太田述正コラム#7385(2014.12.26)
<皆さんとディスカッション(続x2488)>
<太田>(ツイッターより)
『インタビュー』を鑑賞した人々(うち1人は鑑賞していないが)の感想集だ。
http://www.bbc.com/news/30601512
 全般的には、喜劇映画として結構できがいい、という感じだね。
 表現の自由を守るためだけに見たが面白かった、とか、全部ソニーの宣伝部の仕業だったんじゃないか、なんてね。
 「日本のココが素晴らしい!中国で「日本に学ぼう」の記事や書き込みが拡大…中国共産党の若手エリート党員を育成する中国共産主義青年団の機関誌・中国青年報も「汚職をなくすには日本に学ぶべき」との評論記事を掲載…」
http://news.livedoor.com/article/detail/9616299/
 まだ僕の指摘を疑う人いるん?
<nF8UT95A>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
≫どうして、そのことを僕以外誰も指摘しないんだろう。≪(コラム#7383。太田)
 そりゃ太田さんの主張が斬新すぎて誰も付いてこれないからでしょう。
 もし太田さんの主張を朝日辺りが記事にしたら、「とうとう朝日の連中が親中なのを隠さなくなったぞ」って切り捨てられて終わっちゃいます。
 この前某ブログで慰安婦問題で盛り上がっていたんで、失礼ながら太田コラムから一部抜粋して書き込んだら、途端に大騒ぎになりました。(9割9分はバッシングでしたが。)
 太田さんはあまりにも先に行き過ぎてるので一般人は付いてこれてないんですよ。
<n.nrop1c>(同上)
 ちなみに、「某ブログ」ってどこ?
<b4fO8ibE>(同上)
 どの部分抜粋したん?
<太田>
 私の主張云々じゃなく、どうして、日本の大部分の人は、事実を直視しないのかってのが私の疑問なんだよ。
 慰安婦問題について言えば、朝日が、韓国の朝野が、そして、米国の朝野・・野の方は、ホンのわずか、例外もあるけどね・・が、更にまた、国連報告書の執筆者が、公的強制性の根拠があんだけ薄弱なのに、頑として強制性の主張を曲げない、という事実をどうして直視しないのかってこと。
 中共当局の対日戦略について言えば、当局が日本礼賛を続けている、それでもって人民を煽っている、という事実をどうして直視しないのかってこと。
 それが事実だと自覚すれば、どうして、同じ中共当局が、その一方で反日政策をとっているのかを疑問に思うはずだ。
 これをブレークダウンすれば、どうして、一、歴史認識問題を引き続き提起しているのか、二、どうして最近、唐突に対日領土攻勢をかけてきたか(と思えば今度はまた唐突にオンリしちゃったのか)、疑問に思うはずだってこと。
 二については、私のコラムを読んでる人には、改めて説明するまでもないだろう。
 一については、国内引き締めにナショナリズムを使う時に役に立つという説明をしたことがあるが、もう一つ理由がある。
 (第一の理由については、もう忘れてもいいだろう。)
 それは、対日戦略を国内外において気付かれないための効果的なノイズになっている、ということだ。
 「国内」というのは、ずっと自分達に反日ナショナリズムを押し付けてきておいて今更何だ、という反発をくらうとマズイからだ。
 「国外」というのは、日本には、対日領土攻勢をかけた折等において、中共を、本気になって、恐れ、怒ってもらわなけりゃマズイってことと、それ以外の諸国、とりわけ米国・・これが中共当局にとっての最大の敵・・に絶対に気付かれちゃマズイってこと。
 なお、そういった目で日本の再軍備や経済活性化についての中共当局の言動を読み解くと、これら言動自体にもノイズがかけられているのだけど、彼らがそれを望んでることがひしひしと伝わってくるわけだ。
 中共当局の言動について、このような読み解き方ができない人に言いたいんだが、私の場合、二度防衛白書の編纂に携わり、行間にホンネを盛り込むことを自らに課したという経験が肥やしになっていることは確かだけど、ホンネとタテマエの乖離なんてのはごくありふれた話だし、国際情勢分析に関わっている人々であれば、特に旧共産圏観察経験のある人々にとっては・・クレムリン学なんてのがあったよな・・、とりわけ常識のはずなんだから、言い訳にはならないんだよ。
