太田述正コラム#9264(2017.8.8)
<皆さんとディスカッション(続x3428)>
<太田>(ツイッターより)
 6月9日に実施された山形県酒田市で北ミサイル避難訓練の記事がBBC電子版に、本日、映像付で出ていた。
http://www.bbc.com/news/av/world-asia-40829860/japanese-people-practising-nuclear-attack-drills
 日本ファーストの会、北の脅威対応に遺漏なきを期したい、ぐらいのことが言えないのかねえ。
http://www.asahi.com/articles/ASK87458MK87UTIL01Q.html?iref=comtop_8_05
 「…十九大で中央政治局常務委員会が解体される可能性が高い…中国共産党主席の地位を復活させる可能性<も>ある…」
https://news.infoseek.co.jp/article/recordchina_RC_178160/
 習ちゃん、経済・軍事超大国化かつ日本化、という禍機下の中共は非常時、との認識に基づき、毛沢東的独裁体制の復活を期している?
<太田>
 参考まで。↓
中国共産党中央委員会主席:「1945年の第7回中国共産党全国代表大会(党大会)によって設置され、1982年の第12回全国代表大会で廃止された。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%85%B1%E7%94%A3%E5%85%9A%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A%E4%B8%BB%E5%B8%AD
中国共産党中央政治局常務委員:「中央政治局常務委員会は1928年7月の第6期1中全会において設立された。1934年1月の第6期5中全会から1956年8月の第8期党大会での党規約改正までの間は中央書記処と称し、第8期1中全会からは再び中央政治局常務委員会と称して現在にいたる。第8期党大会以降の中央書記処は、単なる日常業務の処理機構となった。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%85%B1%E7%94%A3%E5%85%9A%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E6%94%BF%E6%B2%BB%E5%B1%80%E5%B8%B8%E5%8B%99%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A
<太田>
 誰も、儒教に対する質問(コラム#9262)に、私の過去コラムを踏まえた回答をしてくれないんだが、中共当局の儒教に対する姿勢の変遷の中に回答がある、と言ってもいいんじゃないかな。
 それは、「近代化」で支那が日本に後れをとったのは儒教のせいだ、と魯迅が喝破し、毛沢東もそう考え<(コラム#8852)>、マルクス主義、その内実は人間主義、の支那への移植に努めたがうまくいかず、胡錦濤の時に、マルクス主義に代わる当面のつなぎとして、儒教の人間主義的解釈・・私はネオ儒教と名付けた・・を喧伝し、習近平に至って、儒教を再び実質的に捨て去り、人間主義(人性論)そのものをあからさまに推奨し始めて現在に至っている、と要約できそうだ。
 補足してくれる人、コメントしてくれる人、批判してくれる人、歓迎。
 ——
 ちなみに、最近の中共当局の儒教観だが、支那の儒教そのものを評価する(コラム#8862)のも否定する(コラム#9236)のも例外的であり、人間主義的に再解釈された儒教(ネオ儒教=日本化された儒教)を評価するのが大勢(コラム#8906、9074、9114)だな。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 燃料電池車危うし?↓
 「EV電池 走行距離2倍 GSユアサ、ガソリン車並みに・・・」
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ07IIF_X00C17A8MM8000/?dg=1
 日本の建築は自然そのもの・・人間主義性・・と称賛。↓
http://edition.cnn.com/2017/06/13/world/japan-nature-architecture/index.html
 冷戦時代の米国による軍事・経済援助に心から感謝しているトルコ国民だと。
 それ全て、まずは、日露戦争でロシアのアジア侵略を挫折させ、次いで、先の対戦で「勝利」し、「敗戦国」米国に対露(ソ)抑止を全球的に肩代わりさせた、日本のおかげなのよ。↓
 ・・・everyday Turks spoke matter-of-factly to her about how Cold War-era American foreign policy, specifically military and economic aid provided as part of the Truman Doctrine to contain Soviet expansion, had helped shape current political conditions in the country. ・・・
https://www.csmonitor.com/Books/Book-Reviews/2017/0807/Notes-on-a-Foreign-Country-is-an-American-s-struggle-to-understand-her-country-s-relation-to-the-world
 これも含め、WSJは基本的にみな有料記事なので、中身が読めないが、ホントにそういう風に書いてあるの? いや、そもそも、ホントに北朝鮮がそんなこと言ったの?
