太田述正コラム#7779(2015.7.11)
<皆さんとディスカッション(続x2685)>
<太田>(ツイッターより)
 世界5大美人政治家だってさ。
 イスラエル、レバノン、印、伊、米から一人ずつだ。
http://viralsbuzz.com/top-5-most-beautiful-female-politicians-in-the-world/
 ペイリン元米副大統領候補が美人?というか、美人、全然いないじゃん。
 政治は美女の墓場なのか、それともハアレツ紙がガセにリンクを貼っちゃったのを私が掴まされたか。
 「…韓国軍機務司令部(…情報部署=機務司)…の幹部たちが、韓国軍関連の物資の流れや重要機密を外部に流出させる事態が…次々と摘発されている。…
 <こんな>な司令部は解体すべき…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/07/11/2015071100611.html
 いや、韓国が独立国になったこと自体が無理筋だったのさ。
 フィリピン版蛍雪の功物語だ。火事で、家を焼き出され、父親を失った9歳の少年が、マクドナルドの灯を頼りに街頭に座って宿題に励む。
http://www.bbc.co.uk/newsbeat/article/33460791/homeless-boy-doing-his-homework-by-mcdonalds-light-inspires-thousands-online
 写真、泣けるでー。
 だけど、この子も写真を撮った医大生の女性も、共に名前がスペイン名なのが、更に哀れを誘うだ。
<.J/CG9B.>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 <9.oz/wlcクン(コラム#7777)の人間主義の説明は>上手い説明だな。
 胸にストンときた感じだわ。
 日本が「察しの文化」って言われる所以やね。
<fk5A9g5Y>(同上)
≫警察が被害者に金目当てだろと暴言を浴びせるような状態で正確な被害者数が把握できると思いますか? ≪(コラム#7777。an4YsmSq)
 まず、あなたが引用された記事
http://toyokeizai.net/articles/-/73960?page=3
において、「警察の姿勢も地域によってというより、個人差が大きい」という前置きの上で件の発言を紹介されています。つまり、その個人がたまたま件のような「問題」発言をしたというだけの話で、それ以上でもそれ以下でもないはずです。
 次に「正確な被害者数」ですが、これはあなたが紹介してくださった記事が明らかにしてくれています。結論を先に言いますが、変わっていない、と解釈するほかありません。根拠は何か。根拠は、記事中の発言、「DV由来の殺人は減っていません」です。
 (記事中に「配偶者からの暴力事案等の検挙状況ー未遂を含む殺人ー」というデータがありますが、これを見る限り増えているように思えますが、データが5年分しか記載されておりませんので、「日本における女性差別」といった大きなテーマを論ずるデータとしては大いに不足を感じます。なんにせよ、被取材者が「増えている」と言わず「減っていない」と述べたことの意味をお考え下さい。)
 さて、あなたは「未遂を含む殺人」が世の中に明らかにされないケース、要するに殺人等を殺害者が「妻は浮気相手と駆け落ちした云々」といった嘘で隠しおおせる確率は、例えばここ50年ぐらいで、どう推移したとお考えでしょうか。検挙率はともかく、発覚する確率は私は特に変化していないと推測します。(推理小説でもよく言われますが、今も昔も、死体を処分するのは相当困難ですよ)
 あなたはハインリッヒの法則というのをご存知でしょうか。↓
 「ハインリッヒの法則・・・は、労働災害における経験則の一つである。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというもの。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%92%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87
 この法則の「重大事故」を「DVによる殺人数」と読み替えてください。隠しようのない殺人件数が増えていない(=変化していない)ことは、その「背後・・・の軽微な」DV事件も増えていないと考えるのが、統計学的に妥当ではないでしょうか。確かに「正確な被害者数<を>把握」することは、いつの時代のどこの国でも非常に困難でしょうが、妥当あるいは的確な推計であれば十分に可能です。
 DV被害者数の増加に関して、犯罪を取り扱うプロフェッショナルはこう分析しておられます。↓
 「全国の警察が2013年に把握したストーカー被害は前年比1169件(5.9%)増の2万1089件となり、初めて2万件を超えたことが20日、警察庁のまとめで分かった。ドメスティックバイオレンス(DV)も5583件(12.7%)増の4万9533件で、過去最多を更新した。
 同庁は「関心が高まり、被害者が積極的に相談するようになったため」とみている。」
http://トラブル解決.com/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%EF%BC%92%E4%B8%87%E4%BB%B6%E8%B6%85%E3%81%99/   
 最後にちょっとお聞きしたいのですが、あなたのこの発言、↓
 「日本の外国人差別を現すものに、キリスト教徒の少なさがある。
 戦国時代からの付き合いなので数百年になる。
 普通に考えれば、それなりの割合のキリスト教徒が居る筈、だけど実際は10%にも達していない。
 其れもそう、宣教師を虐殺して信者を弾圧するという分かり易い形で排斥したんだから、江戸時代が終わって100年が過ぎても尚、キリスト教徒が、こんなにも少ないのは、昔の様な、あからさまな暴力行為での排斥が無いだけで、キリスト教の信仰の自由が抑圧されている事を示しています。」
 あたかも、あなたが「キリスト教は素晴らしい宗教だから広まって当然!」とお考えのように読めるのですが、間違いないでしょうか。
<bDb6EuV6>(同上)
 ↑この人って去年の年末頃(HPの掲示板の211~238)に太田さんに田嶋陽子の本で日本の女性差別を勉強しろとかって笑えないジョークで騒いでた人と同一人物?