<komuro>
 <そのスピーカー(コラム#7383)、>ウチの<アンプ>より、だいぶ年上の方のようですね。
 できればその方の年代とお名前(メーカー名と機種名)をお知らせください。
 こちらでも良い結果になるよう、対策を練っておきます。
 ウチのは出力が20wx2なので大音量は出ませんが、年上の方は能率が高いので問題ないと思います。
 またウチの現代的な方向性に、新たな刺激を与えてくれるかもれません。
 では週末にウチのを送り出すので、しばらくお待ちください。
<太田>
 友人の話によると、大変高価なもののようであり、恐縮しております。
<太田>(Mixi太田コミュニティより)
 <昨夕、>武器輸出三原則見直しの結果、防衛省の装備庁で進められている、武器輸出助長制度について、<某>新聞の<女性記者の>電話取材を受けた。
<太田>
 この取材の途中で、(自宅から電話をかけてきたのだが、)その記者の赤ちゃんが泣きだしたので、後で再開することになった。
 ところが、次に彼女から電話がかかってきた時、私は、実質、生まれて初めての、(スポンジケーキミックスを使った)ケーキ作りの真っ最中で、材料をハンドミキサーで泡立て中だったので、まさに手を放すわけにいかず、かけなおしてもらうことにした。
 三度目の電話で取材は終わった・・この記者から、防衛省と外務省の本件への対応を聞かせてもらい、大いに参考になった・・のだが、くだらなーいけど話の続きをしよう。
 私は、その後で、買い物にでかけ、クリスマスケーキの大きいのが一つだけ売れ残っていたので、半額にはなっていても、かなりの高額だったけれど買って帰り、先ほど自分でつくったケーキ(既につくってあった生クリームでトッピングしたもの)と食べ比べてみた。
 (箱を開けてみたら、最近のクリスマスケーキには、様々なミニケーキから構成されているものがあるということが分かったのだが、9つ入っていた中の、ショートケーキを選んだ。)
 結論は、欲目なしに、自分でつくったものの方がおいしかった。
 しかし、何と、ケーキミックスの粉の中に入っていたのか、乾燥剤がオーブンの熱で包装がこげて中身が炭化した状態になって少しこぼれたもの、を口の中に入れてしまった。
 てっきり焦げが固くなったものだと思い込んで懸命に噛んでから吐き出したのだが、乾燥剤の味が残り往生してしまった。
 なお、この時は、Liptonの紙パックで紅茶を飲んだのだが、80度だと紅茶や緑茶には温度が低すぎるので、古い方の湯沸かしジャーに電源を入れ、常時98度のお湯を蓄えておこうと決意した次第。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 じれったいー。↓
 「・・・理化学研究所の調査委員会は・・・論文の結論を否定し、新たに小保方氏による図表2点の捏造を認定。
 STAP細胞の万能性の証拠とされた緑に光るマウスはES細胞から作られた可能性が高く、STAP細胞から作ったとされるSTAP幹細胞はES細胞からできたものだと断定。・・・」
http://www.sankei.com/west/news/141226/wst1412260022-n1.html
 <これは正論。↓>
 「「辞任して教育改革に傾注すべき」 静岡知事、早大総長に手紙 小保方氏の博士号問題で・・・」
http://www.sankei.com/politics/news/141225/plt1412250030-n1.html
 『インタビュー』をFTはくさす映画評を掲載。↓
 ・・・A funny-enough romp, with politics unlikely to challenge the beliefs of most American viewers.
 As one patron commented on leaving the cinema: “It wasn’t actually a serious comedy.”
