太田述正コラム#13455(2023.5.1)
<皆さんとディスカッション(続x5518)>

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 <死児の齢を数えるような話だし、耳タコかもしれないが、集団的自衛権行使を認めない政府解釈を恒久化する(このような)憲法改正をすることがどうしてダメかと言うと、対等な同盟条約締結や集団安全保障条約加盟ができず、必然的に保護条約を締結し、主権を放棄せざるをえず、脳死が運命づけられるからなんだぜ。↓>
 「・・・日本国憲法について「改正すべき」と答えた人は48%、「改正すべきではない」は35%でした。 「改正すべき」と答えた人にどの項目を改正すべきか聞いたところ一番多かったのが「自衛隊を憲法に明記するなど憲法9条の改正」で42%でした。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/acc54abd22be69eeb862e36e4a39768a6fc9a60c

 ウクライナ問題。↓

 <大攻勢前のウクライナ人達の士気天を衝く。↓>
 ‘We’ll show just how weak they are’: Ukraine primed for crucial offensive–With concern among allies seemingly growing, there is a lot riding on an imminent counter-assault on the Russians in the south・・・
https://www.theguardian.com/world/2023/apr/30/ukraine-primed-for-crucial-offensive
 <そして、ゼレンスキーが吼えた。↓>
 「ゼレンスキー大統領〝反攻宣言〟「まもなく重要な戦闘が始まる」・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98-%E5%8F%8D%E6%94%BB%E5%AE%A3%E8%A8%80-%E3%81%BE%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%8F%E9%87%8D%E8%A6%81%E3%81%AA%E6%88%A6%E9%97%98%E3%81%8C%E5%A7%8B%E3%81%BE%E3%82%8B-%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%9F%E3%82%A2%E5%8D%8A%E5%B3%B6%E3%81%A7%E5%A4%A7%E8%A6%8F%E6%A8%A1%E7%81%AB%E7%81%BD-%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%BB%8D%E5%91%A8%E8%BE%BA%E3%81%AE%E8%B6%B3%E4%B8%A6%E3%81%BF%E4%B9%B1%E3%82%8C-%E4%B8%BB%E5%8A%9B%E9%83%A8%E9%9A%8A%E3%81%8C%E6%92%A4%E9%80%80%E5%8D%B1%E6%A9%9F/ar-AA1azxpD?ocid=hpmsn&cvid=dbd6226593e64b9cbfb6b8c0db0f3cba&ei=15
 <おー中村センセがボクと同じこと言ってるね。↓>
 「・・・筑波大学名誉教授の中村逸郎氏は「ワグネルはスーダン情勢に関与しているとの情報も浮上した。民間軍事会社である以上、資源もあるスーダンの方が『カネになる』と考え、ウクライナ戦線から離脱する可能性があるのが現状だ。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98-%E5%8F%8D%E6%94%BB%E5%AE%A3%E8%A8%80-%E3%81%BE%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%8F%E9%87%8D%E8%A6%81%E3%81%AA%E6%88%A6%E9%97%98%E3%81%8C%E5%A7%8B%E3%81%BE%E3%82%8B-%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%9F%E3%82%A2%E5%8D%8A%E5%B3%B6%E3%81%A7%E5%A4%A7%E8%A6%8F%E6%A8%A1%E7%81%AB%E7%81%BD-%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%BB%8D%E5%91%A8%E8%BE%BA%E3%81%AE%E8%B6%B3%E4%B8%A6%E3%81%BF%E4%B9%B1%E3%82%8C-%E4%B8%BB%E5%8A%9B%E9%83%A8%E9%9A%8A%E3%81%8C%E6%92%A4%E9%80%80%E5%8D%B1%E6%A9%9F/ar-AA1azxpD?ocid=hpmsn&cvid=dbd6226593e64b9cbfb6b8c0db0f3cba&ei=15

それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 アユム氏、無理やりまーたアップ。↓

 「藤井聡太竜王「仕掛けに失敗した…」勝ったのに笑顔無し、ストイックすぎる感想戦の正体とは? 第81期名人戦七番勝負第2局 藤井聡太竜王ー渡辺明名人・・・」
https://www.youtube.com/watch?v=2Cog_dMzTTM
 <別件だが、これ、TVで途中から見てて、女流が男性プロに勝つところを初めて目の当たりにしたわ。↓>
 「【NHK杯】大逆転の決着! 里見香奈女流五冠ー船江恒平六段 イナズマ炸裂なるか? 中飛車・・・」
https://www.youtube.com/watch?v=nD0EYQihxqo

