太田述正コラム#5507(2012.5.28)
<皆さんとディスカッション(続x1563)>
<θθθθΘ>(「たった一人の反乱」より))
<ΙΙΙΙιクン(コラム#5505)、>太田さんの思想をマンガにしたらいいんじゃないかという意見は、これまで何回か言われてるけど、現実的なことを考えると難しいかもしれない。
 いわゆる政治系のマンガ(現代の政治や社会の問題を扱う、もしくは、現代日本に直接的に繋がる歴史問題を扱うマンガ)で、ある程度売れて実社会に影響を与えたといえるのは、連載型だと『ゴーマニズム宣言』、単発型だと『嫌韓流』だけだと思う。
 『ゴーマニズム宣言』のヒットを受けて二匹目のドジョウをねらったマンガはことごとく失敗(前にも出てたけど江川達也のマンガとか)したし、『嫌韓流』の亜流も同様に失敗してたから(もしこの二つのマンガ以外で「売れた」マンガがあれば教えてほしい)、実際問題としてこの手のマンガが売れるのはかなり難しいと思われる。
 じゃあ、なぜこの二つだけが売れたかを考えると、まず嫌韓流(1が2005年に発売)は、『ゴーマニズム宣言SPECIAL戦争論』(1998~2003年)で火が付いたネトウヨ予備軍(当時はまだネトウヨという言葉は生まれていない)を狙い打ちして(分かりやすい政治マンガに慣れている人々が大量生産されていたこともあって)それが大当たりしたに過ぎないんじゃないかと。
 つまり『戦争論』の影響という前提があって売れたに過ぎない。
 じゃあ『ゴーマニズム宣言』がなぜこれだけ売れたかということだけど、権威や専門家の欺瞞を巧みに暴いた(漫画家という立場をうまく利用して無手勝流に)ことと、実践的に諸活動
(薬害エイズ、教科書問題、等)の当事者になったこと(多くの知識人文化人との連携による)が大きいんじゃないかなと。
 で、太田さんの思想を分かりやすくマンガにすれば、戦後日本の他の思想とはレベルが違うんだから売れるはず、という言い分は、とりあえず、もっともらしくはあるけど、現実にそれが売れるかどうかの保障ができるほどの論理が構築できるのかというと、それは難しいと思う。
 つまり売れるかどうか分からないけど、やってみないと分からないということになる。
 上記の小林よしのりのようなことを太田さんに期待することはできないし、単なる歴史マンガや政治系フィクションのマンガとは異なるわけだから、現実の発売に漕ぎつけるだけでも相当の説得力が必要だし、実際に売れるかどうかも相当の知恵が必要になる。
 で、あなたのご意見だけど、売れるための知恵を自分なりに提示しているという点で、まずとてもいいことだし、既存の政治系マンガと政治系フィクションマンガの融合を示唆してる点は新しくていいと思う。
 政治系フィクションマンガでヒットしたのは(沈黙の艦隊等)かなりあるから、その面白さと太田史観・思想の(いい意味で)いいとこ取りをして更に相乗効果で理解を高める、と。
 ただ具体的理論的には、まだまだかなり煮詰める必要があるから、その線でもっと詰めていってみてはいかがでしょうか。
<ΙΙΙΙι>(同上)
 ご回答ありがとうございます。
 もやもやしていたものがわかって凄く嬉しいです。
 素晴らしい分析だと思います。
 心より感謝いたします。
<Κκκκκ>(「たった一人の反乱」より
 <ΙΙιΙΙクン(コラム#5505)、>いやどうしても不公平感を盾にした善悪論と揚げ足をとる印象論のぶつかり合いにしか見えんのよ。
 そうじゃなくて生活保護法が憲法二十五条に基づく国家的制度にも関わらず厚生労働省が実際の運用にノータッチでかつ予算も地方が持つことのが問題だと思うのよ。
 wikiを参照した限りではね。
<ΙΙιΙΙ=θθθθΘ>(同上)
 あなたは自分の考えを語っているわけだから、それでいいんですよ。
 太田さんじゃないと分からないような専門的なことや太田コラム初心者以外で、誰でも考えることができるようなことについては丸投げ一言コメントじゃなくて自分の考えをちゃんと書き込もうよ、と言いたかっただけです。
 すみません。
<Κκκκκ>(同上)
 <ιιιιΙクン(コラム#5505)、>さいわい今は昔のものも手軽に鑑賞可能だから昔のものが好きな人はそれを楽しめばよいでしょうし、「昔はよかった」「最近の若い者は~」は古代から続く伝統でもあるので問題無いのでは。
http://2chcopipe.com/archives/51380111.html
http://ansaikuropedia.org/wiki/%E6%98%94%E3%81%AF%E8%89%AF%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F
http://ansaikuropedia.org/wiki/%E8%BF%91%E9%A0%83%E3%81%AE%E8%8B%A5%E3%81%84%E8%80%85%E3%81%AF
<θθθθΘ>(同上)
≫具体的に指摘して欲しいね。なお、もうちょっとしたら、IDをそのまま使うこ とにするつもりだ。≪(太田)
 一つめの<θθθΘθ>と一つめの<ΘΘΘθΘ>は同ID。
 一つめの<θθθΘθ>と二つめの<θθθΘθ>は別ID。
 一つめ二つめの<θθθθΘ>と三つめの<θθθθΘ>は別ID。
 一つめの<θθΘθθ>と二つめの<θθθΘθ>は同ID。
 とりあえず気付いた分だけ。
<太田>
 サンキュー。
 落ち着いたら見直してみるね。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 こりゃ、単に女性の現実主義性、男性の理想主義性を物語っているだけのことだよね。↓
 「・・・<女性で>「真剣に離婚を考えたことがある」人は全体の21.6%。「EDではない夫を持つ妻」に限ると20%だったが、「EDを疑われる夫を持つ妻」の場合は32.9%と1.6倍に上った。・・・
 <女性が>交際相手を選ぶ際、・・・譲れない点は全年代で「性格」が一位(平均96.5%)、「経済力」が二位(同81.8%)。三位は20代が「体の相性」、30代以上は「容姿」と分かれたが、いずれも30%台だった。」
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120528/bdy12052807310001-n1.htm
 昨日の取残し分だ。
 Edward O. Wilsonの本(コラム#5442以下)の書評がまた出ていた。↓
 <火の利用が人類を人類たらしめたって指摘は陳腐だねえ。↓>
 ・・・Fire is an essential ingredient of civilization. ・・・
 <だけど、戦争と宗教は同じもののコインの両面であり、その原動力は、それぞれの集団の構成員が抱く選民思想だ、という指摘は面白いな。↓>
 As humans banded together into larger groups, protection of territory and food supplies became ever more important. The natural tendency of humans toward war is an inevitable outgrowth of this need, as is religion. The belief that war and other activities are divinely inspired and that your religious group is superior to all others plays a crucial role in maintaining culture and supporting warfare and the ability to kill “inferior” races of humans.・・・
http://www.latimes.com/entertainment/news/la-ca-edward-wilson-20120527,0,5294713.story
—————————————————————————————————————————————————-
太田述正コラム#5508(2012.5.28)
<私の現在の事情(続x5)>
→非公開。