太田述正コラム#11040(2020.1.12)
<皆さんとディスカッション(続x4315)>

名古屋オフ会 2020年3月14日(土)(名古屋駅前)の申し込みは下掲から!↓
https://www.ohtan.net/meeting/
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<太田>(ツイッターより)

 「ゴーン被告、逃亡費用16億円か 資産4割減る…」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%B3%E8%A2%AB%E5%91%8A%E3%80%81%E9%80%83%E4%BA%A1%E8%B2%BB%E7%94%A816%E5%84%84%E5%86%86%E3%81%8B-%E8%B3%87%E7%94%A34%E5%89%B2%E6%B8%9B%E3%82%8B%E3%80%81%E7%B1%B3%E9%80%9A%E4%BF%A1%E5%A0%B1%E9%81%93/ar-BBYQc6t?ocid=spartanntp
 彼、企業オーナーじゃなく、サラリーマンだったんだから、そもそも大した資産家じゃないね。
 まだ我々的には大金の60億円、持っている勘定にはなるけど、果たして、そのうち、レバノンにいて「使える」額はどれくらいなんだろ。

 「…台湾総統選で再選<の>…蔡英文…氏…は2016年…の就任以降、長く支持率低迷に苦しみ、一昨年11月の統一地方選で与党民進党は大敗を喫した。あれから1年余り<で>息を吹き返した…」
https://digital.asahi.com/articles/ASN19739BN19UHBI02Q.html?pn=6
 この記事掲載の図参照。
 中米貿易戦争下、あえて息吹き返させたのは習ちゃんだからね。

<太田>

 関連記事だ。

 <後ろから撃たれてお気の毒。↓>
 「大敗の韓氏「私の努力不足」 対中融和路線、広がらず・・・」
https://www.asahi.com/articles/ASN1C6DKXN1CUHBI02Y.html?iref=comtop_list_int_n04
 <いんにゃ、関係ないでー。↓>
 「【台湾・総統選】香港民主派が歓迎 活動家の周庭さん「香港の影響大きい」・・・」
https://www.sankei.com/world/news/200111/wor2001110057-n1.html
 <えっ、「勝利者」の間違いだぞー。↓>
 「【台湾・総統選】敗北者は中国共産党 米国亡命中の中国民主化活動家、薛偉(せつ・い)氏・・・」
https://www.sankei.com/world/news/200111/wor2001110055-n1.html
 <蔡英文は独立派じゃなく現状維持派なんで「米中対立の火種に」ならないってのに、なに寝惚けたことを・・。↓>
 「台湾、「中国離れ」加速 米中対立の火種に・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54327820R10C20A1EA2000/
 <だっからー、元々から「習主席に妥協」してんだってば。↓>
 「習主席に妥協せず・今日の香港は明日の台湾…蔡英文氏再選・・・」
https://www.yomiuri.co.jp/world/20200111-OYT1T50243/

<tGPkQSy8>

≫当時の人は”人そのものを買った”という認識は無いので人身売買とするのは後世の価値観でしかないともいえます≪(コラム#11036。Y0gbYg6V)

 それなら明治以降も同様に「からゆきさん」を人身売買という後世の価値観で見なければ良いかと。
 お示しの「からゆきさん」ですが「からゆきさん 」という言葉を広める端緒ともなった(『サンダカン八番娼館――底辺女性史序章』(1972) を著した山崎朋子また森崎和江がタイトルそのものを『からゆきさん』(1976)とする本を出版している) <ところ>ですが<、>からゆきさんを書く動機を読めば<、>それが如何に歪んだ、また近代化したばかりで人的なものしか輸出仕様のない状況を無視し国際的な環境を顧慮しないまま描かれた実態と程遠い創作だとわかります。↓

 「・・当時、「底辺女性史」の題材を求めていた山崎は、森崎のこのエッセイ を読み、からゆきさんを「底辺女性史」の主題と定めたのだった。
 『サンダカン』の副題に「底辺女性史序章」とあるように、山崎はそれまでの女性 史がエリート女性史であることに不満を抱いていた。
 エリート女性を対象とした従来 の女性史では真の女性史と評価することができないため、「それでは、どのような存在 がエリート女性史への強力なアンチテーゼとなり得るのか。そう考えたときわたしの 脳裏に浮かび上がってきた女性像こそ、ほかならぬ〈からゆきさん〉だったのである」 5と『サンダカン』冒頭で述べている。
 からゆきさんと同じく、女工や農婦、炭鉱婦、 女中なども同じく底辺に呻吟して生きた女性たちとみなしてよいとするが、山崎にと って「売春婦」とは、「もともと人間の〈内面の自由〉に属しているはずのセックスを、 金銭で売らなければならなかった存在である。労働力をひどい低賃金で売って生きる 生活と、セックスまでも売らざるを得ない生活と、どちらがいっそう悲惨であるか!」 6と強調するように、他の職業に比べて「売春婦」がより悲惨であるとし・・
 二人のからゆきさんに象徴されるように、一口に「からゆきさん」と言っても、〈出稼ぎ〉の経緯・経験は当然のことながら異なり、一括りにできるものではない。」
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/26725/17/lan020201300703.pdf