 個人的見解と断らずにこういうことを広言するのは、宗主国の日本総督だからなんだぜ。
 その宗主国、同性婚の法制化は、異人種同士の結婚の合法化とだき合わせで、昨年末にようやく成った、
https://www.bbc.com/japanese/63912616
という野蛮、未開の国なんだがねえ。↓

 「エマニュエル駐日米大使 同性婚「早期に法制化を」本紙に強調「排除する社会は未来を築けない」・・・」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/247255

 大阪だけじゃないカンジが・・。
 政府の脳死が、個々の日本人の脳死を引き起こし始めたのかもよ。↓

 「大阪でハイリスクなコンビニ強盗激増 背景にコロナが広げた貧富の差・・・」
https://www.sankei.com/article/20230501-YJM4LHQGU5PXDE6JXLAXUG5OKM/

 引用第一段落は新鮮な視点。で、第二段落はどうでもいいが、それ以降については、太田コラムの長年の読者にはお分かりのように間違い。↓

 「・・・アメリカは核保有により、日本軍の死に物狂いの抵抗により莫大な被害が出ると予想された本土決戦以外の単独の手段を得たと感じ、ポツダム宣言からのソ連の排除を決めたのだ。核保有がポツダム宣言に与えた影響は、その遅延でもなく核使用を前提とした口実作りでもなくソ連の排除だった。
 ここから著者は次のような結論を導いている。アメリカはポツダム宣言にスターリンの署名を求めるなどして、日本がソ連の仲介という「幻想の外交」を捨てポツダム宣言をより受諾しやすくなるよう仕向けるべきであった。アメリカはこの措置を取らなかったために、原爆使用という極めて大きな人道上の問題を抱え込むのみならず、それによっても日本が降伏しなかった場合は自軍の犠牲であがなわなければならなったはずであり、太平洋戦争の終結過程で暴力の烈度を上げるに際して対応に慎重さを欠いていた。
 一方、日本は自分たちが守ろうとしている価値が理性に見合うものなのか(膨大な犠牲を払っても国体が護持できるのかなど)を正しく認識すべきであったし、ソ連仲介策の非現実性に向き合うべきであった。すなわち、ポツダム宣言をさらなる有利な和平交渉の足がかりにしようなどと欲を出さず、「損切り」を行う勇気を持つべきなのであった。
 これが著者の結論である。
 著者は言っていないが、日本は日米戦争の前の日米交渉においても、中国からの撤兵回避にこだわり「損切り」を行うことができず日米開戦という誤った選択をしたのだが、終戦においても同じ過ちを犯したというわけである。・・・」
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/24075?utm_source=headlines.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=relatedLink

 恐らく、杉山元らは河上肇のこういった言説も利用したんだろうなあ。↓

 「・・・河上が『貧乏物語』連載当時に問題にしていた「貧乏」には二重の意味が込められていた。一つは「日本の貧乏」(日本社会において欧米のように貧困層が拡大しつつあること)であり、もう一つは「貧乏な日本」(日本経済が欧米と比べて相対的に劣位にあること)である。
 もし「日本の貧乏」を解消できれば、貧困層の生活水準の上昇は国民の健康を増進し国力の増大につながり、「貧乏な日本」をも解消できる。そのためには資本が必要であるが、奢侈品需要を削減することによって富裕層の資金や奢侈品生産に向けられていた資本が使われなくなり、それを利用すれば「いくら資本の欠乏を訴えて居る日本でも、優に諸般の事業を経営するに足るだけの資本が出て来る筈である」(『貧乏物語』)というのが河上の主張であった。  そして『貧乏物語』で河上が奢侈の廃止により国力を強化した例として高く評価したのは、第一次世界大戦下で国民の消費を抑えて経済封鎖下で戦い続ける当時のドイツであった。河上による「日本の貧乏」と「貧乏な日本」の克服の方法は、実は総力戦体制であった。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1641a03867457e8d3be9e90daca4d4072f95a2f1

