太田述正コラム#7799(2015.7.21)
<皆さんとディスカッション(続x2695)>
<太田>(ツイッターより)
 「…第2次世界大戦の終戦以降に独立した世界140カ国のうち、産業化と民主化を同時に成功させ先進国となった国は大韓民国しかない。
 これは李承晩氏<のおかげで>…実現したものだ。…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/07/20/2015072001341.html
 不都合な台湾は国とはみなさないんだな。
同じく産業化と民主化を同時に成功させ先進国となった台湾を国だとすると、共通項は日本の統治ってことになっちゃうからだろ。
 で、そうなると、「李承晩氏<のおかげで>」じゃなく、蒋介石並びで、「李承晩氏<にもかかわらず>」になっちゃうもんなあ。
 朝鮮日報よ、反日政策ゆえにこそ李を批判せよ。
<太田>
 関連記事だ。
 「ハワイ」じゃなく、「日本」が「自由民主主義を根幹とする大韓民国建国の産室だった」に決まってんだろ。↓
 「・・・李承晩は1913年2月3日からハワイに定住し、39年にワシントンに拠点を移すまで約25年にわたり同地で活動した。柳院長は、李承晩はハワイで韓国系住民のための学校を作り教育活動を行い、『太平洋雑誌』を発行し、論説文を書いて自由民主主義の思想を熟成させたと説明し「ハワイは自由民主主義を根幹とする大韓民国建国の産室だった」と強調した。・・・
 <北朝鮮の不幸はスターリン主義の採用、韓国の不幸は反日主義の採用、だと朝鮮日報がまず認めなきゃ、どーしょーもないで。(太田)↓>
 「李承晩初代内閣には『親日派』というほどの人がいなかったのに対し、北朝鮮には日本の占領期に道議員を務めた初代首相のカン・ヤンウクら、親日経歴者が多数存在した。李承晩の農地改革は、親日地主勢力の基盤を崩壊させた経済面での親日派清算だった」・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/07/20/2015072001358.html
<太田>(ツイッターより)
 ロシアのEU/NATO内の飛び地であるカリーニングラードのロシア人の二重国籍者は6割、ロシア全土では3割だとさ。
http://www.csmonitor.com/World/Europe/2015/0720/Will-tensions-with-West-shutter-Russia-s-window-on-Europe
 二重国籍者が殆んどいないんだから、この点だけとっても、日本人等には、広義の欧米人の国家意識等は理解不能なのかもねえ。
<kIXkI30Q>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 私小説
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%81%E5%B0%8F%E8%AA%AC
 なぜ私小説は勝利したか?-3分でわかる身も蓋もない近代日本文学史
http://readingmonkey.blog45.fc2.com/blog-entry-747.html
 「私小説」という奇妙なジャンルがあり、それが主流になることがあるのは日本特有の現象のようである。
 これも、「自我」の在り方が西洋とは異なり、インテリの多くが縄文人であることが推測出来ることから、これも「人間主義」との関連があるのではないかと思われます。
<太田>
 「私小説」を、より広く、著者の分身たる主人公の一人称による小説と捉えれば、そんな小説は、欧米等にだっていくらでもあるわけであり、(私小説を含む)日本の小説と欧米等の小説のどこが一番違うかと言えば、日本の小説の多くが、欧米等の小説に比べて、筋の起伏に乏しいってことでしょう。
 もちろん、日本にも起伏豊かな(?)小説はあるのだけれど、そういう小説を日本人が読むと、荒唐無稽に思えちゃう。
 だから、そういう小説は、大衆小説として、「純」文学ではないものとされ、新人賞も、直木賞と芥川賞のツートラック方式になった、ということではないか、と私は考えています。
 もちろん、これは人間主義と大いに関連があるのであって、日本のような人間主義社会においては、宗教やイデオロギーとは基本的に無縁である上、性衝動も乏しく、超善人も超悪人もおらず、また、互いに察し合うことによって、紛争を未然に防ぎ、また、紛争が暴力化することを回避する結果、自ずから現実が起伏に乏しいものになってしまい、文学もかかる現実を反映せざるをえないわけです。
 (その代わり、というか、だからこそ、精細な心理描写が重んじられることにもなるわけです。源氏物語以来の伝統ってやつですね。)
 以上申し上げたことは、かねてから、私が、事実は小説より奇なり、と言ってきたこととはいささかねじれがあるけれど、そこはご容赦のほどを。
<MH>
 –中国の南沙諸島埋め立ての件について–
 太田ブログでは取り上げる価値もないせいか、全く話題になりませんが、中共は南沙諸島、西沙諸島の埋め立てを実行中です。
 これを「不沈空母を作ってる!脅威である」と米国、フィリピン、ベトナム、日本のタカ派は主張しています。
 防衛省資料
 「南シナ海における中国の活動」
