太田述正コラム#8116(2015.12.26)
<2015.12.26東京オフ会次第(その1)>(2016.4.11公開)
1 始めに
 本日の参集者は私を除き、10名で、うち、初参加読者は1名でした。
 (最後まで残ったのは5名でした。)
 この初参加読者は、アマゾンで、私による、「「日本型」経済体制論」・・ということは、それを収録した『産業社会と日本人』・・の古本を買って読んで、全く書いてある通りだと思ったことがある、という熱心な人でした。
2 質疑応答(順不同。Oは私です。)
A:本日の記念「講演」は面白かった。
O:大部分の典拠はウィキペディアであり、各ウィキペディアには、「ロシア」への言及がしばしば見られるというのに、問題意識がないから、みんな、読み飛ばしたり、読んでもすぐ忘れたりしてしまっているのだ。
A:中共の国防費の対歳出予算比は逓減気味なのだが・・。
O:既にコラムの中で指摘したことがあるように、独裁国家の国防費については、当該国家が公表した数字を用いない、というのが欧米における常識だ。
 そういう国の国防費は、英国のミリタリーバランスもスウェーデンのSIPRIも方法論的には同じだが、当該国家が保有する装備や人員を整備・維持するには国際標準的にどれくらいの経費がかかるかを推計して算出する。
 私は、防衛庁(当時)に入って最初にやらされたのが、各国国防費一覧表の作成だった。
 防衛庁の場合、基本的にミリタリーバランスの数字を使っていたのだが、数字の根拠は知らなきゃならないので、調べて、今言ったようなことは体に叩き込まれている。
 で、コラムで私が引用したSIPRIが、中共の国防費は対GDP比、対歳出予算比で維持されてきている、としていて、我々がそれを否定する明確な根拠を持ち合わせていないのであれば、そう受け止めるほかないのだ。
B:また、シリアで日本人の行方不明者が出ているが・・。
O:今は、インターネットを使って、シリア内の人から情報がとれるし、各国が衛星や航空機を使って情報も取っている。また、各国がシリアの通信も傍受している。
 私人たる外国人が、危険を冒してまでしてシリア領内に入るべきではない。
A:要するに、入国するジャーナリストは、おしなべて戦争中毒なのだ。
D:次回のオフ会はいつか。
O:そもそも、今回、12月末にオフ会をやったのは、対露百年戦争記念という意味合いもあったが、それと同時に、我が家に西馬込駅から来る途中が桜並木通りであり、花見を兼ねたオフ会を3月末に開きたいからだ。
D:ということは、来年の3月26日(土)だな。東京には、所用で定期的に来ているので、その時期に合わせて上京することにしたい。
3 私の著作の承継者の決定
 二次会において、私が行った話を踏まえ、まだ残っていた出席者の意見も聞いた上で、私が突然死した際の、私の著作の承継者をお願いするのは、読者α(承継順位1位)、読者β(承継順位2位)とすることを私から提案し、全会一致で了承されました。
 私の突然死→東京オフ会幹事団→私が東京オフ会幹事団に開示する遺言執行者たる弁護士→α→(αが承継を拒否した場合)β、と情報が伝達されることになります。
 簡単な自筆遺言書を作成した上で、上で言及した弁護士の了解をとる、という作業は新年あけ早々にも行うつもりです。
 なお、βは、本日のオフ会出席者であり、承継を拒否することはない、とご本人がコンファームされました。
 これで、私の、コラム執筆環境整備が、一応完了したことになります。
 本日行った記念「講演」の「記念」も「「講演」」も、その意義は極めて大きいと勝手に自負していますが、そのことも併せ、本日のオフ会は、まことに充実したものとなった、と思います。
(続く)