太田述正コラム#14241(2024.5.29)
<皆さんとディスカッション(続x5910)>

<太田>

 <山本さんの手配で、>新・幕末史グローバル・ヒストリー 「第1集幕府vs列強全面戦争の危機」、新・幕末史グローバル・ヒストリー 「第2集戊辰戦争狙われた日本」、を、2倍速で視聴しました。
 「司馬遼太郎は読んだことないけどゴミ箱に捨てましょう」と山本さんのメールにはあったけれど、司馬遼太郎はゴミ箱行きの噴飯「坂の上の雲史観」を幕末維新以降の日本史に関して唱えたことはおっしゃる通りながら、このNHKの番組だって、典型的な(私の言うところの)「ぶつ切り出たとこ勝負史観」に立脚しているという点で、私に言わせれば、やはりゴミ箱行きの噴飯史観ですよ。
 それに対し、当時の列強を手玉にとって、水戸藩出身の徳川慶喜や薩長等の日蓮主義勢力が、対列強戦争体制構築を成し遂げたのが明治維新だった、というのが私の史観であることはご承知の通りです。

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 <我が日本政府、脳死して久しく、肉体死も近いな。↓>
 「24年度春の国家公務員採用試験で、省庁幹部候補のキャリアと呼ばれる総合職に合格したのは1953人だった。申込者数が過去最少の1万3599人だったのに伴い、倍率は7.0倍と最低を更新した。・・・
 24年度春の国家公務員採用試験で、省庁幹部候補のキャリアと呼ばれる総合職に合格したのは1953人だった。申込者数が過去最少の1万3599人だったのに伴い、倍率は7.0倍と最低を更新した。・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E5%85%AC%E5%8B%99%E5%93%A1%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%81%AE%E5%80%8D%E7%8E%87%E6%9C%80%E4%BD%8E-24%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E6%98%A5%E8%A9%A6%E9%A8%937%E5%80%8D-%E6%B0%91%E9%96%93%E3%81%A8%E7%AB%B6%E5%90%88/ar-BB1nb1w6?ocid=msedgdhp&pc=ENTPSP&cvid=717b490d76e44defbc34981b3f37a5f8&ei=99
 <宗主国移行とか持ち出すまでもなく、時代も変わった上、そもそも、属国に外務省はいらない。廃止して総理府に通訳課と儀典課を作れば足りるよ。↓>
 「日本の対中国外交はどこに問題があるのか。前駐オーストラリア特命全権大使の山上信吾さんは「原発処理水の放出をめぐり中国が日本産水産物の全面輸入禁止を打ち出したのに対し、外務省は『負けるかもしれないから、WTOに提訴しません』と言い募った。彼らの本音は危険と責任の回避であり、さらに突き詰めると保身だ」という――。・・・」

https://news.yahoo.co.jp/articles/24e85766d6f9b0fcb41237bab6f09d1831f483b8

 ウクライナ問題。↓

 なし。

 ガザ戦争。↓

 なし。

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 別の角度から、こういう主張をディスれば、日本じゃあ、少なくとも役人に関しては外国留学は高級慰労/観光/研修旅行とみなされてる、ってのに、何ぬかしてんだってんだよ。
 論より証拠、役人で人事院制度で外国留学した人は、単なる長期出張扱いで、修士号等の取得は求められないし、取得したって最終学歴が変更されることはないし、現に、私の留学同期(他省庁)の中には(取得するなんて超カンタンなのに)修士号をとっていないことを公言している奴だっていたぜ。↓

 「作家・黒木亮氏「小池氏はアラビア語『6カ月レベル』の知事が学業実態を証明するしかない」【小池百合子と学歴詐称】・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/5b9e92cf513fc54e3cc37a3a8dd1ad4d0de44059

