太田述正コラム#13599(2023.7.12)
<皆さんとディスカッション(続x5590)>

<K.K>

≫それは、むしろ川勝知事に投げかけられるべき言葉でしょう。
 彼自身、「牽連性<が>ない」事業だと分かっているから、そうしろ、と言っていないのですよ。
 何エゴにせよ、そんな、ゴネられた方が途方に暮れるしかないゴネ方は許されません。
 (この場合、牽連性の有無は、リニア工事に使用する道路であるかどうかです。
 建設資材の搬入や土石の搬出に必要なルートの整備の必要性は株主等に対して一応説明はできるけれど、そのルートが2つ必要であることに至っては到底説明できないはずです。≪(コラム#13597。太田)

 当初提案していた「市道ルート」から、トンネル部分が長くより工費が掛かかり、新たな測量で工期が掛かる「県道ルート」に変更されたのか、地元静岡市の要望を除いて、私は明確な理由を知りません。「市道ルート」よりも「県道ルート」の方が適切であった、という地元静岡市の要望を除いた<・・要望をJRが受け入れた(? 太田)・・>根拠を示してください。

⇒静岡市内の、市道に関してはもとよりですが、県道に関しても、静岡県に、一切、権限・・市からの合議受けや通知受け、等を含む・・がなかったんですねえ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%83%BD%E9%81%93%E5%BA%9C%E7%9C%8C%E9%81%93
 そこまでは知りませんでした。
 よって、以下は、その新認識を踏まえたところの、知事(県)に対して更に厳しくなった私の見解です。
 さて、そうである以上、JRに対して、市内の市道の整備を求めるのか県道の整備を求めるのか、は、静岡市の判断が全てだということになります。
 (それがいいことなのかどうかは別問題です。)
 その判断について、静岡市の市民の多数、より端的には市議会の過半、が反対していないらしい以上、市民でもない私などが、市当局の判断に口を挟むのは控えるべきでしょう。(太田)

 また、この工事に関して、静岡県と静岡市が地元ということになります。何故、一方の静岡市の要望は株主に対して説明可能で、静岡県の要望は説明不可能とされているのかを説明してください。

⇒全く権限がない静岡県は、当然のことながら、JRに何の要望もしていなかった、何の要望もできなかった、わけであり、JRが静岡市の要望(だけ)に耳を傾けたのは当然です。(太田)

≫繰り返しますが、知事が、そう説明していない、いや、それ以前に、そもそも「市道ルート」の追加整備を主張していない、以上は、論じるのは時間のムダでしょう。≪(同上)

 そもそも「市道ルート」を提案していたのは、JR東海です。
 知事の説明や主張を問う前に、「県道ルート」に変更した明確な根拠を示してください。

⇒「市道ルート」提案理由はJRに、「県道ルート」要望理由は静岡市に、それぞれお問い合わせを。私がお答えする立場にはありませんし、そもそも、私はお答えするために必要な情報を持ち合わせてはいません。(太田)

≫静岡市中心部(静岡駅)から井川地区までのバスも走っているところの、「県」道(60号)の整備をしたことは、静岡市だけでなく静岡県の利益にもなっているわけであり、知事との個人的関係から調整不足だったとしても、静岡市長により問題がある、とまでは言えないでしょうね。≪(同上)

 これもまた、こういう主張をされるのは、「県道ルート」に変更した明確な根拠を示してからにしてください。

⇒上と同じです。(太田)

 太田さん、太田さんは何故「市道ルート」から「県道ルート」に変更されたのかの明確な根拠は持ち合わせていないと思います。

⇒そもそも、市民でもない者などがそんなものを持ち合わせる必要も意味もありません。(太田)

 結果、JR東海は「県道ルート」に変更された理由を説明する必要はないけれど、静岡県は「市道ルート」を求める理由を説明する必要がある、と主張することになってしまっています。

⇒静岡県は「市道ルート」を求める権限も「県道ルート」に難色を示す権限もない以上、かつまた、JR(≒その株主)は市の「県道ルート」要望を最終的には受け入れた以上、「市道ルート」に難色を示して「県道ルート」を要望しJRに受け入れさせた経緯についての説明責任が市民やマスコミ等に対してあるのは、基本的に市だけでしょう。(太田)

