太田述正コラム#5299(2012.2.14)
<皆さんとディスカッション(続x1463)>
<コラム#5297の訂正(ブログは訂正済み)>
麻生久以下の多数派によって除名されるような政党、

麻生久以下の多数派によって同党から除名されるような政党、
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<太田>(ツイッターより)
 夫がガンで余命がほとんどないため、妻が出産を早めてもらい、1月18日に子供を産んで夫に抱かせ、その3日後に夫は昏睡状態になり、更にその2日後に死亡したっていう、米国での美談。
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/n/a/2012/02/12/national/a134435S09.DTL&tsp=1
 この妻、連れ子が2人いてその後既に2人子供がいるんだねえ。
 「日清…戦争…当時、漢口の楽善堂という薬局が日本のスパイの大本営となっていた。この薬局は実は、オードリー・ヘプバーンの祖父の支援によって設立されたものだ。」
http://j.people.com.cn/94689/94696/7727641.html
 映像に日本語テロップくらい付けてくれー。
 ケネディの「パートナー」の写真集をどうぞ。
http://www.thedailybeast.com/galleries/2012/02/09/mimi-alford-and-other-jfk-mistresses-photos.html#
<ααββ>(「たった一人の反乱」より)
≫三、今、公立教育の権限を持っているのは教育委員会である。大阪市で言えば市の教育委員会だが、教育委員は一種の名誉職であって機能していない。実際には教育委員会の事務局が強い権限を握っている。・・・
 橋下さんは特別区ごとに教育委員会を置き、区長や知事が関与できるようにするとも言っている・・・≪(コラム#5285)
に対して太田さんは
≫三、「委員は議会の承認により首長によって任命される」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%99%E8%82%B2%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A
のだから、橋下が何を言いたいのかさっぱり分からない。≪(同上)
って言ってるけど何が分からないんだろ?
 wikiにあるように委員は首長が決めるけど、その委員が全然仕事してなくて首長が関与してない事務局が強い権限を持って物事を決めている、事務局には誰も物言えない状態かつ教育がいい方向へ向かっていないので、区長・知事がしっかり物言って事務局もそれを反映させるような組織にしたい。
ってところじゃないの?
<αβαβ>(同上)
 「教育委員は一種の名誉職であって機能していない。実際には教育委員会の事務局が強い権限を握っている。」
ってのが、
 「教育委員は<法に定められた権限がなく、それゆえに>一種の名誉職であって機能していない。実際には教育委員会の事務局が強い<法的>権限を握っている。」
だっちゅうんなら橋下市長の言ってることは分かるんだが、
 「教育委員は<これまでの議会・首長が真面目に選んでこなかったから>一種の名誉職であって機能していない。実際には<、議会・首長の怠慢の尻拭いをするために、>教育委員会の事務局が強い権限を握<らざるを得なくな>っている。」
だけじゃねーの?
ってことだと俺は理解した。
<太田>
 「船中八策」だが、「大阪都」構想を除けば、大阪とは何の関係もない話ばかりだ。
 (道州制すらそうだ。大阪都ができて、かつ道州制になれば、自治体は、現在の都道府県-(区)市町村という二層構造から、大阪に関しては、近畿道/州-大阪都-(区)市という三層構造へと複雑化してしまう。)
 なんで、前大阪府知事、現大阪市長がそんなファンタジーみたいなことばかりを口にするのかね。
 とりわけ、(本来国政でもっとも重要であるべき)安全保障政策については、小手先の誤魔化し以外の何物でもない。
 自民党主導下の55年体制の亡霊を見る思いがするぞ。↓
 「維新の会、憲法改正や道州制が柱 公約「八策」の骨格判明・・・
 参院廃止や首相公選制導入など憲法改正を伴う項目のほか、・・・旗印の「大阪都」構想や道州制、・・・「日米豪での戦略的軍事再配置」や、沖縄の基地負担軽減を打ち出した。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012021301002499.html
 しかし、橋下人気は大変なもんだね。
 呆れるよりないわ。↓
 「・・・政党支持率では、自民は17%(同17%)と横ばいで、支持政党のない無党派層は54%(同45%)へと大幅に上昇・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120213-OYT1T00961.htm
 それでは、その他の記事の紹介です。
 裁判員裁判導入の結果、司法取引等の権限を検察に与える必要性が一層はっきりしてきたと言えそうだ。↓