 要はこの二人以前にまともに研究する人もおらず後陣の学者はみんな彼女らのバイアスが掛かって議論してるに過ぎず「からゆきさん」と言うものを人身売買と単純に決めつけた。実際はそのような奴隷だと言う線引きは不可能です。まあこの論文も膨張主義や殖民地主義と言った見方をして残念ですが… 。
 また国際的批判とは→「吉原遊郭の状況を大きく変えたのが、1872年(明治5)10月に発令された芸娼妓(げいしょうぎ)解放令です。この年に起きたマリア・ルス号事件(注)に関する国際裁判で、日本の芸妓、娼妓が人身売買にあたると指摘を受けた明治政府が、国際世論を考慮して急きょ講じた対策で、人身売買を禁止し、遊女を解放することをうたっています。」かと思いますが当時の西洋の基準に合わせただけで今から考えれば西洋が低レベルだっただけかと。
 ↓も山崎や森崎と同類ですが。
http://www.mizu.gr.jp/kikanshi/no57/06.html

 「84歳の超熟女AV女優 80歳超で初撮り、息子は「好きにやってくれ」〈週刊朝日〉・・・」
http://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200108-00000026-sasahi-life
 如何に日本が性先進国か分かる。

<CNNCbJ9k>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200111-00000051-asahi-soci
 ゴーンさん、現在65で最高裁まで10年戦うとなると75か。
 死んでるかもしれん年だな。
 あと家族と連絡も取れん状況。逃亡できるんだったらするわな。

⇒自分自身が、その「個人的利益を図る」ためなら日産やルノーに「違法」にたかり続けることを厭わない人間であることを、「違法」な手段で逃亡することで完膚なき形で世界中に告白するようなことをあえてやらかす、といった匹夫の勇を、(そのために必要なカネを持っているかどうかにかかわらず、)フツーの人間は彼よりもいささか「利口」で「慎重」なんで持ち合わせていないってだけだよ。(太田)

<upuBz97A>(同上)

 太田さんの浄土真宗批判がイマイチ分からないのですが、基本的に戦国時代に政治的な力を持ったということがマズイのでしょうか?

⇒それもある(コラム#10657、10669、10673での「こうちゃん」さんとのやりとり参照)けれど、それをももたらしたところの、浄土真宗の教義、そのものが仏教じゃない・・事実上キリスト教的な阿弥陀仏一神教である・・のに仏教を僭称してるってことです。↓
https://www.amazon.co.jp/%E6%B5%84%E5%9C%9F%E7%9C%9F%E5%AE%97%E3%81%AF%E4%BB%8F%E6%95%99%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%8B-%E8%97%A4%E6%9C%AC%E6%99%83/dp/4905425492
https://booklog.jp/users/lilyca/archives/1/4905425492
 創価学会は(本来の仏教のように現世利益を二義的なものとせず一義的なものとするところの教義を持つところの、)現世利益教であって
https://www.amazon.co.jp/hz/reviews-render/lighthouse/410610072X?filterByKeyword=%E7%8F%BE%E4%B8%96%E5%88%A9%E7%9B%8A&pageNumber=1
仏教じゃないのに仏法(仏教?)を僭称しているのと基本的に同じです。(太田)
<太田>

 それでは、その他の記事の紹介です。

 ゴーン問題。

 <そう。ゴーンよりも更に無能だった、ということ。↓>
 「ゴーン被告弁護団・・・がやったことは高額な報酬をもらってゴーンの海外逃亡をお膳立てしたということに尽きる。・・・」
https://www.sankei.com/premium/news/200112/prm2001120010-n1.html
 <ゴーン逃亡請負グループのうちの2人についての詳細な紹介が載っている。↓>
 Mavericks behind Ghosn escape Colourful past of private security operatives involved Rule breakers: Michael Taylor・・・who helped smuggle Carlos Ghosn out of Japan and the disgraced former FBI agent John Connolly・・・
https://www.ft.com/content/b5ec1b1c-3334-11ea-a329-0bcf87a328f2