 太田さん、静岡市が政令指定都市ではなくて、JR東海の交渉相手が静岡県であって、その状況で「市道ルート」と「県道ルート」の両方を、静岡県が求めているのであれば、太田さんの批判は尤もだと思います。
 ですが、静岡市は政令指定都市であって、JR東海の交渉相手は、静岡市です。静岡県は、この工事の直接の当事者ではないですよね。太田さんは、川勝知事は「市道ルート」を主張していない等と批判しますが、そもそも主張する権利はないですよね。

⇒おっしゃる通りです。
 だからこそ、知事(県)の本件に関する言動はより問題だということになります。(太田)

 そこへ「大井川の水問題」を持ち出せば、静岡県も間接的な地元ということになって、一定の要望をする権利が生まれますよね。一つの工事にAとBという自治体が関連していて、Aの要望は聞き入れられて、Bの要望は聞き入れられない場合、Bが怒り出す、ということがそんなに異常なことなのでしょうか。

⇒「大井川の水問題」は根拠レスのいやがらせである、というのが、これまでの報道を散見した限りでは言えそうであるところ、仮にそうであるとすれば、そもそも、「道路問題」に関しては、県は全く無権限なのですから、仮にその問題について県に希望めいたものがあったとしても要望はしなかった、できなかった、はずなのであって、その、あった可能性はあるところの、「要望」ならぬ「希望」、が、実現しなかったことが水問題でのいやがらせの原因なのかどうかなど、市民で県民でもない私としては知ったことではありませんが、いずれにせよ、本件に関する現在に至る知事によるいやがらせは、理由なき八つ当たり的な、「異常」極まるヒステリーである、と言っていいでしょう。(太田)

<K.K>

 太田さんには失礼かもしれませんが、太田さんも含めて多くの方が、静岡市が政令指定都市であって、リニア新幹線静岡工区に関して、最も権限があるのは、川勝知事ではなく田辺市長であることを忘れてしまっているように思います。
 静岡市が政令指定都市ではなく、一番権限のあるのが川勝知事で、一番権限があるのに「大井川の水問題」まで執拗に持ち出しているのであれば、太田さんや他の方の批判は真っ当だと思います。
 ですが、現実は、「大井川の水問題」等を持ち出さなければ、川勝知事は、ほとんど部外者です。

<太田>
 
 驚いているのは私の方です。
 あなたが、知事を擁護されていることもあって、知事に対して、市長は、少なくとも県道がからむ「道路問題」に関する限り、意思決定を通知する義務くらいはある・・役人的に申し上げれば通知を不受理扱いにするといった姑息なことを知事は試みることくらいはできる・・のだと思い込んでいた私の認識は間違っていないと思っていたのですがねえ。
 調べたら、知事は全くの無権限だったので、だとすれば、いわば、知事が、自分が抱いたところの、神奈川県道についての希望、に神奈川県知事が全く応えてくれなかったので、愛知県に本社のある神奈川県御用達業者、と、神奈川県、に対していやがらせを始めた、に類するトンデモ事案じゃあないですか。

<K.K>

≫そもそも、市民でもない者などがそんなものを持ち合わせる必要も意味もありません。

 太田さんの「コラム#13597」での主張のほとんどは、「市道ルート」から「県道ルート」に変更された根拠を示せなければ、正当性を持ち得ない主張です。「そんなものを持ち合わせる必要も意味もありません。」と言われているということは、「コラム#13597」での主張を、ほぼ取り消すという意味でしょうか。

≫「市道ルート」提案理由はJRに、「県道ルート」要望理由は静岡市に、それぞれお問い合わせを。私がお答えする立場にはありませんし、そもそも、私はお答えするために必要な情報を持ち合わせてはいません。・・・
 そもそも、市民でもない者などがそんなものを持ち合わせる必要も意味もありません。

 ご自身の「コラム#13597」での主張の正当性を担保する情報を持っていないのに、何故書いたのですか。

≫おっしゃる通りです。だからこそ、知事(県)の本件に関する言動はより問題だということになります。

 太田さんは、昨日、知事(県)は「市道ルート」を望むのであれば、そう主張すべきと読める形で、「市道ルート」を主張してはいない、等と批判しています。(←この部分から、太田さんは、静岡市が政令指定都市であることを失念しているのではないか、と思ったわけです。)
 知事(県)は、「市道ルート」の望むのであれば、はっきりとそう主張すべきなのですか、すべきでないのですか、どちらなのですか。

