太田述正コラム#8684(2016.10.22)
<皆さんとディスカッション(続x3138)>
<太田>(ツイッターより)
 「…いくら韓米軍事協議体があっても北の核は防げない…」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/10/21/2016102100958.html
 「米国よ、社会的にはともかく、軍事的かつ経済的にはサヨナラだ。
 米国は<中共に>敗北した。…
 私は中共発の物の考え方に同調するに至った。…
 中共、比、露が世界と対峙するしかない…」
http://www.bbc.com/news/world-asia-37724697
 韓比の米国からの離反状況を見るにつけ、鳩山由紀夫元首相は偉大な(政治家ならぬ)預言者だったと思うね。
 それにしても、プーチン、アサドと安倍チャンとドゥテルテという、全く共通点のないトリオに同時に愛されるとは、何という果報者だろうか…。
<ブービータスキチ>(同上)
 そして中共も「AIIB会合に鳩山由紀夫氏出席 中国主導の国際銀行に助言」
http://www.sankei.com/economy/news/161020/ecn1610200004-n1.html
<思想道場鷹揚の会>(同上)
 <入院、>お見舞い申し上げます。
 ところで「病院の診療科ごとに、特定大学の縄張りが成立している」=「医局」では?
<M5msSo/w>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
≫独ソ不可侵条約締結とノモンハン事件は連動している≪(コラム#8682。太田)
 前に書いてあったかもしれませんが、『ノモンハン1939』スチュアート・D・ゴールドマン (著)で「・・・ノモンハン事件が内陸アジアの僻地で起きた知名度の低い戦争であったが、アドルフ・ヒットラーによるポーランド侵攻、およびその後に続いたあらゆる出来事の導火線になったと述べている。
 実際、ノモンハンでの戦いが頂点に達したのと時を同じくして独ソ不可侵条約が締結されているし、ヒットラーにとってはこの条約がポーランド侵攻の青信号となり、ドイツによるポーランド侵攻は一週間後に第二次世界大戦を引き起こした。これは偶然の一致ではなく、ノモンハンでの紛争は独ソ不可侵条約、およびヨーロッパでの開戦と直接の関係がある。
 ヒットラーはこの条約により、イギリス、フランス、特に「ソ連」との戦争という事態を確実に避けられるようになったのである。独ソ不可侵条約から日本をドイツから切り離すことによりスターリンはノモンハンで日本にたいして断固たる措置をとる自由を得たのである。」
https://www.amazon.co.jp/gp/aw/cr/rR3H3XT98LOG3TE/ref=aw_cr_i_2
と独ソ不可侵とノモンハンの強い関連性を指摘しています。
<bonkers_blunder>(ツイッターより)
 韓米によるアジア版NATO、太田さんから見て日本も参加することになるでしょうか?
 アジア版NATO新設決定に環球時報「韓国は対価を支払うことになる」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/10/22/2016102200539.html
<太田>(同上)
 EDSCGってのは、あくまで米韓が作る、北からの核脅威に対する米国の核による対応の具体的あり方を協議する機関なのであって、中共は分かってってイチャモンを付けてんでしょ。
 日本が当然入ることになるアジア版NATO的なものに今韓国参加はありえませんよ。
<七氏>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
 UTTIPが頓挫した今、TPPもお役目ごめんか??↓
 「米欧の自由貿易交渉、事実上「決裂」 独副首相」
http://www.cnn.co.jp/m/business/35088415.html
 「国会で攻勢強める野党 ここぞの民共「共闘」も視界不良…」
https://www.google.co.jp/amp/www.sankei.com/politics/amp/161021/plt1610210053-a.html?client=ms-android-kddi-jp
<山本>
 Joseph, you are NOT the father
https://www.youtube.com/watch?v=ufUEx9vUyA0
https://www.youtube.com/watch?v=_LjGsWMOJ1c
http://togetter.com/li/1018535
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 スマホでも完全消去ソフトがあったんかしら?↓
 「・・・三浦弘行九段(42)は21日、・・・「スマートフォンに遠隔操作アプリをインストールしたことはない」「潔白を証明するため、スマートフォンとパソコンを信頼のおける調査会社に提出する」などとし、「一日でも早く連盟が不当な処分を撤回してくれるよう願ってやみません」と訴えている。・・・」
