太田述正コラム#9398(2017.10.14)
<皆さんとディスカッション(続x3495)>
<太田>(ツイッターより)
 「…通貨協定の延長は6月<から、>…「政経分離」の原則<に則り協議が進められたものだが、>韓国政府、韓国銀とも…<まだ>正式な発表ではない…という。」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22224650T11C17A0FF8000/?dg=1&nf=1
 政経分離とは笑っちゃう。
 発表の仕方も中共の指示に従ってるんだろ。
 併合の第一歩完了。
<XobWthS6>(「たった一人の反乱(避難所)」より)
イシグロ 「当時は、日本とイギリスでは子どもの扱いがまったく違ってた。イギリスはビクトリア朝の伝統で「子どもは姿は見えてもいいけれど、声が聞こえてはいけない」、つまりうるさくしちゃいけないんです」
http://news.livedoor.com/article/detail/13724633/
 これはイギリス人の横暴だな。
 アメリカ人も子供を預けて夫婦でパーティーに行くね。
 こういう文化なら思春期にロックやパンクにかぶれて思い切り反抗する若者文化が流行るわけだ。
 一方、日本のロック・パンク・ヒップホップはサウンドだけ英米を真似ているだけで詞は穏当。
<rsvfI0Fk>(同上)
≫おー、ついに、習ちゃん、韓国に親日へ転換させることを諦め、韓国併合政策に着手か。≪(コラム#9398。太田)
 そもそも中共に韓国を親日に転換させる気なんて最初からあったんでしょうか?
 頭っから韓国併合を狙ってたって言われた方が納得しやすいんですが。
 更にその後は日本も併合しようとしてるんじゃないんですか?
⇒丸っきし、太田コラムを読んでないね。
 中共との相対的力関係から、やがて、米国は、東アジア/西太平洋・インド洋、から全面的に引いて行かざるをえない以上、日本は、このままで、必然的に米国の保護国から中共の保護国に移行するはずなのに、習ちゃんが、あえて波風を立てて日本を覚醒させようとしているのは、そうなって欲しくないから、と考えざるをえないワケ。
 で、こっからは、初めて言うことかもしれんが、どうして旧清領中、外モンゴル、朝鮮半島、チベット/新疆ウィグル、に対する、中共当局の政策が、それぞれ異なるかだ。
 これは、何度も言ってることだが、支那の漢人諸王朝・・現在の中共もその系譜に属する・・は、出血大サービスの華夷秩序で辺境を守ったくらい、損得勘定(費用便益的アプローチ)の権化だ。
 でと、(諸君周知の日本のことは置いといて、)習ちゃんは、外モンゴルには自立能力があるのに対し、朝鮮半島は南北とも自立能力が失われつつある、チベット/新疆ウィグルはどちらも宗教上の理由から自立能力がない、とそれぞれを見てるんだと思う、ちゅうか、見てるハズなんだな。
 (なお、自立能力なし=その地域の内外情勢が不安定化する=対処する費用が嵩む、から困るワケ。)
 とはいえ、朝鮮半島のように併合するのも、日本のように保護国化するのも、それぞれの内外情勢の安定化にだって、それなりに費用がかかることから、習ちゃんが(前者はちょっと、後者は・・ご承知のように別の理由も加わってるところ、・・深刻に)躊躇するのは当然なんだよ。(太田)
<NMiGlCbQ>(同上)
 太田さんの、韓国の反日事情は、その淵源が統一新羅にあるのでは、と言う論、知的好奇心をくすぐられ、非常に興奮しましたが、それを自分が周りに語っても納得してくれないだろうなぁ。
<太田>
 それでは、その他の記事の紹介です。
 やれやれ。↓
 <ファシズムの定義は? 総動員体制だったら、当時の英国もファシズムだったってことになるで。↓>
 「・・・ドイツ、イタリアのように何らかの理論があって、それに基づいてファシズム化していったのではない。ある意味では日本人はまったく無自覚に、懸命に働いて経済生活を豊かにすれば事足りるとして、極めてストイックにファシズムへの道を歩んだのである。・・・
 <ちゃう、江戸時代へと後退する形だったの。↓>
 歴史学者・田中惣五郎<は、>・・・(昭和のファシズムの進み方は)昭和から大正へ、大正から明治へと後退する形でである<、と書いた。>・・・
 <モード転換期だったんだよ。↓>
 <彼の、>大正から昭和5(30)年ごろまでの道と、昭和6(31)年からの道はまったく異なった結果になるとの論はユニークである。吉田茂・元首相はこの時期を「変調」の期間と言った。・・・」
https://mainichi.jp/articles/20171014/ddm/005/070/014000c
 習ちゃんが、韓国に非公式公表をさせ、それを引用する形で、中共人民に、政策変更の予備鈴を鳴らしたんだよな。↓
