太田述正コラム#12320(2021.10.12)
<皆さんとディスカッション(続x4954)>

<WcBHq4Is>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

≫私が習ちゃんに甘過ぎると思ってる人もいるだろうが≪(コラム#12314。太田)

 太田さんが日々、せっせとコラムを連載し続け、その中で海外での日本関連や日本人の活躍記事を取り上げるのは、混迷を極めいよいよ終末を迎えようかというアブラハム系宗教の価値観中心の世界を日本文明、人間主義が少しでも良い方向に導く事が出来れば、との願いからだと思っておりますが、肝心の日本が脳死してしまっていて、この体たらくで全く期待出来ない状態なので、残された希望は中国に託すしかないと私も思っております。
 色々と問題はありますが、日本文明の総体継受した中国主導の世界を実現するには、致し方ないかなと。

<XDv0wXKQ>(同上)

 現在、世界中で人気沸騰中のイカゲームも、実は日本の複数の漫画を丸々パクって作り上げたキメラ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dcc3781fc982b2d225a8ad9a649117fe33d061b5
 もとい<、>Kアイドル、K-POP 、ドラマ、漫画、アニメ、ゲーム、はては自動車、船舶、鉄鋼、半導体などの産業に至るあらゆるものが日本に似過ぎなんよ。

⇒趣旨的には近いコラム。↓
 「全世界で話題沸騰中の韓国「イカゲーム」で指摘されるパクリ度–日本のコンテンツ業界の関係者よ、パクられ放題で悔しくないのか・・・」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67275?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top (太田)

<glaFZw2o>(同上)

 確かに色んな点で「カイジ」や「バトロワ」等に似ているというかパクっているのは確かですが、同じような二番煎じ作品は日本でも漫画、映像、小説など様々なジャンルで無数に作られまくって定番化していますし、ハリウッド映画でヒットした「ハンガー・ゲーム」シリーズもほぼ同じネタです。
 20数年前に原作が作られて、その後使い倒され世界の古典となった秀逸なアイデアをいまだに借用しているクリエイターが居るというだけであり「韓国が日本をパクった」という論調は主語がデカすぎて違和感を感じました。

⇒中央日報記事(後出)も参照。(太田)

<zK5/s2X2>(同上)

 「防衛産業はつらいよ 海自向け航空機の予算ひっ迫、ほころぶ供給網・・・」
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00376/101100001/
 会員でないので途中までしか読めないが、読者コメントには昔からあった問題のようにも書いてある。
 今状況が変わったから問題になってるのか、これまで耐えてきたものが限界を迎えたのか。

<太田>

 コロナウィルス「問題」。↓

 <小ぶりかえしか。↓>
 「・・・死者は20人増えて計1万7959人となった。・・・」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODL250V00V21C20A1000000/
 <政府が脳死してなくても、エリート専門家が尊重されても、大失敗は生じ得る、といういい例。↓>
 Covid response ‘one of UK’s worst ever public health failures’– Early handling and belief in ‘herd immunity’ led to more deaths, Commons inquiry finds・・・
https://www.theguardian.com/politics/2021/oct/12/covid-response-one-of-uks-worst-ever-public-health-failures

 それでは、その他の記事の紹介です。

 スンゲエわあ。↓

 「トヨタ ミライ 新型、ギネス世界記録…水素補給なしで1360km走行・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/autos/news/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF-%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%82%A4-%E6%96%B0%E5%9E%8B-%E3%82%AE%E3%83%8D%E3%82%B9%E4%B8%96%E7%95%8C%E8%A8%98%E9%8C%B2-%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E8%A3%9C%E7%B5%A6%E3%81%AA%E3%81%97%E3%81%A71360km%E8%B5%B0%E8%A1%8C/ar-AAPoCkS?ocid=msedgntp

