太田述正コラム#6928(2014.5.11)
<皆さんとディスカッション(続x2260)>
<太田>(ツイッターより)
世界空気汚染(PM2.5)都市ワースト20が発表された。
 意外や意外、中共の都市は一つも含まれていない!
 しかも、地域は集中しており、とりわけ印パがひどい。
http://edition.cnn.com/2014/05/08/world/asia/india-pollution-who/index.html?hpt=hp_c2
 英国統治の負の遺産か。
 印パも日本事大主義を取らにゃ中共に引き離されるばっかしだぜ。
<けん爺>
 色々とご教示頂き有難うございました。
 無学で浅薄な知識の持ち主の小生には、貴方の高説は確かに難解です。
 しかし興味ある記事は有難く勉強させて頂いております。
 愚問を発する事があるとおもいますが、どうぞよろしくお願いいたします。
 ところで、しつこい様ですが、憲法には時の政府の暴走を制御する役をも担っていると解釈しております。
 貴方は政府を構成する議員は国民が選んだから、悪いのは国民だと云われます。
 憲法改正には両院議員の2/3以上の賛成と国民の過半数が同意しないと出来ない程の重みのある重大な事案です。
 故に憲法改正と時の政府が勝手に解釈を変えるのとは別問題と考えられますが如何でしょうか?
 当事者の責任をどのように考えられますか?
 時の総理の要請で解釈をこのように変更致しました、と責任逃れになるのではないでしょうか?
⇒これも、過去コラムを読んでいただきたいが、日本の旧憲法も現行憲法も規範性がない、というのが私の見解です。
 簡単に言えば、守られておらず、しかも、守られていないことが問題にされてこなかったからです。
 旧憲法については、君主主権のはずが、国民主権・・普選によって選ばれた議員が構成する政党のうちの多数党から首相を出す議院内閣制はまさにそうです・・になっちゃいましたし、現行憲法については、私学助成が禁じられているのにやりたい放題ですし、自衛隊なる軍隊が違憲であることは明白なのに、そう主張する政党は今や皆無ときています。
 まさに、国民は、「政府が勝手に<憲法の>解釈を変える」のを容認してきたのであり、誰が「悪い」と言えば「悪い」のは国民に決まっているじゃあありませんか。
 しかし、果たしてそれは「悪い」ことなのでしょうか。
 近代政治制度を生み出したイギリスには憲法なんてものはありません。
 日本にも憲法が「ない」わけですが、それはむしろ自慢すべきことだ、というのが私の見解です。
 なぜなら、それは、日本が、政府と国民の間に信頼関係が一貫してあった「麗しい」国であることを意味しているからです。(太田)
小生の舌足らずで、”国土防衛“を誤解をされたようですが、小生の意図したものは、自衛隊の防御網を潜って、ミサイルなどの攻撃を受けた場合(テロによる場合を除く)の中央、地方の行政機関(警察。消防を含む)、原発施設、重要生産工場、緊急医療機関等の緊急時態勢つくり、即ち昔の言葉でいえば銃後の守りをさした積りで、その点はどの様になって居るのかを知りたかったのです。
 原発事故以来、再稼働に先立って、近辺の住人達の避難路等が真剣に考えられているではありませんか。
 極端な言い方となりますが、平和ボケに慣れ染まった国民に危機意識を目覚めさせ、且つ緊急の際にある程度の対応が出来る様な措置が必要ではないですか。
 日本の近海での同盟国の艦船が襲撃を受けた場合軍事的支援を行うとの事も討議されるようですが、日本の近海であるからこそ、国土防衛を真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
 第二次世界大戦のときは戦争勃発当時は日本から遠く離れた所での戦いで、本土爆撃までには二年余りありました。
 その点日本近海の場合反撃されるとすれば、即座にと考えられますが。
 攻撃を受けた時の事は全然考慮されていないので、万一の事も考えるべきではないでしょうか。
⇒天災や人災に対する備えは重要ですが、在来型弾頭のミサイル攻撃に対する備えは、(イスラエルのように国土が小さい場合はともかくとして、)費用対効果の観点から、米軍基地、自衛隊基地、東京の中心等に限定せざるをえません。
 必要なのは、反撃能力です。
 (昨日のお答えの中で「有事法制と陸海空自統合態勢「等」に不備がある」の「等」をつけ忘れたのでブログを直しておきましたが、)自衛隊の欠陥の一つは防御能力に比べて攻撃能力が著しく弱体であることです。
 (なお、陸海空自統合態勢については、近年、大幅な改善がなされてきたことも申し上げておきましょう。)
 ミサイル攻撃された場合、相手にミサイル攻撃で反撃する能力を持てばよい、ということです。(太田)
 米国に対して怒りの声を上げるどころか、何ちゅう[机上の空論を]あなたは『弄んで居る』のですかとのご指摘ですが、小生は小生なりにアメリカに対する怒りや勝手なやり方に不満を持って居ります。
 小生自身アメリカ軍との交渉事に長く携わり、彼等の身勝手なやり方は十分承知している積りです。
 小生は何も自虐的に考えるわけではありません。
 神の国で絶対に負けないと、万一の事を考えずに無理したので、貴方の云うアメリカの属国になってしまったのだと思います。
⇒それは完全に間違いです。
 過去コラムを読んでいただきたいが、戦後日本は、占領下においても主権回復後においても、積極的に自らの意思で米国の属国であり続けてきたのですよ。(太田)
 これから先どの位長く、現状が続くかわかりませんが、将来再び属国にならない様にと願いながら生きて居るしだいです。どうか小生がアメリカよりの人間だとは誤解しないでください。
⇒この点だけは分かったと申し上げましょう。(太田)
<mzLR7KaA>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 〈南京〉無断加筆問題で新展開…『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』に関する各社報道について[05/10]
 南京虐殺加筆報道を著者「否定」 記事正確と共同通信
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014050901001888.html
 小保方嬢と同じだね、共同通信は。
<太田>
 そう判断した根拠は?