≫「大井川の水問題」は根拠レスのいやがらせである、というのが、これまでの報道を散見した限りでは言えそうであるところ、仮にそうであるとすれば、そもそも、「道路問題」に関しては、県は全く無権限なのですから、仮にその問題について県に希望めいたものがあったとしても要望はしなかった、できなかった、はずなのであって、その、あった可能性はあるところの、「要望」ならぬ「希望」、が、実現しなかったことが水問題でのいやがらせの原因なのかどうかなど、市民で県民でもない私としては知ったことではありませんが、いずれにせよ、本件に関する現在に至る知事によるいやがらせは、理由なき八つ当たり的な、「異常」極まるヒステリーである、と言っていいでしょう。

 知事(県)が、「大井川の水問題」を持ち出さなければ、知事(県)は部外者で、「大井川の水問題」を持ち出せば、関係者に昇格してしまう、ということは良いですよね。「昇格」してしまう以上、原因の論理的な説明が困難な言行として、単にヒステリーで片付けてしまうのは、おかしい、というのが、ここでの私の書き込みの出発点です。
 「昇格」してしまうということに触れて、当初から上述するような批判をするのであれば、するべきではなかったのですか。

≫調べたら、知事は全くの無権限だったので、だとすれば、いわば、知事が、自分が抱いたところの、神奈川県道についての希望、に神奈川県知事が全く応えてくれなかったので、愛知県に本社のある神奈川県御用達業者、と、神奈川県、に対していやがらせを始めた、に類するトンデモ事案じゃあないですか。

 ですから、最初の投稿で、「縄文人の複数の集団が、エゴ丸出しで争う、ということはありうる」と書いているでしょう。

 縄文人が、エゴ丸出しにしてくることに対して、縄文的弥生人がどのように対処してきたかを論じるのが、太田さんの役割だと思っていました。

私のような人間からすると「縄文人の複数の集団が、エゴ丸出しで争う」ということは、良くあることなんですね。
一方で、太田さんは、現実世界で「縄文人の複数の集団が、エゴ丸出しで争う」ことにあまり触れてはこなかったのではないかと思います。結果、「縄文人がエゴ丸出し」にしてくることにビックリしてしまっている印象を受けます。
「縄文人がエゴ丸出し」にしてくることなど、良くあることなのかもしれない、という仮説を持ってみてください。

<太田>

 私は、「大井川の水問題」については、報道の範囲で中身を承知しているけれど、「道路問題」については報道がほとんどなされていない以上、中身を承知していません。
 その上でですが、知事が「道路問題」について、市に含むところがあるのかもしれない、的な情報をあなたが私に示されたので、知事が「道路問題」について、何らかの権限・・通知受け「権限」を含む・・があるのなら、知事は、見解を明らかにすべきだし、何の権限もないのなら、「含むところがあるのかもしれない」という情報には一種のゴシップとしての意味しかないわけであって、そういう報道がなされようが、あなたがかかる報道等に注意を喚起されようが、私の関知することではないですよね、と、申し上げているんですよ。
 私として、知りたいことがあるとしたら、どうして、知事の、本件での(「道路問題」が背景にあるのなら法を無視した)傍若無人の言動を、(あなたがそのどちらかは存じ上げませんが、あなたを含めて)静岡市民や市民以外の静岡県民が、或いは、全国の鉄道や道路や国土保全・防災に関して種々の法的権限を有する政府が、より厳しく批判しないか、です。
 私は、静岡県人の知人は数人しかおらず、県民メンタリティーがあったとしても、それがどんなものなのか、また、それが地域によって違うのか、言えるほど材料を持ち合わせていませんし、政府(国土交通省等)が同県にいかなるイメージを持っているのかも知りませんが、本件に係るご自分の主張や指摘は一旦お忘れになり、私の以上のような疑問に答えていただけるとありがたいですね。
 (あなたの言葉を借りれば、本件で、どうして県(県知事)だけが「エゴ丸出し」にしていて、それ以外の(広義の)利害関係者が「エゴ丸出し」にするどころか、紳士的対応に終始しているのか、という疑問、といったところでしょうか。)

<K.K>

≫私として、知りたいことがあるとしたら、どうして、知事の、本件での(「道路問題」が背景にあるのなら法を無視した)傍若無人の言動を、(あなたがそのどちらかは存じ上げませんが、あなたを含めて)静岡市民や市民以外の静岡県民が、或いは、全国の鉄道や道路や国土保全・防災に関して種々の法的権限を有する政府が、より厳しく批判しないか、です。