 「・・・一審の裁判員裁判で無罪、二審で逆転有罪とされた覚せい剤密輸事件の上告審判決で、最高裁第一小法廷(金築誠志裁判長)は十三日、「一審判決に事実誤認があると指摘する場合は、不合理な点を具体的に示すべきだ」とする初判断を示したうえで、一審の判断に不合理な点があるとはいえないとして二審判決を破棄した。・・・
  同小法廷は一審について「裁判員制度の導入で、法廷での直接のやりとりを重視する審理が徹底された」と指摘。一審が事件を直接調べた後の二審は、一審と同じ立場で事件そのものを審理するのではないとしたうえで「一審の証拠の見方や総合判断が論理として成立しているか、一般常識とのずれがないかを審査すべきだ」と述べ、二審で事実認定のやり直しをしている現状を批判した。
 判決は五人の裁判官の全員一致の意見。白木勇裁判官は補足意見で「裁判員制度では、裁判員のさまざまな視点や感覚が反映されるため、幅を持った事実認定や量刑が許されないと、制度が成り立たない」と述べた。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012021490070715.html
 宜野湾市長選挙の結果は、政府からカネが欲しい普天間基地存続派が勝利したということであり、政府のこの姿勢↓からして、同基地固定化は決まったようなもんだね。
 「・・・ 政府は13日、在日米軍再編見直しをめぐり沖縄の米海兵隊の一部約1500人を米軍岩国基地(山口県岩国市)に移したいとの米側の打診を拒否することを決め、山口県などに伝えた。これにより岩国移転案は見送りとなり、約1500人の沖縄常駐が継続される公算が大きい。・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012021301002363.html
 太田コラム読者にとっては、このコラム↓の続編を読むまでもなく、理由はお分かりでしょ。↓
 「・・・62式機関銃は銃身と機関部の結合が甘く、訓練中に銃身がすっぽ抜けるトラブルがちょくちょく発生するようだ。そのため、隊員は銃にガムテープを巻いて、銃身が外れないように工夫しているらしい。さらに、射撃時のブレがひどく命中率が悪い(ネットの動画で、射撃時の映像を他国の機関銃、例えばFN-MAGと比較すると一目瞭然である)、銃身の肉厚が薄すぎるために銃身をすぐ交換しないといけない、部品数が多すぎて整備が難しい、信頼性が低くて頻繁に故障するなど様々な問題があるという。
 そのため、隊員の間では、「62式いうこと聞かん銃」「キング・オブ・クソ銃」(いずれも『そこが変だよ自衛隊!』大宮ひろ志著、光人社刊より)などと馬鹿にされている。・・・
  一般論としては、完成度が不十分な工業製品が市場に出回るのは珍しい話ではなく、改良を重ねて問題点を解決していけば良い。ところが、この62式機関銃については、その後も何の改良もなされずに調達が続けられ、いまだに現場で装備されている。どうしてこれほどの欠点が放置されているのだろうか。」
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20120131/379801/?nbo
 またまた、人民網が日本の人間主義文明を称賛する記事を載せた。↓
 「・・・「ドラえもん」や「名探偵コナン」、「千と千尋の神隠し」など日本を代表するアニメ作品には、チームワークやたゆまず努力する精神、自己鍛錬、環境保護、秩序を重んじる姿勢など、日本人の特性が込められている。
 また日本の同産業の商品は時空や思考を超越した多次元の世界を描写することで、現代と過去の融合を見事に果たしている。・・・」
http://j.people.com.cn/94475/7727771.html
 イランがイスラエル大使館関係者を襲撃しているくさいが、一人も殺せていないところが、イランの無能さの表れだ。↓
 ・・・In Delhi, witnesses said they saw assailants on motorcycles attaching a device to a car when it stopped at a traffic light. In the Georgian capital, Tbilisi, an Israeli embassy driver discovered a device planted on the undercarriage of his car. The modus operandi in both incidents mirrored the assassination of an Iranian nuclear scientist in Tehran last month, which Iran claimed was carried out by agents for Israeli intelligence.・・・
 Within hours of Monday’s apparently co-ordinated attacks in the Indian and Georgian capitals, Netanyahu declared: “The elements behind these attacks were Iran and its protege, Hezbollah.”
