太田述正コラム#7410(2015.1.7)
<カール5世の帝国(その1)/私の現在の事情(続x49)>(2015.4.24公開)
1 始めに
 ヒュー・トーマス(Hugh Thomas)の、スペイン草創期史3部作の3つ目の巻の『果てのない世界–フィリップ2世の全球的帝国(World Without End: The Global Empire of Philip II)』をご紹介した(コラム#7132~)際、「私のレーダーにこ<れまでの>2<つの>巻が検知されなかったということは、書評でかなり大きく取り上げられたのは今回が初めて、ということか。」と記したところ、豈はからんや、2011年に出版された、2つ目の巻である、『黄金の帝国–スペイン、カール5世、及び、アメリカの創造(THE GOLDEN EMPIRE–Spain, Charles V, and the Creation of America)』の書評群にその後遭遇したので、(4年近く前のものを紹介するというのは異例のことながら、書評群に基づく紹介は、本そのものの紹介とはご承知のように一味違うということもあり、今回、)表記のシリーズを立ち上げることにしたものです。
 なお、1つ目の巻の『黄金の川々(Rivers of Gold 』(2003年)を取り上げる予定は今のところありません。
A:http://www.nytimes.com/2011/09/18/books/review/the-golden-empire-by-hugh-thomas-book-review.html?pagewanted=all&_r=0
(書評。1月6日アクセス。(以下同じ))
B:http://www.theguardian.com/books/2011/jan/15/golden-age-hugh-thomas-review
C:http://www.washingtonpost.com/entertainment/books/hugh-thomass-the-golden-empire-spain-charles-v-and-the-creation-of-america/2011/07/25/gIQANl0S9I_story.htmlDhttp://www.wsj.com/articles/SB10001424052702304432304576368143081146756
E:http://www.telegraph.co.uk/culture/books/bookreviews/8330803/The-Golden-Age-TheSpanish-Empire-ofCharles-V-by-Hugh-Thomas-review.html
F:http://www.neworldreview.com/vol_5No_30/golden.html
G:http://www.pricewrites.com/articles/2011/05/written_in_blood_hugh_thomas_o.php
 「ヒュー・トーマスが、スペイン(Hispanic)世界の指導的歴史学者達の一人として頭角を現したのは、1961年に出版した『スペイン内戦(The Spanish Civil War)』によってだった。
 この本は、<同内戦の>依然として古典とされている軍事的叙述(account)であるところの、フランコ政権当時のスペインで禁書とされたものだ。・・・
 トーマスは、マーガレット・サッチャーに顧問として仕え、トーマス・スウィナートン(Swynnerton)男爵という一代貴族に叙せられた。
 彼は、細密画家<的歴史学者>ではない。
 彼の著書群は、<取り扱っている>範囲(scope)と分量(pagination)において巨大だ。
 その後の諸年において、彼は、貪欲に(expansively)、キューバ、冷戦の起源、奴隷貿易、そして、メキシコ征服、について書いてきた。」(G)
 「公的生活について相当の経験を積んでいることが、登場人物やその動機の描写の際に、彼が目を啓く(inform)ことを助けている。」(D)
(続く)
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–私の現在の事情(続x48)–
 午後、HNさん宅に自転車で赴き、奥様同道で、賃借人が4日に引っ越しし、10日に引き渡しを受ける、私所有のマンション(練馬区)へHNさんの車で出かけたのですが、可能性のある鍵を全部持参したにもかかわらず、2つの鍵のうちの1つに合う鍵がなく、中に入って点検する・・クリーニングだけでなくリフォームの必要があるかどうかを判断するため・・ことを断念しました。
 もともとは、1つの鍵しかついていなかったのですが、一昨年、このHNさん夫妻の全面的なご協力の下、リフォームを行った際に、ご示唆に従い、鍵をもう1つ取り付けたのです。
 ところが、賃借人が決まった時に、鍵を1つ取り換えたいとの申し出があり、それを認めた、という経緯があります。
 それまでの鍵(全部)も新しい鍵(1本)も郵送で受け取ったという記憶があったのですが、その記憶が間違っていて、実は新しい鍵を受け取っていなかったのか、私がこの新しい鍵を紛失したのか、それとも、新しい鍵を送る際に先方のミスで違う鍵を送ってきたのか、判然としません。
 そこで、練馬駅前の不動産屋を訪問し、クリーニング/リフォームについても、同店でやってもらうことにし、帰途につきました。
 本日は、まだ正月の延長という感じで、7号環状線がすいており、行き帰りとも30分かからなかったのが、(HNさん夫妻にはとんだ無駄手間をおかけしてしまい、恥ずかしい限りであったところ、)せめてもの幸いでした。
 さて、今度は、HNさん宅の車庫で、提供の申し出を受けていたスピーカー・・巨大でした・・の音出しチェックを行いました。
 二つのスピーカーからどちらもいい音が出て一安心。
 ご夫妻と一緒に、HNさん車(ハッチバック)に、このスピーカーを、段ボール、緩衝材、ガムテープを使って積み込み、わが家へ。
 HNさんと二人で家の玄関内にスピーカーを運び入れ、再びHNさん宅へ。
 そして、自分の自転車に乗って、帰宅しました。
 点検を行った際、片方のスピーカーの背板のネジ釘が全部なくなっていたため、背板が簡単にはずせたので、中を覗くとスピーカーに型式が印字されていたので、自宅で、改めて背板をはずしてそれを虫眼鏡で読んでみたところ、
TANNOY Monitor Gold dual concentric loudspeaker LSU/HF/12/8 
と書いてありました。
 (後で、検索をかけて調べた結果です。↓
 「12」というのは、このうちの12インチのものを指していると思われます。
 (1967年から1974年前後まで作られていた製品なんですね。)↓
http://www.44bx.com/tannoy/gold.html
 また、dual concentricについての説明も見つけました。↓
http://www.44bx.com/tannoy/dc.html
 ワケの分からん、こういうグラフも載ってました。↓
http://www.44bx.com/tannoy/garner1.html
 なお、下掲を見ると、海外では、現在でも、15~25万円で出品(筐体なし)されているようですね。↓
http://www.ebay.com/itm/161549664013?rmvSB=true
http://www.ebay.com/itm/151532610687?rmvSB=true 
 ちなみに、この製品、古すぎて、日本では、余り出品されていないようです。↓
http://www.jsaiyasune.com/?q=tannoy%20%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC&s=3&minp=29537&yh=403000&ym=1407&ap=73843&page=ga )
 その上で、さっそく、komuroアンプに繋いで、聴いてみました。
 Daliとは一味違って、柔らかい落ち着いた音だな、という印象を受けました。
 音そのものもさることながら、アンプもケーブルも、そして、今度はスピーカーまで、高品質のものが、読者の皆さんのご厚意で揃ったことに感動です。
 (ところで、このスピーカーの筐体に小さいダイアルが二つずつついているのですが、これ、何なんでしょうね。
 HNさんも首をひねっておられました。)