太田述正コラム#7301(2014.11.14)
<皆さんとディスカッション(続x2446)>
<太田>(ツイッターより)
「中国のファンに深く愛される日本の人気アニメ歌姫LiSA(織部里沙)…」
http://j.peopledaily.com.cn/n/2014/1112/c94473-8808102.html
「世界を代表する日本人演出家・鈴木忠志氏…」
http://j.peopledaily.com.cn/n/2014/1113/c94473-8808580.html
立冬過ぎし今日もまた、外つ国の人民網にて日本人士知る私かな。
<MH>
 今回はジョン・ウェットン特集です。
 以前、ご紹介しましたが、彼は太田さんと同じ年の1949年6月12日生まれの65歳。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%B3
 この年代のミュージシャンは一般的に才能が枯渇してしまい、過去の楽曲の拡大再生産しかしいない(例:ポール・マッカートニー、エリック・クラプトン等)ですが、彼はそれを潔しとせずに太田さんの言う「クラッシク的歌謡曲」を未だにバンバン作詞・作曲する才能は大した物です。
ASIA(エイジア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%82%B8%E3%82%A2
1990年ソ連時代のモスクワ公演 
https://www.youtube.com/watch?v=3BGnd1VBrbY
⇒言及されている前出の曲以外は、イマイチってカンジでしたね。
 でも、彼がピアノもバイオリンもそれなりに弾けるのには感心しました。(太田)
 いずれも名曲揃いですが、22:30に太田さんの気に入ったUK時代のRandezous6.02をプレーします。
 当時は未だソ連時代ですが、モノトーンで撮影したソ連の風景が英国人が感じたソ連ということで興味深い。
 ウェットンはその後ASIAを一時脱退しますが、2008年に復帰。
 またも「クラッシク的歌謡曲」をリリースします。
 彼の「あの声」で歌うと雰囲気が違います。
 2008年リリースの「PHOENIX」より。
Nothing’s Forever 
https://www.youtube.com/watch?v=WqxUaYtzOcw
⇒サンフランシスコ、渋谷、NYが歌詞に登場するのにびっくり。(太田)
An Extraordinary Life
https://www.youtube.com/watch?v=Yw08q7USQCE
 2010年リリース「OMEGA」から。
Listen, Children
https://www.youtube.com/watch?v=EUgBXNEwi-g
Faithful ( Orchestral Version )
https://www.youtube.com/watch?v=6bKGP_INLsM
Russian Dolls
https://www.youtube.com/watch?v=M66gQMpIxc4
 2014年にリリースされた最新の「GRAVITAS」から。
Valkyrie
https://www.youtube.com/watch?v=CIpmYEYC2rU
 彼は加齢でも全く声質も変わらないので、昔の歌も最近の歌も全くそん色なく歌うのがポイントです。
⇒以上、「シングル」の曲は、全てがイイ曲でした。(太田)
<豊丘時竹>(2014.10.15)http://d.hatena.ne.jp/toyotoki11/?of=25
 藤原正彦久々のヒット。
 日本が今後もノーベル賞を取りたいと考えるなら、費用対効果などという下衆な発想は捨てるべきです。途方もない無駄遣いを許す風土が金の卵を生み、それこそが゛国家の品格゛でもある。(週刊新潮、10月23日号)
 (上記の意見に近いと思う意見を太田述正さんが書いていた。つまり、実学ではなく、真理を追究する学問をしなさい、というような意見だったかと思う。)
 上記の太田述正さんのコラム(太字)を見つけた。最近どっかで見たなと思っていたが、まったく同じではないが、これならまあまあ近いだろうと思う。以下に貼り付ける。実学は職業教育、学問は学術研究と記していると私は考えた。・・・
 太田述正コラム#7225(2014.10.7)
 <皆さんとディスカッション(続x2408)>・・・
 国立だの私学だのという以前に、彼の、学術研究より職業教育を、という発想を僕は問題にしてるんだよ。
 いちいち過去コラムをあげないけど、そもそも、日本の国立は「学術研究より職業教育をという発想」で始まり、遺憾ながら、私学もこの発想を踏襲して現在に至ってるわけだが、それを更に徹底してどうすんだ、日本の高等教育から学術研究を追放するつもりかよってこと。・・・
 ■文系の学問について太田述正コラムから・・・
 太田述正コラムに、戦後文系の学者達がサボって研究してこなかったと、述べているコラムがあった。・・・
 私は、多くの人が二言目には、戦争は絶対にやってはいけないと口にすることに、なんとなく釈然としないものを感じていた。文系の学者達がきちんと研究してくれてきていれば、もっと釈然とした物言いで、戦争についてしゃべることができたのだろう、と結論付けた。
URL;http://blog.ohtan.net/archives/52211115.html