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/f76b286a-8c97-11e4-ad27-00144feabdc0.html?siteedition=intl#axzz3MyZM3pm7
 NYタイムスは、賢しら顔に、この映画が黄色人差別的であると指摘する映画評を掲載。↓
 ・・・ North Korea is not a nation with many sympathizers in the moviegoing world, and the stereotyping of Asians and Asian-Americans flourishes even in supposedly liberal Hollywood. It’s unlikely that the filmmakers would have felt as sanguine about holding an African, Latin American or even a Middle Eastern dictator up to the same kind of ridicule.・・・
http://www.nytimes.com/2014/12/26/movies/the-interview-with-james-franco-and-seth-rogen.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&module=second-column-region&region=top-news&WT.nav=top-news&_r=0
 
 しかし、(ワシントンポストに引き続き、)ロサンゼルスタイムスは、好意的な映画評を掲載した。↓
 ・・・Coming out of that same showing, Joseph Tintfass, who works in the film industry as a production designer, said he hadn’t expected much from the movie but, in the end, had found it “hilarious.”
“We shouldn’t let a dictator tell us what to watch,” he said.
http://www.latimes.com/entertainment/movies/la-et-ct-interview-theaters-20141226-story.html#page=1
 アンジェリーナ・ジョリーの映画『Unbroken』の日本人将校の描き方が定型的な悪者的なものであって、しかも、「拷問」場面がグロだし、救いのない映画だ、という酷評映画評を同じロサンゼルスタイムスが載せた。↓
 ・・・The torture inflicted on Zamperini, including having 220 fellow prisoners hit him in the face, one after another, is so awful that we not only wonder how the man himself endured it, we worry if we will survive its cinematic depiction. Japanese rock star Miyavi does a capable job as the Bird, but his character is finally too similar to bestial Japanese cinematic commanders of the past, from “The Bridge on the River Kwai” to “Merry Christmas Mr. Lawrence,” to completely hold our interest.
 The same can be said, finally, of “Unbroken.” With what we see on screen weighted too much toward pain and too little toward redemption・・・
http://www.latimes.com/entertainment/movies/la-et-mn-unbroken-review-20141225-column.html
 日本のエロ文化が中共を席巻中。↓
 「百度は24日、2014年に検索されたキーワードのうち、日本に関するキーワードをカテゴリ別に抽出したランキング結果を発表した。「日本のドラマ」では、「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」が、他を圧倒する勢いで年間検索回数1位となった。2位は「SCANDAL」、3位は「半沢直樹」だった。「男性芸能人」は1位が「金城武」、2位が「矢野浩二」、3位は「小栗旬」という結果だった。「女性芸能人」は1位の「蒼井優」が群を抜いて人気が高く、2位に「北川景子」、3位に「新垣結衣」が続いた。・・・」
http://j.peopledaily.com.cn/n/2014/1225/c204149-8827875.html
 野菜を炒めて供する食文化が米国に根付き始めたのは1980年からなんだとさ。
 (1988年に英国に1年間滞在した時、国防大学での昼食の野菜の付け合わせが煮たものばかりで閉口したもんだが・・。(太田))↓
 Boiling used to be the default vegetable cooking method. We attempt to trace the shift from stovetop to oven.・・・
 The concept of roasting as a general vegetable technique seems to have originated in a famous Italian restaurant: Johanne Killeen and George Germon’s Al Forno, which opened in Providence, Rhode Island, in 1980. ・・・
http://www.slate.com/articles/life/food/2014/12/roasting_vegetables_history_when_did_this_technique_overtake_boiling.html
 妻問婚にしなかったことが失敗の元?(太田)
 二人の子供をなし、隣同士で住んでいた、ティム・バートンとヘレナ・ボナムカーターが事実婚を解消。↓
http://www.bbc.co.uk/newsbeat/30594715
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太田述正コラム#7386(2014.12.26)
<河野仁『<玉砕>の軍隊、<生還>の軍隊』を読む(その5)>
→非公開