http://www.sankei.com/life/news/161021/lif1610210028-n1.html
 <それにしても、将棋連盟は「柔軟」だねえ。どんどん方針を変えてら。↓>
 「・・・日本将棋連盟は21日、東京都渋谷区の将棋会館に所属棋士約140人を集めて経緯を説明した。また、対局室への電子機器の持ち込みや対局中の外出を禁止する新規定については、12月からの適用予定を前倒しし、直ちに順守させる方針を打ち出した。
 ・・・島朗同連盟常務理事は終了後、・・・「来週中に、弁護士らによる調査チームを発足させる」との考えを示した。・・・」
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e4%b8%89%e6%b5%a6%e4%b9%9d%e6%ae%b5%e5%87%a6%e5%88%86%e3%80%81%e6%a3%8b%e5%a3%ab%e3%81%ab%e8%aa%ac%e6%98%8e%ef%bc%9d%e3%82%bd%e3%83%95%e3%83%88%e4%bd%bf%e7%94%a8%e7%96%91%e6%83%91%e3%81%a7%e8%aa%bf%e6%9f%bb%e3%83%81%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%82%82%e2%80%95%e5%b0%86%e6%a3%8b%e9%80%a3%e7%9b%9f/ar-AAjdOl7?ocid=iehp
 ドゥテルテよりずっとずっと愚かな安倍チャン。↓
 「国際協力銀行(JBIC)は年内に、ロシア最大手銀行のズベルバンクに単独融資する。円建てで融資額は約40億円。JBICは民間との協調融資が原則で単独融資は異例だ。ズベルバンクは欧米の対ロシア経済制裁の対象。12月に控える日ロ首脳会談を前に金融面の支援を打ち出し、政府が目指す北方領土問題の解決に向け環境を整備するねらいだ。・・・
 14年にロシアがクリミア半島の編入を宣言したのを受け、米国や欧州連合(EU)はズベルバンクを含む一部の金融機関や企業への新規融資を事実上禁じている。・・・」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS21H35_R21C16A0MM8000/?dg=1
 <だって、米英は対露制裁を強化してるんだぜ。↓>
 US, Britain weigh new sanctions on Russia.・・・
http://www.csmonitor.com/World/Europe/2016/1020/US-Britain-weigh-new-sanctions-on-Russia.-But-have-the-old-ones-worked-video
 今頃書くとはね。
 とまれ、今後は、皇位の承継者も柔軟に選べるようにする必要がありそうだな。↓
 「・・・愛子さま<の>・・・9月26日から始まった長期欠席は、運動会も含め4週目に入った。・・・
 詳しい病名が明かされないということは、メンタル面も含めた体調不良だとも考えられます。・・・」
http://news.livedoor.com/article/detail/12179808/
 中共官民による日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <フラッグシップの人民網から。最初は軽い話題。↓>
 「日本の「ビックリ」婚活パーティ総ざらい–「伴侶と巡り合う」ための奇抜なイベント、枚挙に暇なし・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2016/1021/c94475-9130896.html
 <おお、やっぱ、習ちゃんは、魯迅が「発見」した阿Qと日本人を対比させてるんだわ。↓>
 「・・・まず、魯迅は、「東アジア」を信じたことはなく、「東アジア」についてとりとめのない空想をしたこともない。彼は日本に留学していた初期、東京の弘文学院で学び、明治時代の日本の帝国主義の本質をはっきりと理解していた。現在、「東アジア共同体」は、知識界における話題だ。これを話題にしてもいいが、その時は必ず、日本とその他の東アジア諸国について正しく理解していることが前提となっている。
次に、36年、魯迅は日本人の円谷弘との談話の中で、「日本と本当の意味で対等な親善関係を築くためには、中国には必ず対等な軍事力が必要になる。国と国の関係は、力のバランスが取れていなければ、奴隷か敵となってしまう」と明確に述べている。私たちは今、「中日友好」について語る際、この魯迅の言葉を銘記しておかなければならない。対等でなければ、本当の意味での「友好」は存在しないので、自分を強大にすることはとても重要だ。
