太田述正コラム#6810(2014.3.13)
<皆さんとディスカッション(続x2201)>
<太田>(ツイッターより)
 「小保方さんの博士論文、参考文献リストもコピペか…」
http://digital.asahi.com/articles/ASG3D32NBG3DULBJ002.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASG3D32NBG3DULBJ002
 こんな博士論文を通した早稲田大なんてゴミ以下だ。
 小保方さん、日本の科学研究界の頽廃を炙り出してくれた功績は多とするが、一刻も早く謝罪会見を開いた上で自発的に辞任しなさい!
<太田>
 同じ記事のオリジナル版(HP(無料版)だとその一部)が載ってたが、とにかく、剽窃方法が杜撰すぎるし、こんな杜撰な剽窃を見逃した、博士論文審査を行った早稲田大等の教授達もひどすぎる。↓
http://apital.asahi.com/article/story/2014031200009.html?iref=comtop_btm
 理研もムッチャクチャでござりまする。↓
 「理研に大ダメージ 研究成果「揺るぎない」から「プロセスに疑念」 対応も後手に・・・
 <当然出勤停止/研究室の閉鎖、をすべきなのに・・。(太田)↓>
 理研のガイドラインでは、不正の疑義が生じた研究者に対し、証拠保全のため出勤停止や研究室の一時閉鎖を行うことができる。こうした措置を取っていないことについて、理研は「再現実験の手順書作成や調査への対応のため。証拠隠滅の可能性もないと判断した」としている。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/140312/wlf14031222070028-n1.htm
 「・・・疑惑論文に関わった研究者は14人いるが、執筆したのは、小保方さんと理研発生・再生科学総合研究センター副センター長の笹井芳樹氏(52)だ。
 笹井氏は問題発覚後、一切、表舞台に姿を見せていない。てっきり、小保方さんと一緒にラボ(実験室)に閉じこもり、論文内容や実験手順を必死に検証しているのかと思ったら違った。上原記念生命科学財団の2013年度「上原賞」に選ばれ、11日、都内で開かれた贈呈式に出席した。
 <この2000万円、退職金代わりになるかもね。(太田)↓>
 「上原賞」は生命科学分野の研究で実績を挙げた研究者を表彰する賞で、副賞はナント、2000万円! 研究業績は「幹細胞の自己組織化による臓器形成の自律制御原理の研究」で、簡単に言うと、幹細胞から大脳皮質や網膜などの器官を作ることに成功したというものだ。こんなスゴイ賞を取る学者が共著とはいえ論文に疑義をかけられているのだ。賞を辞退したり、何らかの説明をするのが筋だろう。・・・
 小保方さんが昨春、科学誌「ネイチャー」に論文を持ち込んだ際、同誌はこう言って掲載を拒否したという。
 [生物細胞学の歴史を愚弄している]
 <いかにもありそーな話だねえ。(太田)↓>
 ネイチャーは論文を掲載する前、専門家に意見を求めたり、内容を検証したりする「査読」システムが“売り”だ。その厳しいシステムが2度目は機能せず、1度却下した論文を掲載した。その裏に何があったのか。囁かれているのは、「ネイチャー・ジャパン」の主要取引先が「RIKEN(理研)」であるため、「査読が甘くなった」という指摘である。」
http://news.infoseek.co.jp/article/gendainet_000206075
<ZBx5eq/c>(「たった一人の反乱(避難所)より)
 しかしあの頃、<日本の女性差別問題で>太田さんから理不尽にレッテル貼りされてた読者たちは浮かばれないなァ。
<I/TdrU5c>(同上)
 とはいえ現実として女性の社会進出が遅れてるのが、数字として明確に出てきてるわけだし。女性がやる気にならない又は、男性が女性の尻叩いてやる気にさせない状況はヤバいでしょ。
 (レッテル貼りはこういうのも含めた戒めなんじゃね。)
<shihouen>
≫僕が公表してるのは知ってるよね。≪(コラム#6808。太田)
 コラム#2501(2008.4.22)<の、>「あーあ、洗いざらい情報開示しちゃった。」
 コラム#4453(2010.12.23)<の、>「くっだらねー話題だけど、旗日だからちょっとつきあうか。」
 ↑この辺ですか。
 <ご参考までですが、>世界大学ランキング(2014年)
http://www.timeshighereducation.co.uk/world-university-rankings/2014/reputation-ranking
 尚、関西で「市民講座」開講予定とか。
 楽しみにしてます。(コラム#6808(未公開))
<太田>
 6月14日(土)、7月19日(土)、そして、8、10、11月に、計5回、公開で開催される予定です。
 5月に入ったら、開催される市のホームページに案内が出ると聞いていますが、本コラムでもご案内したいと思います。
 なお、2回目の翌日の7月20日(日)、午前から夕刻にかけて、神戸で関西オフ会を開催する予定です。 
 それでは、その他の記事の紹介です。
 NYタイムスの訂正は当然だが、少なくとも、政府は、河野談話に対し、その後の本件がらみの政府答弁書を添付する形の「修正」くらいは施すべきだろう。↓
 「NYタイムズ、社説訂正 歴史認識批判「一部不正確」・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/8626126/
 「・・・菅義偉官房長官は同日の記者会見で「(慰安婦の)強制連行はなかった」との見方をあらためて述べ、首脳会談への見通しを困難にした。菅長官は「(慰安婦の)強制連行がなかったことは第1次安倍内閣の国会答弁で明らかになっている。強制連行に(日本政府や日本軍は)関与していなかった。(根拠となる資料は)発見されていない」と発言した。韓国に対して「歴代内閣の歴史認識を継承する」としながら、自国内では河野談話が認め、謝罪した内容の中核である「慰安婦動員の強制性」を今も否定しているのだ。・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/03/13/2014031300584.html
 日本の原発/核燃料サイクル「政策」を詳細かつ批判的に纏めている記事だ。↓
http://www.foreignpolicy.com/articles/2014/03/12/japan_s_nuclear_fever_rokkasho
 加藤典洋の、それがNYタイムスに載ったその日に、事実によって否定されちゃった(可能性の高い)、恥ずかしーい自虐的コラムをご一瞥あれ。↓
 <全特会がナチ旗を持ってデモを始めた・・初めて聞いたなあ・・時期とアンネがらみの本が傷つけられ始めた時期は一致しているだと。↓>
 In late February, officials from city libraries contacted the police after discovering that hundreds of copies of “Anne Frank: The Diary of a Young Girl” had been defaced. Media reports included an awful picture: a torn photograph of the girl smiling in a mutilated book. No culprit has been identified, but the rash of vandalism seemed to begin around the time, in January, that a member of the ultranationalist group Zaitokukai marched in a rally with a Nazi flag over his shoulders.
