太田述正コラム#3097(2009.2.15)
<皆さんとディスカッション(続x399)>
<michisuzu>
 あなたの言っている「実力」って何です。 もっと具体的なことを書かなくっちゃ。 そして、こういう意見投稿でも、できるだけ読者に材料を提供したり自分の意見を裏付ける「権威」ある意見を引用したりする典拠をつけるべきです。≪(コラム#
 本当に太田様は典拠がお好きですね^^
 今更私が日本の2大政党の党首にまでなっている小沢さんの実力を典拠までつけて説明する必要があるのでしょうか?
 次期政権をほとんど手中に入れようとするくらいの国民的支持率がそれを証明していると思うのですが。
 少なくとも前原前党首の時の末期的な支持率をここまで引き上げたのは誰あろう小沢代表では無いでしょうか?
 とろこでご質問の前に私の質問にお答え願いたいものです。
 小沢さん以外にどなたが民主党の党首に相応しいのか?
 対論なき小沢批判ならナンセンスかと思うのですが。
 またその人で自民党に勝てると本気で思われているのですか?
<太田>
 小沢一郎は自民党の党首(総裁)じゃなく、幹事長でしょが。
 自民党の幹事長やってもその後消えていった人いくらでもいますよ。かつての加藤紘一や小泉首相時代の武部勤なんてのがその口です。今やってる細田博之も恐らくそうでしょうね。
 そもそも、超大政党の自民党の党首になった安倍、福田、麻生のお三方の「実力」がいかほどのものだったか、ご存じないとは言わせませんよ。
 それにしても、最近の日本の政治家は人を見る目が全くないって思いません?
 小沢よりマシな人、民主党にいくらでもいますよ。
 例えば、私が直接知っている人では鳩山由紀夫。直接は知らないけれど、よさそうな人では野田佳彦。
<ξξξ>(http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1196337365/l50x
Michisuzuさんが小沢代表を擁護していたけど、田原総一郎さんや、かつて時事通信で小沢の番記者記者だった青山繁晴さんの話では太田さんの言ってるほうが正しいと思える。
1997年に出版された田原総一郎著「頭のない鯨」では多くの政治家に取材を行い、政治の裏側が描かれていたけれど、その中で、小沢氏は大事な局面(例えば羽田さんに首相を降りてもらったような場面)でいつも直接話しをせず、代理人に話をさせるために話がこじれ人が離れて行くと書いていた。
つまり、嫌な役回りを他の人に押し付ける。これは上に立つ者としては致命的な欠陥だろう。
また、小沢氏の番記者だった青山さんは最近の関西の番組で、小沢さんが計画を立てて成功したことは細川政権以外、何もなかった、と言っていた。
つまり、それほど政略を立てるのが上手い人でもないということだ。
ところで、小沢代表はヒラリー国務長官と話をするそうなので、この点は太田さんの点数も少しは甘くなるのかな。
<コバ>
 毎日新聞によれば、小沢・クリントン会談が17日に実現するようです。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090214k0000e010030000c.html?link_id=RAH03
 会談が実現するならば、米国の属国日本の最大野党代表として、小沢はどのようにクリントンと話し合いをすべきなのでしょうか。
 他力本願、負け犬根性で情けないですが、民主党が自民党を完全にぶっ壊すには、米国からの支持を取り付ける必要もあると思います。
 集団的自衛権を認め、NATOに加盟し、世界中での米国の軍事活動負担を軽減させてやることが、カネをたっぷりつぎ込んだ思いやり予算なんかよりも米国には非常に喜ばれると思うのですが…。
 でもそこまで話はいかないだろうし、困ったものです。
 クリントンと親密な関係を小沢、民主党は確立していただきたいです。
 小沢、要人との会談を面倒がるな!
<globalyst>
 –自ら「辺縁国家化」する日本、「二流国」への没落を懸念–
という記事が人民網に掲載されていました。
http://j.people.com.cn/94474/6592560.html
 この記事中『米国に言わせれば日本は「自閉症を患ったパートナー」だ。』(つまり米国は日本を見放したヨ)
 『国際政治の表舞台でも舞台裏でも、対米従属外交を常に忘れぬ日本が、この大がかりな芝居に出て、米国の後ろをついて行くその他大勢の脇役以外に、いったい何の役を演じることができるのか?』(で、日本はどうするの?何ができるのかな?)