最後に、魯迅は、中国人の国民性を批判している。私は、彼が日本人の国民性を見本にしていると思っている。魯迅の友人だった内山完造は、魯迅が彼に「中国が日本の全てを否定しても、日本人の『まじめ』という長所は絶対に軽視できない。何が起きても、この点は、中国人として日本人から絶対に学ばなければならない」と語ったと振り返っている。私の理解では、「まじめ」というのは、単なる態度ではなく一種の道德で、国民一人一人や社会全体と関係している。日本が現代化に成功したのは、国民の「まじめさ」と密接な関係がある。中国人にもそのような「まじめ」な態度と道德があれば、中国の社会も必ずもっとよくなる。もちろん、その背後には制度や文化、価値観などのサポートもある。魯迅の「まじめさ」、「正直さ」、「忍耐強さ」に、日本人の国民性の優れた一面を垣間見ることができると、私は思っている。」
http://j.people.com.cn/n3/2016/1021/c94473-9130868.html
 <現在と近未来の日本恐るべし、との定番。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「日本経済は中国に『目くらまし』を発動した 中国人は20年騙された」とする記事を掲載した。これまで「日本は衰退した」、「日本に未来はない」という論調が大勢を占めていた中国ネット世論に変化が生じたことを示す一例と言えそうだ。
 記事は、近年日本は不景気に苛まれ、親分である米国も自身のことで精いっぱいになっているうえ、「アベノミクス」発動も日本経済復興には至っていないと紹介。このため「日本は終わった」、「日本経済は崩壊に向かっている」といった論調が中国国内で数多く出回ったとした。そのうえで「事実は本当にそうなのか」と疑問を提起している。
 そして、中国が本当に日本を超えたかどうかを判断するには1人当たりの発展レベルを見なければならないと説明。1人当たりのGDPでは日本が中国の5-6倍になっているとし、「日本は国が強く民が富んでいるが、中国は国が富んで民が安らかになったに過ぎないのだ」と評した。また、中国は30年近い改革開放の歴史を経て「飛行機のような速さで発展」したが、それでもなおアジア経済のリーダーは日本であることを認めざるを得ないのだと論じた。
 記事は、日本が1990年代から現在にかけて「経済低迷の状況を理由して経済のモデルチェンジを成功させた。衰退の論調に隠れた陰謀がまだ明らかになっていないに過ぎないのだ」と説明。中国人は日本による「目くらまし」に乗せられることなく、総合力にて自らの力を判断し、日本との差を認識したうえで相手の長所や経験を謙虚に学び取り、自らを強くして行かなければならないのだと訴えている。」
http://news.searchina.net/id/1621341?page=1
 <これもそう。↓>
 「・・・中億財経網は・・・「日本は実際には中国人が想像もできないほど強大な国だ」と論じる記事を掲載した。
 記事は、「日本は中国人が想像もできないほど強大な国」であると主張する根拠の1つとして、英誌エコノミストが2015年9月に掲載した記事が発表した世界各国の「イノベーション・クオリティ」に言及。同指標はイノベーションが経済発展にどの程度貢献しているかを示す指標であると説明したうえで、日本のイノベーション・クオリティは米国と英国に次ぐ世界第3位だったと紹介、日本のイノベーションには経済発展に貢献できる真の実力があるという見方を示した。
 さらに世界の大手コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニーが2013年に「2025年までに世の中を大きく変える技術」として取り上げた12の技術において「現在日本はこの12の技術に全力で取り組んでおり、全体の90%においては世界で3番手ほどの地位を獲得している」と主張。また「クラウドテクノロジー、新素材、再生エネルギー、エネルギー貯蔵、アドバンスド・ロボティクスの分野では世界をリードする地位にある」と称賛した。
 続けて記事は、「現在の日本は力を蓄えている段階にある」と主張し、「次の世紀では日本が世界をリードする可能性すらある」と説明。また「日本はメンツより実利を選ぶ国家であり、その実力を隠している」とも指摘した。」
http://news.searchina.net/id/1621326?page=1
 <これもまたそう。↓>
 「・・・新浪はこのほど、中国は日本からもっとも地理的に近い国の1つであるものの、「中国人は高度に発達し、高度な文明を持つ日本という国をほとんど知らない」と伝え、中国人から見た「真実の日本」について紹介している。
 記事は、日本は世界的に見ても裕福な国であるものの、「日本人は浪費を嫌う国民性」であると指摘し、食事の際などに食べ物を残すことは嫌い、日常的にも節約や倹約を好むと紹介。また、日本人は資源を大切にするため、環境保護に対して高い意識を持っていると指摘、「日本で小型車が売れるのも、実用性を重視すると同時に環境保護への配慮がある」と考察した。
 また、日本社会は「信頼関係」や「信用」を重んじることを指摘し、公共サービスからそれが見て取れると紹介。例えば、図書館で本を借りる際、日本では先に「保証金」を支払う必要はないと指摘し、日本人はもちろん外国人でも本を無料で借りることができると紹介した。これは日本では本を借りたまま返却しない人が極めて少ないことを示すと伝えたほか、ホテルでも同様に宿泊時の「保証金」は不要だと指摘。
