば↓)だけでなく、<太田さんに>デモを企画して欲しいってことなのかな?
http://blog.ohtan.net/archives/50965424.html <(コラム#1849)>
http://blog.ohtan.net/archives/51809751.html <(コラム#3879)>
http://blog.ohtan.net/archives/52011944.html <(コラム#4177以下)>
から始まる十津川さんとのやり取りが参考になるのでは?
 多くの日本人が共有できるであろう新しい歴史観を作らない限り、米国政府に謝罪を求め、日本にとっての戦後が終わることも意味する独立はできないだろう、ってのが太田さんの考え。
 かれこれ30年近く考えてるから、大概のことは考えてきてるよ。
 「今後どうすべきかについては、とにかく、どうして皆さんが願い続けて来たことがいつまで経っても実現しないのかに思いを致すべきだ。それは、戦略が間違っていたからだと自覚しなければならない。自分の本が9月には光人社から、10月には金曜日から出たけれど、「左」だって「右」と同じ穴の狢なのだから、私のように「左」にウィングを伸ばそうと心がけるべきだ、この番組のパネリスト中私が一番「左」だというのはいかがなものか、といった趣旨のことを話しました。」
http://blog.ohtan.net/archives/51308525.html <(コラム#2909)>
<ζλζλ>(同上)
>多くの日本人が共有できるであろう新しい歴史観を作らない限り、米国政府に謝罪を求め、日本にとっての戦後が終わることも意味する独立はできないだろう、ってのが太田さんの考え。
 「独立」って言葉、精神論的・法律論的・実体論的な意味、色々あるけど、使い分けないと訳分かんなくならね?
 「私の属国論は根性論なんかじゃ全くなくて、防衛官僚としての体験論(*1)であり、何よりも法律論(コラム#1823)であります。」
http://wiki.livedoor.jp/veg_tan/d/%c2%b0%b9%f1%cf%c0%a4%c8%b5%c8%c5%c4%a5%c9%a5%af%a5%c8%a5%ea%a5%f3#03
<ζζλλ>(同上)
≫「15年」戦争(家永三郎による命名)≪(コラム#2900。太田)
 鶴見俊輔による命名と書かれていました。
 「戦後日本における歴史認識 太平洋戦争を中心として(PDF形式)
(4)「15年戦争」
 昭和31年評論家の鶴見俊輔が初めて使用したが、一般に普及する契機となったのは、昭和43年刊行の家永三郎の『太平洋戦争』であり、その後現在にいたるまで進歩派を中心に頻繁に使用されている。」
http://www.nids.go.jp/publication/kiyo/j4-3.html
 「日本における戦争呼称に関する問題の一考察(PDF形式)
(3)「15年戦争」
 1. 由来
 「15年戦争」の呼称を初めて使用したのは、哲学者の鶴見俊輔である。『中央公論』1956(昭和31)年1月号の「知識人の戦争責任」において、「十五年戦争(一九三一~四五年)」の用語を冒頭で使用、・・・
 一般に普及する契機となったのは、1968年に刊行された家永三郎『太平洋戦争』(前述)を通してである。」
http://www.nids.go.jp/publication/kiyo/j13-3.html
<太田>
 どもどーも。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 こういう記事は、8月15日前後の日本の新聞こそ載せるべきだろ。↓
 「・・・「日本の指導部は、原爆投下前はもちろん、投下後も降伏の意志はなかった。日本の指導部の関心は最後まで▲領土の維持▲戦犯裁判の回避▲帝国体制を可能な限り維持すること-など、できるだけ有利な条件で戦争を終わらせることだった。その過程で、当時中立の立場をとっていたソ連の仲裁を期待していた」というものだ。
 広島に最初の原爆が投下された翌日の8月7日も、日本の東郷外相はモスクワ駐在大使に緊急の暗号電文を送り、ソ連に仲裁を求めた。ところが8日深夜にソ連は突然日本に宣戦布告し、全ての期待が崩壊したというのだ。新たな修正主義学説の代表者は、カリフォルニア大学サンタバーバラ校歴史学部の長谷川毅教授。第2次大戦の日米ソ関係研究の権威者として知られている。長谷川教授は「米軍は原爆を投下する前から、6カ月にわたり60以上の都市を爆撃していた。それからさらに2カ所の二流都市(広島と長崎)に核兵器が投下されたからといって、それが日本の戦略的決定を変えるだけの要因にはならなかった」との点を根拠として挙げている。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20110817000019
 だけど、これ↑ハセガワ説の正しい紹介をしてないね。
 ソ連参戦の際、対ソ連工作を知っていて成功するワケがないと思っていた者も、そもそも知らなかった者も含め、当時の日本の指導層で、降伏を当然視しなかった者はほとんどいなかった。
 何度でも言うが、ソ連参戦によって、(日支戦争を含め、)先の大戦を日本が戦った前提・・対赤露抑止・・が崩壊したため、日本は米英に降伏することを決意したわけだ。
 漢字表記(コラム#4933)が分かったけど、今度のもお粗末な案だな。↓
 「・・・「東海(East Sea)」ではなく「韓国海(Sea of Korea)」と表記する案・・・東海は西洋の古地図で短期間使用されたが、韓国海に変更されたため消えた名称。日本による植民地支配が始まるころに大韓帝国が使用していた名称も、東海ではなく大韓海や朝鮮海だった・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20110813000015
