太田述正コラム#13037(2022.10.5)
<皆さんとディスカッション(続x5312)/映画評論72:燃ゆる女の肖像>

<WZ6aqrsc>(「たった一人の反乱(避難所)」より)

 世界に理解されないプーチンの思想と論理   
https://www.jfss.gr.jp/article/1726
 旧ソ連初代大統領ミハイル・ゴルバチョフとは何者だったのか
https://www.jfss.gr.jp/article/1802
 ユーリ・アンドロポフ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%83%95
 アンドロポフはKGB議長で残虐なことを平気でやる謀略家である一面と、まるで「リベラルな」リーダーであるかのようにソ連経済の停滞と腐敗を問題視する一面を持ち合わせていたようで、ゴルバチョフとプーチンはアンドロポフの一卵双生児と言える。
 3人とも西側に対抗しようともがいたが、ロシア社会を本質的に変えようとはせず、共産党の消滅後はFSB(旧KGB)が実質的な政府になっただけのようだ。
 なんせFSBを監視する機関なんてないのだから。
https://www.foreignaffairsj.co.jp/articles/201012_andrei/

⇒両論考を書いてる藤谷昌敏さんって公安調査庁キャリアだった人みたいね。
 でも、「日本には本格的な情報機関と言えるような組織は存在していない」理由の説明が甘いなあ。↓
https://agora-web.jp/archives/2051816.html (太田)

<2VOpkRZg>(同上)

 世襲か!それにしても若すぎる。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6440693 

⇒岸カルトが創始した戦後日本の政治屋家業は、ボンクラが跡取りになっても経営上何の問題も生じないのが眼目であり、国会議員に年齢制限さえなければ、赤子だって跡取りが務まるんだから、岸田ジュニアのケースなら、30歳過ぎてて(慶應まで出てるんだし)オーバースペックとさえ言えるで。もっとも、代変わりはまだ大分先だろうが・・。(太田)

<太田>

 安倍問題。↓

 <法王庁とイエズス会だって「資本関係」はないわ。↓>
 「世界日報社「旧統一教会と資本関係はない」と『ミヤネ屋』に謝罪要求 番組に出演した元社員は「白々しい抗議文にカチンと来た!」・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/05da7185f4eda3404a8f4c64162811c58c9063a0
 <献金額が大きいだの韓国に送金されてるだの、は、問題の核心じゃあない。そもそも、統一教会なんて大した問題じゃあない。問題なのは自民党だし、自民党にいいように利用されてきたこれまでの非自民諸会派だよ。↓>
 「統一教会・勅使河原氏によるマスコミへの“逆襲” 弁護士は「会見はうそばかり。1家族につき183万円の献金ノルマが」・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c4c3a91fde6f66228ec57722b21ce03238bf36bf
 <仮に統一教会と縁を切ったって、自民党の媚韓・媚北朝鮮は変わらない。↓>
 「関連団体幹部が自民党の“断絶宣言”に「絶対に縁は切らない」…“隠れ関係議員”を仄めかす衝撃回答・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/9782b2c4ae2330aa65dfc2b42a9bfcb00b87d188
 <ちゃうちゃう。オギューダは、あくまでも自民党の番犬。↓>
 「萩生田政調会長はまるで旧統一教会の“番犬”…「解散請求」を阻む嘘とゴマカシ・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/62a0851ff4bade1425e320f9b6422eaa469036d1
 <山際センセには言葉失う。↓>
 「山際大臣、選挙スタッフに統一教会信者が…「証拠写真」を入手 教会大幹部の運転手を務めた過去も・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/6fa21e4b4a5ee8cbbd2f8adba1cb7b11133f7215
 <南原/丸山流もひでーが、それ以外だって、「アーレント」とかなんとか言っちゃって、いまだに翻訳・要約稼業をやってる戦後日本の「アカデミズム」。だーから、(文系)学者なんて、そもそも戦後日本には存在しないんだよ。↓>
 「・・・アーレントが「真理と政治」という論文の中でこういうことを言っています。「政治の領域はその権力の及ばない人々や制度の存在にかかっている」(『過去と未来の間』)。たとえば司法制度がそうです。たとえばジャーナリズムがそうです。たとえば学校制度がそうです。たとえばアカデミズムがそうです。・・・
 安倍晋三<は>学者と称するテレビのコメンテーターと食事を重ねながら親密な関係を作り出して、そのコメンテーターたちが安倍晋三をテレビで擁護するということが繰り返されていた・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1eb42bb4a384d469f1676b74de2fa4aa4342bf45
 <(最近口つぐんじゃった)ハシモトクーンやムネオおじさんに言ってるのね。↓>
 「・・・「そうは言ってもロシアにも言い分があるのだ」とか、「歴史的な原因があるんだよ」とか、「ウクライナにも悪い点があるんだ」、「ウクライナだって虐殺している」みたいな話というのは、申し訳ないのですが、そういう冗談はやめてほしいと思います。・・・」
https://www.mag2.com/p/news/553911?utm_medium=email&utm_source=mag_W000000003_tue&utm_campaign=mag_9999_1004&trflg=1