 中国では図書館でもホテルでも利用する際には保証金が必要となるが、これは本を借りたまま返却しない人が多いこと、ホテルでは備品を持ち去る人が多いことを示すと言えよう。
 また記事は、日本の公共交通機関では「どれだけ混雑していても、日本人は自発的に列を作り、秩序を保って乗り降りする」と指摘したほか、電車やバスの車内では大声で話をする人はいないと紹介。二歩員人の誰もが周囲の乗客に配慮した行動が取れると称賛し、「日本は社会全体が精密機械のようだ」と指摘。日本社会は秩序があるうえに、全体の調和が取れているとしたうえで、「これだけ優秀で恐ろしささえ感じさせる日本人に対し、中国人は自国の経済規模だけで喜んでいてはならず、実際の日中の差は非常に大きいことを認識しなければならない」と論じている。」
http://news.searchina.net/id/1621317?page=1
 <日本人そのものも恐ろしいとの定番。↓>
 「・・・簡書は・・・訪日した中国人旅行客が日本のバス運転手の仕事ぶりに非常に感動したという経験を紹介する記事を掲載した。
 記事は団体ツアーで日本を訪れたという中国人の手記として、観光バスの日本人運転手が乗客の下車時にバスのトランクから旅行客のスーツケースを取り出し、旅行客が運びやすいよう「きれいに並べて置いている」様子を目撃したと紹介した。
 バスの運転手によるこうしたサービスは日本では常識とも言えるものだが、この様子を目撃した中国人が「日本人運転手に対する敬意で心がいっぱいになった」ことを紹介。
 中国人が「日本人運転手に対する敬意で心がいっぱいになった」理由について、中国ではこうしたサービスを行う長距離バスの運転手は極めて少ないという点を指摘。さらに、こうした細やかなサービスは「人への本当の思いやり」の表れであると感じたこと、またこの体験が中国人の心から、日本に対する「見知らぬ異国」という印象を一瞬にして消し去ったことも紹介した。」
http://news.searchina.net/id/1621314?page=1
 <その日本人が素晴らしいサービスや製品を生み出している、というワケ。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「客観的に言って、日本人は何が敬服に値するのか」とする記事を掲載した。科学技術、礼儀、清潔さなど、中国人が日本に対して「敬服」の意を示す事象はいくつかあるが、記事ではどんなものが挙げられたのだろうか。
 記事が挙げた、客観的に見て日本人を敬服すべき点とは「創意」だ。記事は「科学的、合理的かどうかはさておき、アイデアだけを論じた時、日本国は非常に驚きの存在である」と説明。日本人のアイデアは往々にして「創意があるか」に重点が置かれ、論理上および事実上合理的かどうかはあまり注目されないのであるとした。
 そのうえで、現実性よりもその創意が高く評価され、今や日本のみならず世界的に有名になっているコンテンツを3つ紹介。1つ目は、1954年に初めて上映された「ゴジラ」だ。現代でも映画やゲームでホットな題材とされている「放射能による変異」をテーマにしたパイオニアであると解説した。
 2つ目は「ドラえもん」。作品中に出てくる道具や発明はいずれも時代の極限を超越しており、発表から数十年が経過した現代においてその一部が現実のものとなっていると説明した。そして、3つ目は「トランスフォーマー」だ。映像作品としては日米合作だが、その元になったのは日本のタカラが発売した変形ロボットだったと紹介している。」
http://news.searchina.net/id/1621344?page=1
 <上に出てきたどらえもんを更に分析。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「ドラえもん」のアニメ作品中に見られる、今や現実化している道具について紹介する記事を掲載した。記事は、作者の天才的な想像力で構築された世界や「ひみつ道具」に「実際にあったらどんなにいいことか」と何度も思ったと同作品の魅了を紹介。そして「年を重ねるにつれ、その中で出てきた多くの不思議な道具が、すでに現実のものに変わっていることに、驚きをもって気づくのである」とした。
 記事が、現実化した「ひみつ道具」として最初に挙げたのは「糸なし糸電話」だ。今でこそ当たり前の携帯電話などなく、家の固定電話しかなかった時代に登場したコードレスな「糸電話」は、現実には想像できなかったものに違いないとした。続いては、「自動そうじ機」だ。黄色くて重そうなデザインは今一つだが、リアルに時代を先取りした道具となったことを紹介している。
 さらに、装着しているとマップ上に居場所が表示されるという、まさにGPSのような機能を持つ「トレーサーバッジ」、3Dプリント技術を彷彿とさせる「インスタントミニチュア製造カメラ」や「ほんものクレヨン」についても紹介した。
 記事は、ドラえもんが生まれたとされる2112年9月3日には、まだ100年近い時間があると紹介。現時点で少なからぬ道具が現実のものとなる中で、この先さらに「世界にどんな天地をひっくり返すほどの変化が起きるだろうか? 誰にも分からない」と結んでいる。」
http://news.searchina.net/id/1621347?page=1