 「革命」状況で経済はメタメタになってるのに、シリアの通貨が下落していないのが世界の七不思議らしい。
 引用しなかったが、イランがカネを注入し続けてるんじゃないかってさ。↓
 ・・・Syria’s overall economy, stock market, vital tourism industry and foreign investment have collapsed, according to economists and analysts. It appears to have hemorrhaged cash, with the bulk flowing to Lebanon, which has long served as a conduit for Syrian finances.
 But its currency, the Syrian pound, has held strong, staying about the same as before an uprising against President Bashar Assad began five months ago.・・・
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-syria-finances-20110817,0,5547699,print.story
 毎日15分間運動するだけで、その良い効果は顕著だってさ。↓
 Exercising for just 15 minutes a day can increase your life expectancy by three years compared with doing little or no exercise・・・
http://www.guardian.co.uk/science/2011/aug/16/benefits-daily-exercise-smoking
 数年前にセックスをテーマにした小説でバカあたりした、ドイツの女性作家のCharlotte Roche が、再び同じテーマの小説を出して大きな話題を呼んでいるらしい。↓
http://www.guardian.co.uk/books/2011/aug/16/charlotte-roche-sex-novel-schossgebete
 そういえば、米国でも、あのニコルソン・ベーカー(Nicholson Baker)(コラム#2410、2412、2419、2831、4206、4834)もセックスをテーマにした小説を出したぞ。↓
http://www.nytimes.com/2011/08/14/books/review/house-of-holes-by-nicholson-baker-book-review.html?hpw=&pagewanted=all
 日本で健闘してるのは渡辺淳一(コラム#557、2781)くらいか。↓
 でも、彼にはもっと女性問題と性科学の勉強して欲しいねえ。
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20110713-OYT8T00572.htm
 女性の乳首への刺激は性器への刺激と同じ脳領域を活発化することが判明したが、そのメカニズムはまだ分かってないんだって。↓
 ・・・stimulation of the・・・nipples・・・excited the brain・・・areas corresponding to genital stimulation・・・
 There are two possible explanations for the nipple finding. The first is related to the fact that nipple stimulation releases oxytocin, the same hormone that is released during orgasm, bonding and breast feeding, which also causes uterine contractions. So stimulation of the nipples may indirectly also stimulate the genitals and account for the activation in the same brain region.・・・
 The second explanation is that the wiring from the nipples to the brain is direct; perhaps the sensory pathways from the nipples converge with those from the genitals in the cortex, and simultaneously stimulate cells in another brain region that produces oxytocin. ・・・
http://healthland.time.com/2011/08/16/the-female-erotic-brain-mapped/
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太田述正コラム#4936(2011.8.17)
<孫文の正体(その2)>
→非公開