 日本を含めた今の先進諸国で、「人権>人権を保護するもの>人権侵害に苦しむ者>人権侵害を行う者」というリベラルキリスト教の世界観を背景にして、何らかの主張を誰かが行った場合、その主張が無理筋なものであっても、公には批判しづらいですよね。
 「大井川の水問題」というのは、リベラルキリスト教の亜種の「環境保護(大井川の水問題)>環境を保護する者(川勝知事)>環境破壊に苦しむ者(苦しむかもしれない者として大井川中下流域の自治体)>環境破壊を行う者(環境破壊を行うことになるか、それに協力する者として、JR東海と静岡市)」という世界観を背景にしているので、人権の場合と同様に公には批判しづらい、のではないでしょうか。
 それから、リニア新幹線の静岡工区というのは、人がほとんど住んでいない山奥ですよね。で、静岡県というのは、東海道線/旧東海道/国道1号沿いにベルト状に人が多く住んでいるので、山奥のことにあまり興味はないと思います。

≫私は、静岡県人の知人は数人しかおらず、県民メンタリティーがあったとしても、それがどんなものなのか、また、それが地域によって違うのか、言えるほど材料を持ち合わせていませんし、

 静岡県というのは、誰も頼んでいないのに国道1号、東名、新幹線が通ってしまいましたし、地理的に日本の中心部に近く、物流に有利なので、さして強く誘致もしていないのに工場が建設されたりする、という経緯がありますよね。そして、静岡県の貧困率は全国47位です。そういう背景から、道路や鉄道の敷設が悲願、とする人はごく一部の人ではないかと思います。

・都道府県別統計とランキングで見る県民性
https://todo-ran.com/t/kiji/19285

 その他にも、書けることはありますが、太田さんが何をお知りになりたいのか分からないので、この部分に関しては、これでやめておきます。

≫あなたの言葉を借りれば、本件で、どうして県(県知事)だけが「エゴ丸出し」にしていて、それ以外の(広義の)利害関係者が「エゴ丸出し」にするどころか、紳士的対応に終始しているのか、という疑問、といったところでしょうか。

 私は、「良くあること」と言っているのであって、「常時そうだ」とか「すべての縄文人がそうだ」とは言っていません。
 一人の縄文人に「紳士的な部分」と「エゴ丸出しにする部分」が混在している場合も想定できますよね。
 現実世界で、縄文人の「エゴ丸出し」に直面した場合、「逃げる」か「紳士的な部分があると期待して、紳士的な部分を引き出す努力をする」という以外、私は対処法を知りません。川勝知事に関して、後者の選択肢以外ないのではないか、というのが私の”今回の”姿勢であって、これを太田さんに強要はしません。
 ”今回は”と書いたのは、お前今更それを言うかと怒られるかもしれませんが、リニア新幹線に関して、私ほとんど興味がありません。
 ですが、縄文人がエゴ丸出しにしてくる、リベラルキリスト教の世界観を背景に無理筋な主張をしてくる、ということに対して、生きていく上でそれらに対処しなければならない以上、ヒステリーでは片付けられない、ということが言いたかったのだと思います。