 <日本のアニメ全体の恐ろしさについて。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「どうして中国のアニメと日本のアニメにはこれほど大きな差があるのか」とする記事を掲載した。記事は、目覚ましい発展を遂げている日本のアニメ産業が、「マンガ業」と「動画業」の2部分に分かれていると紹介している。
 記事は、日本におけるアニメ制作の流れを説明。「マンガ業」において作品をまずコンテストに出し、売れる可能性があると出版社などから見込まれて、ようやくテスト掲載が行われ、そこで良い感触が得られて、初めて雑誌の連載にたどり着くとした。そして、連載にこぎ着けても読者の反応が悪ければ、たちまち打ち切りとなり、継続的に良好な人気を保つことで、ようやく、アニメ化の話が出てくると解説。それゆえ、アニメ化される作品は、品質が保証されているのだとした。一方、中国国内では、マンガと動画の区分けがしっかりできておらず、「アニメ作品が大衆に受けるという保証がない」、「無理やり観衆に受け入れさせようとしている」状況であると論じている。
 また、中国のアニメ業界には「良い発展環境」が不足しているとも指摘。それは、親世代のアニメ産業に対する認知や理解の不足であるとし、「小学生のうちはアニメを見ても親に理解されるが、中学生になると『こんな年になってまだアニメか』と親が嫌な顔をする」と説明した。さらに、近所のお姉さんが美術を学びたいと親に申し出たところ、「ろくでもない」と反対されたというエピソードを紹介。青少年はもちろん、中高年層でさえマンガやアニメを愛好する人が少なくない日本とは「天地ほどの差である」とした。」
http://news.searchina.net/id/1621345?page=1
 <アニメついでに日本の声優を礼賛。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本で優れた声優が続々と出現する背景について紹介するとともに、中国国内の現状を解説する記事を掲載した。
 記事は、声優やナレーション業というのは他のパフォーマンスと同様、専門のトレーニングと膨大な練習量を必要とするものであるとした。そして日本では、アニメやゲーム産業の発達に伴って大量の声優が必要となったことが、レベルの高い声優を生み出す最も重要なベースになっていると説明。大きな市場が声優軍団を生み出し、競争の中でアイドル級の声優が出てくるのであると論じている。
 また、声優はアニメやゲームの人気上昇に大きく貢献しており、今の日本では多くの若者が声優を志望していると紹介。よい市場があり、トレーニング機関があり、競争があり、そして若者の情熱があるという好循環が生み出されているゆえに、日本の声優産業のレベルもおのずと高まるのであるとした。
 一方、中国では、声優の仕事は主に吹き替え作品、ナレーション、広告などといった分野に限られていると説明。しかも、吹き替え版よりも字幕版を好む傾向があること、国産の大型アニメ作品では著名芸能人が声を担当するケースが多くなっていることから、活動の幅がさらに縮小していると紹介した。さらに、地方で制作される作品はコストを抑えるために学生やアマチュアを起用する事しかできない状況であると解説した。
 そして、声優界における「市場の規範化の不足、教育の不足、そして重視されない状況」が、中国アニメ界の問題になっているとし、声優産業だけで日本に追いつくことはできず、映像と音響全体の産業における差として見なければならないと論じている。」
http://news.searchina.net/id/1621329?page=1
 <今度は日本のハード製品礼賛へ。まずは、その製品を開発・製造する日本の企業の恐ろしさについて。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、日本企業の寿命の長さを指摘し、日本には社歴が100年を超える企業が2万社以上もあることを伝える一方で、中国にはわずか5社しかないことを指摘し、中国経済が今後も成長を続けるためには「世界的な競争力を持ち、長期的に発展を続けられる企業を数多く輩出すること」が求められると論じた。
 記事は、中国の一般的な企業の平均寿命は7-8年にとどまり、小規模な企業においては3年に満たないと紹介。さらに、日本経済が戦後に大きな発展を遂げることができた背景には、日本企業が積極的に技術力を高め、各産業で独占的な地位を確立できるほどの競争力を確立できたために違いないと指摘した。
 また、日本の家電メーカーが一時的に経営不振に陥ったものの、確固たる技術力があるからこそ事業分野の転換にも成功したと指摘。「今なお発展途上国である中国にとって、強大な企業を作り上げることは大きな価値がある」と主張し、中国経済が今後どのように発展するかという点においても、世界的な競争力のある企業を輩出できるかどうかにかかっていると伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1621328?page=1
