太田述正コラム#9050(2017.4.23)
<皆さんとディスカッション(続x3321)>
<太田>(ツイッターより)
 「…北朝鮮…には、ソウルを攻撃できる迫撃砲が3000門はあるとみられ、その10分の1を使って砲撃を1時間加えるだけで、何千人もの犠牲者を出しかねない。そうした事態をもたらすことを、米国の大統領が望むとは思わない。」
http://news.livedoor.com/article/detail/12970653/
 こりゃ変。
 迫撃砲にそんな射程はない
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%AB%E6%92%83%E7%A0%B2
ので、恐らくは翻訳の間違いだろう。
 米軍が開戦する場合、トマホーク等で最初の一撃で標的にするのは、弾道弾発射機群、及び、ソウルを射程圏内に収めているロケット砲/火砲群であり、これらを概ね無力化できるのではないか。
 「中国紙が対北軍事介入論 米韓が軍事侵攻なら…<また、先日、>北朝鮮が核実験に踏み切れば「原油の輸出規制」を行うよう主張…」
http://www.sankei.com/world/news/170422/wor1704220046-n1.html
 「北が異例の対中恫喝「制裁に執着なら破局的な結果」…」
http://www.sankei.com/world/news/170422/wor1704220024-n1.html
 中共が北朝鮮説得に鋭意努力している印象を米国等に与えることに協力しろ、と習ちゃんが金正恩坊やを恐喝し、両国芝居?
 「「核実験を行う<と>中国に通知か 米軍機が緊急出動、韓国首相「25日に…可能性」…」
https://news.infoseek.co.jp/article/22fujizak20170422008/
 「努力」が功を奏して「中止」では?
<太田>
 関連記事だ。(昔のだが。)
 ロケット砲については参考になったが、ここでも迫撃砲がちょっと登場するのが気になるわ。↓
http://www.thutmosev.com/archives/58927786.html
<太田>(ツイッターより)
 「…<AI>化が可能な業務の割合は…生産年齢人口が50年後に4割減る見通しの…日本が55%で、米国の46%、欧州の47%を上回る。…
 人手に頼る職業の比重が大きい中国(51%)やインド(52%)をも上回る結果となった。…」
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO15581470R20C17A4SHA000/?dg=1
 一応は朗報。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 憲法上明文で禁止されてても私学助成にしても自衛隊にしても認められてるんだから、禁止されてさえいない「退位儀式」が「違憲の恐れ」あるわけねーだろ。↓
 「<天皇>退位儀式–法制局が難色 「違憲の恐れ」政府、形式検討へ・・・」
https://mainichi.jp/articles/20170423/k00/00m/010/101000c
 坂本龍一の現況を伝える大きな記事をNYタイムスが載せた。↓
 With Cancer in the Past, Ryuichi Sakamoto Returns to His Calling・・・
https://www.nytimes.com/2017/04/21/arts/music/ryuichi-sakamoto-async-interview.html?action=click&pgtype=Homepage&version=Moth-Visible&moduleDetail=inside-nyt-region-0&module=inside-nyt-region&region=inside-nyt-region&WT.nav=inside-nyt-region
 G20に続き、IMFでも、自由貿易の旗が、トランプ政権の意向で降ろされた。
 米国は自由貿易の旗を掲げ続けることが自国のメリットになるだけの全球的覇権国じゃあなくなったが、政治的には、依然、唯一の全球的覇権国だったってこと。
 こうやってみすぼらしく落ちぶれていくんだな。↓
 
 Finance ministers and central bankers from around the world have dropped a pledge to resist protectionism, in a further sign that the new US administration’s stance on trade is shifting the global debate.・・・
 The change of stance mirrors a similar move made by the finance ministers and central bank governors of the G20 countries after they met in Baden-Baden in March.・・・
https://www.ft.com/content/fd2980e6-2789-11e7-8995-c35d0a61e61a
 自爆テロでもないのに、しかも、真夜中でもないのに、軍事基地が攻撃されて、一挙に、少なくとも140人の軍人が殺されるなんて、(内部呼応者がいたとしても、)アフガニスタン軍は、全く軍隊の体をなしてないね。↓
 At least 140 dead after Taliban attack on a key Afghan army base, officials say・・・
