太田述正コラム#5736(2012.9.21)
<地政学の再登場(その5)/私の現在の事情(続x26)>(2013.1.6公開)
 ・・・しかし、<このように、>地理に革命が起こったということがカプラン氏にはちっとも分かっていないようであって、彼のものの考え方は、時として、過ぎ去った時代の泥濘に足をとられているように見える。
 彼の最も見ものの突っ張りどころ(sally)は、支那が潜在的な超大国であって、例えば、ブラジルはそうではない、という主張だ。
 彼がそう考えるのは、支那は米国とほぼ似た緯度に位置しているからだ。
 この米中の類似点は、<大昔の>アリストテレスやストラボ(Strabo)<(注19)のような人々>なら、それで決まりだ、と思ったかもしれないが、現代の地理学者を頷かせることはあるまい。
 (注19)「ストラボン(ギリシア語: Στράβων / Strabon、ラテン語: Strabo, 紀元前63年頃 – 23年頃)は古代ローマ時代のギリシア系の地理学者・歴史家・哲学者。全17巻から成るギリシャ語で書かれた『地理書』(または地理誌、Γεωγραφικά, Geōgraphika)で知られる。この大著は、当時の古代ローマの人々の地理観・歴史観を知る上で重要な書物となっている。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%9C%E3%83%B3
 彼は、「地理の遺産<だけに言及し>、歴史と文化の遺産」については口を拭ってしまう。
 本当に自分の主張を通そうとするのなら、この3者の相互関係を解明する必要がある、ということに彼が気付いているようには見えない。
 意思決定者達は、例えば、地理の諸効果が文化の諸効果と見分けがつかないとすれば、地理が最も重要であることを認めはしないだろう。
 現代風の地理学者達は、しばしば自分の話題を文化的構成概念(cultural construct)的に提示する。
 いくつかの文化は海を障害と感じ、他の文化は機会と感じる。
 いくつかの文化は山を貧しくするものであると憎み、他の文化は安全に資すると山を抱懐する。
 いくつかの文化は寒さを好み、他の文化は暑さを好む。
 そうなると、一体、どちらが主要な影響力を有するのだろう。
 物理的環境なのか、はたまた、どのようにそれを文化が料理するか(make of it)なのか。
(続く)
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           –私の現在の事情(続x26)–
 歯痛とパソコンの不具合のダブルパンチで、本日、せっかく歯痛の方はほぼ解消した・・そのため、歯医者に行くのを忘れてしまった・・というのに、パソコンが朝0930頃に到着し、インターネット作業をやりながら、新しいパソコンを立ち上げ、古いパソコンからデータを回収しては新しいパソコンに入れ込むという作業を並行してやったので、すっかり疲れてしまいました。
 私のWindowsデスクトップパソコン歴は、ゲートウェー→エプソン→デル→デル(昨年5月購入)→エプソン、というものです。
 今回、大慌てに慌てて、たまたまメールが届いたというだけの理由で、久しぶりにエプソンに発注したのですが、届いてみて分かったのは、ディスプレーが、デルより一つ小さい寸法だったことであり、それがちょっぴり残念です。
 その代わりというか、ハードディスクは二つ目を内蔵させたので、これで心置きなく、「一人題名のない音楽会」のユーチューブ動画のダウンロードができることでしょう。
 新しいパソコンについては、後残っているのは、無線LANの設定・・デルに今回の引っ越し直後にサービスで提供された(無線LAN一式中の)子機がUSB端子に差し込まれているところ、それを使いまわす予定・・とプリンターのドライバーのインストール、プラスアルファくらいです。
 練馬のマンションのリフォームについては、15日の土曜日に、再び、太田コラムの読者一家と現地に赴き、清掃も含めて全て終わった姿を確認してくるはずだったのですが、その場で、新たに二つ不具合が発見されたため、まだ終わっていません。
 いずれ、まとめてご報告させていただきます。
 そんなもん、面白くなさそうだなって?
 いやいや、結構面白い、と少なくとも私は思ってますよ。
 歯痛の関連で、(捨てようと思っていた、)「学士会報」の別冊『U7』(vol45)掲載の、恵比須繁之阪大副学長の講演録である「口福を求めて–口を介しての健康生活」を読みました。
 お話は、虫歯にもちょっと触れているけれど、もっぱら歯周病についてであり、印象に残ったのは、歯周病に有効な抗生物質の開発がどうしてむつかしいか、という点についてです。
 (「虫歯と歯槽膿漏の完全予防薬ができて基本的に歯医者という職業がこの世から消滅する日が早く来ないかなあ」とコラム#5715で書いたばかりでしたね。)
 恵比須さんによると、歯周病の原因である歯垢(プラーク)はバクテリアの集合体であるバイオフィルム細菌であるところ、抗生物質に対する抵抗性において、バイオフィルム細菌は(単独でバラバラに存在している)浮遊細菌の1000倍なのだそうです。(35頁)
 なんだか、日本人の支那人や朝鮮人に対する優位性みたいな話だと思いました。
 また、バクテリアの数は、皮膚の表面は1平方センチ当たり1000くらい、鼻の粘膜では10万くらいであるのに対し、歯の表面は1000億くらいにものぼるのだそうです。(37頁)
 フレンチキッスなんてのを恋している男女は平気でやってのけますが、これこそ、まさに、性的興奮をすると3K作業を厭わなくなる(コラム#5723)ということの、最たる事例でしょう。