 <で、今度は、日本の特定の製品・・自動車・・の恐ろしさについて。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「韓国系自動車は中国でなぜ突然売れなくなってしまったのか」とする記事を掲載した。記事は、昨年から不調が続く韓国系自動車が特に今年上半期、販売状況が思わしくなかったことを紹介。「わが国の国産車の台頭と大きく関係があるようだが、韓国系自動車自身にはどんな問題があるのだろうか」とした。
 そして、韓国系自動車が現在抱えている問題として「製品がローエンドであること」、「輸入車の問題」、「自動車モデルのリニューアルが遅く、技術に進歩がないこと」の3点を挙げて解説した。韓国系自動車は中国市場においてローエンド路線を走り続けており、「近年ではほとんど何の変化も発展もない」と指摘。エンジンは日系車に劣り、ボディはドイツ車にかなわず、値段は国産車よりも高いとし、優位に立つ部分がないと論じた。
 また、高品質な韓国系自動車は多くが輸入車であり、輸入する際の諸費用が購入価格に上積みされるため、同じタイプの国産車より割高になると説明。これも韓国系自動車を選ぶ人が少なくなっている要因の1つであるとした。そして、新たなモデルの自動車を開発することに投資せず、同じタイプの「型番違い」ばかりを出していると指摘。「消費者にとってはいつまでも同じで、進歩がないように見えてしまう」と解説した。」
http://news.searchina.net/id/1621343?page=1
 <次に、日本の公衆トイレの恐ろしさについて。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本の公衆トイレからは「利用者の立場で考えられた人に優しい設計」がはっきり見て取れると紹介している。
 記事は日本の公衆トイレに見られる「利用者の立場で考えられた人に優しい設計」の事例として、例えば個室ドア内側のフックに言及している。ドア内側のフックにはスーツのジャケットのような衣服はもちろん、重い荷物もかけることができる。それでもフックが壊れて荷物が地面に落ちるような事態はまず生じない。
 中国の公衆トイレは端的に言えば、用を足す以外の機能はなく、フックもない場合が多い。そのため「中国では荷物を背負いながら用を足さざるを得ない」と説明している。
 また、日本では中国人が爆買いして話題を集めた温水洗浄式便座が普通に設置されていることや、忘れ物に注意するよう記された注意書き、用を足す恥ずかしさを解消してくれる擬音装置、便座除菌シート、常備されたトイレットペーパー、母親が用を足す時に赤ちゃんを座らせておくシートなども紹介し、こうした機能や設備はまさに「利用者の立場で考えられた人に優しい設計」であると称賛した。
 さらに記事は、日本には季節の花が飾られていたり、芳香剤が設置されている公衆トイレもあると説明、「日本の多くのトイレは心身をリラックスさせるのに対し、一刻も早く立ち去りたいと思わせるのが中国のトイレである」と指摘。中国は「利用者の立場で考えられた人に優しい設計」である日本の公衆トイレに見倣うべきだと論じている。」
http://news.searchina.net/id/1621322?page=1
 以下は、必ずしも礼賛記事ではないが、面白かったもの2篇。↓
 「・・・今日頭条は・・・「中国人留学生はどうして日本に留まらないのか」とする記事を掲載した。記事は、日本にやって来る中国人留学生のなかで、卒業後に帰国して現地で就職する中国人が多くなっていると日本メディアが報じたことを紹介。その理由について考察している。
 まず、数多の中国人学生が日本留学を志す理由について「距離が近い」、「費用がかからない」、「国際化教育に力を入れている」、「日本が経済的に発展している」、「留学生受け入れ政策や、奨学金の制度が充実している」という5点を挙げて説明。その一方で、日本に留まらずに帰国する原因として「就職」、「就労ビザの問題」、「愛国心」の3点から解説した。
 「就職」については、「外国人は日本企業について、職責や仕事内容の不透明さ、能力や成果に基づく評価が不十分、長時間労働といった問題があると認識している」と説明。「ビザ」については、留学の在留資格から就労可能な在留資格への変更手続きが煩瑣であることを挙げている。そして「愛国」では、愛国心を持った中国人留学生にとって日本留学は「敵の長所に学んで敵を制す」ものであるうえ、中国では経済発展に伴う人材不足が起きており、帰国して就職すれば祖国の発展により多く貢献するチャンスであると認識しているとした。」
http://news.searchina.net/id/1621342?page=1
 「・・・環球網は・・・「奔放から内向へ 日本はどうしたのか」とする記事を掲載した。記事は、国外に出て行こうとせず、国内に引きこもる日本の若者に対して、日本国内の学者から将来の経済発展や科学研究能力を憂う声が出ているとしたうえで、「30年以上前には外の世界に対する好奇心に満ち溢れ、世界各地を奔走していた日本人が、どうしてこれほどまでに内向きになってしまったのか」と疑問を提起した。
