太田述正コラム#7451(2015.1.28)
<皆さんとディスカッション(続x2521)>
<太田>(ツイッターより)
 「人質の一括解放を模索 政府、後藤さんとパイロット …」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS27H0Q_X20C15A1MM0000/
「米「人質交換」を否定…テロリストに譲歩せず…」
http://news.livedoor.com/article/detail/9721478/
 そんなご無体な、宗主国サマ。
 属国じゃないヨルダンに期待しよ。
 「…湯川さんの父親による謝罪<について、>…中国のネット上では「自分の子どものことより、まず社会に向けて謝罪するとは。日本人は恐ろしい民族だ」、「日本人の全体主義とは本当に恐ろしい」、「日本人は“イスラム国”より恐ろしい民族じゃないか」などの反応が見られた…」ちゃうのよ。そういう謝罪ができない人民ばかりの国だからこそ、チミ達の国は全体主義国家にならざるをえなかったんだよ。中共当局よ、褌を締めなおして、更なる人間主義の訓育を人民に施さなきゃね。
http://www.msn.com/ja-jp/news/world/%e3%80%8c%e3%82%a4%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%83%a0%e5%9b%bd%e3%80%8d%e3%81%ae%e9%82%a6%e4%ba%ba%e4%ba%ba%e8%b3%aa%e4%ba%8b%e4%bb%b6-%e3%81%aa%e3%81%9c%e4%ba%ba%e8%b3%aa%e5%ae%b6%e6%97%8f%e3%81%af%e8%ac%9d%e7%bd%aa%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%8b%ef%bc%9d%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%83%a1%e3%83%87%e3%82%a3%e3%82%a2/ar-AA8EIoE?ocid=iehp
 ちゅうわけで、当局は懸命。「日本製家電に苦渋の脱帽! 「すごすぎる。…われわれは、どうすればよいか分かりません」…表面的に表れる機能や品質のすばらしさは「氷山の一角だ」と中国人技術者…」
http://news.livedoor.com/article/detail/9719881/
 ↑新浪:中国最大手メディア運営会社であると同時に…最大の広告会社
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%B5%AA
<太田>
 関連記事だ。
 怒涛の日本ヨイショが続く。↓
 「素晴らしきおひとりさまワールド!日本のおひとりさまの遊び方・・・」
http://j.peopledaily.com.cn/n/2015/0128/c94475-8841992.html
 「李娜引退後、錦織がアジアテニス界の新たな誇りに–スター不在の中国スポーツ界 ・・・」
http://j.peopledaily.com.cn/n/2015/0127/c94473-8841793.html
<KT>
 ・・・公共の福祉(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%85%B1%E3%81%AE%E7%A6%8F%E7%A5%89)                        
について調べた所、<この>日本語wiki<に>は「公共の福祉の意味については争いがある」と書かれてるわけなんですが、憲法の条文に書かれてるものが、意味がはっきりできてないとは不思議な感じがします。
 太田さんにとって、公共の福祉とはどういうものなのか、教えていただけないでしょうか?・・・
 <私自身は、>公共の福祉は人間主義と同じかそれに近い言葉だと思いました。
 日本語wikiでは、人権に拘る感じがして、意味が決まらない状態(人権が邪魔をしてる?)ということなのですか?