 戦後日本は男性差別社会で、女性は専業主婦になる特権を与えられているのに、アクセサリーがまだ欲しいのか、と、男性達は思ってるのよね。↓

 「「女子学生向けの新入生歓迎会で、現在社会で活躍されているOGの方がスペシャルゲストとして登壇されたのですが……。
 お話の内容が、『大学時代に東大で未来の夫を捕まえておけ』というものだったんです。社会に出ると東大女子は敬遠されるから、という理由も説明していただいたのですが、お仕事にまい進されている先輩から勉強やキャリアについてうかがえると思っていたので、びっくりしました。・・・
 ただ、自分でも複雑な気分になるのですが、卒業して数年経つと、その先輩が社会の実態を踏まえてアドバイスをしてくれたことが理解できるようになるんです。いったん東大の外に出ると、『頭の良い女は可愛げがない』とか『自分より稼ぐ女とは付き合いたくない』というような考え方をする人も多いですから。
 むしろ先輩が後輩に『この社会では、東大女子は簡単に結婚できないよ』というメッセージを贈りたくなる社会なんだなと、諦めを感じてしまいます」・・・」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E5%A5%B3%E5%AD%90-%E3%81%8C%E7%B5%B6%E5%8F%A5-%E5%85%A5%E5%AD%A6%E7%9B%B4%E5%BE%8C%E3%81%AB-%E7%94%B7%E5%A5%B3%E3%81%AE%E6%A0%BC%E5%B7%AE-%E3%82%92%E7%97%9B%E6%84%9F%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F-%E8%A1%9D%E6%92%83%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%83%81-%E3%81%AE%E4%B8%AD%E8%BA%AB/ar-BB1ndCe6?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=f06b0434d8cd47a489489451afea228f&ei=11

 戦争/戦闘目的を達成できない軍人はダメ軍人。以上!↓

 「世界初の「空母機動部隊」を作った異端の日本軍人・・・小沢の戦歴に対する評価は、毀誉褒貶が相半ばする。かつては山本五十六や山口多聞(・・・たもん)に匹敵する名将だと謳われもしたが、近年の研究の進歩によって、マリアナ沖海戦や比島沖海戦での作戦指揮に疑問が呈されるなど、その名声が陰りを見せていることは事実だ。しかし小沢には、なお傑出した点があると大木氏は指摘する。「それは独創性だ。昭和海軍の将星のほとんどが、日本型『指揮統帥文化』にどっぷりと浸かり、教条的な作戦・戦術のもと、現実には生起し得ない日本海海戦型の艦隊決戦を夢見たのに対し、小沢は、そのときどきに置かれた状況において最善の方策は何であるかを、おのれの頭で考えつづけた。プロイセンの軍事思想家クラウゼヴィッツは、何が起こるか予想もつかぬ混沌が戦争の本質であるとの理解を示した。今日、世界の軍隊にあっては、そうした戦争の不確実性に対応するには、個々の指揮官が自主独立の知性を磨きあげ、予想外の事態に即興的に対応できるようにするほかないとの認識が主流になっている。かかる用兵思想の流れから顧みれば、小沢治三郎は、既存の規範に唯々諾々としてしたがう者が多かった昭和の軍人には珍しい、内在的な発想を持つ先駆的頭脳だったのかもしれぬ」・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/59df3d1dc71bedbf399dfeabeb83e210ac243214
 <ペケ。(お荷物の海軍が足を引っ張ってもなお勝ち取ったところの)日本の勝利は、陸士・陸大教育の成果。↓>
 「・・・ 大木毅・・・氏は、ある意味で日本軍人の典型のような・・・神重徳・・・の戦歴には、日本軍の教育が大きく関わっていると分析し、次のように述べている。
「よく知られているように、海軍兵学校・海軍大学校や陸軍士官学校・陸軍大学校の教育は、作戦・戦術次元の知識を偏重し、敢えていうならステレオタイプの解答を叩き込んだ。そうして形成された日本軍の指揮官は、戦闘の「公式」が通用する範囲、すなわち艦長や連隊長・大隊長レベルでは有能たり得た。しかし、より創造性と柔軟な思考を必要とする戦略・戦争指導の責任を負うや、愚行に向かうということがしばしばあったのだ。むろん、彼らの個人的な資質の問題もあっただろう。けれども、かかる日本軍のコマンド・カルチャーも深刻な影響をおよぼしていたのではないだろうか」・・・」
https://www.dailyshincho.jp/article/2024/04150616/?utm_source=yahoo&utm_medium=http&utm_campaign=link_back&ui_medium=http&ui_source=yahoo&ui_campaign=link_back&all=1