 そして、中国社会研究院日本研究所の専門家が「戦後日本社会の精神状態は、経済発展の軌跡と不可分である」とし、1990年代にバブル経済が崩壊し低成長時代に入ったことで、超富裕層を除く市民の生活水準が低下、これに伴い海外に向けた投資や消費も減り、それまで急増していた海外留学者数も増加にブレーキがかかり、21世紀に入ってからは減少に転じたと解説したことを伝えた。
 さらに、バブル崩壊により、それまで日本に充満していた活力や野心が消え去ってしまい、その代わりに、疲弊や将来に対する恐れを抱くようになった、長期にわたる西洋化を経てもなお、日本には保守的な「島国文化」が根強く残っているなどと論じている。
 その一方で、同研究所の専門家が、「国際社会における地位の変化とも直接関係している」とし、いわゆる「失われた20年」の中で日本は社会資本の蓄積、技術的な富の獲得、ソフトパワーの充実を進めるとともに、自らの政治や安全保障における戦略的な自主性に関心を持つようになったのだ、と説明したことを併せて紹介。日本人の「内向き志向」は必ずしも退廃的なものではないとの見方を示した。」
http://news.searchina.net/id/1621346?page=1
 ドゥテルテ・ショックが英米を襲っている。
 (但し、電子版でロサンゼルスタイムスは無視、ワシントンポストとNYタイムスはベタ記事扱いに等しく内容もさして気にしてない風情だが、ムリしとるねー。)↓
 <BBCは、どうせ、中と米を手玉にとるつもりだろう、と。↓>
 ・・・Are the geopolitics of Asia really about to be turned upside down? Or should we be wary of reading too much into the barrage of insults and rudeness.
Despite Churchill’s taunting of de Gaulle referred to earlier, Britain and France remained uneasy allies. Perhaps the US and the Philippines will too.
http://www.bbc.com/news/world-asia-37726755
 <ま、確かに、そういう部分もあるだろね。↓>
 「・・・ドゥテルテ大統領は22日、中国訪問中に「米国とは別れた」と発言したことについて「外交的結びつきを断つということではない。外交方針を分かつという意味だ」と釈明した。同時に「これまでフィリピンは米国の指図に従ってばかりいたが私は従わない」とも話し、従来の関係との違いも強調した。・・・」
http://digital.asahi.com/articles/ASJBQ138VJBPUHBI03L.html?rm=455
 <だけど、彼の反米は筋金入り。
 米国による、かつてのフィリピン植民地化に怒り心頭。↓>
 ・・・Mr. Duterte’s bitterness was instilled early by his upbringing on an island where locals still resent U.S. military actions of over a century ago and America’s subsequent colonial rule, and it was stoked by incidents later in life that he saw as trappings of U.S. imperialism.・・・
 <しかも、独立させた後も、米国は、腐敗したマニラのエリート達を買弁として使ってきた、と。↓>
 Mr. Duterte’s nationalism, displayed in his angry reaction to Mr. Obama’s admonishments, echoes sentiments common among left-leaning Filipinos that America never atoned for invading the archipelago in 1898 and violently subduing the former Spanish colony. With independence in 1946, the Philippines passed into the hands of what many left-leaning politicians such as Mr. Duterte regarded as a corrupt Manila elite installed by Washington.・・・
 <彼はミンダナオ出身だが、同島は、スペイン時代に、完全に植民地化していなかったが、米国は、苛烈な完全植民地化を果たし、イスラム教徒たる祖父から、反米感情を叩き込まれた。↓>
 A largely Muslim area in an overwhelmingly Catholic nation, it was never fully conquered by Spain. When the U.S. took over, Mindanao’s sultanates put up stiff resistance.