<TSY>

 ・・・<コラム#13589で、太田さんに>1番、大事なことを、教えてもらいました。
 ありがとうございます。
 「史上最高の軍事戦略家は杉山元」
 この方向を、北極星において、とぼとぼ歩いて行こうと思います。
 自分の周りにある軍事的視点のない歴史に、愛想がつきたというのがあります。
 逆に、太田さんのオフ会原稿にある歴史は、僕には説得力抜群でした。
 さらに、歴史をみる背景に、人-間主義という「それだ!」と手をうち、賛成できる価値観を置いているとこも最高でした。価値観抜きの客観的な学問って、僕には、空虚のものに思えます(自分の全部を投入しないと、ソクラテスに申し訳ない)。
 孫子、クラウゼヴィッツ、は覗きましたが、太田さんとこにいくまでは、単なる死んだ知識でした。
 「孫子」「クラウゼヴィッツ」「ハート」が自分の中にいて、孫子風に考える、クラウゼヴィッツ式に考える、みたいなことができるのが当面に目標です。
 実は、すでに門前の小僧をやっていて、「孫子」については、「評価されすぎ、だけど、核兵器の存在によって大国が熱い戦争ができなくなった状況下では、戦争を避ける戦略というのは、実用的なのものなっている」というのを、オフ会の雑談から習いました。
 「ハート」は読んでないのですが、「近代戦はロジがすべてだよ」みたいな発言を、やっぱりオフ会で、耳にしています。1番手薄なところがロジだった場合、そこを狙うのは、ハート的なのかしら、みたいに思っています。
 所得の分配みたいなことを考えたとき、どうみても戦争に勝ったほうの家系が、膨大な分け前をその後、独占してます(だいたい世界中そうですかね)。でも、経済史も歴史もそのことを正面から書かない。戦争を社会科学が無視しているのが不満でした。
 また、あるとき、第一大戦と、第二次大戦の歴史を、ぼんやり見てて、「あれ、キリスト教も、民主主義も、共産主義も、法治主義も、この相互大量殺戮を止められてない。僕が金科玉条だと思っている価値は、大量殺戮への一本道のアホロードなのでは」と思いツキました。これと、人格のある語らない立派な人と、よくしゃべる(書く)哲学者と何が違うか、見ていて、どっちも同じようなことを見て、判断しているが、後者は、表現力がある。その差だけ。人格の立派な人は、いろんなところにいる。というのが結びついて、文系の言説について疑問符をつけていました。
 戦争を語り、日本市井の生きた価値観(ヨーロッパ翻訳価値観(アホロード)でない)について語る、太田さんは、その両方に応えてもらえる存在で、この数年、大変、お世話になってます。
 最初から、軍事の勉強しましょうよ、とならなかったのは、多少、太田さんもご存知の僕の事情で、数学の勉強の進捗が関係しています。
 太田史観を「歴史の補助線」と書かれてましたが、これは、見事な表現だと思います。
 補助線がないと、見られなかったことが、補助線を引くことで見えるようになる。
 太田さんは、これを理解のあるパターンの一例として、だされてますが、僕の場合、こういう、他では味わえない、思考方法が、数学には詰まっていると、感じていて、そこを自分のものにしないと、世界はわからない(物理、科学、技術、その道のプロの共通の道具でもある)、と感じて、数学をやってみてます。
 数学のほうが、軍事戦略の勉強より、時間がかかると、思ったので、ここまで、数学を先にやってました。めどがついたので、軍事戦略も予備的調査に着手という、感じです。
 数学のPRですが、『解析入門I』(杉浦光夫著 1980年 東京大学出版会刊)に、こんなことがありました。論理学の急所。九鬼修造とか、市井三郎(論理学の人。成蹊大学で教えていて、僕は「ならば」を質問にいったことがあります。残念ながら彼の説には納得できなかった)とかが、論理学の研究を日本語でもやってましたが、日本語日常語の「ならば」と数学(数学を実例とする論理学)の違い、A⇒B AならばBで、Aが偽で、かつBが偽のとき、その仮説(数学方言では命題)を真とする、理由を、僕は読んだことがありません。また、肉体的な苦痛を覚えるくらい、そのことは、気になってました。
 このコピーした箇所。はじめて、説得力があると感じました。
<コピー省略(太田)> (p.400)
 思考の道具だととして大切な論理学(数学の1部門という性格が強い)への検討をすっとばして、議論をするというのは、戦争を無視して、歴史を語るのと同質の乱暴さを、僕は感じてました。ここの手当がついて、ほっとしています(数学に、まだまだ先はあるとはいえ)。

