太田述正コラム#14915(2025.5.1)
<皆さんとディスカッション(続x6241)/映画評論318:ラム・ダイアリー>
<太田>
安倍問題/防衛費増。↓
なし。
ウクライナ問題/ガザ戦争。↓
<ひとまず、ウクライナのためにはよかった。↓>
U.S. and Ukraine announce signing of contentious minerals deal–The deal’s language marks a win for Kyiv, which has been seeking any concrete show of support from the United States since President Donald Trump returned to power.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/2025/04/30/ukraine-trump-minerals-deal-agreement/
<モンゴルの軛症候群患者の典型的な妄想的戯言。↓>
「・・・プーチンの側近としてプーチン主義を作り、「枢機卿」「影の魔術師」ともあだ名された元大統領補佐官、ウラジスラフ・スルコフへのインタビューを敢行した。・・・
あなたは「ロシアにとって、永久拡大は単なる考えではなく歴史的存在としての存立条件だ」とおっしゃっていますが、ロシアの境界についてはどう考えていますか。 私は哲学界においてすでに存在する「ロシア世界」という概念に基づいて公式イデオロギーを打ち立てました。 「ロシア世界」に境界は存在しません。「ロシア世界」はロシアの影響が届くかぎりすべての場所です。文化的、情報的、軍事的、経済的、イデオロギー的、人道的、あらゆる形での影響力です。 換言するなら、どこにでも「ロシア世界」はあります。地域によって影響の程度はあれど、皆無の土地はありません。 だから我々は神の思し召しのまま、強さの限り全方位に拡大します。調子に乗り過ぎないこと、身の丈に合わないことをしないのは重要ですが。 ──この解釈には、人々の主観の入る余地はありません。もし人々が「ロシア世界」に入りたくないと思った場合どうでしょう。強制的にその一員とすることができるのでしょうか。そして何より、なぜそうなるのですか。 先の回答に人々の主観を拒否する要素はなかったと思います。それはウクライナの人々の主観を無視して、キエフでの2度のクーデターを支援したヨーロッパにこそ当てはまります。2014年時点では、半数のウクライナ人が日常的に仕事と家庭でロシア語を話していました。EU加盟を望む者は半数以下で、NATO加入支持者はそれより少なかったのです。 ウクライナの民意、あるいは多数派の意思に反し、誰も理由がわからないまま西側はウクライナを屈服させようとしています。 こうしている間にも、ウクライナの多数派を無視し、反ロシア、親西側の少数派に立脚したキエフの傀儡政権が、フランスを含むヨーロッパが供給した武器で我が国を攻撃しています。これはウクライナを力で植民地化しようとする西側の試みの継続にほかなりません。 ──ウクライナをロシアの勢力圏に戻すことは、ソ連崩壊後のロシア外交の意識的な目的だったのですか。言い換えるなら、モスクワはウクライナ併合を1991年以降、さまざまな形で追求していたのでしょうか。 たしかにモスクワの目的でしたが、キエフの目的でもあります。さまざまな方法、機会、程度でそれは成功を収めています。 ロシアにもウクライナにも、ソ連崩壊以来、両国の距離を近づけよう、あるいは統一しようとする人は大勢いました。現在になっても、両陣営に何人かいます。我々には同じ血が流れているのだから当然のことです。 ところが、西側の支援する2005年、2014年のクーデターによって平和的協力が妨げられました。これらのクーデターにより、ウクライナ人は政治化された伝説と欧州統合の蜃気楼に突き動かされた、攻撃的な少数派による支配を受けることとなりました。戦争を引き起こしたのもこの少数派です。 ──ロシアとの戦争が逆に、ロシア語を話すウクライナ人をも含めて、ウクライナの国家意識や反ロシアアイデンティティを形成したとは思いませんか。ロシアは自らの手で存在を否定したものを作り出してしまったのではありませんか。 ウクライナは少なくとも3つの異なる地域が強制的に組み込まれた人工的な政治的実体です。南部と東部はロシア系で、中央部はロシア系と非ロシア系、西側は反ロシア系。これらが互いに友好関係を結ぶことはこれまでもできていません。 ウクライナでの戦争は、ロシア人と反ロシア人、福音書でたとえるなら羊と山羊の戦いです。反ロシア人は成長を知りません。彼らは歴史的領土の域内にとどまり、ロシアの国土に広がることはないでしょう。ウクライナが本当の国家になる日が来たとしても、その領土は自然の境界に限られ、かなり小さいはずです。・・・