 For the people Mindanao, the colonial experience left scars and a hatred of perceived oppression and disrespect, says Ms. Duterte, the president’s sister, who lives in Davao City, Mindanao’s largest. She says their grandmother, a Muslim, helped Mr. Duterte come to believe that Washington was guilty of crimes during its invasion and colonization. ・・・
http://www.wsj.com/articles/behind-philippine-leaders-break-with-the-u-s-a-lifetime-of-resentment-1477061118
 <しかも、彼は、少年の時に、米国人たるイエズス会士に性的虐待を受けた。↓>
 ・・・Alleged abuse by an American Jesuit priest when he was a schoolboy・・・
 <大学時代には、後にフィリピン共産党の指導者になり、反乱を長く行い、現在亡命中の人物が恩師であり、強い影響を受けた。↓>
 The president has in the past spoken of his particularly high regard for his former teacher, Jose Maria Sison, a Philippine communist leader now in exile in the Netherlands. ・・・
 <彼は、米国の中東政策にも強く批判的。↓>
 Mr Duterte has widened his critique of the US well beyond his own experiences, attacking Washington on subjects ranging from colonial-era abuses to its modern-day Middle East policy. ・・・
https://www.ft.com/content/d6e90652-96db-11e6-a1dc-bdf38d484582
 なるほど。↓
 「神経の老化は「万病の元」・・・」
http://mainichi.jp/premier/health/articles/20161020/med/00m/010/004000c
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 一人題名のない音楽会です。
 KATICA ILLENYIの2回目です。
 初めて彼女を紹介したコラム#3360を振り返ってみたところ、彼女の歌唱を2曲も既に紹介していたことを「発見」しました。
 (うち、1曲のLa Palomaは、前回、同じものを再紹介した恰好です。)
 また、前回紹介した、彼女とその妹の合奏に続いて、今回は、妹と弟(?)2人との合奏を紹介するところ、コラム#3360でも、「バッハの2つのバイオリンのためのコンチェルト」(現在はリンク切れ)を、彼女とその弟(?)で合奏しているのを「発見」しました。(当時はその認識がありませんでしたが・・。)
 歴史事実も関心がないと読んでも見過ごしてしまう、のと同じですねえ。
Franz Lehar(注) – Medley
https://www.youtube.com/watch?v=c0BzgHZyRxY
(注)フランツ・レハール。1870~1948年。「ハンガリー<で>・・・東欧植民ドイツ人の家に生まれ、自身ハンガリーやチェコに長く住み、ウィーンに落ち着いて後半生はベルリンを上演の拠点とした・・・1905年、<オペレッタの>『メリー・ウィドウ』で一躍人気作曲家となる・・・夫人がユダヤ人であるにも関わらずナチスの庇護を受けた・・・『メリー・ウィドウ』がヒトラーの好きな作品であったためである。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%84%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%AB
Piazzolla – Libertango チェロ:Cello: Aniko Illenyi +ヴァイオリン:Ferenc Illenyi & Csaba Illenyi 指揮:Istvan Sillo オケ:Dohnanyi Orchestra Budafok
https://www.youtube.com/watch?v=UhHYQTK5RWo
Wojciech Kilar(注) – Waltz(映画『約束の土地(Promised Land)』(1974年)より) 指揮:Jose Maria Florencio オケ:Orchestra of the Grand Theatre – Opera Narodowa
https://www.youtube.com/watch?v=WhmAa-UOV-0
(注)ヴォイチェフ・キラール。1932~2013年。「ポーランドの現代音楽・映画音楽の作曲家」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%82%A4%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%95%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AB
Gershwin – Fantasy on Porgy and Bess 指揮:Istvan Sillo オケ:Dohnanyi Orchestra Budafok
https://www.youtube.com/watch?v=To_oZuM5Lic
Franz von Vecsey(注) – Valse Triste(編曲:Bela Zsoldos) 指揮:Istvan Sillo オケ:Győr Philharmonic Orchestra
https://www.youtube.com/watch?v=bBq3wGpBlgY
(注)フランツ・フォン・ヴェチェイ。1893~1935年。「ハンガリー人のヴァイオリニスト・作曲家。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%84%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%A4
Sandor Lakatos(注) – Romance ピアノ: Istvan Sillo
https://www.youtube.com/watch?v=8GzH1DGs0w8
(注)ラカトシュ・サンドール。1924~94年。ハンガリーのジプシーたるヴァイオリン奏者。
https://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4GGHP_jaJP668JP668&q=Sandor+Lakatos&gws_rd=ssl#hl=ja&q=s%C3%A1ndor+lakatos&stick=H4sIAAAAAAAAAONgecToyi3w8sc9YSmbSWtOXmM04-IKzsgvd80rySypFNLgYoOy5Lj4pLj0c_UNDAvLc-LzNBikeLiQ-DwAkjxYNkoAAAA
(続く)
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太田述正コラム#8685(2016.10.22)
<プーチンのロシア(その2)>
→非公開