 「・・・中国メディアのfx168が韓国メディアの報道を引用して伝えている。
 記事は韓国メディアの報道を引用し、韓国の中央銀行である韓国銀行と韓国企画財政部が13日、中韓両国は560億ドル(約6兆2822億円)規模の通貨スワップ協定を3年間延長することで一致したと発表したことを紹介した。」
http://news.searchina.net/id/1645809?page=1
 なら報じるなっての。↓
 「在韓米国人、23-27日に国外退避訓練–在韓米軍「定例の訓練にすぎない」・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/10/14/2017101400472.html
 この事実の評価はむつかしいな。↓
 「・・・台湾の親が子どもの海外教育を選択する際、その場所として最も支持を集めたのが米国で70%だった。米国は前年の48%から大きく上昇したという。日本は38%で英国(35%)をわずかにかわして2位となった。」
http://news.livedoor.com/article/detail/13745400/
 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
 <人民網より。
 日支交流の歴史にひっかけながら、日本を称揚。↓>
 「中国を起源とする二十四節気は、日本に受け継がれてきた。日本には、二十四節気以外にも八十八夜・土用・入梅などの「雑節」と総称される暦日がある。・・・
 日本人は、節気に対して敏感であり、そのために天気予報にも注意を払う。日本で気象予報士になるには、誰もが受験資格を持ち、身分・性別・年齢などの制限は一切設けられていない。独学で国家試験に合格すれば、「気象予報士」の資格が取得できる。「北海道新聞」の報道によると、今年8月に行われた試験では、11歳の小学生が見事合格し、国内最年少の「気象予報士」が誕生した。この試験は2962人が受験したが、合格したのはわずか145人だった。日本の書店では、さまざまな関連の受験参考書が販売されている。
現在、日本には9856人の「気象予報士」がいて、うち76%は正規の仕事に就いており、そのうち31%は気象関連業務に従事している。テレビの天気予報キャスター(お天気キャスター)になるにも、「気象予報士」の資格が必要だ。お天気キャスター予備校を運営する会社もあり、テレビ局のお天気キャスターを選出する厳格な審査に合格できるよう、生徒を指導している。」
http://j.people.com.cn/n3/2017/1013/c94473-9279708.html
 <日中交流人士モノ。↓>
 「東京国際映画祭で中国上映作品リストが発表・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2017/1013/c206603-9279645.html
 <ここからはサーチナより。
 習ちゃん、日本に倣って修学旅行をさせよ、と大号令?↓>
 「・・・中国紙・光明日報は・・・日本の教育では修学旅行によって子どもたちにリアルな世界を体験させるとするコラム記事を掲載した。
 記事は「修学旅行は、日本の小中学校・高校における教育活動の重要な一環である。日本ではすでに130年あまりの歴史があり、1946年には正式な教育体系に盛り込まれ、政府が全国の学校における修学旅行の指導を行っている」と紹介。修学旅行を通じて自然、社会、歴史、文化に触れるだけでなく、団体旅行のなかから他人との付き合い方、集団意識を学ぶのだとしている。
 そして、小学生や中学生は基本的に国内旅行で、東京、大阪、京都、広島といった場所が主な目的地になる一方、高校生になると北海道や沖縄に加え、海外に行くケースもあると説明。近年では見学型、周遊型の形態が減り、農村体験、工芸品の制作などといった体験型の修学旅行が増えていると伝えた。修学旅行を受け入れる側にとっても、地元の産業や製品の宣伝になると説明した。
 記事は「決して誇張ではなく、修学旅行は日本の学校文化における重要なラベルになっているだけでなく、日本人1人1人にとって終生忘れ得ぬ青春の記憶になるのだ」とし、このような日本式の修学旅行が中国でもますます重視されるようになってきていると結んだ。」
http://news.searchina.net/id/1645831?page=1
 <ここからは今日頭条記事の引用。
 中共人民に日本人化せよ、と呼び掛け。↓>
 「・・・今日頭条は・・・日本留学を考えている人に対して、日本の治安に関する記事を掲載した。中国人が注意するべきなのは治安のみならず、「中国人にも警戒が必要」だという。
 世界的に見て日本の治安は比較的良いと言われている。記事は「治安の悪そうな都道府県」ワースト5を紹介。最も治安が悪そうなのが大阪で、2位は東京、3位以降は沖縄、岩手、福岡だったという。
