太田述正コラム#13733(2023.9.17)
<皆さんとディスカッション(続x5657)>

<AraTkGoc>

≫一言で言うと?
O:かつての日本、そして、武士達が活躍する時代のその更に後の日本、を、創出されつつある武士達に、それぞれ、思い出させ、理解させる、ことだ。
 かつての日本も、遠い将来の日本も、ユートピアではなく、悩みも葛藤もあるが、それらは人間主義に徹することで乗り超えることができる、とも。≪(コラム#13550。太田)

 今までの説よりはマシな本かも?↓

・紫式部と藤原道長 (講談社現代新書)
倉本 一宏
内容紹介(出版社より)
『源氏物語』がなければ道長の栄華もなかった! 
無官で貧しい学者の娘が、なぜ世界最高峰の文学作品を執筆できたのか?
後宮で、道長が紫式部に期待したこととは? 
古記録で読み解く、平安時代のリアル
24年大河ドラマ「光る君へ」時代考証担当の第一人者が描く、平安宮廷の世界と、交差した二人の生涯!
https://books.rakuten.co.jp/rb/17609671/?l-id=search-c-item-text-02

・増補版 藤原道長の権力と欲望 紫式部の時代 (文春新書)
〈『源氏物語』という物語は、はじめから道長に執筆を依頼され、料紙などの提供を受け、基本的骨格についての見通しを付けて起筆したものと推定される。道長の目的は、この物語を一条天皇に見せること、そしてそれを彰子への寵愛につなげることであった。〉「紫式部と『源氏物語』」より

内容紹介(「BOOK」データベースより)
ユネスコの「世界の記憶」にも登録された『御堂関白記』。最高権力者道長が記した日記の重要性は計り知れない。その道長が、娘(中宮彰子)のためにスカウトし、『源氏物語』を書かせた女性こそ、紫式部だった。『御堂関白記』全現代語訳を手がけた著者が読み解く王朝のリアル。
https://books.rakuten.co.jp/rb/17566573/?l-id=search-c-item-text-03

<太田>

 本来はこれだけで判断しちゃアカンのだが、「道長の目的は、この物語を一条天皇に見せること、そしてそれを彰子への寵愛につなげることであった。」というのであれば、旧態依然だな。
 日本の大部分の広義の歴史書の致命的欠点は、マルクス主義史観に言う上部構造に全く目を向けないことであり、戦後はこれに軍事安全保障的視点の欠如が加わっちまって現在に至ってるワケ。
 幸か不幸か、僕は、宗教と軍事だらけの中東育ちなもんだから、歴史に対して、普遍的な、ちゅうか、フツーの、見方、ができちまうのよね。

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 <岸カルト、マンセー!↓>
 「副大臣・政務官は女性ゼロ、旧統一教会と接点26人…「消費者」「子育て」担当はズブズブ議員・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E5%89%AF%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E6%94%BF%E5%8B%99%E5%AE%98%E3%81%AF%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%82%BC%E3%83%AD-%E6%97%A7%E7%B5%B1%E4%B8%80%E6%95%99%E4%BC%9A%E3%81%A8%E6%8E%A5%E7%82%B926%E4%BA%BA-%E6%B6%88%E8%B2%BB%E8%80%85-%E5%AD%90%E8%82%B2%E3%81%A6-%E6%8B%85%E5%BD%93%E3%81%AF%E3%82%BA%E3%83%96%E3%82%BA%E3%83%96%E8%AD%B0%E5%93%A1/ar-AA1gNjLg?ocid=msedgntp&cvid=9341b772538c41c7b65fc30a08d1fb3a&ei=22
 <男性差別社会を岸カルトは是正するつもり、ハナからないのよね。↓>
 「・・・副大臣・政務官への女性起用がゼロだったことには・・・橋下氏は「結局は女性の議員が少ないというところに行き着く」と・・・の見解。その上で、議員・閣僚などの一定数を女性に割り当てる「クォータ制」採用を提案した。」
https://news.livedoor.com/article/detail/25003749/

 ウクライナ問題。↓

 <東部で後退し続けてるんじゃあ、露軍、もうダメやわ。↓>
「アンドリーウカ解放、バフムート周辺への進軍に重要・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%AB%E8%A7%A3%E6%94%BE-%E3%83%90%E3%83%95%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%88%E5%91%A8%E8%BE%BA%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%80%B2%E8%BB%8D%E3%81%AB%E9%87%8D%E8%A6%81-%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E8%BB%8D%E5%B9%B9%E9%83%A8/ar-AA1gNA7b?ocid=msedgntp&cvid=2583dcec2ff8490aae2ba716861b8e04&ei=45