 歴史の掘り起こしは大歓迎。でも・・。↓

 <官僚機構で、9年間、「一般職キャリア」のポストを動かさなかったのは異常。そこに切り込まにゃ。↓>
 「・・・田尻昌次は日露戦争最中の明治38年に陸軍士官学校を卒業し、陸軍大学校を卒業後に宇品に配属された。その後、東京の参謀本部に所属してから、再び宇品の陸軍運輸部(後の船舶司令部)へ。そして昭和15年までの9年間、宇品に在籍した。
 田尻が行ったのは「宇品」の近代化である。軍用の舟艇の開発やそれを操舵する船舶工兵の育成の仕組み作りなど、陸軍の「船舶輸送体制」の多くを整えた。そんな彼は後に「船舶の神」とも呼ばれた。
 <話は逆で、田尻が、自分が宇品赴任直後に起った満州事変に始まる日支戦争の拡大に反対したので、陸軍当局は、彼を宇品に「塩漬け」にせざるをえなくなったのでは?↓>
 だが、田尻はいよいよ太平洋戦争が始まるという大事な時期に、何故か軍を去っていた。船舶司令部で不審火騒ぎがあり、その責任を取らされる形で参謀本部から事実上罷免されたという。・・・
 <「技術的」意見具申の形をとった戦争拡大反対の意見具申だったのではないか?↓>
 田尻は各省に向けて、日中戦争における軍事徴用の増大がいかに民間を圧迫し、国内の物流の妨げになっているかを訴えていた。日本の船舶輸送の危機的状況を説明し、南進論を牽制する彼の主張には、まさに〈捨て身の覚悟〉が感じられた。だが、そんな必死の意見具申を上層部は握りつぶす。その先にあったのが前述の「不審火」であった――。
 <贔屓の引き倒しってやつだよ。↓>
 「船舶司令部という組織で常にベストを尽くそうとする田尻の生き方が、戦争が近づいてくるに従って『国家』とぶつかった。では、『個』が正しいと思う方向と『組織』の意向が一致しなくなったとき、何が起きるか。不審火騒ぎで罷免されるまで、田尻は闘い続けたわけです」・・・
 <そんな人物でも船舶分野で役立つ部分はあったので、陸軍当局は、彼を、「塩漬け」にするに留め、早期にクビにはしなかったのだろう。↓>
 田尻は軍の船舶不足という課題を具申するだけではなく、実務家として優れた人物だった。例えば、「南進」を前に船舶不足を指摘する一方、彼は南太平洋海域での戦闘を想定した海上機動作戦を検討していたという。そして、そのための「SS艇」の開発を同時に進め、罷免される直前には試作艇まで作っていた。
 <9年間も大切にしたというのに、なんで俺達がそんなこと言われなきゃならんの、と、当時の陸軍当局に代わって答えとくわ。↓>
 「つまり、彼は意見を言うだけではなく、セカンドベストを用意していたわけです。こうした極めて冷静な実務家こそ、本来、組織は大事にしなければならないはずでしょう。参謀本部はそうした人材を切った。
 <日本の脳死は脳死として、日本人ライターが、こういう、何の意味もない、お約束事であるところの、お経を読む悪習、くらいは、いい加減、なくして欲しいわ。↓>
 もし田尻を活かしたまま開戦し、作戦区域を限定して国防圏を固め、外交がもっと機能していたら、大きな構造の中では負け戦であっても、もう少し早い状況で講和のための有利な条件を引き出せたのではないか。日本のあらゆる都市が空襲で焼かれ、原爆を投下されるようなひどい状況にはならなかったのではないか。取材を続けながら、私はそんな想像をしたくなりました」・・・
 <一中間結節たる佐伯の判断で、兵の目的外出動などさせられるワケがない。第2総群司令官の畑俊六の決断、指示に従った出動だったに決まってるさ。↓>
 宇品の最期の司令官となった佐伯文郎(ぶんろう)・・・は広島の原爆投下に際して、ある一つの「決断」を自ら下している。原爆投下から35分後、なけなしの「暁部隊」を被災地に向かわせ、救援活動を始めたのである。本土決戦に向けての「沿岸防衛」のための部隊を人命救助に使う――その背景には関東大震災のとき、「交通担当参謀」として交通インフラの復旧を担当した経験があったという。堀川さんはそこに「組織人を越えた人間としての発露を見た」と語る。・・・
 <話はそう簡単じゃなく、多分間違いなく、海運会社側の抵抗があったからのはずだ。↓>
 田尻や佐伯は民間船員に頼った輸送体制を危惧し、彼らを軍属か軍人にするか、あるいは「海技兵」という制度を作って身分を保障することを、参謀本部に再三にわたって要望した。だが、その具申は受け入れられず、国のために死んだ民間人が軍属として扱われ、恩給を支給されるようになるには、戦後の援護法の成立を待たねばならなかった。
 <言うは易けれど・・。↓>
 「小型舟艇は田尻の作った船舶兵が動かしていましたが、大型の輸送船は最後の最後まで民間人がやっていたわけです。彼らは上陸作戦という戦争の最前線に送られたにもかかわらず、ほとんどの船員は亡くなっても何の補償もされない。陸軍には『兵站の軽視』だけでなく、輸送部隊における軍人と民間人という軽視もあったわけです。・・・」
https://president.jp/articles/-/50737?cx_referrertype=mail&utm_source=presidentnews&utm_medium=email&utm_campaign=dailymail