 誰か教えて。↓
 North Korea Says It Would Use Nukes Only Against U.S.
https://www.wsj.com/articles/no-north-korea-talks-while-missiles-are-flying-tillerson-says-1502084784
 イギリスで最期を迎えたユダヤ人識者が、ユダヤ人伝統の、超悲観的資本主義批判を展開した本が出版された。
 (マルクス主義/人間主義、があるでよー。(太田))↓
 ・・・A Polish Jew born in 1925, he and his parents were forced to flee the Nazis, landing in Soviet Russia for the duration of the second world war. After hostilities ended, Bauman returned to Poland, lecturing at Warsaw University before the ruling Communist party turned on its Jewish membership in the late 1960s. He then emigrated to Israel, before arriving in the UK in 1971, where he held a chair of sociology at Leeds University for 20 years, and was latterly emeritus professor. ・・・
 <人々は、プロレタリアートならぬ、常に不安に苛まれているところの、プリケアリアート化させられている、と。↓>
 ・・・for Bauman・・・things can only get worse. People are at the mercy of a ruthless capitalism constantly seeking new opportunities and groups to exploit: it has successfully moved from a society of producers to one of consumers, thus requiring “the progressive commodification of life functions”.This renders necessary the creation of a “precariat”, working in insecure and temporary jobs — the common experience of Generation Y, born between the mid-1980s and mid-1990s. Not unnaturally, these young men and women have little loyalty to the companies that offer them nothing but insecurity. Instead they have “a firm conviction that life is elsewhere and a resolution (or at least a desire) to live it elsewhere”.Politics cannot help, since it has decayed. Following the French historian Pierre Rosanvallon, Bauman believes that politicians are elected not on trust, but only because the others are worse.
 <左右の暴力的過激主義が横行、と。↓>
 In this scenario, the populace tends to gravitate towards political extremes, and violence becomes increasingly likely. It is not only jihadists who will seek vengeance on contemporary society through “spectacular acts”,
 <ハンガリー、ポーランド、米国の首脳のひどさが象徴しているように、資本主義国の政治も劣化するばかり、だと。↓>
 Bauman warns: see the theatrical demonstration at the G20 in Hamburg in early July, which 20,000 police could not contain.He believes that authoritarian leaders — Viktor Orban of Hungary, Jaroslaw Kaczynski of Poland, Robert Fico of Slovakia, US president Donald Trump — are given power because that is what enough people want. The rule of law, separation of powers, debates in parliaments and a press holding politicians to account give way to one who “needs nothing except・・・public acclaim to act”・・・
 <全球化により、地域主権も幻に、と。↓>