 <日本の右旋回とアンネ事件の感情的背景は同じだろうだと。↓>
 The invocation of Nazi symbols by Japanese right-wingers is a new phenomenon. During the Cold War they focused their hatred on the U.S.S.R. and communism; now, they have shifted their attention to China, South Korea and, increasingly, the United States. Brandishing the flag of Japan’s wartime ally is a roundabout way for right-wingers to laud Japan’s imperialist past. Presumably, the defacement of those copies of Anne Frank’s diary was an expression of the same sentiment.
 <日本人が、先の大戦中の日本軍の加害行為から目を逸らしていることを象徴しているのがカワイイ文化だと。アンネもカワイイ化され、先の大戦の犠牲者たる自分達日本人と重ね合わされているんだと。↓>
 In my view, it was also a symptom of something broader. Over the past few decades, Japan has developed a mechanism to avoid facing up to its wartime history: It has neutralized issues that are too painful to deal with by rendering them purely aesthetic, and harmless — by making them “cute.” But that strategy no longer seems to be working.・・・
 Anne Frank’s reception in Japan is another instance of the cuteification of unresolved issues from the war.・・・
http://www.nytimes.com/2014/03/13/opinion/kato-from-anne-frank-to-hello-kitty.html?ref=opinion
 <ところが、ところが・・。カワイくない、カワイソーな加藤典洋チャン。(太田)↓>
 「「アンネの日記」破損事件 30代無職男関与か 被害書店侵入容疑で逮捕 認める供述・・・男に特定の思想的背景はみられないが、言動に多少不安定な部分があるという。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/8626147/
 行方不明のマレーシア機の英ロールスロイス社製エンジンが失踪後4時間動いていたことが分かったらしい。(英ロールスロイス社製の全世界のエンジン稼働状況を同社が常時把握できるシステムが存在している。)
 これに伴い、ついにインドまで捜索に駆り出されることになった。
 中共は、失踪後1日経った時点の、失踪海域に比較的近い海域に浮かんでいる、大きな漂流物何個かが写っている衛星写真を公開した・・この情報をこれまで隠していた、しかも、解像度を下げて公表した可能性がある・・が、まだ、この漂流物の素性は確かめられていない。
 ミステリーは深まるばかりだ。↓
http://www.washingtonpost.com/world/china-satellite-spots-floating-objects/2014/03/13/72688034-aa68-11e3-b61e-8051b8b52d06_story.html?hpid=z1
 ロシアの最後の皇后・・英ヴィクトリア女王の孫・・はドイツ生まれだが英国で育ち、皇帝ニコライ2世との日常会話は英語だったんだね。↓
 ・・・ the tsarina a German-born and English-bred granddaughter of Queen Victoria・・・never quite adjusted to Russian life or shed her accent (she communicated with Nicholas in English・・・
http://www.theguardian.com/books/2014/mar/12/rasputin-short-life-review
 フェイスブック上のやりとりで、片方の感情の揺れは相手方に伝染することが分かった。うれしい感情はそうじゃない感情よりも伝染性が高いとさ。↓
 In the digital swirl of Facebook status updates, emotions expressed online can be contagious,・・・Moreover, upbeat messages were far more likely than negative ones to affect the mood of others online ・・・
http://online.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303546204579435550002436002?mod=WSJAsia_hpp_MIDDLE_Video_second&mg=reno64-wsj&url=http%3A%2F%2Fonline.wsj.com%2Farticle%2FSB10001424052702303546204579435550002436002.html%3Fmod%3DWSJAsia_hpp_MIDDLE_Video_second
 イスラム教徒は熱心な信者であればあるほど、貧乏になり、他方、幸せになるとさ。
 (どーしょーもないね。(太田))↓
 ・・・Spending more time praying, it seems, leads Muslims to make decisions that result in slower economic growth — but greater happiness. ・・・
http://www.foreignpolicy.com/articles/2014/03/12/the_slow_track_to_happiness
——————————————————————————————————————————————-
太田述正コラム#6811(2014.3.13)
<経済学の罪(その1)/私の現在の事情(続x37)>
→非公開