<Chase>
 中国へは点線矢印としました。
≫「アングロサクソン文明・欧州文明対比表」のスライドでもスコットランドとアイルランド(北アイルランドは除く)は欧州文明に属することが(気持ちだけでも)分かるようにしていただいた方がいいのかもしれません。≪(コラム#6926。太田)
 アイルランド(北部除く)とスコットランドをグレーで塗りました。
<太田>
 スコットランドとアイルランドは欧州と同じ色じゃないとマズイですよ。
 両方とも白にして、イギリスを赤・・大英帝国領土は<ピンク>で表示されたもんです<が赤でいいでしょう。>・・にし、米国は<赤と白を混ぜた>ピンクにしたらいかが?
 なお、イスラムは欧州のファシズムの影響は受けたけど、点線「矢印」にしちゃっていいのかなあ。
 ・・・
 後知恵で申し訳ないが、カナダも赤でお願いします。
 また、中南米は欧州のextentionですよ。
 肝心の対比文言の精査が後回しになっててスミマセン。
<Chase>
 修正しました。
 中南米を図でフルに入れると、対比文言が入らず、構図的も難しく、また字が小さくなりすぎますので現状の図の範囲で欧州のextensionを表現しました。
<太田>
 私が、注文を出し過ぎて、なんだか図全体が見にくくなっちゃったカンジですね。
 思い切ってアメリカ大陸部分をとっちゃう、というのも手かも。
<TA>
 講座の二回目、あるいは二回目以降についてですが、内容の核の部分は、「キリスト教の論理」のように思えてきました。キリスト教の論理は、
・「区別/差別/的味方峻別の論理、終末論、殉教思想、選民思想」(コラム#6466)
・「人間中心主義」(コラム#6720)
で全てでしょうか。
 また、キリスト教の論理という概念あるいは捉え方は、コラム『日支戦争をどう見るか』シリーズ(コラム#6340~)が初出でしょうか。
<太田>
 べじたんさん、いかが?
<VSBMnwNM>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 <コラム#6925「・・・私の現在の事情(続x40)」を読んだけど、>疲れたら休まないと。
<K.K>
  –下準備15–
≫既に作成されています」というエラー表示が出ました。しかし、「送信済みメール」内を含め、どこを探してもそれを裏付ける事実を見つけられませんでした。作業を中止しました。≪(コラム#6926。太田)
 Thunderbirdのxyz@gmail.comアカウント配下(一層下)に「受信トレイ」「[Gmail]」「2008」~「2014」(*注1)の9個のフォルダがあると思います。その「2008」~「2014」フォルダをダブルクリックしてみてください。
 Gmail側では、「2008」~「2014」ラベルの左側に「▼」があると思います。(*注2)この「▼」をクリックしてみてください。
*注1:xxx@ohtan.netの方のアーカイブフォルダの中にも「2008」~「2014」があると思いますが、特に断りがない場合は、xyz@gmail.com配下の「2008」~「2014」のことだと思ってください。
*注2:Thunderbird/Gmailでは、サブフォルダ/サブラベルを持つフォルダ/ラベルには、左側に「▽/▼」が付きます。
≫ 1)現時点で既に上記フォルダを移動させていますか?
⇒していません。
2)移動先に関して、希望のパス(場所)はありますか?