 処理水放出問題。↓

 <朝鮮日報だが、一応、健闘記事。↓>
 「韓国に輸入された水産物、「不適格」は中国産が最多…日本産は–ここ3年で67件摘発、うち20件が中国産–日本産も6件…12年間で放射能の検出はゼロ・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/09/16/2023091680015.html
 <BBCでさえ、トリチウムとその他の放射性物質とを区別して書いてないね。↓>
 「・・・BBC・・・記事は、米科学誌サイエンスが「(処理水は)安全なように聞こえるがそれでもなお、海水中の自然状態のレベルよりも数千倍高い」とし、「30年間にわたって1カ所で集中放流されるため、トリチウムを含むその他の放射性物質は海洋生物に蓄積され、食物連鎖を通じて人間の体内に入る可能性がある」とする一方、日本は「処理水で400尾のヒラメを養殖し、3日後にはヒラメからトリチウムが検出されなくなった」と主張したことを紹介した。
その上で、「トリチウムの自然界における半減期は12.3年。生体内での半減期は7~14日ほどしかない。加えて、トリチウムは体液とともに排出され人体に蓄積されにくく、放射能の影響は小さい」と説明。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b920602-s25-c100-d0052.html

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 ジャニー氏の性的異常嗜好と男性タレント発掘・育成能力はコインの表裏だったのでは?
 歌舞伎の始まりは売春と抱き合わせだったしなあ。↓

 「元シブがき隊・本木雅弘はなぜ潰されなかった? 奥山和由氏が明かしたメリー氏の「圧力」・・・」
https://news.livedoor.com/article/detail/24934493/

 兄は女狂い、弟はカネ狂い?↓

 「・・・秀吉は弟の秀長を重用している。・・・
 天正19(1591)年、秀長は郡山城内にて54歳で病死(諸説あり)。死後、部屋に積みあがるほどの財を残したとも言われている。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/6372a6057f71137fc0ba1580bddd7dc895e13b69

 日・文カルト問題。↓

 <そりゃ、岸カルトとすりゃ、統一されちまったら、国連軍としての米軍の日本駐留の必要性がなくなり、日米安保による日本駐留だけになっちまって心細いからだったんだよ。
 なお、引用見出しの後段は論外。↓>
 「日本が「韓半島統一」を文書で支持したのは初めてだ【寄稿】–キャンプ・デービッド首脳会談で合意、「自由で平和な統一韓半島」–韓米日3カ国協力を順調に進めるためには韓日関係の突出を防ぐべき–独島問題での摩擦を軽減させるため、両国間の海洋境界協定を急ぐべき・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/09/14/2023091480154.html
 <お好きにどうぞ。↓>
 「・・・関東大震災での朝鮮人虐殺・・・<については、>同胞の悲劇にもかかわらず韓国の教科書が「関心」をあまり示さない中で、日本の責任ばかり問うのか。まず韓国人が究明し、記憶してこそ、罪もなく犠牲になった在日同胞らの傷痕を少しでも癒やせるだろう。」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/09/14/2023091480152.html

 東日本大震災越えが確定?↓

 「・・・リビア赤新月社は14日、死者が1万1千人を超えたと明らかにした。中東の衛星テレビ、アルアラビーヤが伝えた。行方不明者は約2万人・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/d50fd4eb2794c26a445022f8b2e0dca8b37db76e