<文化を文明に変え、イギリス文化を付け加えれば、だが、ここは正しい。↓>
EUも構成諸国も完全な主権を持たないのです。 純粋な経済共同体に戻るか、主権連邦への決定的な一歩を踏み出すかして、不安定で中途半端な状況から抜け出すべきです。・・・
ロシア文化や米国文化のいとこにあたる偉大なヨーロッパ文化。・・・
<誤り。中共は日本文明の普遍性を信じていて、だからこそ、魅力的なモデルなんだよ。↓>
中国の地政学的ドクトリンは、異なる文明の多様性、共生、協力です。これは世界秩序にとって非常によく考えられた、魅力的なモデルです。・・・
<ここも正しい。↓>
リベラリズムや自由民主主義はそれ自体が時代遅れというわけではありません。それらにふりかかっている危機はあるにせよ、死滅はしていません。とはいえ、それが普遍的であるとか、ほかのどの政治システムにも勝るという考え方は終わりました。・・・
<ほぼ全員がモンゴルのっ軛症候群患者だからってことが分かってるぽいね。↓>
我々にはツァーリが必要です。ツァーリのいない時代は常に大惨事に見舞われてきました。多極化は外交に適していても、国内政策には向いていません。
–なぜツァーリがいないと大惨事になると思いますか? なぜロシアはツァーリなしでやっていけないのだと思いますか。
その問いには何十万通りもの回答ができますが、手短に答えましょう──わかりません。・・・
<1000年前じゃなく800年前だろー。↓>
1980年代後半から1990年代初頭にかけてのロシアのリベラルは、ロシアが白紙状態であり、その上になんでも作ることができると考えていました。彼らはロシアが我々の生まれるよりはるか昔、1000年前から存在したことや、その基礎が単に我々の可能性を規定するだけではないことを忘れていたのです。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/f9fa79378aa1c2a671221ec2da2f9b7e004fd61e
<良かれ悪しかれ、もはや、イスラエルは、現代のアッシリアだねえ。↓>
Israel launches strikes, intervenes in sectarian clashes near Damascus–The Israeli military said Wednesday that the raids in Syria targeted “operatives” who attacked Druze civilians.・・・
https://www.washingtonpost.com/world/2025/04/30/israel-strikes-syria-druze/
妄想瘋癲老人米国。↓
<実に結構なこった。↓>
「米GDPが3年ぶりマイナス成長・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/587679afc463e5697a5bc3ecbed2f52a34cb3300
それでは、その他の国内記事の紹介です。↓
なし。
日・文カルト問題。↓
<お察しするだ。↓>
「IMF「来年の1人当たりGDP、台湾が韓国・日本を上回る」・・・」
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/04/30/2025043080076.html
<尹さん、ホントに関わっちゃあ。↓>
「尹前大統領の自宅を家宅捜索 旧統一教会絡む疑惑で=韓国検察・・・」
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20250430001200882?section=politics/index
中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓
<中央日報より。
カワイソーだが、その主張は全部間違い。↓>
「・・・米国ラジオ・フリー・アジア(RFA)などによると、15日午前、中国南部四川省成都のある高架道路には中国の現政治体制を批判する内容の大型垂れ幕3枚が掲げられた。
白い垂れ幕には赤い文字で「体制改革なしに民族の復興はない」「無制限権力を持つ政党は人民に要らない」「中国は方向を提示する者が要らず、民主主義がその方向だ」などと書かれた。
RFAは消息筋の話として、該当垂れ幕の製作者であり、掲示者は梅世林という1998年生まれの男性だと紹介した。また、梅氏が事件直後、当局によって拘禁されたものとみられると伝えた。・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/333245
<次に人民網より。
報道価値なし。↓>
「趙楽際全人代常務委員会委員長が日中友好議員連盟の森山裕会長と会談・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2025/0430/c94474-20309790.html