<太田>

 Antulio Echevarria・・・に注目したのはどうしてか、にお答えいただいていませんよ。

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 <早く結論出せー。↓>
 「立憲民主党の山井和則衆院議員・・・は・・・ヒアリングで文化庁担当者に「(教団の)悪質性という中で、韓総裁が『岸田をここに呼びつけて教育を受けさせなさい』という発言自体が、統一教会の悪質性を補強して、解散請求を加速させるようなことにつながるのではないのか」と質問した。
 同庁担当者は「この発言自体をこちらで判断したり説明できる状況ではないですけど、解散命令の要件や裁判所との関係を含めて、(韓総裁の)発言1つが、同教団の活動の事実関係を明らかにすることの証拠ということになってくるのだと思います」と答えた。」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E6%97%A7%E7%B5%B1%E4%B8%80%E6%95%99%E4%BC%9A-%E9%9F%93%E9%B6%B4%E5%AD%90%E7%B7%8F%E8%A3%81%E3%81%AE-%E5%B2%B8%E7%94%B0%E3%81%AB%E6%95%99%E8%82%B2%E3%82%92-%E7%99%BA%E8%A8%80-%E8%A7%A3%E6%95%A3%E5%91%BD%E4%BB%A4%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%91%E3%81%A6%E6%96%87%E5%8C%96%E5%BA%81-%E8%A8%BC%E6%8B%A0%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%8F%E3%82%8B/ar-AA1dIg06?ocid=msedgntp&cvid=e3caff326b58415d9adfe05a370080f9&ei=8
 <絶対に使わないのに研究開発しても、調達しても、だよ。↓>
 「・・・日本は、使えるドローンを保有していないも同然です。その必要性は、アゼルバイジャンとアルメニアが20年、ナゴルノカラバフをめぐって争ったときから明らかになっていました。アゼルバイジャンはドローンを駆使してアルメニアの防空システムを無力化し同地域を奪還したのです。
 防衛省はドローンの開発をしていなかったわけではありません。富士重工業(当時、現SUBARU)と研究開発プロジェクトを進め、成功裏に終了しました。「成功裏に終了」とは、技術は獲得できたが、陸・海・空の幕僚監部から開発要求が出なかったので、プロジェクトを終了した、という意味です。
 自衛隊はほんの数年前に「ドローンのニーズはない」と言い切っていた。そのための予算を確保することができなかったからです。今、陸上自衛隊の現場の師団長に聞くと「数百機、すぐにでも欲しい」という返事が返ってきます。・・・」
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00478/071000059/?n_cid=nbpnb_mled_mpu

 ウクライナ問題。↓

 <本文にそんな話出て来ないぞー。↓>
 「<双方向マップ>ウクライナ軍の反転攻勢1カ月、支配地域を広げたのはロシア軍・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc3e243114aeaa5b9e77e780e3f46be100bfa576
 <ナンマンダ。↓>
 「ロシア軍の上級指揮官、オレグ・ツォコフ中将がウクライナで死亡したと報じられている・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/538eede906f144dda68e1cb85b52fc209f2a7768
 Russian ex-submarine commander shot dead while running in park–Russia’s FSB arrests man, 64, on suspicion of killing Stanislav Rzhitsky, who was accused by Ukraine of deadly strikes in war・・・
https://www.theguardian.com/world/2023/jul/11/senior-russian-draft-officer-shot-dead-while-running-in-park
 <ドンマイドンマイ。↓>
 「戦争は大きな岐路に、「非人道的兵器」クラスター弾でウクライナの反攻進むか–底をつくウ軍の弾薬、供与する米国もギリギリの決断、国際的評判落とす懸念も・・・」
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/76000?utm_source=editor&utm_medium=mail&utm_campaign=link&utm_content=top

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 お見舞い申し上げます。↓

 Japan floods: three die as island hit by ‘heaviest’ rainfall・・・
https://www.bbc.com/news/world-asia-66163535

 NYタイムスサマが泣いて喜ぶニュースだな。↓

 Japan’s Supreme Court Lifts Restroom Restriction at Work for Trans Woman–The decision represents some forward momentum in L.G.B.T.Q. rights in Japan, which lags behind other G7 nations in extending them.・・・
https://www.nytimes.com/section/world

 そういう話だったのかあ。↓

 「・・・史書には見えない勝頼の許嫁・八重垣姫とは? ・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/0c1a1a93ca045b1944ebcbf6a47009ccc04408fb

 日・文カルト問題。↓

 <文カルト健在?↓>
 「韓国の人気ユーチューバー、日本旅行中に水を飲み「福島の味」…韓日から批判殺到 ・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/07/11/2023071180273.html
 <文カルト健在。↓>
 「「日本を国際海洋法裁判所に提訴せよ」「最大の取引先・中国にセールス外交を行え」 共に民主党が韓国政府に注文 ・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/07/12/2023071280019.html
 「国内向けアピール? 訪日中の共に民主議員ら、韓国語プラカードを手に抗議・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/07/12/2023071280011.html
 「共に民主党議員ら訪日、「汚染水海洋放出反対」抗議デモ・・・」
https://www.donga.com/jp/home/article/all/20230712/4283830/1
 <健闘を祈る。↓>
 「「放射能の非理性的恐怖、中世魔女狩りと似ている」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/306484
 「わが海の水産物は安全です=韓国・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/306467
 「・・・韓国よりさらに心配すべき当事者はひとまず米カリフォルニア州の住民たちだが、そこは落ち着いている。太平洋に遠洋漁船を送る欧州とアジア諸国、この人たちも静かだ。フィリピンと太平洋島嶼国が心配しているが、韓国のように騒いでいない。・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/306466
 <報道価値殆どなし。↓>
 「韓日首脳 きょうリトアニアで会談=汚染水巡り協議へ・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20230712000200882?section=politics/index
 <本件に関しては日本を引き合いに出すことを許す。↓>
 「一番安全な旅行先1位は日本…最も危険な国の1位は南アフリカ共和国・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/306498