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <邦語媒体より。
 人間主義!↓>
 「・・・「中国は今や『ないものはない』と言われる国になりました。例えば高級ホテルも、日本の5つ星は中国の4つ星に相当すると言われるぐらい、部屋の広さや設備、豪華さや料理の品数では日本を凌駕しています。でも、そんな中国にも日本のような『おもてなし』はありません。それは『相手の立場に立ってものを考え、それでいて見返りを求めない』という美徳に基づく、日本ならではの価値だと思います」旅行を趣味とする岑さんはこれまで多くの国を訪ねたが、チップが欲しいがためにサービスを提供する他国の習慣にも遭遇してきた。反対に、金沢を旅行したときには、テイクアウトで買った料金の安いコーヒーにもかかわらず、「外では暑いから」と、涼しい室内に誘ってくれた店主に遭遇した。「だからこそ、おもてなしは日本の優れた文化なのです」と力を込める。このまま行けば先細りしそうな「おもてなし」だが、実は私たち日本人には「他人を喜ばせたいという『与える力』が潜在する」とも岑さんは評していた。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/ba085e51561c44a611974d1f7568ee8086655c40
 <ここからは、レコードチャイナより。
 人間主義!↓>
 「華字メディア・日本華僑報網・・・記事は、・・・ごみ分別の煩雑さこそが「日本は旅行に行くのはいいが定住するのは面倒」と言われるゆえんだとし、「日本社会においては自覚や(社会に)貢献する精神、覚悟がなければ、抑圧的な感覚になることは避けられないのである」と論じた。・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b920519-s25-c30-d0052.html
 <へー。↓>
 「・・・日本が22年度に中国から輸入した化粧品類は総額104億円に達し、前年比44%増で韓国、フランスに次いで第3位だった。今年上半期は前年比で45%増の約61億円に到達し、第2位につけている。その内、アイライナーやアイシャドーなどのアイメイク製品の輸入額は34億円を占め、前年比51%増で伸び幅は第1位だった」「中国のコスメブランド『INTO YOU(心慕与你)』の輸入事業を行っている東京都港区の麗知株式会社の楊茜社長は新華社の取材に対し、『20年に日本市場に進出して以来、口紅や泥リップなどの累計販売が43万本を超えた。今年は去年の倍以上の売上を目標にしている』と答えた」「Flower Knows (花知暁)の広告トラックが渋谷の繁華街を走行したり、Florasis(フローラシス、花西子)の広告が日本のドラマ『アニマルズ』の中に登場するなど、中国コスメは日本の消費者の日常生活の中に入り込んでいる」と説明した。
 ・・・新華毎日電訊・・・記事は「雑誌『エコノミスト』が以前記事で指摘したように、かつて日本から中国へ吹いていたファッション流行の風が逆に吹きつつある。19年にチャイナメイクのブームが起きた頃、日本のネットユーザーたちの間では「チャイボーグ」とやゆする声もあったが、美容系ユーチューバーの『鹿の間』氏が自分のYouTubeチャンネルでチャイナメイクを紹介した動画が100万ビューを超え、日本の毎日新聞がその件を報道するなどで、女性の力強さと自信を表現するチャイナメイクに注目する若い女性が日本で増えてきている」・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b920406-s25-c20-d0197.html
 <私にゃチンプンカンプン。↓>
 「池袋に「チェンソーマン」のマキマ出現?女性が男性を引き連れる姿に中国ネット「デンジならいいか」・・・中国のSNS・微博・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b920547-s25-c30-d0203.html
 <てなこと言われましても・・。↓>
 「新時代の要求に合致した建設的で安定した中日関係の構築を共に推進=外交部・・・」

https://www.recordchina.co.jp/b920664-s12-c100-d0165.html

<太田>

 このAIのブレークスルーが起きる前に、太田コラムの旅を何とか終着点まで持っていきたいもんだが、自分の脳の太田コラム水準未満への衰え、更には自分の命の終り、がそれよか前に訪れるのは必至。↓

 「・・・脳は極めて複雑で、人間に理解することは不可能だと考える人は多い。「人間の脳を模す」と言っても、現実的ではないとみなされる場合もある。しかし、脳は意外と単純で、理解可能だと考える研究者もいる。その前提に立ち、脳の各器官を分解して人間のような知能を持つ機械を作り、脳全体のアーキテクチャに近づける研究は進んでいて、既に脳の知能に関係する主要器官の計算論的モデルは出揃いつつある。各器官の間の連携モデルが整えば、脳全体の機能を再現することも視野に入ってくる。
 たとえば、認識、言語理解、思考、意思決定、推論のような大脳皮質の各高次機能はわずか数十個程度の領野のネットワークで実現されており、人工知能で再現できる可能性を示すような研究成果もある。
 脳には「速い思考」と「遅い思考」があることを提唱したのが、認知心理学者でノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンだ。従来のディープラーニングはシステム1のような「速い思考」を得意としていたが、これだけでは人間の知能レベルには及ばない。システム1が一定レベルに達したことで、システム2の道筋ができ、両方のモデルが出来上がれば、人間の脳の情報処理にかなり近づく。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/techandscience/ai%E3%81%AE-%E4%BA%BA%E9%96%93%E5%8C%96-%E3%81%A7%E4%BA%BA%E9%A1%9E%E3%81%AF%E7%94%A8%E6%B8%88%E3%81%BF-%E4%BA%BA%E9%96%93%E3%81%AE%E8%84%B3%E3%81%8C%E5%AE%8C%E5%85%A8%E5%86%8D%E7%8F%BE%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%9F%E5%85%88%E3%81%AB%E8%B5%B7%E3%81%93%E3%82%8A%E3%81%86%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8/ar-AA1gNL35?ocid=msedgntp&cvid=27a9aa73a89a438ba7a5f0d0b82c6145&ei=99

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太田述正コラム#13734(2023.9.17)
<森安孝夫『シルクロードと唐帝国』を読む(その8)>

→非公開