太田述正コラム#5890(2012.12.7)
<近現代における支那と世界(その3)/私の現在の事情(続x32)>(2013.3.24公開)
 「・・・日本と支那の、部分的にロールモデル、また部分的に競争相手たる関係についてのウェスタドによる探索は、とりわけ鋭い。
 これは、共産党が、背後にあり、かつ資金を出したところの、中共全土で続発したデモで示された日支間の紛争の持続を踏まえれば、極めて時宜に即している。・・・」(A)
 「・・・<ウェスタドは、>支那の憲法主義者達と革命家達の双方が、自分達の政治的議題を追求するための支援と霊感の源泉として、日本がどのように機能したか、を説明する。
 支那の一体性を維持できる者なら誰であれ支援するとの英国の政策は、結局は、袁世凱が新しく樹立された中華民国の首長になるのを助けた。
 また、この新しい共和国が1910年代と20年代の政治的激動を生き抜くことができた諸理由は、主要な欧米帝国主義諸国が第一次世界大戦によって気をとられ弱体化したという・・・事実に原因を求めることができる、と。・・・」(C)
 「・・・日本についての、とりわけ面白い章は、同国が支那と持った関係の歴史的複雑さを論証している。
 尖閣/釣魚諸島に対する相容れない主張によって最近表面化した緊張群に照らし、この章は現時点でまことに意義がある、と言えよう。
 この紛争に関しては、・・・「歴史的に支那の主張は<日本のそれに比べて>より根拠がある(stronger)」、とウェスタドはコメントしている。・・・」(E)
→このあたりが欧米の消息通の感覚だ、ということを我々は肝に銘じるべきでしょうね。(太田)
 「・・・支那と「日本」との複雑な関係は、教師と学生、未来と過去、そして最終的に征服者と被征服者<と推移した。>・・・」(F)
→日本が近代支那に及ぼした影響を重視していること、また、その影響が基本的にプラスのものであったとしていることは評価できるものの、最後の点については、日本は支那を「征服」しようとする意図などなかったのであり、(まさか筆が滑ったのではないのでしょうから、)まことに遺憾な誤りです。(太田)
 「・・・この本の最善の箇所の一つは、支那の米国との複雑な紐帯・・ウェスタドはそれを「強迫観念」と呼ぶ・・をどのように解き明かしているかだ。
 支那の過去40年間の興隆に関して、米国よりも重要であった国はない、と彼は記す。
→或いはその通りなのかもしれませんが、この点に関して日本と米国のどちらがより重要であったかは、検証を要すると思います。
 その際には、1979年に始まった日本の対中ODAは、累計で3兆6000億円に上っていること、
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120927/plt1209271125004-n1.htm
それ以外にも、私見では、中共の改革開放以降の経済体制は日本型政治経済体制の経済面の模倣であること、等を考慮する必要があります。(太田)
 米国の開かれた市場、社会、そして大学群は、支那の近代化を駆動した。
 ウェスタドは、・・・米国人と支那人を結び付ける紐帯に関する洞察を有する。
 この二つの社会は、共通の性質によって惹きつけあっている、と彼は記すのだ。
 他のいかなる2国同士よりも、米支は、「自分達の日常生活の急速な変貌(transformation)を受容するよう教え込まれている(primed)」のであって、支那人においては、それは過去を復活しようとする願望から来ており、米国人においては、それは未来を鍛造する必要性に由来する、と。・・・」(A)
→ディスカッションでも指摘したように、米支には、意外に共通点が多いことは確かです。(太田)
(続く)
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             –私の現在の事情(続x32)–
 ことの始めは、ぶり大根を作った時に大根が余ってしまったことです。
 そんなところへ、半額で出ていたちりめんじゃこの小パックを見つけたので、大根おろしに乗せて食べようと買って帰ったのです。
 ところが、旧宅から持ってきたと思っていた下ろし金がないではありませんか。
 そこで、どうせ下ろし金を買うのなら、大根おろしも生クリームのホイップ立てもでき、ミキサーにもなる製品を買おうと思い立ちました。
 早速、ネットで調べたところ、帯に短し襷に長しの製品ばかりで、結局、性能には疑問符が付くかもしれないけれど、安いので「マジックブレット」