<パンダ「外交」もうやめようぜ。↓>
「日本がパンダの再貸与を希望 外交部「中日は協力推進について緊密に意思疎通」・・・」
http://j.people.com.cn/n3/2025/0430/c94474-20309768.html
<ここからは、レコードチャイナより。↓>
「日本がパンダの再租借を希望、中国ネット「貸さない」「でもパンタにとっては…」・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b952441-s25-c10-d0193.html
<その通り。↓>
「日本の地震への不安が広がるも香港航空会長は楽観視「香港人は日本旅行が大好き」・・・香港メディアの香港01・・・」
https://www.recordchina.co.jp/b952477-s25-c30-d0052.html
<太田史観を聞いたら、この元教師も含め、全員卒倒するかもね。↓>
「・・・微博で70万超のフォロワーを持つブロガーは・・・ある動画を転載した。動画では、日本の元教師がある学校での歴史教育について「(日本が行った)戦争は正しかったかどうかの意見で子どもを二つに分けて討論をさせる。すると、最初は戦争をしたのは間違っていたという方が圧倒的に多くなるが、ここで『日本は当時経済的に追い詰められており、中国に進出しなければやっていけず、逆に日本が植民地にされていた』と説明すると、戦争は正しかったという意見にどんどん変わっていく」と説明する様子が映っている。
これに中国のネットユーザーからは反発の声が多く上がっており、「強盗の論理」「(当時の)中国人民が何をしたっていうんだ?」「自分たちの先祖の愚かな行いを正当化しようとするな」「自分たちが貧しければ他人から略奪してもいいということか?」「なんという歪んだ道理だ」「それなら、米国が原爆を日本に落としたのだって『仕方なかった』ということになるだろう」「われわれも今経済的に苦しい。だから、日本を侵略していいということだな?」といったコメントが寄せられた。
また、「洗脳が浸透しているようだ」「日本人は死んでも過ちを認めない」「日本に人間らしい者はほとんどいない」「日本に清算を求めるのは正しいことだと改めて思った」「世界で唯一の被爆国は、本当に自業自得だった」「激怒する必要はない。時が来たら日本を滅ぼしてやればいい」といった意見も出ている。」
https://www.recordchina.co.jp/b952450-s25-c30-d0052.html
<太田>
本日、ビックカメラからハサミを除く4品目が、ビックカメラ専属業者の手で到着したので、さっそく、HSBアクティブリピーターケーブルとWEBカメラ用卓上スタンド、を、WEBカメラと組み合わせるセッティングを行った。
それにしても、今回も、卓上スタンドのだが、取説の出来が悪い。
また、USB2.0用と銘打ってあるのに気付いたが、3.0のポートに繋いでも何とかなるだろうと自分に言い聞かせた。
–映画評論318:ラム・ダイアリー–
今回の「『ラム・ダイアリー』(・・・The Rum Diary)は、2011年の<米>国の伝記映画<で、>米国のジャーナリストであるハンター・S・トンプソンの同名自伝小説を原作として<おり、>本作で共演したジョニー・デップとアンバー・ハードは後に交際・結婚したが、その後離婚した。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC ←筋が載っているが簡単過ぎる
ということで、どうやら有名らしい。
ハード(Amber Heard。1986年~)のその後のデップとの離婚裁判を巡る泥沼劇や今を時めくイーロン・マスクとの交際騒動
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%89
は、映画通には常識なのだろうが、私には結構、目新しく興味深かった。
なお、この映画の舞台は米国の「自治的・未編入領域<で、>・・・<その>住民<は、米>国籍を保有するものの、<米>連邦税(所得税)の納税義務はなく、大統領選挙の投票権もない」・・・プエルトリコ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%B3
であり、「本土」米国人のプエルトリコ人への偏見・差別意識がどんな感じのものなのかをこの映画を通じて感得することができた。
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太田述正コラム#14916(2025.5.1)
<檀上寛『陸海の工作–明朝の興亡』を読む(その33)/渡辺信一郎『中華の成立–唐代まで』を読む(その1)>
→非公開