 ウクライナ問題。↓

 <ロシア側、もうわややわ。↓>
 「ロシア国防省、苦戦認める異例の発表…「ウクライナ軍が防衛網深くに侵入」・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/182a49325d7dcc5e54d03140f5cff4503116e5cc
 「ロシア、軍司令官また解任 米研究所「プーチン氏が責任転嫁か」・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c73a96c1894b303ab953f278653c8bee03bec96a
 「追い詰められたプーチン氏、時計の針の音は増すばかり・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1eb42bb4a384d469f1676b74de2fa4aa4342bf45https://news.yahoo.co.jp/articles/97ef7130ad985fe9c7a2e08f76b25b3dbad144ef
 <書かれ放題。↓>
 「オセロのような逆転劇 ウクライナ、大反撃を生んだ“3つの勝因”と“ロシアの弱点”・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c4df2423e860d0494d0e0e17ff72bf6aba0f9527
 <コケにされ放題。↓>
 「・・・プーチンはもう詰んでいる…苦し紛れの「動員令」「4州併合」「核による脅し」それでも大局は変えられない・・・
 習近平は、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、トルクメニスタン、タジキスタン、モンゴルの首脳と会談。プーチンは、「順番待ち」をさせられた。このことは、重要なシグナルだろう。・・・
 インド、トルコ、アゼルバイジャン、キルギスの首脳が、プーチンとの会談に遅刻・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae2581e08d55bbf18d7845c71f05bd2350451f27
 <しれー。↓>
 「・・・予備役の動員をめぐっては、対象外の男性が招集されるなど手続きに誤りが相次いでいる。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/41f9cff478a43964f8b8129963c0ca745b613a0a
 <ほー。↓>
 「・・・韓国製K9の車体に、英国製砲塔を組み合わせたポーランド製のAHSクラブは、ロシアの2S19「ムスタS」152ミリ自走榴弾砲に比べ機動性が高く、「陣地に入ってからすぐに戦える」と前線から戻ったウクライナ兵の評価が高い。」
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a9e753ee4271a28a40fdc9ec5e27c6dd855bb3d

 それでは、その他の記事の紹介です。↓

西園寺は山縣の後継者。以上。↓

 「・・・桂は山県有朋、そして西園寺は伊藤博文の後継者と言えるだろう。この二人の時代を桂太郎の「桂」、西園寺公望の「園」を取って「桂園時代」と呼ぶ。」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E9%80%86%E8%AA%AC%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8F%B2-%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%9D%E3%83%B3-%E6%A1%82%E5%A4%AA%E9%83%8E%E3%81%AB%E6%89%8B%E7%8E%89%E3%81%AB%E5%8F%96%E3%82%89%E3%82%8C%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E4%B8%8A-%E6%B6%88%E3%81%88%E3%81%9F-%E8%97%A4%E6%BE%A4%E5%85%83%E9%80%A0%E3%81%AE%E6%82%B2%E9%81%8B/ar-AA12zjyc?cvid=824e25fe0888452da102104176878446

 日・文カルト問題。↓

 <そんな必要はなさそうだぜ。岸田政権は軟化姿勢を見せている。↓>
 「・・・日本ではこの問題は請求権協定をめぐる法律的解釈の問題であり、だからこそ18年の韓国最高裁判決後に大きく開いた解釈の差が埋まらない限り、問題が解決することはない、と重く考えている。しかし韓国ではこの問題が単なる「認識」の差にすぎず、容易に政治解決できると軽く考えている。 だからこそ、韓国側は日本側が日韓関係について慎重になる理由が理解できず、日本側を刺激する言動を繰り返す。外交交渉より前に、両国はこの認識の差から埋める必要がありそうだ。」
https://news.yahoo.co.jp/articles/5ddcf2ae9653fdeb4934d9940fa8299e4785c586