 近衛にとって名誉なことだが、彼が岸信介並みのバカだった、ということなんだな。↓

 「衝撃の近衛上奏文 「最悪の事態は共産革命なり」・・・」
https://special.sankei.com/f/society/article/20200112/0001.html

 日・文カルト問題。

 <元宗主国のマネして前宗主国から剽窃しちゃあいけませんや。↓>
 「韓国政府、ドラえもんそっくりのキャラクターを制作して大ひんしゅく・・・」
https://news.infoseek.co.jp/article/recordchina_RC_772817/
 <少しは批判的視点を持って報道しろい。↓>
 「ミュージカル『慰安婦』 ブロードウェーワールドLAアワーズで作品賞など3冠・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/261410
 <日本寺院への返還はどーなってんだよ。バカタレ。↓>
 「対馬盗難仏像 控訴審今春再開か=韓国寺院への返還命じる一審判決から3年・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200112000300882?section=japan-relationship/index
 <バッハも、もっと端的に答えなくっちゃ。↓>
 「東京五輪の旭日旗使用・放射能問題 韓国に「信じてほしい」=IOC・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200112000100882?section=entertainment-sports/index
 <文カルト員同士の内ゲバ続く。↓>
 「秋美愛法務部長官、検察の特殊チームを事前封鎖・・・」
http://www.donga.com/jp/home/article/all/20200111/1949423/1/%E7%A7%8B%E7%BE%8E%E6%84%9B%E6%B3%95%E5%8B%99%E9%83%A8%E9%95%B7%E5%AE%98%E3%80%81%E6%A4%9C%E5%AF%9F%E3%81%AE%E7%89%B9%E6%AE%8A%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%92%E4%BA%8B%E5%89%8D%E5%B0%81%E9%8E%96
 <アイゴー。↓>
 「韓国経済、スペインに再び負けるのか・・・」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/01/10/2020011080175.html
 「・・・新年を迎えたが、韓国では過去と政治のニュースばかりだ。チャーチルの言葉のように、現在と過去がぶつかり、未来が死にゆく状況だ。」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/01/10/2020011080174.html
 「日本経済新聞が昨年10~11月に実施した全国18歳以上の男女を対象にした郵便アンケート調査で、国・地域に対する友好意識を確認した結果、韓国に対しては回答者の66%が「嫌い」と答え、北朝鮮(82%)、中国(71%)に次いで嫌いな国・地域3位を記録した。
 前年の調査でも韓国が嫌いという回答は3位だったが、韓国に嫌悪感を持つ人の割合は61%から上昇した。クリル列島をめぐる領土問題があるロシアは53%で嫌いな国・地域4位に上がった。・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/261413

 イラン問題。

 <人間は、そして、組織は、信じられないうっかりミスを犯すもんなの。終わり。↓>
 Iran keeps concocting fake news on downed jet・・・
https://www.asiatimes.com/2020/01/opinion/iran-keeps-concocting-fake-news-on-downed-jet/
 <核弾頭はまだ依存してないのかよ。↓>
 「米議会調査局「イラン、<地対地>ミサイル部品まだ北朝鮮に依存」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/261415

 ゴルフばっかりやってて、しかもそれが自分が所有するゴルフ場でばかりであり、そこに国費をつぎ込み続けていることを批判している。↓

 Trump’s hypocritical golf habit・・・
https://edition.cnn.com/2020/01/10/opinions/trump-secret-service-spending-dantonio/index.html

 イマイチ。↓

 「「おいしい」とは? 人間の食、生物として想定外・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54170340Y0A100C2000000/