http://www.shopjapan.co.jp/prod/MGT01_detail
というのを買うことにしました。
 改めてどこが安いのかも調べたのですが、やはりヨドバシカメラだということになりました。ネットで注文して翌日着きますしね。
 11月30日に届いたこの製品を使って、大根おろしができたときにはうれしかったですねえ。
 その後、キャベツのみじん切りも、これで2回作りました。
 今朝は、初めてミキサーとして使用し、りんご、柿、バナナのミックスジュースを作りました。
 とてもおいしかったけれど、絞りカスがたくさん出て、もったいないので大部分をすくって食べましたが、これはあまりいけませんでしたね。
 話は変わりますが、4日前に、スーパーの見切り品のところに、液体の塩麹が一瓶置いてあり、かねてからその効能は聞いていたけれど、何軒かのスーパーで、これまで目に入ったことがなかったので、さっそく買い求めました。
 ハナマルキのサイト
http://www.hanamaruki.co.jp/products/special/shiokouji/index.html
にレシピが載っているので、一昨日はポークソテー、昨日は鶏の唐揚げ、そして本日は豚肉と野菜のプルコギ風を作り、連日、舌鼓を打っています。
 本日の料理に至っては、このレシピに従い、豚肉のほかキャベツ、人参、玉ねぎ、もやし、ニラを使い、調味料としても、塩麹のほか、酒、コチュジャン、ニンニク、すりごま、ごま油を使いました。
 そうそう、シリコンスチーマーも使えと言うので、これも揃えました。
 電子レンジで5分間でできちゃうので、決して大変ではないのですが、こんなに「複雑」な料理は今まで作ったことがありません。
 母親が体が弱かったものですから、子供の頃からあまり手の込んだ家庭料理を食べたことがありませんし、結婚してからも共稼ぎだったものですから、これまた家庭料理には恵まれず、別居してからはできるだけ金をかけず短時間で調理をすることに心がけていたので、こんな年になってから、ようやく家庭料理に目覚めつつある、といったところです。
 
 そういえば、衣類についても同じようなことが言えそうです。
 結婚するまでは、母親が全て選び、買ってくれていました。(社会人になってからは、金は私が出していましたがね。)
 また、結婚してからは、結婚相手が選んでくれていました。
 役所を飛び出してからは、節約のため、使い物にならなくなった下着やパジャマや靴下類を買い替えたほかは、ジーンズを1着買っただけでした。
 ところが、ここへきて、普段用のズボンや長袖のシャツや靴の多くも擦り切れてしまっていて、買い替えなければならなくなり、また、(1999年に仙台で買ったダウンジャケットを冬には、外出時には必ず着用し、別居時には暖房費節約のために室内でも着っぱなしであったため、大分くたびれ、かつ汚れてきてしまっていたこともあり、)薄手のダウンジャケットも新たに買う必要が出てきました。
 このうち、ズボンとダウンジャケットは、近くにお住まいの読者のHさんに、別用の際、車で大森駅の東口のイトーヨーカドーに連れてってもらって買ったのですが、バカに安かったので、帰宅してから調べたところ、ミャンマー製だったのには驚きましたね。(ズボン2着の方はタイ製でした。)
 というわけで、私、ひょっとして、そのうち、ファッションにも目覚めるかもしれませんよ。
 申し遅れましたが、この文章、日本ではジャストシステムが販売している「ドラゴンスピーチ」
http://www.justsystems.com/jp/products/dragonspeech/
というソフトを使って、音声入力で書いています。
 昨日、急に思い立って、同じくヨドバシカメラで注文し、本日届いたものです。
 (ロジクールのウェブカメラ付属のヘッドホンのマイクでは設定ができず、ジャストシステムのサポートも巻き込んで大騒ぎをしたのですが、外でのオフ会の際に(Skypeで)使用するために買ってあった小さいマイクで、やっと設定ができました。)
 「近現代における支那と世界(その3)」のような、翻訳しながら書き言葉で書く作業は音声入力にあまりなじまないけれど、「私の現在の事情」のような話し言葉だけのものは、音声入力で書いた方が早そうです。
 大昔、ViaVoiceというソフトを使って音声入力を試みたことがありますが、とても使い物にならないと感じました。
 それに比べると、使った初日なのにほとんどストレスを感じないのですから、隔世の感があります。
(続く)