 太田述正コラム#7231(2014.10.10)
 <皆さんとディスカッション(続x2411)>・・・
 「…空襲も経験しました。焼け出されて逃げ回り、だから戦争が終わった時、何とも言えない解放感を味わいました。戦争は最大の罪です。絶対にやっていけないもの。…」・・・
 物理学でノーベル賞をとられた先生に申し上げるのもはばかられますが、<上記ご発言、>戦争は一人ではできず、相手が必要です。
 先生は、あの日米戦争は日本にとって不正義の戦争だった、と「科学的に」おっしゃるべきでした。
 しかし、それは間違いなのです。
 戦後の日本の文系の学者達が先生方のような理系の学者達とは違って、サボって碌に研究をしないできたせいとはいえ、大変遺憾に存じます。
<K.K>
≫Officeのバージョンアップに大枚払うのも≪(コラム#7299。太田)
 太田さんのOffice2013のライセンスなのですが、EpsonPCを購入したときに、同時にOffice2010を購入して、これが無償でOffice2013にアップグレード可能だったものだと思います。
 ↓これですよね?
 「次期 Office 無償アップグレードプログラム| キャンペーン終了」
http://www.microsoft.com/ja-jp/office/2013offer/ending/default.aspx
 そうだと仮定して、このOffice2013が、プレインストール版扱いなのか、それとも、パッケージ版扱いなのか、私にはわからないです。
 プレインストール版はEpsonPC以外にはインストールできないのですが、パッケージ版は1ライセンスで2台までインストールすることが可能です。
 Officeはパッケージ版を購入する方が、恐らく割安だと思います。Epsonのページで見積もりを取ると、OfficeHomeAndBusines2013(←1台にしかインストールできないプレインストール版)は、32,400円、OfficeProfessional2013は、46,440円です。(富士通はHomeAndBusinessが15,400円、DellはHomeAndBusinessが25,000円(?)、NECはProfessionalが、56,000円、典拠略)
 一方、パッケージ版(2台にインストール可)は、HomeAndBusinessが27,000円前後、Professionalは40,000円前後です。
 「価格.com – マイクロソフト Office Home and Business 2013 価格比較」
http://kakaku.com/item/K0000447475/
 「価格.com – マイクロソフト Office Professional 2013 価格比較」
http://kakaku.com/item/K0000447473/
 さらに、Office365とPremiumというラインナップが出てきて、もうわけがわからないです。とにかく、Officeを購入するときには慎重に選んでください。
「家庭向け Office 製品のラインアップ」
http://office.microsoft.com/ja-jp/buy/FX102898564.aspx
 パッケージ版を購入する前提で、3・4年に一度、HomeAndBusinessの1ライセンス(PC2台分)への2万数千円の投資であれば、まあ、アリかなとは思います。
 余談なのですが、有料読者向け配布のWordファイルの中に、古いdoc形式で保存したファイルが存在しています。古いdoc形式のものは、下記2ファイルです。(古い形式で、閲覧上、何か問題があるというわけではありません。)
 オマケ論考→nihonkeizaitaiseiron→column日本型経済体制論.doc
 コラム付録→ootakolumn151hyo.doc
 これらのファイルをWord2013で開いて、名前を付けて保存で、[ファイルの種類(T)]を、[Word 97-2003 文書(*.doc)]から、[Word文書(*.docx)]に変更して保存すれば、docxで保存されます。
≫携帯パソコン(タブレット?)をどうするか≪(同上)
 2in1PCというPCの購入を視野に入れいるということだと思います。(ノートPCはあまり土地勘のある分野ではないのですが、)まだ、ちょっと割高な感じがします。来年の今頃、Windows10発売時に、購入を検討してもよいとは思います。(私自身は、iPadを過去に使った結果、私の生活様式にタブレットは必要ないという結論に達しました。寝ながらネットをやる生活に堕してしまいましたから。太田コラムも寝ながら読んでましたね。)
 「タブレットPC/2 in 1のハイブリッドノートPCの比較 – the比較」
http://thehikaku.net/pc/new/hikaku-note11.html
 エプソンは今年12月発売だそうです。
「ビジネスモバイルPC 新製品3モデル 2014年12月発表、発売予定! | Epson Direct Shop |」
http://shop.epson.jp/pc/other/newmodel/