に続いて
 『日本は、作家の五木寛之氏が最近「中央公論」で主張したように、衰退に直面する心構えをし、「優雅な縮小」を目ざし、ギリシア、ポルトガル、スペインのような世界に尊敬される国になった方が良い。その実、「辺縁国家化」は恥辱と同義ではない。風水は循環するのであり、お互い100年だ。「辺縁国家化」は、次の再起に向けた準備でもある。スペインのように世界各地に日本版「セルバンテス文化センター」を設立して日本文化を広める能力があるのかどうかはわからないが、それでも日本が「優雅」で紳士的な「辺縁国家化」を納得することを望むものである。』
(引退しろヨ)
と引導を渡された気がした。
 今まで「中国なんて…」という気持ちがあったけど、彼の国の方が良く見えていると思った。
<太田>
 globalystさん。お示しの記事は、私がタイトルを見ただけで読まなかった記事ですね。
 これは、中共の御用記者が、中共のエリート達の間で蟠る、ナショナリスティックな対日コンプレックスを記事にしたものだと思えばいいのです。
 この記事の中でまともなのは、あなたが冒頭で引用されたリチャード・ローレス「発言」くらいなものです。
 北岡伸一「発言」もズレてますね。
 要するに、この記者が言う「対米従属外交」なんてもんじゃなくて、日本は戦後、一貫して自主的に米国の属国・・という意味では「二流国家」、「縁辺国家」・・であり続けてきたのであり、これをもってローレスは日本を「自閉症」と形容したのでしょう。
 この「自閉症」日本を象徴しているのが、「陽」の自民党総裁(首相)の麻生太郎と「陰」の小沢一郎民主党代表(次期首相?)ってところでしょうか。
 どちらも、裸の実力でまともな職業に就けるような人物じゃないです。
 ホント恥ずかしいったらありゃしない。
 「麻生首相は・・・小沢氏が昨年、インドのシン首相との会談をキャンセルしたことに触れ「(その時は)どうかねえと思った」と皮肉った。」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009021502000073.html
 「民主党の小沢一郎代表は14日、都内で開いた自身が主宰する政治塾で講演し、国内の政治状況について「危機においてこそ本当のリーダーが必要とされるが、必要なときにリーダーがいないという歴史の悲劇が繰り返されている」と指摘した。・・・」
http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20090215AT3S1401514022009.html
 自分を棚に上げてよくこんな話できるよねえ。
 やっぱし、お二人とも一刻も早く引退されてサナトリウムにお入りいただいた方がよろしいようで。
<WM>
≫何が分からないのか、よくお考えになることが大切です。 おぼろげながらでも何が分からないのかに気付かれたら、遠慮なくご質問ください。≪(コラム#3091。太田)
とのご助言を頂き有り難うございました.
 仰る通り,何が分らないのか,自分なりに考えてみます.
 恐らく背景の知識不足であることは間違いありません.
 議論そのものは理解できないというレベルの物言いではありませんので.
 特に,下記の如き「作文指導」に至っては議論以前のアドバイスですね.
≫michisuzuちゃん、出だしと結論は私の持論そのものであり、その限りにおいて問題は全くないのだけれど、真ん中の文章・・はっきり分かるように「」で囲みました・・を入れたために、全体として意味が通らなくなってしまったね。 意味が通るようにするには、「」内の文章を、たとえば、以下のように改めればいいのです。・・・≪(同上)
 とりわけ,上記にある
≫それに加えて、結論の部分の最後のセンテンスの冒頭に、「太田様がかねがねおっしゃっているように」といった文句が入っておれば、言うことはないね。≪(同上)
という一節は,被害妄想を逆手に取ったジョークとして秀逸で,思わず笑ってしまいました.
 <また、>コラム#3095でのmichisuzuさんへのコメントに納得いたしました.
 「お灸を据える為の政権交代」などという発想自体が無責任と想われます.
 選択肢がないという不幸な状況ですから,その中で相対的に最良のものを選ぶことが肝要かと想いました.
 だいたいお灸据えて反省する連中ですか?…と思うのですが..
<太田>
 前回、謙遜される必要なんてなかったのでは?
 それにしてもmichisuzuちゃん、引っ張りだこですねえ。
 本日も面白い記事は、バレンタインデーがらみのものばかりで、昨日同様、非公開コラムの方で扱います。
 本日は、朝から腹の具合がよくなく、朝、葡萄ジュースを一杯飲んだきりです。
 果たして、夜、非公開コラムが書けるか?
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太田述正コラム#3098(2009.2.15)
<バレンタインデー抄(その2)>
→非公開