⇒特にありません。≪(同上)
 了解です。
 コラムを通じての1日1回のやり取りですと、なかなか前に進まないこともありますので、お知らせしてあるメールアドレスの方へレスしてくださっても、私の方はOKです。
<太田>
 ご案内のような「体調不良」であるからして、原則として、一日一回のやりとりで、これまで同様、しばらくはよろしいかと思います。
 windowsの再インストールの際はそうもいかないかもしれませんが、その折にはどうぞよろしく。
 さて、コラム#6924でお示しの手順を全て完了しました。
 ところで、その後で、私宛メールが、受信トレイでも2014本体でもなく、2014の送信済みメールに受信されていました。
 これは、私の入っているメーリングリスト宛のメールですが、他人が送ったものでも、私が送ったメールと判断されてしまう、ということなのでしょうか。
 
<K.K>
 了解です。
 気温・湿度も高くなってまいりますので、御自愛を。
<太田>
 自分に不利な資料だから提出しなかったんだろうが、科学者としてはこの点だけでも失格だな。↓
 「・・・小保方氏はサイエンス誌にも同様の論文を投稿し、掲載を拒否されている。その際、サイエンス誌に画像の切り貼りを指摘され、レーンとレーンの間に線を引いて区別するように指摘されている。
→これ、どうしてそんな指摘があったことが分かったんだろうね。(太田)
 調査委員会は小保方氏に、サイエンスに投稿した論文の提出を求めたが、小保方氏は、
 「今回問題となっている論文1(編注:ネイチャーに掲載された論文)とは関係がなく(論旨自体が異なる)、『再調査を行うか否かの審査』に関係しないと考えられ、リジェクトされた未公開論文」などとして拒否。
 この点を、調査委員会は「Science 論文はその(編注:ネイチャー論文と同様の、STAP細胞の多能性に関する●)説明を裏付ける資料となると考えられることからすれば、本来、速やかに提出すべきものであると考えられる。提出しないとすることは、弁明の機会を自ら放棄したものと言わざるを得ない」と厳しく批判している。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/8817157/
 ストーカーなんてのは、新神経細胞ができにくくなった人ってことかなあ。↓
 「神経細胞増→古い記憶忘却…幼児期健忘解明か・・・」
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=97956&cx_text=07&from=ytop_os_txt2
 結構なことじゃん。
 そんなことを揶揄するなって。↓
 「・・・8日付の中央日報は1面トップで「99・8%が助かった津波教育の奇跡」と題し、岩手県釜石市の小中学校の防災・安全教育を紹介。7日付の東亜日報は日本特集で「阪神大震災後、国家安全システム大手術」とたたえ、沖縄旅行の際にモノレール乗務員の徹底した安全チェックに接した記者の感動体験も伝えている。同じく朝鮮日報は「安全軽視で韓国の労災は日本の3倍」と指摘し、日本企業の安全対策を大きく紹介している。
 福島原発事故で「臨機応変、融通の利かないマニュアル(規則)社会の悲劇」と日本を皮肉っていた韓国マスコミが一転し、「マニュアル重視の日本に学べ」と日本を持ち上げている。・・・」
http://news.infoseek.co.jp/article/sankein_sk220140510514
 スペインの「ユダヤ人殺害者達の小さな丘」村の村長が村名変更を提案してるが村人達が気乗りしてないっておハナシ。↓
 ・・・the mayor of Castrillo Matajudios — roughly, Little Hill Fort of Jew Killers — is having a tough time persuading the 56 registered inhabitants of this sleepy village to vote on May 25 to adopt a different name and finally eradicate a link to the persecution of Jews during the Spanish Inquisition.・・・
 <そんな名前が付けられたのは、昔の村人達が自分達のユダヤ人性を拭い去るため。↓>
 “Jew killers” was added to the name not to commemorate a local pogrom, but because residents were desperate to dissociate themselves from their own Jewish past.・・・
 <迫害を逃れて近くの町からユダヤ人達がこの村に集団移転し、その後、繁栄。↓>
 Castrillo had been a prosperous Jewish community, founded in the 11th century after Jews were expelled from a nearby town. The Jewish community here flourished as a trading hub along the pilgrimage route taken by Christians to visit Santiago de Compostela.
 <1492年にユダヤ人追放令が出され、キリスト教に改宗すればスペインにとどまれたが、改宗しても迫害された。↓>
 By the time the Spanish Inquisition started, Castrillo may have been home to as many as 1,200 people. When the Spanish monarchy finally expelled the Jews in 1492, residents decided to convert to Catholicism rather than flee, but their worries did not end there.・・・
http://www.nytimes.com/2014/05/11/world/europe/a-hard-sell-to-tame-a-name-in-spain.html?ref=world&_r=0
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太田述正コラム#6929(2014.5.11)
<戦争の意義?(その14)>
→非公開