 全ては方便。↓

「・・・家康は、北条氏政とは和睦関係にあった。そのうえで輝虎に和睦締結をはたらきかけたのであった。交渉は家康側からおこなわれた。それをうけて8月22日付けで、輝虎は徳川家の外交担当の家老・酒井忠次と松平氏一族の大給松平真乗(親乗の子、1546~1582)に返事を出している。そこで、今後は申し合わせていく意向を示された。ここから具体的な同盟交渉が開始され、そして10月8日には、家康から謙信(輝虎の出家名、同年9月が初見)に宛てて起請文が出された。そこで家康が謙信に誓言約した内容は、次の2ヶ条であった。
一、信玄に手切れすることを家康は深く思い詰めているので、決して態度を変えたり裏切ったりすることはない。
一、信長と輝虎が入魂になるようできるだけ助言し、武田家と織田家(「甲尾」)の縁談についても破棄になるよう意見する。
 ここに家康は、謙信との同盟を成立させたのであったが、それはまさに対信玄のための戦略によるものであった。家康はそこで、信玄とは手切れすること、信長と信玄との縁談を破棄させることに尽力することを誓言約したのである。
 信玄との手切れを画策し強い恨みを買ってしまった
 ちなみに信長と信玄との縁談というのは、信長嫡男の寄妙丸(信忠、1557~1582)と信玄五女の松姫(1561~1616)との婚約にあたる。それは信長と信玄の同盟の証しであったから、家康は、信長と信玄の同盟自体を破棄させたいと考えていたことがわかる。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E4%BF%A1%E9%95%B7%E3%81%A7%E3%82%82%E4%BF%A1%E7%8E%84%E3%81%A7%E3%82%82%E3%81%AA%E3%81%84-%E4%B8%89%E6%B2%B3%E5%B9%B3%E5%AE%9A%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%AE%B6%E5%BA%B7%E3%81%8C-%E6%B1%BA%E3%81%97%E3%81%A6%E8%A3%8F%E5%88%87%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E8%B5%B7%E8%AB%8B%E6%96%87%E3%82%92%E9%80%81%E3%81%A3%E3%81%9F%E6%84%8F%E5%A4%96%E3%81%AA%E5%90%8C%E7%9B%9F%E7%9B%B8%E6%89%8B/ar-AA1axGPR?ocid=msedgntp&cvid=4ba52e76da074cfcb16fbca13f388331&ei=36

 色んな日本人がいたのねえ。↓

 「・・・『参天台五臺山記』(以下、『参記』と略称)は11世紀後半の入宋僧成尋(1013~81)の渡海日記である。成尋の母は安和の変(969年)で左遷された左大臣源高明の孫で、『成尋阿闍梨母集』という国文学作品を残しており、一般的な知名度という点では彼女の方が名高い。父貞叙の事績は不詳だが、こちらも摂関家本流を築く藤原忠平の子師尹の系統で、高貴な家系であることはまちがいない。成尋は天台宗寺門派で(入唐求法僧である智証大師円珍に発する一派で、園城寺〔三井寺〕が本寺)、延暦寺阿闍梨の称号を取得した。京都岩倉の大雲寺の寺主であり、藤原頼通の子で次代の摂関家を担う左大臣師実の護持僧を勤め、後冷泉天皇(在位1045~68)の病気平癒の祈禱にも招かれる高位の僧であった。・・・
 成尋自身は中国に留まり、ついに帰国することなく、当時の首都開封で客死してしまう。・・・
 成尋が皇帝の問いに答えた日本情報も比類のないものである。さらりと記されているが、成尋は杭州で蘇軾(蘇東坡)とも面会している。入国審査の様子や天台山の史跡描写、国清寺での交流、皇帝からの上京・面見許可で京上する際の大運河の旅の様子、冬場の五臺山への往復の辛苦や駅館の壁に記された落書(詩文)の書写、また1073年3月に宮中での祈雨に参加し、見事に3日で降雨となり、面目を施したことなど、興味深い考察材料が存する。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/d21cfaf1acd93bf86911ad5804235aa9349f7874

