太田述正コラム#2468(2008.4.5)
<皆さんとディスカッション(続x103)>
<KAZU>
 コラム#2374「日本論記事抄(その3)」に出てきた小和田氏のお話は大変面白かったです。毎日、興味深い内容かつ勇気あるご内容を紹介いただきありがたいです。しかも一般の人の匿名の質問にもお答えいただけるこのような素晴らしいブログは正直他に見当たりません。
 しかしながら、恐縮ですが、インターネット媒体よりも本をもっと出版された方が、太田さんの言論は、もっと人口に膾炙するでしょうし、印税収入も得られると思うのですが。あえてインターネット言論にこだわってらっしゃる理由とかがあるのでしょうか?
 私としては、一冊のまとまった形で太田さんの言論を読むことも期待します。
<太田>
 『防衛庁再生宣言』は、私の持ち出しで出版した本であり、一銭の印税も日本評論社からもらっていません。
 その後6年以上にわたってコラムを書き綴ってきたけれど、つい最近までどこからも出版話が持ち込まれなかったということです。
 昨年10月末からTVや新聞に何度も登場したおかげで、(株)金曜日からお話があり、防衛省を素材として政官業癒着構造を糾弾する2冊目の著書を5月中に同社から出版する運びになりました。
 また、防衛問題を正面からとりあげた3冊目の著書、ただし共著、を別の出版社から出す企画も進んでいます。
 これらの本をお読みいただければ幸いです。
 私としては、文明論や歴史をテーマにした本も出したいところであり、近い将来、どこかから出版話が持ち込まれることを期待しています。
<ちんみ>
目覚めた国民VS焦る既得権益層
http://www.rondan.co.jp/html/mail/index.html
 ~1回分のガソリン給油で、「一食分の食費(外食代?)が浮いた~♪」との喜んでいる映像がニュースで流れていました…これが、我々一般堅気の庶民の姿ですね~。
 これを 国民がせっかく従順に払ってくれている“6兆円の宝の税金を手放して堪るか”・・との、自公“合体”政権は、与野党協議が成立しなくても暫定税率は最終的に維持できると考えているようですが ・・をっとどっこい、おとといきやがれ~ですね。
<鎌倉人>
 桜チャンネル見すぎたらしく、”属国”ということについて、アレコレと疑問が出てきました。
疑問1 
 米軍が駐屯しているのは日本だけではなく、アジアでは韓国、フィリピン、欧州では、イタリア、ドイツ、スペイン、トルコ、それからイギリス、そして北米のカナダまでは記憶しています。(典拠は失念しました。)カナダは米国の属国ではないですようね、もちろんイギリスも、先の大戦の敗戦国であるドイツ、イタリアはどうなんでしょうか?
疑問2 
 室町幕府のとき足利義満は明から日本国王に封され、その後、明へ朝貢しています。これは、明から属国としての扱いを受けたことにはならないのでしょうか?
 そのあとのことは良くわからないのですが、豊臣秀吉は文禄の役のあとの明との講和で、明が「日本国王」として封しようとしている(つまり明の属国)ことを知り激怒したとされています。そして慶長の役が始まっています。(典拠は失念しました。)
 このほかにも山のような疑問があるのですが、まずはこの二つの疑問を解いてからです。
<太田>
 コラム#1823、2300(かなりの部分)、2359(前半)、2399(一部)、2428(一部)を読み返された上で、なお疑問が残るようであれば、改めてご質問下さい。
<読者OM>
 「先の大戦正戦論から脱する米国?」シリーズ(未公開)で取り上げられている、先の大戦の再評価に関する米国の論議は、単にそのベーカーさんの本を解毒後消化吸収する作業であって、それがメインな論調になる訳ないのに、なぜ太田さんはそんなにミクロなことに熱心なのですか?
<太田>
 私のコラムは日本語で書かれていること一つとっても、その対象は日本人であり、日本の皆さんに歴史認識を変えていただく、(既に私の歴史認識を共有されている皆さんにはその歴史認識の「正しさ」を再確認していただく)のが最大のねらいです。
 それとも、あなたにとっては、私の歴史認識は余りにも当たり前の歴史認識であって、今更聞きたくもない、ということなのでしょうか。
 また、米国が先の大戦中の日系人の強制収容について後に反省し謝罪したように、米国は変わりうることを忘れてはなりません。
<新規有料購読申込者>
 「アングロサクソンと日本人」(渡部昇一)に対する批評をブログ(1694、1695、1696、1699)で読み、とても面白く感じました。視野を広げるために、太田メルマガを購読したいと思います。
 防衛庁再生宣言の購入申し込みもします。
 学生の時に防衛庁に研修に行った際、陸上自衛官から『防衛庁再生宣言』を紹介され、ずっと読みたいと思っていました。
 今後の言論活動等も期待しております。
<太田>
 よろしくお願いします。
 
 話は変わりますが、私が再度訴えられている裁判の最新状況が
http://pullman.blog117.fc2.com/blog-entry-70.html
に整理されています。
 驚いたなあ。世の中、奇特な人がいるもんですねえ。 
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太田述正コラム#2468(2008.4.5)
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