Tehran, he added, was “the largest terror exporter in the world” and was also responsible for recent attempted assaults on Israeli targets in Azerbaijan and Thailand. Israel, he said, would “act with a strong hand”.・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2012/feb/13/binyamin-netanyahu-accuses-iran-bombs
 <よりにもよって、イランの最大の友好国のインドで上記襲撃事件を引き起こすなど、ホントにイランが下手人なら自殺行為だって言われてるぞ。↓>
 ・・・Now Tehran is accused of launching an equally audacious operation: attempting to kill an Israeli diplomat in the capital of a country that is one of the few remaining purchasers of its oil, and which has been resisting Western pressure for sanctions.・・・
 Remarkably, the attack took place within a few hundred meters of the offices of Indian Prime Minister Manmohan Singh, who just last week was resisting pressure from the United States to cut back on Indian purchases of Iranian oil. As Europe had applied an embargo on oil purchases, and even China has cut back, India has recently become Iran’s largest customer. It has even reportedly worked out barter arrangements to pay for continuing oil deliveries so that its banks are not exposed to U.S. sanctions.・・・
 it could also endanger a vital economic lifeline for Tehran. That Iran would risk a strike in such a sensitive place suggests that its leaders are panicked. ・・・
http://www.washingtonpost.com/blogs/post-partisan/post/irans-measure-of-desperation/2012/02/13/gIQAkUn8AR_blog.html
 英米が対テロ戦争に藉口してどんなひどいジュネーブ条約違反をやらかしているかを糾弾したコラムだ。↓
http://www.nytimes.com/2012/02/13/opinion/prisoners-are-not-pawns.html?hp=&pagewanted=print
 親から虐待を受けた子供は、海馬の成長が阻害され、大人になってから鬱病になったりヤク中毒になったりする可能性が増大するんだって。↓
 ・・・Being sexually or emotionally abused as a child・・・volumes of three important areas of the hippocampus were reduced by up to 6.5%・・・are twice as likely to have recurrent episodes of depression in adulthood. These individuals are also less likely to respond well to psychological or drug-based treatments.・・・
http://www.atimes.com/atimes/Global_Economy/NB14Dj01.html
 一番幸せなのは、新しいもの好きで一所懸命で自己超越的(要するに人間主義的)な人だとさ。↓
 ・・・crucial combination of traits in people who flourished over the years — the ones who reported the best health, most friends, fewest emotional problems and greatest satisfaction with life. ・・・ They scored high in novelty-seeking as well in persistence and “self-transcendence<・・i.e.> to feel a connection to nature and humanity and the universe・・・
http://www.nytimes.com/2012/02/14/science/novelty-seeking-neophilia-can-be-a-predictor-of-well-being.html?_r=1&hpw=&pagewanted=print
 かつて冴えまくっていた匿名Spengler氏、彼による、本日の、リンカーンの第二就任演説の「解説」を見ても、最近は丸でズレとるね。
 哀れと言うべきか。↓
http://www.atimes.com/atimes/Global_Economy/NB14Dj01.html
 同演説のウィキペディア、いや、同演説そのもの(短いよ)にあたってごらん。
http://avalon.law.yale.edu/19th_century/lincoln2.asp
http://en.wikipedia.org/wiki/Lincoln’s_second_inaugural_address
 バレンタインデー小特集だ。
 第一は、恋愛の人間科学記事だ。
 恋愛の形は、両当事者のテストステロン(性欲)、ドーパミン(恋愛そのもの)、オキシトシン+ヴァソプレシン(絆・安心感形成)の分泌状況で決まるとさ。
 なお、ドーパミンは恋愛初期にも長年連れ添った愛情にあふれたパートナー同士でも多量に分泌されているが、恋愛初期には脳の不安を掌る部位に働くのに対し後者には平静を掌る部位に働くんだと。↓
http://www.washingtonpost.com/national/health-science/falling-in-love-is-all-in-our-brains/2012/02/06/gIQAbIRbBR_print.html
 第二は、不倫の実態についての記事だ。
 貧しい女性の方が金持ちの女性より不倫する。パートナーへの愛情が覚めたので不倫するというわけでは必ずしもない。インターネットの普及に伴うバーチャルセックスの蔓延が不倫の定義をぼやかしつつある。2年もすればパートナーとのセックスに飽きる。結婚している人では女性の不倫率の方が男性より高い? セックスの独占に関しては結婚制度はもはや時代遅れ。↓
http://www.washingtonpost.com/opinions/five-myths-about-cheating/2012/02/08/gIQANGdaBR_print.html
 第三は、あのハートの型の由来を詮索した記事だ。聖バレンタインその人についてもひとくさり出とるよ。↓
http://www.slate.com/articles/news_and_politics/explainer/2006/02/the_shape_of_my_heart.html
 第四は、映画の有名なキスシーン特集だ。↓
http://www.washingtonpost.com/lifestyle/style/valentines-day-great-movie-kisses/2012/02/13/gIQA2lzUBR_gallery.html?hpid=z7#photo=1
 グラミー賞で6冠を達成したイギリス出身のシンガーソングライターのアデル、下記の歌聴いてみたけど、全然いいと思わないなあ。
http://www.slate.com/blogs/browbeat/2012/02/13/_someone_like_you_makes_us_cry_scientists_explain_why.html
http://www.youtube.com/watch?v=hLQl3WQQoQ0&feature=player_embedded
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太田述正コラム#5300(2012.2.14)
<大英帝国再論(その1)>
→非公開