<太田>
 いい問題提起ですね。
 改めて考えてみたのですが、日本の憲法学者の様々な「公共の福祉」説は全て誤りだと思いますね。
 以下の具体的条文を読むと、日本国憲法で、「公共の福祉」は、(明治憲法における、人権の法律による留保規定、と趣旨は同じであって、)「人権」概念を相対化している、更に露骨に言えば、否定している、という気がしてきました。
 「<公共の福祉(public welfare)という>用語は、日本国憲法
第12条(自由・権利の保持の、未来の世代に対する責任、乱用の禁止)
第13条(個人の尊重・幸福追求権・公共の福祉)
第22条(居住移転及び職業選択の自由・外国移住及び国籍離脱の自由)
第29条(財産権)
で用いられている。」(ウィキペディア上掲)
 このことは、「人権」概念の淵源たる、米仏の文書に「公共の福祉」が登場しないことから明らかである、と考えます。
 「公共の福祉
 ・・・歴史上重要な憲法的文書に現れたものとしては,・・・<米>国憲法前文(1787)に〈一般の福祉general welfare〉,フランスの1789年人権宣言前文に〈全体の幸福bonheur de tous〉・・・などの語が用いられている。」  
https://kotobank.jp/word/%E5%85%AC%E5%85%B1%E3%81%AE%E7%A6%8F%E7%A5%89-61792
http://members.tripod.com/sapporo_3/ho/usaj.html
http://yaplog.jp/onvaaparis/archive/11
 この二つの文書における「一般の福祉」や「全体の幸福」は、それぞれの前文だけに登場する言葉であって、単に、本文に登場する各種人権規定共通の精神ないし趣旨を示したものに過ぎません。
 日本国憲法の「公共の福祉」のように、「一般の福祉」や「全体の幸福」が各種人権を制約する、などということは全く想定されていないのです。
 ですから、明治憲法も現行の日本国憲法も、(恐らくは直接的に意識されることなく、)日本が人間主義社会である、ということを背景として、米仏由来の硬直化した「人権」概念を実質的に否定している、と結論付けることが自然ではないでしょうか。
<TA>
[コラム#7443の訂正]
何兆ドル産業 →※念のため、桁、間違ってませんよね?
⇒おーよく気が付いてくれました。
 billionをtrillionと読み違えてましたが、ありえない数字でしたね。
 <ブログを訂正します。>(太田)
何百万人が太極拳と気功を実践している。→※「数百万人」?
⇒既にブログ上で訂正済みです。(太田)
<K.K>
≫メモリがEposonパソコンと同じ8GBだったので、全く同じ設定にしました。≪(太田述正コラム#7449)
 2年以上前のノートパソコンでメモリが8GBとは、かなり豪勢ですね。
⇒既にWindows8パソコンが出てきていた時点に安く買いました。
 買ってから、予想していたよりも大きいので残念に思いましたが・・。(太田)
≫ところで、IEの「お気に入り」の異変ですが、依然として続いています。・・・≪(同上)
 お気に入りが(2)(3)・・・と増えていく現象の方はおさまったようですので、やはり同期が関連していたのではないかと思います。
 下記の手順でIEの設定を初期状態にリセットしてみてください。リセット後環境の復元を手動で行わなければならず、この復元に多少時間が掛かる場合がありますので、時間があるときに行ってください。尚、リセットを行っても、お気に入り、及び、現在有効なアドオンは保持されます。
⇒前、マイクロソフトのサポートが教えてくれており、たまに自分でもやっていましたが、今回、そう言えば、試みていなかったですね。(太田)
・IEのリセット
1.IEを起動させてください。
2.画面右上のツールボタン(歯車アイコン)をクリックしてください。
3.展開したリストの下から2番目[インターネットオプション(O)]をクリックしてください。
4.[インターネットオプション]ウインドウの[詳細設定]タブをクリックしてください。
5.右下の方の[リセット(S)]ボタンをクリックしてください。[Internet Explorerの設定をリセット]ウインドウが開きます。
6.[個人設定を削除する(P)]チェックボックスにチェックを入れてください。
⇒上記サポートから、よほどのことがない限り、やらないでよろしい、と言われていたのでやったことがありませんでしたが、今回は行いました。(太田)
7.[リセット(R)]ボタンをクリックしてください。
8.[閉じる(C)]ボタンをクリックしてください。
9.一旦、Internet Explorerを終了させてください。
・IE環境の復元
1.既定のブラウザがIEに戻ってしまっているはずです。既定のブラウザをFirefoxに変更してください。
2.IEを起動させて、右上の[ツール]ボタン→[アドオンの管理(M)]とクリックして、[アドオンの管理]ウインドウで、必要なアドオンを有効にしてください。
3.他に設定変更する必要があれば行ってください。
(プライベートモードに関しては、設定をやり直す必要はないようです。)
<太田>
 ところで、秀丸(64bit)がセーヴしようとした瞬間にまたハングしてしまい、今回は、wordやIEはハングせず、また、シャットダウンもできなかったものの、シャットダウン寸前の画面までは到達して電源だけは切れないという状況だったのを電源を切り、再起動し、爾後、秀丸はセーヴ間隔を短くして、だましだまし使っています。