 だとしたら以前に太田さんに忠告されたように、「議論の勝ち負けにこだわらず、「ディスカッション」を通じて自らも啓発するよう、心がけて欲しいね。 」ってのを忘れないようにして頑張ってね。
 あとさ、
 「あたかも、あなたが「キリスト教は素晴らしい宗教だから広まって当然!」とお考えのように読めるのですが、間違いないでしょうか。」<って書いたけど、>大田コラム読んでれば太田さんがキリスト教をけちょんけちょんの扱いしてるなど聖闘士に同じ技が二度通じないのと同じレベルで今や常識やで。
 脊髄反射で太田さんに噛み付かずに、せめて半年くらい大田コラムを読んでから議論吹っ掛けりゃ良いのに・・・と思ったけど、太田さんに「読むのを一切止めた方がいいかもしれないね。」って忠告されてるのね。
 おいたわしや
 「自分の世界観の根底を破砕され、下手すると精神異常をきたすかもよ。」
 ↑案外と無意識下でその危機感を感じるからこそ太田述正を無視出来ないのかも知れないね。
 重ね重ねおいたわしや。
<太田>
 富士通から届いたメールの一部です。
 <私の>富士通の古い方のパソコンの話ですね。
 ご参考まで。
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 Windows 10が、2015年7月29日にマイクロソフト社より公開されますが、お客様がお持ちの当社製パソコン[ FMVMGG70WC ]につきましては、Windows 10へのアップグレードについて、動作確認情報および対応のドライバなどの提供、サポートを行いません。
 アップグレードすると、これまで利用いただけた機能がご利用いただけなくなったりパソコンの動作が不安定になったりする場合があります。
 このままアップグレードせずにご利用ください。
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<K.K>
 ドライバが8/8.1のものでも大丈夫の可能性はあると思います。
 ただ、このパソコンは後回しにしましょう。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 精神障害者の数は増えるばかりね。↓
 「女性弁護士:安保関連法案に反対…140人ズラリ大集合・・・」
http://mainichi.jp/select/news/20150711k0000m040064000c.html
 こんな話、初めて聞いたぞ。↓
 「ILO過去の報告書 植民地時代の徴用は強制労働条約違反・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/07/10/2015071000898.html
 富士山でWi-Fiを可能にすることに反対するコラムだ。↓
 Now that any idiot can send a selfie from Mount Fuji, have we hit peak Wi-Fi? ・・・
http://www.theguardian.com/technology/2015/jul/10/mount-fuji-wifi-japan-climbers-social-media-internet
 タカタは、BPから、負けそうな場合は和解し、勝てそうな場合は裁判を受けて立つ、という戦略を学んだとさ。↓
 What BP Taught Takata・・・
 Companies involved in big industrial accidents or product malfunctions settle cases they think they are going to lose, and go to trial with cases they think they will win. This process can be both arbitrary — real victims might get nothing, while others who are barely harmed might get millions — and never ending (see: asbestos litigation). ・・・
http://www.nytimes.com/2015/07/11/opinion/joe-nocera-what-bp-taught-takata.html?ref=opinion
 中共人民は、日本人、日本のモノが大好きなんであるよ。↓
 「嵐の大野智が上海で個展 前売りチケット3万枚完売・・・」
「人民網日本語版」2015年7月10日
http://j.peopledaily.com.cn/n/2015/0710/c206603-8918657.html
 「上海の遊園地、「名探偵コナン」のテーマイベントを開催中・・・」
http://j.peopledaily.com.cn/n/2015/0709/c94473-8917603.html
 米国の若者の15%しか、自分の国が世界中で最も偉大な国だとは思っていない、とさ。
 (健全になりつつあるねえ。(太田))↓
 ・・・Only 15% of 18-29-year-olds believe that America is the “greatest country in the world”, according to Pew, down from 27% in 2011. ・・・
 <アジアでは米国の評価度は40%を切り、アフリカでもかつてない低い数字・・59%・・になった、とさ。↓>
 In Asia, America’s median approval rating in 2014, as measured by Gallup, was 39%, a 6% drop since 2011.
In Africa, the median approval went down to 59%, the lowest since polling began,・・・
http://www.bbc.com/news/world-us-canada-33440287
 リンカーン(1809~65年)は、1858年時点で、黒人の投票権、陪審員になる権利、事務所を持ったり白人と結婚する権利を否定。↓
 ・・・In・・・Lincoln’s・・・famous 1858 debates — and elsewhere — he repeatedly rejected the idea of permitting black men to vote, serve as jurors, hold office or intermarry with whites. “There is a physical difference between the two, which, in my judgment, will probably forever forbid their living together upon the footing of perfect equality.”
