太田述正コラム#9549(2017.12.28)
<私の現在の事情(続X102)>(2018.4.13公開)

1 始めに

 今回のは、映画にひっかけた「私の現在の事情」です。 

2 『ユダヤ人を救った動物園』とピアノ

 『ユダヤ人を救った動物園』では、ユダヤ人達は、動物園構内のアントニーナ夫妻の自宅地下室に匿われていたところ、アントニーナが、夜、ピアノで静かな曲を弾き始めたら、それは、音を立てたり一階に上がってきたりしてもかまわない、という合図であり、日中等に騒がしい曲を弾き始めたらドイツ軍等が自宅にやってきたので、特に静粛にせよ、という合図なのです。
 ポーランドを舞台にしたホロコーストものと言えば、『戦場のピアニスト』(コラム#4352、4569、5479)もそうですが、そのタイトルから明らかなように、ピアノが重要な役割を演じます。
 というわけで、改めて、ピアノと自分との関係を考えさせられたのですが、現在の自宅への引っ越し時に修理してから、最初実家に置いてあって、新品状態で弾く機会が相当あった時期に比べても、現在の方がはるかに音色が良くなっています。
 これは、一つには、当時の部屋がこのセミグランドピアノには狭過ぎたために音響的に問題があったことに加えて、恐らくは、このピアノが、父の購入地の東独(当時)から海路日本まで船で運ばれる過程で、既に湿気に相当やられてしまっていたのではないのではないでしょうか。
 その後、長く、このピアノは野方のマンションで放置されていたわけですが、引っ越し/修理の後は、部屋の湿度を除湿器をつけて50%以下に保ってきています。
 歌、や、ピアノ以外の諸楽器では、素人が良い音を出すこと自体が容易ではない上に、アンサンブルにしないと、基本的に(和音が出せないので)単調になってしまいます。
 (歌の場合はカラオケがあるわけですが、自分のキーやテンポに合ったものとは限らないし、合うものに改変するのも面倒くさそうですよね。)
 つまり、小さい時に親が私に強制的にピアノをやらせてくれたことが、(週1回1時間程度しか弾きませんが、それでも、)どんなに現在の私の慰めになっているか、痛感しているってことです。

3 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』往還記

 本日のディスカッションで予告した4DX3D映画ですが、大部分の方が予想されたと想像されるところの、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』を見てきました。
 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』をシリーズ(コラム#8150~)で取り上げたこともあり、今回の映画の評論を書くかどうかは決めないまま、とにかく、4DX3D映画というものを、一度体験してみたいと思ったのです。
 (単なる3D映画は、かつて一本だけ見たことがあり、その時に買ったメガネを本日は持参しました。)
 しかし、映画館と往還ルートを決めるまでが一苦労でした。
 (1月20日で切れる)ポイントカードを持っている「ユナイテッドシネマ」にする前提で、「ユナイテッドシネマお台場」は自宅から直線距離では近いのだけれど、臨海線を利用するにしてもモノレールを利用するにしても、結構時間がかかる上、電車賃が高くつくのに対し、「ユナイテッドシネマ豊洲」なら、かかる時間は同じくらいなのに、地下鉄だけで行けるので、(基本的に3回も乗り換えるのですが、)電車賃が安上がりなので、結局、後者の方に行くことにしました。
 (ちなみに、駅から駅までの時間で比較すると、西馬込–渋谷が20分台、–新宿が30分台、–豊洲が40分台です。電車賃は豊洲の方が新宿より片道19円安くて済みます。)
 ところが、17時台からのにしようと思っていて、初めて、ポイントカードのID、パスワードを使ってネット予約しようとして、それが2Dであることに気付き、急遽、別スクリーンの16時台の4DX3Dのに切り替え、大慌てで自宅を飛び出し、上映3分前に滑り込みセーフ、と冷や汗をかきました。
 10数年ぶりで、回数券を使わずに映画館に行った・・当然、高齢者割引の「権利行使」をしたのも初めてだった・・わけですが、なるほど、ポイントカードって便利なものだったんですね。
 座席指定も高齢者割引もネットでできちゃうんですから・・。
 (ついでに、カードの更新もしておきました。)
 「TOHOシネマズ」のカードもいずれ作るつもりです。
 とまあこういう次第で、来年は、映画評論コラムが増えることになりそうです。 
 で、4DX3Dの感想は、ですって?
 子供だましですね。
 時々失笑させられました。
 せいぜい3Dまでで十分ですねえ。
 帰途、(五反田で地下鉄を途中下車すると電車賃を損するので、)豊洲の「洋服の青山」に初めて立ち寄り、オマケのキティーちゃん手拭をもらってきました。
 ホントは、ずっと前にもらったのと同じ、キティーちゃんひざ掛けをもう一枚、と思っていたのですが、それが再度オマケになっていた時期には五反田の「洋服の青山」に行けなかったので、セカンドベストの手拭のチャンスを逃したくなかったのです。
 この種のものは、パソコン部屋の資料隠し(埃除けを兼ねる)に最適だもんですからね・・。