 Soldiers at an Afghan military base were targeted as they ate dinner and left a mosque follow prayers on April 21.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/at-least-160-dead-after-taliban-attack-on-major-afghan-army-base-official-says/2017/04/22/239aa398-2750-11e7-a1b3-faff0034e2de_story.html?utm_term=.2709df5b5fe1
 この部分は面白いが、(引用しなかったが、)それ以外・・支配対象外地の人口の本国に比しての相対的多さ・・は、イギリス以外の欧米列強にも当てはまるので、イギリス帝国主義の特徴とは言えないよ。↓
 「・・・16世紀に地中海に向かい、北アフリカでオスマン帝国に直面したとき、大量のイギリス人が虜囚となった。その多くはイスラム教に転向し、現地文化に適応した。それは、特異な一時的事件ではなく、その後に、北アメリカでもインドでも別の形でくりかえされた。ちなみに、本書では言及されていないが、徳川時代に家康の外交顧問を勤め、帰国せずに旗本となったウィリアム・アダムス(三浦按針)も、虜囚となったイギリス人である。
 本書に紹介される多種多様な虜囚体験記を見ると、大英帝国の秘密は、今や忘れられている虜囚にこそ見いだされるといってもよい。たとえば、デフォーの『ロビンソン・クルーソー』(1719年)とスウィフトの『ガリヴァー旅行記』(1726年)はいずれも、主人公が虜囚となる話であった。それゆえ、これらがイギリスの代表的な小説となったのは、偶然ではない。本書にも、同様に、イギリス的なヒューモアが流れている。」
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2017040900004.html?iref=comtop_list_cul_b02
 オスマントルコ末期のアルメニア人大虐殺の証拠が得られたってんだけど、記事の出来が悪くて、よー分からんぜ。↓
 ‘Sherlock Holmes of Armenian Genocide’ Uncovers Lost Evidence・・・
https://www.nytimes.com/2017/04/22/world/europe/armenian-genocide-turkey.html?hp&action=click&pgtype=Homepage&clickSource=story-heading&module=first-column-region&region=top-news&WT.nav=top-news&_r=0
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <日本の清潔さにひざまずく習ちゃん。↓>
 「今日頭条は・・・「世界で最も美しい国は日本だ。証拠写真を見よ、文句も受け付けない」とする記事を掲載した。記事は日本で見かけた様々な「清潔な物、光景」を写真付きで紹介しているが、そのなかには街でよく見かけるあの車も含まれていた。
 記事が最初に紹介したのは魚市場の風景。「海産物を扱っているのに、地上には水たまりや汚れがなく、魚のうろこ1枚さえ落ちていないのである。そして、思いもよらないことに、ほとんどの魚市場ではあの吐き気がする生臭いにおいがしないのだ」と評している。
 そして次に注目したのが、コンクリートミキサー車だ。記事曰く「こんなピカピカで、まるで新車のようなコンクリートミキサー車、あなたは見たことがないだろう」とのこと。確かに言われてみれば、街でしばしばミキサー車を見かけても、ドロドロに汚れているミキサー車はあまり多く見かけないように思える。目の付け所が、おもしろい。
 続いては、建設現場における環境への配慮ぶりを紹介。粉じんや騒音を防ぐために現場全体が囲われているほか、工事車両の出入口では車両が通るたびに警備員が水で地面をきれいに洗い流すことで清潔を保っていると伝えた。このほか、公衆トイレやゴミ箱、ゴミ収集車、さらには農村の景色が美しいことを紹介している。
 中国のネットユーザーからは「これこそがクリーンだ」、「10年日本に住んでいた自分がそう思うんだから間違いない」、「日本は確かに発展した国だ」という称賛が寄せられた。また「中国は永遠に無理かもしれない」、「日本は歴史を直視しないが、中国は真相を直視しない」といった感想もあった。また、あるユーザーは「中国人ほど美しいものはない。なぜなら、責任の押し付けっぷりが比類ないほど美しいからだ」とコメントし、多くの賛同を得た」
http://news.searchina.net/id/1634225?page=1
 <和敬清寂って人間主義そのものなんよ。だから支那には日本のような茶道がないんよ。エヘン!↓>
 「・・・今日頭条・・・記事は、お茶そのものの起源は中国にあるにもかかわらず、「茶道」となると、なぜ世界の人びとは日本を思い浮かべるのかと疑問を投げかけている。
 記事は「お茶を飲むこと自体はすでに重要なことではない」と指摘し、重要なのはお茶を飲む形式であると指摘。茶道においては、お茶の色、香り、味、水質、火加減、また、茶道具のほかに、お茶をたてる動作、姿勢、表情などすべてに厳格な規定があると説明した。さらに茶室では腕時計をすることは禁じられているうえに時計も存在せず、また、金銭、性、ビジネスを話題にすることは許されておらず、その話題は自然や芸術に限られていると紹介した。
 さらに客人には茶室に入る前に「茶庭」で心を浄めることが求められていると紹介、茶庭に存在する石の1つ1つ、木の1本1本は「和敬清寂(わけいせいじゃく)」の精神を客人に感じさせるものであり、これによって茶会の雰囲気を清浄に保つのだと指摘。お茶そのものの起源は中国にあるにもかかわらず、「茶道」となると、世界の人びとが日本を連想するのは、「茶を飲む」という行為を体系的に発展させ、「道」の1つに昇華させたのが日本だからだと論じた。」