 <南北戦争も、単に南部の分離を拒否するために始め、途中で、奴隷廃止を唱えたのは、黒人に協力させていた南軍を弱めるためだけが目的だった。
 (何度も言ってるように、ジェファーソンとリンカーンの違いなんて紙一重なのよ。(太田))↓>
 That meant that, at its outset, the war for Lincoln was explicitly about union — until it became expedient to make it about emancipation. The Emancipation Proclamation was primarily intended to hobble the Confederacy’s war effort, which relied upon slaves for provisioning and other support. ・・・
http://www.washingtonpost.com/opinions/the-north-misremembered/2015/07/10/2def245e-2667-11e5-aae2-6c4f59b050aa_story.html
 米国の某女性判事は、離婚後、父親に会おうとしない3人の子供達を収容所送りにし、父親と会うことと母親と会わないことを命じた。
 (男性差別の日本じゃ考えられない、夢のような判定だわ。(太田))↓
 ・・・Judge Lisa Gorcycae held the children in contempt of court, saying they would be detained throughout the summer.
 She said the children, aged between nine and 14, had been “brainwashed” by their mother, according to NBC News.
Their parents have been involved in a bitter divorce and custody battle since 2009.
 The Oakland County judge said the two boys and one girl can see their father・・・while detained but not their mother.・・・
http://www.bbc.com/news/world-us-canada-33483417
 見てきたようなウソをつき。↓
 「・・・本書はここ二百年のあいだに起きた戦争がもたらした結果に公正な歴史的評価を下そうとしているが、その結論は歴史上のどんな戦争も、得られる利益より失う犠牲の方が大きいということである。多くの場合戦勝国の損害も甚大であり、歳月の経過とともに勝利や敗北の意味は薄れるどころか、逆転しさえもする。・・・」
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2015070500004.html?iref=comtop_list_cul_b02
 共感(思いやり)の限界が論じられている。
 (ま、非人間主義的な米国じゃあ、本来の共感が壊れちゃってるからねえ。(太田))↓
 <(災害等の規模が大きくなって死傷者等の数が大きくなればなるほど共感は低下するし、)共感は依怙贔屓する、と。つまり、ヨソモンに対しては小さくなる。結局、共感は希少資源、だと。↓>
 ・・・Not only does empathy seem to fail when it is needed most, but it also appears to play favorites. Recent studies have shown that our empathy is dampened or constrained when it comes to people of different races, nationalities or creeds. These results suggest that empathy is a limited resource, like a fossil fuel, which we cannot extend indefinitely or to everyone.・・・
 <共感は選択であり、意思の力で大きくもできる、と。(ムリだろね。(太田))↓>
 ・・・we believe that empathy is a choice that we make whether to extend ourselves to others. The “limits” to our empathy are merely apparent, and can change, sometimes drastically, depending on what we want to feel.・・・
 <それにしても、例えば、権力を持っている人々の共感は小さいことが分かっている。(そんな奴がエラクなる社会だってことさ。(太田))↓>
 Some kinds of people seem generally less likely to feel empathy for others — for instance, powerful people. ・・・
http://www.nytimes.com/2015/07/12/opinion/sunday/empathy-is-actually-a-choice.html?ref=opinion
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 一人題名のない音楽会です。
 庄司紗矢香の2回目です。
Berlioz Reverie et Caprice(夢想とカプリス)(1841年)(注) 指揮:佐渡 裕 オケ:BBCフィルハーモニック 名曲。
https://www.youtube.com/watch?v=fDWSLQYTDao
(注)ベルリオーズの唯一の協奏曲。放棄されたオペラのアリアを転用したもの。
http://www.hberlioz.com/Scores/sreverie.htm
Sibelius : Water Droplets(注)
https://www.youtube.com/watch?v=uAlQu4Kk4j0
(注)シベリウスが1875年の9歳の時の初めて作曲作品。通常は、チェロも加わる。
https://www.youtube.com/watch?v=GExRYtAS1lw
Brahms : String Quintet No.2 in G major, Op.111(1890年)(注) ヴァイオリン:Bell ヴィオラ:Rachlin ヴィオラ:Kashkashian チェロ:Hoffman 佳曲。
https://www.youtube.com/watch?v=3Z9W5ssbpAY
(注)Prater Quintetとも呼ばれる。
https://en.wikipedia.org/wiki/String_Quintet_No._2_(Brahms)
Tchaikovsky : Valse-Scherzo in C major, Op.34(1877年)(注) 指揮:Nikolai Alexeev オケ:St.Petersburg Phillharmonic Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=8tGCYwOllI4
(注)チャイコフスキーの同性愛の相手たる、弟子でヴァイオリニスト・作曲家のイオシフ・コテク(Iosif Kotek。1855~85年)に1878年に捧げられた。
https://en.wikipedia.org/wiki/Valse-Scherzo_(Tchaikovsky)
https://en.wikipedia.org/wiki/Iosif_Kotek
(続く)
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太田述正コラム#7780(2015.7.11)
<中共の株価暴落(続)>
→非公開