太田述正コラム#8871(2017.1.23)
<米帝国主義の生誕(その5)/私の現在の事情(続x90)>(2017.5.9公開)
 (4)帝国主義と国民国家
 「・・・最初の頁から、この歴史書は<一風>変わっている。
 1830年の、当時大部分の米国人達が住んでいた東部沿岸沿いから始まるのではなく、メキシコ国境沿いから始まるのだ。
 この<これまでの歴史書からの>変転、そして、顕著なる「メキシコ–米国–テキサス」諸関係の、<この本が展開する>物語の中への包摂、は、今や10年経ったところの、「ボトムアップ歴史」の趨勢に合致しているが、それは修正主義のための修正主義ではない。
 それは、同時に、1830年代の米国は連合国家だったが、いまだ国ではなかった、という著者の主題を補強する。
 読者は、いかに多くの異なった人々が、現在は地続きとなっている48諸州の中に住んでいたかを示されること、とりわけ、西部を見ること、で、そのことをはっきり<理解することが>できる。
 インディアン諸部族、我々の連邦政府、メキシコ政府、そして、テキサスの入植者達、の間での変転する諸同盟は、米国内での奴隷諸州と自由諸州との間の募りつつあった紛争と相俟っており、地図上の諸線は正確な諸境界を劃してはいても、現実ははるかに曖昧模糊としていた。・・・
 諸州の連合国家は、そのレベル<の範囲内>の変種でもって、その構成諸州の間で存在したかもしれないが、国<と言えるようなもの>は存在していなかったかもしれないのだ。
 南北戦争、奴隷制の廃止、そして<南北戦争に>敗北した南部の再建、の全てが、米国を、真の、統合された国らしい国に近いものへと動かして行った。
 著者は、再建の主題を、<敗北した>南部連合の11諸州よりも遠くまで持って行く。
 すなわち、彼は、この観念を1865年から1910年の間の全歴史に適用し、この期間の趨勢を、全て、国を建設(ないしは再建)しようとする一つの首尾一貫した猛運動(drive)の一部と見る。
 あらゆる競合<・・原文はcompletingだがcompetingのミスプリと判断した(太田)・・>自治主権群(sovereignties)を粉砕しながらの、インディアンとの諸戦争、及び、大陸横断諸鉄道の繋ぎ合わされて東と西とを結ぶための建設。
 この<南部と西部の>二つの地域における諸再建は、こういう次第で、広範囲に及ぶ国家的プロジェクトの<それぞれ>一部を構成したわけだ。
 仮に、南部と西部における連邦政府の活動が、国民国家の成長、産業の成長、そして、諸信託の勝利、更には、進歩的運動の興隆、に貢献したとするならば、大企業と大きな政府との間の関係は、もう一つの種類の再建を代表していた。・・・」(E)
(続く)
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–私の現在の事情(続x90)–
 昨日、ピアノ部屋行きの時間をとれなかったので、本日夕刻、同部屋で、komuroスピーカーで音楽を聴き、ピアノを弾きました。
 ピアノでは、シューベルトのピアノ名作集とショパンの「プレリュード」集を取り出してきて、大昔に弾いたことがある、どちらも懐かしい曲・・前者からは即興曲の2番、後者からはプレリュードの7番・・の練習ができました。
 2階に引き上げて来てからは、同じショパンのAndante spianato & Grande polonaise brillanteの楽譜をネットからダウンロードしようとしたのですが、オケ伴奏版しかなく、ピアノ・ソロ用のが見つからなかったので、今度は、ユーチューブでソロ楽譜が表示されるものがないか探してついに発見↓
https://www.youtube.com/watch?v=jJ130s7BiSM ☆
したと思ったのです。
 これを、画面が切り替わるごとにキャプチャーしてから、繋ぎ合わせればソロ楽譜が出来上がる、という皮算用を立てたのですが、聴き進むと、これもオケ伴奏版であることに気付き、ガックリ。
 ピアノの図が出て押すべき鍵盤が表示されるバカチョン方式のものは見つけた↓
https://www.youtube.com/watch?v=4k0tySrg6FY
のですが、これじゃもどかしいこと限りないので、明日以降、改めて、ソロ楽譜を売っていないか、調べてみるつもりです。
 その後、上掲のコラムを執筆しながら、ユーチューブ上のピアノソロ版とオケ伴奏版をいくつかを聴き比べてみました。
 ユーチューブにアップされたものは、ピアノソロ版が圧倒的に多く、オケ伴奏版は余りないのですが、オケ伴奏版は☆のWeissenberg(ピアノ)が一番よかったですね。
 ずっと以前にもLanLan(ピアノ)の演奏はいかがかと思うと記したところ、今回も彼による演奏・・但し、Grande polonaise brillante部分のみ・・↓
https://www.youtube.com/watch?v=adQwsx5J7lQ
の感想は同じでした。
 彼、軽く無造作に弾いていて、ショパンらしい端正さの中から抒情が滲み出る、という味わいに乏しい、とでも言いますか。
 彼の演奏は、ジャズピアノには向いていそうですが・・。
 
 ピアノ部屋から、富士通新パソコンを2階に持ってきたので、明日には、いよいよ、整備作業に取り掛かれるかもしれません。