 論点がずれるかもしれませんが、ノートPCには、本体ディスプレイ+外部ディスプレイで、デュアルディスプレイが可能な製品があります。このタイプのノートPCであれば、サブ機として十分なのではないかと思います。つまり、太田さんにとって、PC環境は、メインPCとしてのデスクトップPC1台とサブ機兼外出用のノートPC1台を所有していれば十分なのではないかと思います。Officeのライセンスも、パッケージ版なら、1個で済みます。この点も考慮に入れて、購入を検討してみてください。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 オー、生ける天然記念物あるね。↓
 「過激派に加わる学生、今どきの理由 対策に本腰の大学も・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASGCF5RPSGCFUTIL03R.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASGCF5RPSGCFUTIL03R
 もちろん、本日も中共人民の日本礼賛は続く。↓
 <この種の情報が削除されずに出回っていることに注目すべきだろう。↓>
 「2014年11月4日、京都市左京区の京都大学で同大学の学生らが構内にいた私服警官を拘束した。この騒動の顛末が中国で大きく紹介されているという。・・・
 「中国の学生が警察にこんなことできるか?」
 「中国だったら、戦車で鎮圧されてるし」
 「(中国なら)学生は射殺されて終わり」
など、驚きの声が寄せられているという。」
http://news.livedoor.com/article/detail/9442857/
 <よく言った!(太田)>
 「・・・日本に訪れることがあれば、その人情にあふれ、礼節ある人びとに驚くだろう。抗日ドラマや反日的な宣伝により一度は日本を恨んだが、だまされていたことがよくわかった。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/9465636/
 <少し前の記事だが・・。↓>
 「・・・日本のマンガ・アニメは私にとって最も身近な日本だ。「借りぐらしのアリエッティ」や「サマーウォーズ」、「時をかける少女」などは私にとって世界で最も素晴らしい映画の1つだ。日本に行った際には、ぜひともDVD店に足を運びたい。
 大学で建築学を学んだが、学ぶうちに日本の建築の先進さを理解した。日本の建築はすでに世界の先を行っており、日本に行ったときにはぜひとも素晴らしい建築物の数々を見学してみたいものだ。
 そして何といっても日本の魅力的な都市だ。・・・
 日本には必ず行かなければならない。」
http://www.recordchina.co.jp/a88421.html
 いずれにせよ、日中に平和な時代が到来したであるな。↓
 「サンゴ密漁:漁船、週内に撤退か 中国政府が帰港指示・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20141114k0000m040169000c.html
 第一次世界大戦前の欧米の状況が描写されている。↓
 <政府首脳の暗殺が大流行。↓>
 ・・・In the twenty years before 1914, six heads of state were killed by anarchists: President Carnot of France, Premier Canovas of Spain, Empress Elizabeth of Austria, King Humbert of Italy, President McKinley of the United States, and Premier Canalajas of Spain. And, of course, in the summer of 1914 Archduke Ferdinand of Austria was also killed. ・・・
 <ナポレオン戦争終焉後の、ヨーロッパ協調≒ウィーン体制≒多国間主義
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%9A%E5%9B%BD%E9%96%93%E4%B8%BB%E7%BE%A9
の下の保守的な時代だった。↓>
 The Concert of Europe — a tacit agreement to avoid war through conferences and a balance of power — was established in 1815 after the fall of Napoleon. It maintained peace in Europe for almost 100 years. It brought economic growth and enormous wealth. But it was also a conservative system that aimed, above all, to preserve the established order. It brought stability, but it also kept monarchies and their backward looking political, social, and economic policies frozen in place.