 しかし残念ながら、在日中国人のなかで最も多いトラブルは「中国人に騙される」ことだと記事は主張。外国で一人心細い思いをしているときに付け込まれやすいため、女性はもちろん、男性も注意するように勧めた。
そもそも、せっかく日本に住んでいるのに日本人と交流がなく、中国人ばかりと群れているのは残念なことである。記事は、人づてに聞いた話や数人に会っただけで日本人とはこういうものだと決めつける人もいるが、日本には魅力的な文化と人々があふれているとして、積極的な交流を勧めた。」
http://news.searchina.net/id/1645858?page=1
 <中共の農村を日本の農村化せよ、と呼び掛け。↓>
 「・・・今日頭条は・・・「日本に対して反感を持つのは構わない でも彼らは農村を楽園に改造した、一方われわれはどうだ」とする記事を掲載した。
 記事は「日本の農村を訪れたことのある観光客で、その美しい風景に魅了されない人、道路や民家の清潔さに感服させられない人はいないだろう。どうして高度な工業発展を遂げた日本では農村の生態環境がこれほどまで良好に保たれているのだろうか」とした。
 そのうえで、日本の農村も数十年前は貧困や環境悪化、都会との格差に喘いでいたが、それを日本人のたゆみない努力によって現在の姿に改善したのだと説明。「日本における農村改造の究極的な目標は、スローで快適な居住エリアを作ること。住民が大都市へ出ることなく質の高い生活を送れ、大都市に住む人が恋しがり随時戻って来るような桃源郷にすることだ」とした。そして、急速な工業化によって汚れた環境を住民の力で改善するとともに、現地の行政に掛け合って従来の経済成長一辺倒で環境を顧みない乱開発を撲滅するルールや施策を制定する取り組みを行ったと伝えている。
 また、日本の農村づくりは「文化の伝承、継続」が核になっており、それがコミュニティを運営する基礎になっていると指摘。毎年開催される各種の伝統的な文化活動により、住民たちの一体感がさらに強まるのだとした。
 記事は一方で、中国の農村について「新農村建設によって江蘇省華西村など裕福な理想の農村が誕生したものの、大部分の農村は仕事の機会が少ないために若者が都市に流出しているほか、ゴミがうず高く積まれ、最も基本的な衛生意識、環境保護意識に欠けた状態となっている。農薬や化学肥料の過剰使用で田畑は荒れ、『二度と帰りたくない故郷』になってしまっている」と指摘。中国の農村は日本のように自然環境と伝統文化の保護ができておらず、この点について早急に改めなければならないと論じている。」
http://news.searchina.net/id/1645860?page=1
 <客観記事。↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、日本国内の一般的なスーパーで販売されている生鮮食品の価格について紹介する記事を掲載した。
 記事は、日本は小さい国土に1億2000万人を超える人が住んでいて、1平方キロメートルあたりの人口密度は中国以上だと紹介。それでも日本は高齢化が進んでいるため、労働力不足に直面しており、中国のみならず世界各国の労働者が日本に働きに来ていると指摘した。
 だが、日本は物価が高く、どれだけ一生懸命働いてもあまり貯めることができないとし、給与水準の差を考慮して比較すれば、日本の物価は中国より安いと言えるのだが、日本の物価を人民元に換算して考えると「もったいなく感じられて日本ではお金を使えない」と主張した。
 続けて、生きるうえで必要不可欠な「食品」の価格を中国と比較して紹介。日本は野菜や肉類などは総じて中国より高額で、「日本のほうが美味しい」ものの、やはり買う気になれないのだと論じた。」
http://news.searchina.net/id/1645859?page=1
 <ガス抜きか建設的批判か?↓>
 「・・・今日頭条はこのほど、日本人は一生懸命働いているように見えるとしつつも「生産性が低いのはなぜか」と疑問を投げかける記事を掲載した。
 記事は、日本在住とみられる中国人の見解として、1人で2人分の仕事をする日本人や長時間働き続ける日本人の姿を見てきて、「日本人が勤勉であるのは間違いない」ことを強調。だが、日本の1人あたりGDPは英国やフランス、ドイツより低く、米国の半分程度であり、先進国のなかで見れば日本の労働生産性は間違いなく低いと指摘した。
 続けて、日本の労働生産性が低いのは「サービス業の効率が悪いから」ではないかと考察、欧米は金融業が日本より発達しており、欧米の労働生産性を押し上げている要因があることを指摘する一方、日本の宅配便サービスを例に「ITを活用して不在かどうかを確認すれば良いものを、確認もせず、小さな荷物を持って何度も往復している」と指摘した。効率を高める方法があるのに改善せず、旧来の方法を続けていることが日本の労働生産性を押し下げている要因であるとの見方のようだ。