 北朝鮮問題(ちょっとだけよ)。↓

 「・・・小泉悠さん:「仮に火星12だとすると、5000キロくらい飛ぶだろうと言われていましたが、従来は高く放り上げる『ロフテッド軌道』で打っていたので、実際にどれくらい飛ぶか実証されていませんでした。今回、フル射程に近い射程で撃ち、実際にグアムまで射程に入ることを実証してみせたことが大きいと思います」 ・・・
 最終的に核弾頭が大気圏に再突入してきますが、ロフテッド軌道だと大気の中を通る時間が短く、通常軌道で撃つと大気の中を長い時間通るので、熱にさらされる時間が長くなります。核弾頭がそれだけの期間、熱にさらされてもつのかどうか試したいのだと思います。実際、これまで北朝鮮の核・ミサイル能力のなかでも、この部分が一番実証されていないのではないかと言われていました。ただ、北朝鮮は最近、弾道ミサイルの先端に複数の弾道を載せるとか、コースを変えられるような弾頭を載せるなど、色々なことをやっています。そちらの実験が行われた可能性も捨てきれません。最終的にどういう実験だったのか。その情報待ちです」・・・
 礒崎敦仁教授:・・・中国がミサイル発射実験に目をつぶってきましたが、北朝鮮の核実験・核開発には明確に反対しています。北朝鮮はこれを気にしている・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/0d5703bd05df81e0d66815eafb500785eb3f4bc7
 <韓国の核武装しかないよ。↓>
 「米韓の戦闘機、イラク戦争用の直撃弾2発を黄海に投下…北のミサイル挑発に対抗・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/10/04/2022100482132.html
 <言われちゃってるなあ。↓>
 「列島越えた北の弾道ミサイルに怒る日本…迎撃しなかったのか、できなかったのか–SM3、PAC3の先端ミサイル防衛システム、北のミサイルの最高高度には到達できず・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/10/05/2022100580040.html
 <韓国ののんびりぶりへの疑問提示は正しい。↓>
 「北朝鮮ミサイル挑発、韓国と日本の公営放送の温度差・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/296232
 <正恩坊や、教えてー。↓>
 「北朝鮮メディア 日本上空通過のミサイル発射も報じず・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/10/05/2022100580004.html

 どっちもいいってさ。
 メデタシメデタシ。↓

 Coffee vs. tea smackdown–Which beverage will claim the world title for healthiest drink?・・・
https://www.washingtonpost.com/wellness/interactive/2022/coffee-vs-tea-nutrition-health/?itid=hp-top-table-main-t-6

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <英語媒体より。
 お経みたいなもんだな。↓>
 Five reasons why China’s economy is in trouble・・・1. Zero Covid is wreaking havoc・・・2. Beijing isn’t doing enough・・・3. China’s property market is in crisis・・・4. Climate change is making matters worse・・・5. China’s tech titans are losing investors・・・

https://www.bbc.com/news/world-asia-china-62830775

              --映画評論72:燃ゆる女の肖像--

 一転、文芸路線ということで、アマゾンプライムで表記を選択。
 「2019年のフランスの恋愛映画。・・・18世紀のフランスの孤島を舞台に、自らの望まない結婚を目前に控えた貴族の娘と、彼女の肖像画を描くことになった女性画家、2人の女性が宿命の恋に落ちるさまを描き、第72回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルムの2冠に輝いたほか、世界中の数多くの映画賞を受賞し、LGBT映画の新たな聖典として高い評価を得ている。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%87%83%E3%82%86%E3%82%8B%E5%A5%B3%E3%81%AE%E8%82%96%E5%83%8F
https://en.wikipedia.org/wiki/Portrait_of_a_Lady_on_Fire
というのだが、異性間だろうが同性間だろうが、恋愛(発情)は生物学的な現象・・同性間のものは女性はほぼ全員両性愛者なので同様だし片方が性同一性障害者の場合も同様で、残りは、生物学的事故(私見)・・であって、犬・猫のそれと大同小異で、そこにドラマ性などない、ことから、基本的なストーリーは全然面白くなかった。
 そこで、脚本兼監督のセリーヌ・シアマが試みたのは、一つは、誰で考えることながら、容貌や裸体が美しい恋愛当事者2人のキャスト、だったのだろうが、画家役のノエミ・メルラン(Noémie Merlant)
https://en.wikipedia.org/wiki/No%C3%A9mie_Merlant
は、エマ・ワトソン系の絶世の美女・美形で大納得だが、伯爵令嬢役のアデル・エネル(Adèle Haenel)
https://en.wikipedia.org/wiki/Ad%C3%A8le_Haenel
が、少なくとも私の美の基準に照らせば美女度も美形度もイマイチで感興が削がれること夥しいし、もう一つには、本編に後日譚を加え、その後日譚の伏線として、「画家」が「伯爵令嬢」にビバルディの四季(の中の夏)をチェンバロで弾いて聴かせたり、前者が後者の本の余白に自分の裸の姿を描いたりさせているのだが、小細工感ミエミエでかえって興ざめになってしまっている。
 また、本編の単調さを補うために、(伯爵令嬢の母の他、)伯爵邸の女中も登場させて、上出の2人の女性を交えたこの3人の身分を超えた友情譚を絡ませているが、これも空回りしている感がある。
 というわけで、この映画、LGBTの権利確保・伸張のためのプロパガンダ映画でしかない愚作、というのが、私の身も蓋もない感想。

—————————————

太田述正コラム#13038(2022.10.5)
<『海軍大将米内光政覚書–太平洋戦争終結の真相』を読む(その16)>

→非公開