 ・・・he writes, “territorial sovereignty・・・has by now, in the era of global interdependency, turned into an illusion”・・・
https://www.ft.com/content/95e9545a-75e1-11e7-a3e8-60495fe6ca71
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <人民網より。
 日中交流人士モノ。↓>
 「「青春飛躍」日本中国交流イベント2017が神奈川県三浦市で開催・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0807/c94473-9252026.html
 「日本の建築家・岡本慶三氏 「農村設計で中国本来の文化を掘り起こす」・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/0807/c94473-9251928.html
 <ここからはサーチナより。
 日本の技術力を讃嘆。↓>
 「・・・捜狐はこのほど、日本には米国人すら驚かせる技術があると伝える記事を掲載。日本の「黒技術」、直訳すればブラックテクノロジーとなるが、「神秘的かつ画期的で開拓精神を持ち、既存の科学技術を超越する技術」が日本にはあると紹介している。 
 記事は米メディアが日本には優れた技術があると報じたことを紹介し、その報道で取り上げられた技術の1つとして「燃料電池自動車(FCV)」を紹介。現在、FCVを生産しているのは世界でもごく少数で、その多くは日本企業であることを伝えた。FCVはその名のとおり、燃料電池で発電し、動力とする車であり、トヨタやホンダが水素を燃料とするFCVを実用化している。水素ステーションの整備という課題はあるものの、非常にクリーンな車として世界的に注目されている。 
 次に挙げたのは「新幹線とリニアモーターカー」だ。新幹線は1964年に開業した世界初の高速鉄道であり、当時は確かに「神秘的かつ画期的で開拓精神を持ち、既存の科学技術水準を超越する技術」だったに違いない。だが、今は中国や韓国も高速鉄道を持つ時代となっている。一方、日本は2027年にリニア中央新幹線を開業させる計画であり、この技術はまさに「中韓における既存の科学技術水準を超越する技術」と呼べるだろう。 
 ほかにも記事は、「血圧、尿淡白、体重や体脂肪率が測れ、ノズルの位置を自動で調整してくれる温水洗浄便座」や「ホテルのフロント業務を担うロボット」など、様々な技術を紹介し、日本にはブラックテクノロジーが山のようにあると伝えている。」
http://news.searchina.net/id/1641445?page=1
 <私の言う、拡大弥生時代、及び、第一と第二弥生モードの時代の、とりわけ(支那建築の影響を受けた)後者の時代の日本の建築物群を讃嘆。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本で今に伝わる古代建築の美しさについて紹介する記事を掲載した。 
 記事はまず、日本の古代建築の概要について紹介。明治維新以前の建築を指し、温暖湿潤な気候に適した木材建築が主体となっているとしたほか、屋内の柱や壁板には漆などの塗装を施さない、屋内には床板の上に畳を敷くなどといった特徴について説明している。 
 そして、6世紀の欽明天皇在位期間以降、中国文化や仏教が伝わったことで、それまで茅葺きだった屋根のバリエーションに瓦葺きが加わり、石の土台が用いられるようになったと解説。荘厳な寺や塔、宮殿が出現するようになり、住宅や神社の建築様式にも変化が生じたとした。 
 さらに、日本の建築は3度外来文化による強い影響を受けているとし、第1段階は中国の南北朝および隋唐の文化、第2段階は宋・元・明の文化、そして第3段階が近代の欧州文化であると紹介。いずれも時間をかけて「日本化」が完成したものの、第3段階については多くは王侯貴族向けのものであり、民間の建築では依然として「中国の影響を受けた日本式建築」が用いられていたと解説している。 
 そのうえで、現存する古代から近代に及ぶ木造建築の写真を多数掲載。いずれの写真も静かに佇む木造建築の美しさと、青空や夕日、紅葉など自然の美しさが相まって得も言われぬ風景が映し出されている。 
 記事を見た中国のネットユーザーからは「日本は伝統と現代の融合が実に上手だ」、「事実、同じ時代の中国の建築みんな消失してしまった。それが日本には残っている」、「日本にこれほど貴重な古代建築が残っているのは本当に羨ましい」、「これも、日本へ旅行する大きな理由の1つなのだ」といった感想が寄せられた。」
http://news.searchina.net/id/1641412?page=1
 <こんな「日本」建築物も。こりゃ、知らんかったわ。↓>
 「・・・一点資訊はこのほど、400年以上の歴史を持つホイアンには中国風の建築物が数多く残っていて、その街並みは世界文化遺産にも登録されていることを伝える一方、ホイアンで最も有名なのは「日本人が作ったと言われる橋」であることを伝えている。 
 中国人はかつてホイアンで、出身地ごと5つに分かれ、それぞれ「福建会館」や「潮州会館」などの建築物を作った。これらの建築物は今も残り、観光名所となっているが、記事は「ホイアンの中国人街を訪れた中国人は、まるで中国国内にいると錯覚してしまうほど」だと論じた。 
 さらに、こうした会館は中国風であると同時に南シナ海の貿易で栄えた港町としての国際的な風格も兼ね備えているとし、中国国内では見ることのできない独特さも持っていると指摘。中国人街の建築物を含め、ホイアンの歴史的建築物はベトナム戦争の戦火を逃れ、今では世界文化遺産に登録されていると伝えた。 