 日・文カルト問題。↓

 <引き続き、日本の勝利。↓>
 「・・・死者は前日から11人増えて計2594人となった。・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20211012001700882?section=society-culture/index
 <ナニ、その上から目線。↓>
 「・・・韓国がイニシアチブを取れば日本も動きだす・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/283738
 <とにかく、その「イニシアチブ」とやらをとりなさいよ。↓>
 「岸田首相、韓国飛ばし各国首脳と電話会談・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/283749
 <それがどうしたん?↓>
 「日本の海上保安庁の巡視船が2017年から今年8月まで独島付近の海上に計404回出現したことが・・・分かった。・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20211012001600882?section=politics/index
 <冷静でよろしい。↓>
 「・・・『イカゲーム』<は、>・・・日本のNetflixでも連日視聴率1位に入っているが、主要な新聞や放送などでは関連内容をほとんど扱っていない。以前まで『パラサイト 半地下の家族』『愛の不時着』、BTS(防弾少年団)など韓国文化コンテンツに大々的にスポットライトを当てていたときとは対照的だ。SNSでも最初は「新しくない」「日本作品をパクった」という反応が大部分だった。
 ファン・ドンヒョク監督自身も認めている通り、『イカゲーム』からは日本デスゲームものの影響が感じられる。・・・
 <また、>日本で『バトル・ロワイヤル』がヒットした2000年代初期はバブル経済の崩壊によって生存競争が激しくなり、弱者の悲鳴があちこちから聞こえた時代だった。失業問題、登校拒否などが連日ニュースで話題になっていた。そのような時代だったからこそ「自分が生き残るためには相手を殺さなければならない」を直接的に描いたこの作品が各種論争の中でも「呼応」を得ることができた。韓国で今『イカゲーム』が登場したのも実はある時代的な兆候なのではないか、と考えると、ただ手放しに歓呼ばかりはできなくなる。」
https://japanese.joins.com/JArticle/283752

 ゴーンの新拘置所、取敢えず、暫時、停電復旧。↓

 Power has been restored in Lebanon, officials say, after a 24-hour shutdown of the country’s energy supply.–The energy ministry says the central bank has granted it $100m (£73m) of credit to buy fuel and keep its power stations operating.–The power grid shut down yesterday and officials said it was unlikely to restart for several days.・・・
https://www.bbc.com/news/world-middle-east-58861477

 イスラム文明世界だけじゃなく、モチ、ロシア亜文明世界も民主制はなじまない。↓

 Russian elections once again had a suspiciously neat result–Opponents were jailed and barred. For good measure, the authorities cheated at the polls too・・・
https://click.e.economist.com/?qs=6bc5d8f29b970cbec9e121bac8774c06e8199ef2a27ecbb27a317d99d067b3ed9075734370fded3814705e82c0a7a21cc05c017376e8d7e1796520a8f12c9f93
 「暗殺国家ロシア、白昼に射殺された<女性>ジャーナリスト–独立紙編集長ムラトフ氏がノーベル平和賞受賞・・・
 ロシア軍の蛮行をこれでもかと暴く彼女の記事は、「ノーバヤ・ガゼータ」の読者だけでなく、人々の間に激しい動揺と拒絶反応を巻き起こした。「自分の国の名誉を傷つける売国奴」「汚らわしい嘘八百だ」。そんな罵詈雑言が投げつけられた。
 2000年5月に就任したプーチン大統領は、着々と報道統制を進め、チェチェン侵攻に際しても厳しい取材規制を敷いた。なにより国民が、チェチェンの“テロリスト”を掃討するために侵攻を開始したプーチンの強硬姿勢を支持していた。・・・
  ポリトコフスカヤの一連のチェチェン報道によって、「ノーバヤ・ガゼータ」の発行部数は急落した。・・・」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67273?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=list

 第一次世界大戦以来、オーストリアにはいいことないねえ。↓

 Austria’s Kurz was the golden boy for Europe’s conservatives. Then came scandal.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/europe/austria-kurz-resignation/2021/10/11/b8103f82-294a-11ec-8739-5cb6aba30a30_story.html

 当然だろ。もともと、英国、海賊の国だもんねえ。↓

 The City of London・・<is> the money laundering capital of the world・・・
https://www.nytimes.com/2021/10/11/opinion/pandora-papers-britain-london.html