 右手親指の時たまの痛みの件については、昨夕、整形外科医を訪れたところ、レントゲン撮影の結果、全く異常が認められないので、様子を見てください、と言われました。
 率直に言って、この医師、パソコン作業やピアノ演奏を巡る痛みを余り扱ったことがない、という印象を受けました。
 (私がプロのピアニストだったとすれば、30分も弾けないのですから、演奏活動を休止しなければならない、という死活問題なんですがね・・。)
 或いはまた、痛みの主観性なり、医学の限界なり、といったことが問われる事例なのかもしれません。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 後藤さんの抵抗の他にも内部問題を抱えているのか、Isisも苦労しとるようね。↓
 「現代浮世絵師が指摘 湯川さん殺害画像はニセモノ・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/9720256/
 「後藤さんとみられる新たな画像投稿 「期限は24時間」・・・」
http://www.asahi.com/articles/ASH1W7T9GH1WUHBI04L.html?iref=comtop_6_01
 アイアムゴトー運動とクソコラグランプリを紹介した記事だ。↓
http://www.bbc.com/news/blogs-trending-30933808
 <ヨルダン政府が追い詰められている、と報じた記事だ。↓>
 ・・・Making the deal to release the Japanese journalist would undermine popular support in Jordan for the war against the Islamic State. Not making it would probably cost both men’s lives and also hurt support. “It’s a win-win for the Islamic State,”・・・
http://www.nytimes.com/2015/01/28/world/middleeast/isis-threatens-kenji-goto-and-moaz-al-kasabeh.html?ref=world&_r=0
 このコラムの筆者も、余りにも無知なだけじゃなく、それに加えて、余りにも自虐的だね。
 外来のキリスト教、及び、日本で生まれた一向宗、の二つを除き、日本の宗教が江戸初期までに死に絶えた、という日本の超先進性ってことなんだよ。↓
 「・・・わが国の宗教の栄枯盛衰は有史以来、権力の手に委ねられてきた側面がある。権力構造の中に宗教が取り込まれたことが、昨今の宗教弱体化の最大の要因と言えなくもない。
 <プッ! 自由民主主義的な日本による全体主義との戦いを人種主義の米国が横からぶっつぶしたってだけのことなんだわさ。↓>
 だが宗教を取り込んだ国家権力も、いずれ破滅へと向かうことになる。明治以降、近代化を目指した日本は「神」の名の下に戦争を繰り返し、果たして70年前の敗戦を迎えたことは言うまでもない。・・・
 <キリスト教だけを弾圧した幕府よりも、薩摩藩の方が先進性において徹底的だったってことさ。↓>
 鹿児島における一向宗に対する弾圧は16世紀後半から徐々に始まった。1597年(慶長2年)第17代当主島津義弘による一向宗禁制のお ふれ以降、取り締まりが強化。江戸末期には弾圧のピークを迎え、念仏禁制が解かれる1876年(明治9年)まで約300年間も続いた。
 これは16世紀後半から始まるキリシタン禁制と、ほぼ時期を同じにしている。キリスト教の弾圧は当時幕府が鎖国政策をとり、仏教を利用した檀家制度によって国内統治しようとする中での「邪宗門排斥」と明確に位置づけられる。・・・」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20150123/276646/?n_cid=nbpnbo_mlp
 記事中に登場するのは日本人学者ばかりだし、台北タイムスは、一切報道していない。
 台湾はまだ日本の植民地だったのね?↓
 「原人:台湾で新たな化石発見 北京やジャワと別系統・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20150128k0000m040141000c.html
 寄付金額の順位は、ハーヴァード、スタンフォード、南カリフォルニア大。
 (カリフォルニア人は金持ちなんだなあ。(太田))↓
 USC ranks 3rd in nation for fundraising, bested by Harvard and Stanford・・・
http://www.latimes.com/local/education/la-me-ln-usc-donations-20150127-story.html#navtype=outfit
——————————————————————————————————————————————-
太田述正コラム#7452(2015.1.28)
<『超マクロ展望–世界経済の真実』を読む(その1)>
→非公開