 一方で記事は、ホイアンでもっとも有名な建築物は「日本人が作ったと言われている来遠橋だ」と指摘。日本橋とも呼ばれている来遠橋はホイアンで唯一の古橋であり、今ではホイアンのシンボルとなっているとし、「これまでに修復は行われているものの、建設されて数百年が経過した今でも普通に使用することができる橋だ」と伝え<た。>」
http://news.searchina.net/id/1641448?page=1
 <意外にも、三八銃を絶賛。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「旧日本軍の三八式歩兵銃は非常に優れた武器だった」する記事を掲載した。 
 記事は三八式歩兵銃について、第2次世界大戦において旧日本軍が最も基本となる武器の1つとして用いていたと紹介。その知名度も非常に高いとした。同大戦に使用された武器としてはいささか時代遅れの感があったものの、中国の戦場においては三八式歩兵銃ならではの優位性が十分に発揮されたと伝えている。 
 そのうえで、三八式歩兵銃が中国戦で重宝された理由を3点列挙。1つ目には射程距離を挙げ、「世界各国の歩兵銃のなかでまれに見る長さを持つため、有効射程距離も460-600メートルと長い。昼間の可視距離は400メートル程度と言われており、中国軍に発見される前に銃撃することが可能だった。それゆえ、中国軍に相当なプレッシャーや恐怖心を与えていた」と説明した。 
 2点目に挙げたのは、精度の高さだ。使用される弾丸は飛行時に非常に安定しており、有効射程距離内では確実に敵に命中させることができたと説明。実戦において、800メートルの距離でも集団目標に何度も命中させたとう記録さえあると紹介している。 
 そして3つ目は、銃剣を装着して至近距離で相手を刺すのに適していた点だ。記事は「銃剣を装着すると166.3センチの長さになり、成人男性の身長と同程度になる。このため、接近戦で相手を刺すのにも向いていた。また、旧日本軍も刺殺訓練を重視しており、兵士たちは優れた刺殺技術を持っていた」と解説した。 
 記事はこのほか、三八式歩兵銃が持つメリットとして高い耐久性、反動力の小ささ、殺傷力の大きさなどを挙げている。そして「だから、旧日本軍は三八式歩兵銃を終戦まで使い続けたのである」と結論づけている。」
http://news.searchina.net/id/1641444?page=1
 <引き続き、ショッピングのためにも、と日本へ行けキャンペーン。↓>
 「・・・今日頭条は・・・中国人にとって日本を訪れる動機の1つが「ショッピング」であることは今も同じだと伝え、中国人が日本製品を買い求める理由について考察する記事を掲載した。 
 中国人による爆買いについては、すでにニュースにもならなくなったが、東京都内の百貨店やドラッグストアなどでは中国人旅行客が買い物を楽しんでいる姿をいつでもみることができる。それではなぜ、中国人はわざわざ日本を訪れてまで買い物をしたがるのだろうか。 
 記事はまず、中国人が旅行で日本を訪れるのが年々容易になっていることを挙げ、日本政府が中国人向け査証の発給要件を緩和し続けていることが、訪日中国人の増加に繋がっている根本的な要因の1つであると指摘。また、中国人が日本で買い物をしたがるのは、円安の進行によって割安感が出たことのほかに、「日本は商品の種類が豊富で、品質が高く、価格も適切」であるためだとし、日本で販売されているものはどれだけ取るに足らないモノでも、「中国で販売されているものより、高品質で使いやすい」と指摘した。 
 また、日本で買い物をすることで中国人は「良質な顧客体験を味わうことができる」とし、日本人の接客は礼儀正しいだけでなく、忍耐強く対応してくれるうえ、非常に信用できると紹介。爆買いの対象として注目を集めたのは温水洗浄便座のような大きな家電製品だったとしながらも、中国人にとって本当に人気があるのは化粧品やシャンプー、目薬、歯磨き粉、医薬品を始めとする「日用品」であり、日本メーカーの日用品を使うことで中国人は「毎日の暮らし」を上質なものにできると考えていることを伝えた。」
http://news.searchina.net/id/1641449?page=1
 <必ずしもガス抜きではない、日本批判。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「外国人がイヤだと思う日本の物事」について紹介する記事を掲載した。 
 記事がまず挙げたのは「地震の多さ」だ。地震に慣れていない外国人はちょっとの揺れでも大きな恐怖を覚えることだろう。また、大きな地震が起きた時の避難にも不安を持つ人も多そうだ。続いては「ゴミ箱が少ない」点。日本の清潔さを説明するのによく紹介されるが、ゴミを持ち帰る習慣のない外国人にとっては「不便で不愉快」に思うこともあるようだ。 
 また「前後不覚の酔っ払いが多い」、「電車の痴漢被害が多い」点も挙げられた。さらに、路地の車道がとても狭く、歩道と自転車用の道路が分かれていない場所がほとんどであることにも言及している。歩道すれすれを自動車が通っていく、歩道で前から後ろから猛スピードの自転車がやって来るというのは、現地人であっても冷や汗をかく。自転車に関しては規則が厳しくなったとはいえ、残念ながら守られていないケースが少なくない。 
 このほか「日本人の内心が見えない」、「融通が利かない」、「上下関係が厳しい」といった点に、外国人はしばしば嫌悪を抱くようである。記事は「微笑みをたたえている日本人が本当に考えていることは、永遠に当てられない。空気が読めない外国人は、日本人との交流に疲れを覚える」と説明している。」
http://news.searchina.net/id/1641420?page=1
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太田述正コラム#9265(2017.8.8)
<入江曜子『古代東アジアの女帝』を読む(その26)>
→非公開