 ホントかいな。↓

 The U.S. Is Losing the Global Race to Decide the Future of Money—and It Could Doom the Almighty Dollar・・・
https://time.com/6099105/us-china-digital-currency-central-bank/

 米国の女性議員は勇ましいねえ。↓

 Congress must untie Biden’s hands on Taiwan・・・
https://www.washingtonpost.com/opinions/2021/10/11/elaine-luria-congress-biden-taiwan/

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <邦語媒体より。
 中共がくしゃみをすれば・・。↓>
 「・・・世銀は先月16日、年次報告書・・・で中国の順位を引き上げる不正があったとして報告書を廃止すると発表した。同時に公表された外部調査結果は、世銀の当時のキム総裁やゲオルギエワ最高経営責任者(CEO)・・<現>IMF・・・専務理事・・らが不正操作に「直接関与し、重要な役割を果たした」と結論付け・・・IMFトップの進退問題に・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/money/other/%EF%BD%89%EF%BD%8D%EF%BD%86%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%81%AE%E9%80%B2%E9%80%80%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%81%AB-%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8B%E4%B8%8D%E6%AD%A3%E7%96%91%E6%83%91%E3%81%8C%E6%B3%A2%E7%B4%8B/ar-AAPmAjo?ocid=msedgntp
 <みんながお世話になっとりやす。↓>
 「<中国の>アニメやゲーム業界「日本人は安くて助かります」その由々しき事態・・・」
https://news.livedoor.com/article/detail/21013394/
 <ここからは、サーチナより。
 謙虚でよろしい。↓>
 「日本人が中国人の暮らしを羨んでいる? 中国ネット「絶対あり得ない」・・・中国のQ&Aサイト知乎・・・」
http://news.searchina.net/id/1702684?page=1
 <パチパチ。↓>
 「・・・日本の緊急地震速報は非常に先進的ではあるものの、中国にも優れたシステムがあり、日本を羨む必要はもうない・・・中国メディアの網易・・・」
http://news.searchina.net/id/1702694?page=1
 <定番。↓>
 「中国人が日本の「健康診断」を高く評価してやまない理由・・・中国の快資訊・・・」
http://news.searchina.net/id/1702700?page=1
 <概ね定番。↓>
 「・・・中国メディアの快資訊・・・記事は、日本が戦後に奇跡的な発展を遂げることができた本質的な理由は「教育」だとし<た。>」
http://news.searchina.net/id/1702702?page=1
 <あーそーかい。↓>
 「技術、題材選びは優れていても、「生命力」を失いつつある日本アニメ・・・中国のポータルサイト・百度・・・」
http://news.searchina.net/id/1702717?page=1
 <どーでもえーがな。↓>
 「日中韓の文化や習慣、中国ネット民の目に映る「違い」とは・・・中国のQ&Aサイト知乎・・・」
http://news.searchina.net/id/1702686?page=1
 <同じく。↓>
 「世界一流を目指す日本サッカーが抱える3つの「永遠の課題」・・・中国のポータルサイト・百度・・・」
http://news.searchina.net/id/1702687?page=1
 <これもそう。↓>
 「ああ、やっぱり日本人は違うな・・・中国ネット民が「違いを感じた時」とは・・・中国のQ&Aサイト知乎・・・」
http://news.searchina.net/id/1702699?page=1
 <これもまたそう。↓>
 「中国人が主張する「中国が日本に勝っている点」とは・・・中国メディアの網易・・・」
http://news.searchina.net/id/1702701?page=1
 <これもまたまたそう。↓>
 「日本人にとって当たり前でも、中国人が「違いをひしひしと感じる点」・・・中国のQ&Aサイト知乎・・・」
http://news.searchina.net/id/1702708?page=1
 <饅頭怖い記事。↓>
 「日本の空母打撃群と中国の空母打撃群、将来的に強いのはどちらだ・・・
 香港メディアの鳳凰網・・・記事は、強化され続けている日本の海上戦力は自衛の範疇を越えており、もはや攻撃能力を持ったと言っても過言ではないと主張。今後、日本が原子力潜水艦を保有する可能性も浮上していると伝え、中国としては日本の軍国主義復活を強く警戒すべきだと主張した。」
http://news.searchina.net/id/1702693?page=1

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太田述正コラム#12321(2021.10.12)
<平川新『戦国日本と大航海時代–秀吉・家康・政宗の外交戦略』覚書(補遺2)(その1)>

→非公開