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <材料の多くは定番だが・・。↓>
 「中国の食いしん坊が「大好き」な日本の5つの美食とは・・・天ぷら・・・豚丼・・・焼き魚・・・ラーメン・・・うな丼・・・中国メディアの新浪・・・」
http://news.searchina.net/id/1685896?page=1
 <同じく。↓>
 「こんな国は日本だけじゃないか・・・グルメな中国人すら虜にする日本・・・香港メディアの鳳凰網・・・」
http://news.searchina.net/id/1685901
 <日本の文科省、珍しく褒められてよかったねー。↓>
 「・・・中国メディアの快資訊・・・記事は、中国の高考は2日間の試験の点数のみですべてが決まるが、日本の大学受験の場合はセンター試験と各大学が個別に実施する2次試験の結果で合否が決定すると紹介、これは学生の能力を総合的に判断することができる方式だと指摘した。
 たとえば、ある学生の知識はそれほどではないとしてもコミュニケーション能力や表現能力はずば抜けているという場合もあり、知識と能力の両方をテストする日本の大学受験は学生たちが持つ様々な能力を十分に評価できる優れた制度だという見方を示した。
 また日本のセンター試験の内容は全国統一であり、試験内容が各地区によって異なる中国の高考と比べると公平性が高いと説明。さらに日本は各都道府県に必ず国立大学が存在しているが、中国の場合は経済的に発達した都市と貧しい都市とでは大学の数と質に大きな差があると指摘し、こうした教育資源の点でも日本は中国より公平だとした。
 記事は日本の大学受験の公平さにはセンター試験の内容統一のみならず、すべての学生たちにそれぞれの才能を伸ばす機会を十分に提供するという点も含まれると指摘したが、中国の10分の1以下の人口の日本で、ノーベル賞受賞者が中国よりも圧倒的に多いのも試験制度や教育資源の公平さに大きな差があるためだと論じた。」
http://news.searchina.net/id/1685897?page=1
 <同じく。↓>
 「・・・今日頭条・・・記事は、中国ではそもそも新品であっても偽物や海賊品が大量に流通しているためか、二手貨<(中古品)>に対する信頼性は非常に低いのが一般的であることを指摘。また、自動車も販売業者が走行距離を偽装することは「普通のこと」だとし、事故歴なども隠して販売されると紹介し、「よほど信頼できる業者で買わないと、消費者は欠陥のある車をつかまされることになる」と論じた。
 このように、中国の中古市場は商品に対して信頼性が置けないことに加え、「新品を好み、高級品をステータスとするとする中国人は、中古品を買おうとする人自体が少ない」という違いもある。
 さらに、日本には骨董品に価値を見出す文化があり、中古品に対してもビンテージとしての価値を見出す人もいるので、中国人の価値観とは大きく異なっていると主張した。」
http://news.searchina.net/id/1685898?page=1
 <定番。↓>
 「日本で暮らす中国人が増加中、「日本の何がそんなに魅力なのか」・・・今日頭条・・・」
http://news.searchina.net/id/1685899?page=1
 <ふんふん。↓>
 「日本で北京ダックの専門店に行ってみた! 驚きの値段・・・1万5000円程度・・・に「それで良い!」・・・中国メディアの新浪・・・」
http://news.searchina.net/id/1685900?page=1
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<太田>

一、昨夜、外出から帰ったら、アマゾンの配達車が我が家の前に車を止め、その先にあるアパートと、我が家の向かいの家に商品を届けた後、我が家の駐車スペースにバックで進入して切り返しをしようとしているのを見つけ、注意したら謝って、バックで道を引き返して行った。
 本日朝、別のアマゾンの配達車が最初からバックで入って来ていて我が家の前に車を止め、昨日発注したところの、電源タップが届いた。
 さっそく繋ぎ直した。

二、昨日の山本さんとのやりとり、どうやら、J:COM言うところの、「先日来、Windowsパソコンでインターネット利用中、突然「システム警告」「システム破損」と表示され、ブラウザーを閉じられないトラブルのお問合せが急増しています。
これはインターネットブラウザ上で発生する「詐欺警告(警告を装った詐欺)」の可能性が高いため、以下の対処をお試しいただくようお願いします。
 なお、万が一「詐欺警告」画面が表示されたとしても、正しく対処すれば個人情報漏洩等の被害は発生いたしません。
 複数回表示される可能性もありますが、その場合も再度弊社ホームページ掲載の対処方法をお試しいただきますようお願いいたします。
https://cs.myjcom.jp/knowledgeDetail?an=000477497 」ということのようだ。
 但し、「パソコン画面右下の時刻表示を右クリックし・・・タスクマネージャー(の起動)」をクリック<し、>・・・ブラウザーを選んで画面右下「タスクの終了」をクリックし<、>・・・「復元」メッセージが出たら「×」で閉じ<てください。>」(上掲)という方法を採らなくても、私のEdgeの場合、単に当該頁を開き直せば「警告を装った詐欺」表示が消えた通常の画面に戻るのだが・・。
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太田述正コラム#11041(2020.1.12)
<丸山眞男『福沢諭吉の哲学 他六篇』を読む(その23)>

→非公開