http://news.searchina.net/id/1634224?page=1
 <もうチョイなんだな。縄文性と弥生性の絶妙のバランスなんじゃよ、チミ。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、国土も人口も資源も中国より圧倒的に劣っている日本は「どうやってここまで発展できたのか」と疑問を投げかける記事を掲載し、中国人ネットユーザーたちが論議を交わしている。
 不利な環境にある日本が「どうやってここまで発展できたのか」という問いに対し、ある中国人ネットユーザーからは「日本人は保守的ではあるが、新しいものは積極的に試し、良いものはあらゆる方法を使って学び取ろうとする。昔は中国から学び、今は西洋から学ぶ優秀な学生だ」というコメントが寄せられた。つまり、自分から新しいものを作り出すのではなく、時代に応じて学ぶ対象を変えながら、自らを高めてきたという指摘だ。
 また、日本人の「集団主義の強さ」を指摘する声もあり、「日本人と中国人は1対1なら同等だが、3対3になると中国人はもう敵わない。中国人には協調性がないが、日本人は集団を優先し、集団で1つのことに取り組むことができる」という意見があった。同様の意見は多く、「中国人は1人なら龍に相当する力を発揮できるが、3人集まると虫けら程度の力しか発揮できない」とし、中国人はお互いに足を引っ張り合っているが、日本人は協力することができると指摘、こうした国民性が日本の発展につながったというコメントが見られた。
 他にも、「日本人が勤勉であること」、「ほぼ単一民族の国であり、まとまりやすいこと」など、国土も人口も資源も中国より圧倒的に劣っている日本が発展できた理由を「国民性」によるものと分析する声は多かった。」
http://news.searchina.net/id/1634227?page=1
 <これは使いまわし記事。↓>
 「中国人が日系車に乗るのは「故障しない」という信頼性を評価しているから・・・」
http://news.searchina.net/id/1634220?page=1
 <これは礼賛内容ではないが、やはり使いまわし記事。↓>
 「不可解だ!日本ほどの国がなぜ電線を地中に埋めることができないのか・・・」
http://news.searchina.net/id/1634228?page=1
 <これも、まあ同様。↓>
 「中国で問題になっている「ゾンビ企業」、日本でも「潜在成長率の妨げ」・・・」
http://news.searchina.net/id/1634223?page=1
 <これは、客観記事だが、まあ面白い。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本のKFCを見た印象について紹介する記事を掲載した。記事はまず、日本特有ともいえる「クリスマスにはKFC文化」を紹介。「日本人はクリスマスに必ずKFCを食べるという。もはや全国的な風習と言われるほどだ。これは多くの米国人も理解に苦しむようだ」とした。
 続いては、日本のKFCで提供される商品のボリュームについて言及。KFCを象徴する商品の1つである「パーティーバーレル」(中国語では「全家桶」)について、「わが国よりも量が少ない」と評した。また、チキンと並ぶ看板商品であるサンド類についても「小さい」と紹介している。
 記事はまた、KFCのマスコットキャラクターである「カーネルおじさん」についても触れており、日本のKFCでは「カーネルおじさん」に各種コスプレをさせることをあることを紹介。店頭で新撰組の衣装を身に着けた「カーネルおじさん」の写真を掲載した。さらに、「カーネルおじさん」のキャラ弁を複数紹介。日本国民に親しまれていることを伝えた。
 中国のネットユーザーからは「日本は鶏肉が高いからね」、「日本人は食べる量が少ないから」、「ポテトは中国のKFCよりおいしい」、「いちばん大きな問題は、辛いサンドがないことだな」などさまざまな感想が寄せられている。」
http://news.searchina.net/id/1634221?page=1
 <これもそう。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、日本のオバちゃんが中国のオバちゃんと異なる点を紹介する記事を掲載した。
 まずは「肌や頭髪のケアを非常に大切にしている」点を挙げた。「歳を増すごとにむしろ肌が白くなっていく」と評するとともに、日本では近年美しい中高年女性を対象にした「美魔女コンテスト」が開かれていると紹介した。
 続いては「ダンスは屋内でやる」。日本のオバちゃんもダンスが好きだが、中国の「広場ダンス」のように屋外の広場で大音量の音楽を流して集団で飛んだり跳ねたりはしない、としている。この違いには、日本人の持つ奥ゆかしさを感じているかもしれない。また、「自撮り」で有名人になるなど、積極的にSNSを利用する人が少なくないこと、アダルト動画に出演する中高年女性がいること、さらにオバちゃんのアイドルグループが存在し、一定の人気を集めていることなどを挙げている。
 そして、「孫の世話は基本的にしない」点についても言及。中国では祖父母が積極的に孫の世話や教育に参加するのに対して、日本では親が責任をもって世話を行い、祖父母は口出ししないか補助的な役割を担うことについて説明している。」
http://news.searchina.net/id/1634222?page=1
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太田述正コラム#9051(2017.4.23)
<下川耿史『エロティック日本史』を読む(その23)>
→非公開