 日・文カルト問題。↓

 <健闘を祈る。↓>
 「G7控える尹錫悦外交…最終目標はG8進出–カナダ・ドイツ・EU首脳 相次ぐ来韓・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/05/01/2023050180017.html
 <ハイハイ。↓>
 「米国の歓待に日本も応える…主導権を握った尹錫悦外交–強制徴用賠償問題の解決策発表するや…3カ国協力強化の「好循環」・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/05/01/2023050180016.html
 「「韓米NCGは画期的成果…日本の先を行くアジア最初」…日本専門家が見た尹大統領訪米・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/303818
 <よかったねえ。↓>
 「岸田首相が7~8日訪韓…韓日シャトル外交再開へ・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/303810
 「韓国外交長官「岸田首相の訪韓、決まったことない…日本、コップ半分を満たすはず」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/303816

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <邦語媒体より。
 目の付け所が・・。(数日前の記事)↓>
 「・・・16世紀の中国社会は「異端」の陽明学がはびこっていた。・・・
 陽明学は、心・良知が重要である。知識は内在する心に直結し、ただちに外的な行動に転化せねば意味がない。あくまで「知行合一」である。いくら書物を読み知識を得ても、博覧強記なだけでは「道」「理」の体得体現にはならない。朱子学300年の経験をへて、その「読書人」の実態をみてきたからいえることでもある。  そのためことさら「読書」を尊ばない。反読書・反書物がその一大特徴であり、下層の民衆にも門戸を開いていたという意味でもある。  それなら、本を読まない陽明学は、何をするのか。「講学」であった。口頭の講義・討論で、ゼミナール形式の学習法、あるいは耳学問にもあたる。自分が感得、体得した知識、ひいては「道理」をプレゼンして、他者とぶつけ合うことで自分を高めてゆく、そうした勉強法が陽明学では主流になった。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/556b8843fb513813fd7075e85dacbda7bf0ddecd
 <色んな漢人がいたのねえ。(昨年の記事)↓>
 「・・・中国には「二君」どころか「十一君」に仕えた変節漢がいる。その名は馮道(ふうどう)。唐の末期、西暦882年に生まれ、「五代十国」と呼ばれる乱世の時代に、11人の君主のあいだを渡り歩いた、悪名高い文官・宰相である。・・・
 馮道は君主・王朝の興亡、「喪君亡国」を横目で見送りつつ、「人民」の保護にとりくんだ。仔細にみれば、馮道を重用したのは、後唐の明宗(めいそう)・後晋の高祖(こうそ)・契丹の太宗・後周の太祖(たいそ)ら統治に意欲的な君主であり、左遷したのは、李従珂(りじゅうか)ら亡国の君主ばかりである。・・・」
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/09080605/?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&ui_medium=http&ui_source=yahoo&ui_campaign=link_back&all=1
 <ここからは、レコードチャイナより。
 さあてね。↓>
 「・・・、環球時報・・・文章は、日本で昨年12月に公開された漫画「スラムダンク」の劇場版アニメ「THE FIRST SLAM DUNK」の興行収入が100億円を突破する大ヒット作になったと紹介。映画の製作者はターゲットを30〜40代と想定していたものの、実際のファンは10〜50代と幅広いことが分かったとし「日本は徐々に『消齢化社会』になりつつある」と伝えた。
 そして、「消齢化」という言葉について、年齢層による価値観、消費傾向の差が小さくなることを指すものだと説明。日本の企業はこれまでマーケティングの際に年齢別でターゲットを絞ってきたものの、個性や多様性がより尊重される現代の世の中において世代別の差が徐々に狭まってきており、年齢でターゲットを定めるマーケティング手法を取り続けることが難しくなっているとした。・・・
 <そして、>「消齢化」の傾向が今後続くと、実際の年齢が意味よりも心や体の状態から算出した「実質年齢」が重要になる可能性があり、この「実質年齢」に基づいて生活目標を立てたり、マーケティングプランを策定することになるかもしれないとした。また、世代間の対立構図が崩れることで社会全体が対立型から対話型になり、人々は容易に相互理解をしたり、違いを認め合うことができるようになるとの見方を示した。」
https://www.recordchina.co.jp/b913168-s25-c30-d0193.html

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太田述正コラム#13456(2023.5.1)
<太田茂『新考・近衛文麿論』を読む(その9)>

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