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <へー。↓>
 「・・・「13世紀にベネチアの商人マルコ・ポーロが日本を欧州に初めて紹介した著書『東方見聞録』の中で『Zipangu(ジパング)』と呼んだ」とし、「この呼称は中国語読みに由来していると考えられているが、中国語話者であれば『日本』の中国語の発音は、実際には『Zipangu』とはかなり異なっていると分かるはずだ」と述べた。
 その上で、「『Japan』という呼称が生まれた背景には香港・マカオとのかかわりがあったことはぬぐえない」と主張し、「16世紀にポルトガル人が日本に鉄砲を伝えたが、当時多くのスペイン人宣教師が香港・マカオを経由して日本を訪れた」と説明。「ここまで言えば、広東語を話せる人は答えが分かるかもしれない。彼らが香港・マカオで耳にした日本の(広東語の)読みは『Yappun』だった。スペイン語では『Ya』と『Ja』の発音の区別が難しいため、『Japan』と呼ぶようになった可能性があるのだ」と論じた。・・・香港メディアの香港01・・・」

https://www.recordchina.co.jp/b916988-s25-c30-d0052.html

<太田>

一 シーリングライト

 下掲を視聴し、二か所のシーリングライトを取り外して待機した。↓

 シーリングライト交換方法
https://www.youtube.com/watch?v=zZH4ThCvxtA
 シーリングライトの捨て方
https://o-market.jp/recommend/recovery/ceilinglight-disposal/
 捨て方↑については、読んだだけ。当分はとっておくつもり。なお、パソコン部屋の旧製品の行方知れず。中途半端に家が広いとこういうことになる。
 そしたら、10:30頃に新製品2組が(電動ノコギリと共に)届いたので、本日、バカチョン・シーリングライトとして使えるようにはしたいと思って作業開始。
 ところが、6畳用で、本体(body)とセード(Shade)を一旦切り離してから本体を天井にセットしなければならないところを、一緒にやってしまい、電線を接続していないのでは使えないので両者を切り離そうとしたらこれができない。
 これは私のせいではなく、最初から、本体とセードの切り離しが固く締めすぎていてできず、かつ、本体のつくりもおかしい状態で出荷されていたと考えられる。
 そこで、12畳用の方をピアノ部屋にセット。こちらは恙なく終了。
 次いで、SwithBotに電話をかけたがなかなか電話が空かないので、チャットに切り換えたが、日本語はお休みで英語のみ。
 ままよ、と、始めたら、すぐ調子が出て来た。
 (テキの女性も結構スペリングミスをやらかしているので、当方もヨユー。)
 ビデオで「障害」状況を撮影したものを送れば取り換えるかどうかを決めるというので、初めてiPhone12で私がセードを回して取り外そうとしているところをビデオ撮影し、メール添付でSwithBotに送付した。
 まだ返事はないが、仮にとっかえってことになった場合、現在の、天井にひっついたやつ、どうやって引っ剥がせばいいんかしら?

二 電動ノコギリ

 一両日中には使ってみるつもりだ。

三 電動モップ

 これも昼過ぎに届いたので、後で使ってみるつもりだ。

四 イヤーパッド

 これは、昨夕届いているが、そのうち、対処するつもり。

五 猛暑対策

 スマートリモコン付きシーリングライトも猛暑対策の一環ではあるが、昨日、ドンキホーテで、冷感リングとカルピスを買って来た。
 前者は、冷凍庫で冷やしておいて、毎日の外出時に、電気冷却リングと併用するためだし、後者は、帰宅時の水分補給のためだ。
 (そのために、水道水を入れて冷やしておくジャーも併せて買って来てある。)
 冷感リングも焼け石に水感なきにしもあらずだけれど、カルピスは当たりだった。 

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太田述正コラム#13600(2023.7.12)
<宮野裕『「ロシア」は、いかにして生まれたか』を読む(その21)>

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