 さらに、日本の組織では「功績がなくとも、大きなミスさえしなければ出世できる」とし、こうして出世した人びとは「革新が失敗することやミスが生じることを懸念するため、革新に取り組むことに消極的」だと主張。こうした要因が日本の労働生産性を高めるための改革を阻害しているのではないかと考察している。」
http://news.searchina.net/id/1645861?page=1
——————————————————————————-
 一人題名のない音楽会です。
 ヴァイオリン協奏曲の隠れた名曲シリーズの10回目です。
 今回、取り上げるのは、ボフスラフ・マルティヌーです。
 お聞かせする演奏の奏者はユリア・フィッシャーですが、「スロバキア出身のピアニストの母と東ドイツ出身の数学者の父のもと、ミュンヘンで生まれ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC
た、彼女は、父母いずれにとっても、文化的に密接な関係のある隣接国出身の作曲家の曲を演奏している、ということになります。
 (ところで、ピアニストとしても一流である天才フィッシャーも作曲をするという話は聞きませんが、ピアノ協奏曲でこそ女性が作曲した名曲はあれど、ヴァイオリン協奏曲ではなさそうですね。)
Bohuslav Martinů(注a) Violin Concerto No. 2(1943年)(注b) ヴァイオリン:Julia Fischer 指揮:David Zinman オケ:Czech Philharmonic
https://www.youtube.com/watch?v=gbaVXbHVhfg
(注a)1890~1959年。「チェコ・・ボヘミアとモラヴィアの境界付近の小さな村・・出身の作曲家。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%95%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%8C%E3%83%BC
(注b)「全編歌と技巧にあふれたロマン派風の協奏曲である。」(上掲)
https://en.wikipedia.org/wiki/Violin_Concerto_No._2_(Martin%C5%AF) (参考)
——————————————————————————-
<太田>
 Overclock WORKS から、「G.Skill F4-3600C17Q-64GTZKK<の>…当店への入荷予定日は10月21日~24日となっており入荷次第発送いたします」という連絡がありました。
<K.K>
 了解です。
 来週中に、新たな見積もりと購入先を送付いたします。
 今回は高価なパーツがありますので、購入先は、初期不良があった場合、比較的簡単に交換に応じてくれそうなAmazon/Yodobashi/Tsukumoにしようと思っています。最安値より2・3千円高い場合があると思いますが、保険料だと思ってください。
 ただし、メモリーと同じ様に、特定の店舗でしか取り扱っていないパーツもあることは、承知しておいてください。
<太田>
 別件です。
 昨夜、(Epsonパソコン昇天に伴い、)Dellに繋いでいた二つの外付けHDDの片方の中を覗いたら、不思議なことに、DellのシステムとデータのAcronisバックアップがなされていることを発見。
 容量を相当食っていたので、データの方だけ、一番最近のもの以外を削除したところ、その直後から、Acronisでのバックアップができなくなった旨のエラー表示が時々ポップアップするようになりました。
 なお、その後、DellのEドライブの中を覗いたら、Acronisのデータバックアップで、外付けHDDと同じ、一番最近のものだけが入っていいました。
 一体何が起こっているのでしょうか。
———————-
 先程、件の外付けHDDの中を覗いたら、(昨日付けの)一番最近のものが入っておらず、8月のEpsonのものと思われるデータだけが多数入っていました。
 確かに、昨夜、大量のデータを消去し、容量が一挙に回復したんですが、実際に覗いたのはEドライブで、消したのは外付けHDD(Lドライブ)だったということなのでしょうか。
 何だか頭が混乱しているようです。
 いずれにせよ、エラー表示は続いており、Eドライブへのデータバックアップはなされていません。
—————————————————————————————————————————————–
太田述正コラム#9399(2017.10.14)
<アングロサクソンと仏教–英国篇(その3)>
→非公開