http://www.mod.go.jp/j/approach/surround/pdf/ch_d-act_20150529.pdf
 これを読むと、中共の埋め立てばかりフレームアップされていますが、実はフィリピンもベトナム、マレーシアも埋め立てしています。
⇒フレームアップ(frame-up)は「でっちあげる」という意味であり、
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/196392/m0u/
こういう場合は、「強調する」の意味であるプレイアップ(play up)
http://ejje.weblio.jp/content/play%E3%80%80up
を用いるべきでしょう。(太田)
 また防衛省もアメリカ政府も何故か、南沙諸島のド真ん中に位置する、
太平島、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E5%B3%B6
東沙島、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B2%99%E8%AB%B8%E5%B3%B6
<について、>台湾が・・・占領し実効支配しており、空港造成と守備隊を派遣している事実には無視してるのか全く言及しません。
 そもそも南沙諸島の島は1952年8月5日に発効された、日華平和条約にて日本から台湾に譲渡されたものです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E3%81%A8%E4%B8%AD%E8%8F%AF%E6%B0%91%E5%9B%BD%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%96%93%E3%81%AE%E5%B9%B3%E5%92%8C%E6%9D%A1%E7%B4%84
 1972年9月29日実効の日中国交回復で失効したことになっていますが、未だに台湾政府は拠り所にしております。
 「馬英九総統が台北賓館で「日華平和条約」締結の意義を語る」
http://www.taiwanembassy.org/ct.asp?xItem=90739&ctNode=3591&mp=202
 太平島について<の参考。>
 台湾軍太平島軍事演習
http://prideofjapan.blog10.fc2.com/blog-entry-5702.html
http://vietkon.blog73.fc2.com/blog-date-201303.html
 中共TV
 「台灣軍似在太平島建碼頭 或恢復部署防空導彈」
https://www.youtube.com/watch?v=sQL-G3YnpXc
 中国語で何を言ってるのか良く判りませんが、台湾軍が太平島を要塞化しているとか、
 「越南若攻台控太平島 二炮應抄越軍後路」
https://www.youtube.com/watch?v=-g9DhoD-mII
これまた良く判りませんjが、ベトナムが太平島を狙っているとか。
 アメリカ政府も、日本の防衛省も中共の脅威をフレームアップするために、わざと台湾の太平島を言及しないのでしょうか?
⇒ここでの「フレームアップ」の使用は、先ほどに比べると微妙ですが、少なくともフィリピンや、程度の差こそあれベトナムも中共が脅威だと認識しているようですから、やはり、「プレイアップ」でしょう。(太田)
 台湾政府が黙ってるのも気になります。
⇒台湾は、現在、親中共の国民党政権ですからね。(太田)
 南沙諸島の領有権を主張するフィリピンには米比相互防衛条約があります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E6%AF%94%E7%9B%B8%E4%BA%92%E9%98%B2%E8%A1%9B%E6%9D%A1%E7%B4%84
 しかし米国連邦法で余りアテにならないかもしれませんが、台湾関係法があるから台湾は米国の同盟国でもあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E9%96%A2%E4%BF%82%E6%B3%95
 あるブロガーがfacebookで南沙諸島問題について書いており、私が太平島を言及したところ、「台湾の馬政権は中共政府の手先であり、台湾の漁船は解放軍の指示で尖閣諸島に押し寄せた」とか、「今回の日本の安保法制は南沙諸島でフィリピン軍を支援する米海軍の後方支援するため」、など、ヘンなことを言い出したので辞めました。
http://www.landerblue.co.jp/blog/?p=21211
⇒前段については、領土領海よりもどちらかと言えば漁業権を巡る争いだったのでほぼ誤りですが、後段については、既に先取りした形で、南シナ海に日本は海自哨戒機を実験的に派遣しており、中らずと雖も遠からずでしょう。(太田)
 中共が岩礁地帯を幾ら埋め立てしても、台湾が真水が出る一番良い場所である太平島を占領して制空権と制海権を堅持している限り、別に問題はないと思いますが、台湾政府が北京政府に間接浸透されて、事実上は合邦しており使い物にならないと踏んで、アメリカ政府は<中共批判を>言い出したのでしょうか?
 それともアメリカは何か他の思惑があるのでしょうか?