 <1848年の欧州一帯の諸革命が粉砕され、変化を求める機運が充満していた。↓>
 It is no accident that rebellions flared up across Europe in 1848. There was a deep desire for change. The crushing of those rebellions fueled the hopelessness that led to anarchism and assassinations. The anarchists argued, and many believed, that the only way to bring about real change was through radical, violent action. ・・・
http://www.foreignpolicy.com/articles/2014/11/13/the_age_of_frustration
 上記時代をもたらしたのがナポレオン。↓
 <フランス革命によってグチャグチャになっていたフランスを欧州の超大国にした。そして、欧州中の古い体制をぶっ壊した。↓>
 ・・・Napoleon – another case entirely. He took a country in the throes of acute fiscal crisis and social unrest and made it the dominant power in Europe; he oversaw the shattering of the old ruling order across the continent; he reformed the government; and he transformed the very idea of what politics could be and man could do. All of these achievements proved to be irreversible.
 <彼を最初の全体主義独裁者としてきた歴史学者達は間違っていた。差引勘定すれば、彼にはプラス点を与えざるをえない。その証拠が彼の名前の不朽性だ。↓>
 Those historians who over the past decade or so have had fun denouncing him as the first totalitarian dictator have it all wrong: no angel, to be sure, he ended up doing far more at far less cost than any modern despot.
 One proof of this is his immortality. ・・・
http://www.theguardian.com/books/2014/nov/13/napoleon-the-great-andrew-roberts-review
⇒日本におけるナポレオンの不朽性の一端を紹介しておきましょう。↓
 「「日本外史」を著した儒学者・頼山陽が、ナポレオンを顕彰する詩を詠んでい<て、>・・・ナポレオンを中国の英雄豪傑のように描い<た。>」
http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2008/05/post_9386.html
 「佐久間象山や吉田松陰は自らをナポレオンと同一視して志士的活動の源とし、・・・西郷隆盛は尊敬する人物の一人として、ナポレオンを挙げている。・・・
 石原莞爾は<ドイツ一辺倒であった>昭和期の旧日本陸軍において、ナポレオンを本格的に研究した数少ない将校の一人である。・・・
 石原がナポレオンについて最も評価している点は、時代の変化を看破し、殲滅戦略を活用して・・・成功を収めたことである。また、石原はフランス革命による社会制度の変化が軍事上の革命をもたらした直接の原因であるとしつつ、国民的軍隊、縦隊戦術、徴発給養といった革命によって生じた要素から新戦略を創造するにはナポレオンの天才的頭脳を必要としたと評価している。さらに、石原はナポレオンの対英戦争を<プロシャのフリードリッヒ大王ばりの消耗戦略>と位置づけ、日本が米国を相手に戦争する場合の教訓とすべきであるとの認識を示し、かつ、日中間の紛争については、すでにそれが始まってからのことではあるが、ナポレオンのスペインやロシアに対する戦争における失敗の轍を踏むことになるのではないかと、警鐘を発している。」
http://www.nids.go.jp/publication/senshi/pdf/201003/17.pdf
 それはそれとして、「彼を最初の全体主義独裁者としてきた歴史学者達は間違」いなく正しい、というのが私の考えです。(なお、全体主義は民主主義の時代の産物である、というのが私の見解であることはご承知の通りです。)
 武力で国内・国外の敵を粉砕し、民主主義の名の下に特定の体制を押し付けることは、多大の人的犠牲等をもたらす上、そのような体制は全般的には長持ちせず、たとえ長持ちした部分・・例えばヨーロッパ協調・・があったとしても、それは新たな紛争の火種を用意するだけだからです。
 まさに、ナポレオン戦争の結果は、100年後に始まった、二度にわたる世界大戦であり、スターリニズムとファシズム/ナチズムの猖獗だったのです。(太田)
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太田述正コラム#7302(2014.11.14)
<宗教の暴力性?(その6)>
→非公開