 私の聖徳太子コンセンサス説は、正史か野史か偽史か陰謀論か、それが問題だ。↓

 「聖徳太子はなぜ「超能力者」として語られるようになったのか? 偽史言説や陰謀論のメカニズム・・・
 正史があって、野史があって、偽史があるという整理の仕方。日本以外の地域でも、たとえば歴史に多大な影響を与えた『シオン賢者の議定書』のようなものがありますが、あれは英語でコンスピラシー・セオリー(Conspiracy Theory)と呼ぶけれど、先ほど申し上げたスード・ヒストリー・・・(Pseudo History)・・・とは言わないですね。一方で、「竹内文書」の場合は、それを「偽史」というけれど、「陰謀論」という人は基本的にいないと思います。・・・
 偽史や陰謀論の背景には必ず政治性があり、その政治性はその時代性を語っている。それを読み解くことが、研究者としての我々の仕事のひとつだと思っています。」
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/%E8%81%96%E5%BE%B3%E5%A4%AA%E5%AD%90%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C-%E8%B6%85%E8%83%BD%E5%8A%9B%E8%80%85-%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E8%AA%9E%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%AE%E3%81%8B-%E5%81%BD%E5%8F%B2%E8%A8%80%E8%AA%AC%E3%82%84%E9%99%B0%E8%AC%80%E8%AB%96%E3%81%AE%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0/ar-BB1nadmY?ocid=msedgntp&pc=U531&cvid=1356b074bcd94f0093006a63a924fecb&ei=144

 日・文カルト問題。↓

 <日韓交流人士モノ。↓>
 「韓国「Kトロットアイドル」に魅了される日本…「30代イケメン、若すぎないから良い」・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/319239
 <出来悪記事で意味不明。↓>
 「日本旅行の写真を投稿した韓国女性歌手ヒョナに海外ネット民の悪質コメント洗礼・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/319251
 <いやなに、鏡を見てみ、それが北朝鮮だ。↓>
 「【社説】中国、韓日中首脳会談にまで灰をまく北朝鮮の実態を直視すべき・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/319207
 <ね、半島の人々の大部分は人間主義者じゃないでしょ。↓>
 「趙治勲九段、「韓国が切なく、国籍を変えない… 骨のひとかけらを釜山の海にまいてほしい」・・・
 亡き妻や子供は皆、日本国籍・・・」
https://www.donga.com/jp/article/all/20240529/4971610/1
 <そうよ。↓>
 「いまの日本が「10年後の韓国」…大相続時代に起きること・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/319205
 <文カルト健在。↓>
 「日本人がパスポートなしで竹島に?”日韓版シェンゲン条約”反対請願に5万人以上が賛同ー韓国・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b934363-s39-c100-d0195.html

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 <人民網より。
 井戸を掘った(掘らされた?)創価学会。↓>
 「創価学会の青年代表団が訪中 北京や新疆などを訪問へ・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2024/0528/c94475-20175179.html
 「日本の創価学会青年代表団が中国人民抗日戦争記念館を訪問・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2024/0528/c94475-20175168.html
 <アカンもんはアカン。↓>
 「「富士山ローソン」の黒幕に穴、中国人女性の「さすが同胞」投稿が物議・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b934391-s25-c30-d0052.html
 <その温かい視線も習ちゃんの指示だろな。↓>
 「日本政府による「定額減税」・・・少なくとも日本政府が庶民の懐事情に関心を持ち積極的に動いているのは確かだ・・・華字メディアの日本華僑報網・・・」

https://www.recordchina.co.jp/b934312-s25-c30-d0052.html

<太田>

本日、ついに、コーヒー電気焙煎器で初焙煎。
 買ったコーヒー生豆お試しセット中の、一番札の付いていたコロンビア・スプレモってのを使用。
 60gかっきりしかダメというのがチト困るが文句は言いっこなし。
 やってみると、あっけないくらい簡単に終了。
 取り敢えず、いつもの保管箱に入れて冷蔵庫の冷凍室へ。

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太田述正コラム#14242(2024.5.29)
<津村重舎『皇室中心主義』を読む(その1)>

→非公開