⇒オバマ政権は、中東からは手を引く方針であり、そうなると、新たな脅威を「プレイアップ」しないと、(量的削減はしつつも)質的に米軍を強化していく名目が立たず、米軍部及びタカ派の米国民達を敵に回してしまい、(議会選ではもちろん、)次期大統領選で共和党に敗れかねないからですよ。
 (同政権が、普天間の辺野古移転に固執しているのが、政治力がある米海兵隊へのサービスが理由であることと似たような話です。)(太田)
 太田さんの評論を伺いたいので宜しくお願いいたします。
<太田>
 既に概ね答えちゃいましたが、基本的に問題なのは、以上の話の中で、中共の意図について全く触れられていないことです。
 ご承知のように、私は、中共は、日本を、全面的に集団的自衛権行使可能にし、かつ、軍事力を強化させることで、米国から「独立」させるために、「危険」である東シナ海の尖閣にちょっかいを出した後、「安全」である南シナ海の南沙諸島に本格的に手を出してきた、と見ているわけです。
<ひかりの底>
Blog: http://blog.ohtan.net/archives/52228086.html <(コラム#7797)>
 みゆきの「あした」とか「トウキョー迷子」とか聴いたときは日本人の感性に惚れ惚れしたのですが、 近年は、宇多田ヒカルや西野カナの曲のもつ情緒に幻惑されています。
 時代っていうのは、流行歌とともに移っていくんですね。
 下記の歌を作曲したのはイタリア人とのクォーターだそうです。
 <西野カナ 会いたくて 会いたくて>
https://www.youtube.com/watch?v=FIa8T9jbG9Q
 みゆきの「寄り添う風」もいいけど、こっちに耳がいってしまいます。
 モリコーネを出すこともないけどイタリア人って日本人と感性が合うんでしょうか。
 ちなみに宇多田ヒカルもイタリア人と再婚しちゃいました。
<太田>
 ほう、彼女、三重県出身なんですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E9%87%8E%E3%82%AB%E3%83%8A
 声量があること、日本民謡から出発してるってことにも好感を持ったので、ちょっとだけ無理して・・歌詞彼女が書いたんじゃないかと思うけど、最近のJ-POP共通の日本語のイントネーションに抵抗感はあれど、・・機会があったら一人題名のない音楽会で取り上げるかなあ。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 神社も「現在、神職が減少傾向にありますが、これは仏教と違って収入が少ないからではありません。現代は、実質的に少子化による後継者不足、宗教離れや都市化の中での氏子意識の低下などによる氏子の減少などが原因のひとつになっていると思われます。」
http://happism.cyzowoman.com/2011/11/post_276.html
という状況にあるが、神職を本業としている人は少ないらしい(上掲)。
 寺院は、基本的に(神仏習合の昔に戻す等でもって)神社的なものに変えて、地域で支えることとし、住職は神職的にパートタイマーにしていくしかないよ。↓
 「・・・現在、約7万7000ある寺院のうち、約2万はすでに住職不在の空き寺(無住寺院)になっている。特に過疎化や高齢化などで檀家(だんか)が減り続ける地方の寺は深刻で、加えて「葬儀の簡素化」といった昨今の風潮も追い討ちをかける。・・・」
http://www.yomiuri.co.jp/life/book/review/20150713-OYT8T50249.html?cx_text=11&from=ytop_os_txt2
 朝鮮日報よ、こういった話を、日本人に関するヨタ話なんて持ち出さずに、正面からやりなさい!↓
 「・・・植民地教育のせいか、漢字教育を受けていないせいか、そうでもなければ前後を考えず突っかかる国民性のせいか、・・・読書率が過去最低水準に落ち込んでいる韓国人の読解力のせいか・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/07/20/2015072001414.html
 民法にそんな規定があるワケないし、労働基準法上も違法だよ。
http://www.j-cast.com/kaisha/2012/12/02156335.html?p=all
 人民網よ、こんな杜撰な記事載せちゃダメだよ。
 ま、日本がいかに女性優位社会であるかを言いたくて筆が滑ったんだろうが・・。↓
 「・・・日本の「民法」では、夫の名義であるお金は夫の持ち物だが、妻が自分の名義で夫のお金を貯金しても罪にはならないと定められている。そのため、日本の主婦らは法の盲点をついて堂々と夫の給与を自分が牛耳る口座に振り込ませることができ、一般的に日本の男性は妻の名義でどれだけの貯金があるのかを知らない。つまり、日本こそ主婦にとってヘソクリ天国なのだ。・・・」
http://j.peopledaily.com.cn/n/2015/0720/c94473-8922732.html
 台湾が次期総統がほぼ女性で決まったことについて、タイ、フィリピン、韓国と違って、候補女性2人のどちらも近親者に有力政治家がいないことと比較し、画期的だと指摘している。↓
 ・・・This follows a trend in Asia of women being elected as national leaders, but unlike examples in other countries including Thailand, the Philippines and South Korea, neither of Taiwan’s two female candidates have a father, brother, or husband who was already in political power.
 Neither Ms Hung nor her opponent come from a politically active or influential family. Instead, both rose up the ranks over years in government.・・・
http://www.bbc.com/news/world-asia-33590484
 東京新聞にも一言。
 取材源を書かなくちゃ。↓
 「ウクライナへ派遣を恐れ ロシア兵に相次ぐ離脱・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2015072002000108.html
 スゴイじゃん。↓
 「アトピーのかゆみ:脊椎細胞活性化が原因 九大が解明・・・」
http://mainichi.jp/shimen/news/20150721ddm041040067000c.html