太田述正コラム#3271(2009.5.13)
<皆さんとディスカッション(続x485)>
<globalyst>
≫少なくとも鳩山と岡田は立候補するのではないでしょうか。≪(コラム#3269。太田)
について、例えば産経には、
 「投票は現職国会議員だけで行う。これまでに鳩山由紀夫幹事長(62)が代表選出馬の意向を固めたほか、中堅・若手を中心に期待が高い岡田克也副代表(55)も14日に記者会見し、正式に出馬表明する。」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090513/stt0905130105001-n3.htm
とあり、「少なくとも」ではなく「鳩山」×「岡田」みたいですね。
 それは良いとして、12日の党役員会で
 「代表選の投票権者の範囲について、執行部案の国会議員だけではなく、次期衆院選の公認候補や党員、サポーターにまで広げるべきだと主張した政調会長代理、長妻昭らに対し、小沢は語気を強めて反論した。・・・
 反対は4人(長妻昭、野田佳彦、安住淳(凌雲会)、福山哲郎(凌雲会)(globalyst加筆))だな! 長妻君、君の言っていることは違う。選挙の前に有権者を広げるなんてことは民主主義としてはいけない。」(同上)
 こういうことが伝えられると、せっかく民主党応援しても良いかなと思い始めていたけど(気持ちが)引いてしまう。どうやら、小沢氏が、このようにして党内に残っては、せっかく代表辞任しても意味がないかもしれない。
 ちなみに、民主党のサポータとは、党のウェブページでは
○民主党を応援したい18歳以上の方なら、どなたでもなれます。
 (在外邦人または在日外国人の方でもOKです。)
○会費は、年間2,000円です。

○サポーターは、代表選挙で投票することができます。

http://www.dpj.or.jp/sub_link/volunteer/index.html
となっており、サポータには代表選挙の選挙権あること明記されていますよね。
 民主党は、自民党以上に党として基本的なこと(例えば手続き(小沢氏は無投票で代表になっていたし))ができていなように感じる(自民党ができているとは言いません。単に外から見たときの両者の比較の問題です)。
 太田コラム読み出して以来、日本の出来事を考えると悲しく鬱々としてくることが間々ある。昨日もプーチン首相が来たから掲示板に投稿しようとしたけど、書いているうちに気が滅入って止めてしまった。
<αδαδ>(「たった一人の反乱」より)
 鳩山代表、岡田幹事長で納得だよな!勝てるよな!太田さん
<太田>
 毒も使いようによっては薬になるから、ついでに、小沢選挙対策委員長ならいかが?
 これで決まりかなあ。
<αδδα>(同上)
≫今のところ野田が出そうもないのが残念ですが ≪(コラム#3269。太田)
 なんだ、おーたんも野田に期待してる部分があったのか。
 俺も個人的には期待してたんだが今回は見送りか・・・。
 それにしてもマスコミが党首候補の筆頭に岡田って言ってんのを聞いた時はTVの前でズッコケタもんだが
 やっぱ岡田はねえよなぁ。
 でも鳩山も人気ねーんだよなぁ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090512/stt0905122033014-n1.htm
 おーたんは消去法で鳩山とか言ってたけど、鳩山じゃどうにも勝てる気がしないんだよね。
 党代表になれば岡田であろうが鳩山であろうが応援はするけど気が気じゃねえや。
<太田>
 私は、鳩山か野田が民主党代表にふさわしいとコラム#1888のQ&Aで既に言ってますし、#2159でも「<小沢の>後任には、鳩山さんか野田佳彦さんをあてること」って言ってますよ。
 遺憾ながら、鳩山、岡田の一騎打ちになりそうですが、岡田とは同じ四日市出身であるところ、私の岡田評は、以前コラム(#836、837、840、845)に書いたので、まだお読みでない方は目を通してください。まだオープンにできない話もいくつかあります。
 他方、鳩山とは、私のスタンフォード時代に彼も同じキャンパスにいたほか、私の立候補が事実上決まった時に挨拶に行って言葉を交わし、(参院)選挙事前運動で岡山市での民主党支持者向けの集会で彼とともに「演説」をし、若干の応答が聴衆の前で行われた、という接点があるものの、まだ正面から鳩山論を展開したことはありません。
<ααδδ>(同上)
 兄ポッポが人気ないよねー。
 旧民主党創設者という意味で、兄ポッポが代表、総理になるのがいいのかもしれんが、兄ポッポの小沢心酔からして、兄ポッポ代表=実質小沢院政になっちゃうんだろーなー。
 小沢が影響力を残せるという意味で、兄ポッポが新代表になるとみた!
 鳩山由紀夫幹事長は「断腸の思いです」と述べた。
 「(小沢代表が辞意を表明について?)断腸の思いです。100年に1人と、それぐらいの大変大きな器の政治家、小沢一郎という男のもとに幹事長として仕えながら、必ずしも十分に支えきれなかったことが、大変残念であります」と述べた。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00154909.html
<太田>
 globalyst、ααδδのご両名、産経の記事↓
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090513/stt0905130105001-n1.htm 
(前出)と上記記事の読み方ですが、むしろ、鳩山が小沢をまんまと誑し込んだってことを示しているんじゃないかな。。
 鳩山は、意外に大物かも、という気がしてきました。
<桜の花>
 今回の民主党党首選に 持論を持って 批判的に書かせていただきます。
 ・・・<党首選を>中だけでやっちゃ<おうとしているところが問題だと思います。> 
 <本来それは、>仲間内の利権の問題では<ないにもかかわらず・・。>
 現在の民主党の混迷する状態も自民党の状態も日本の状態も・・・国民目線に・・・立脚<するところの>真の民主主義とは言えないと思<います>。
 岡田でも鳩山でも 人も羨む大企業を背景としているのです。小沢が大企業から金をせびる姿勢と変わりません。
 ・・・献金意思を<持つ>・・・大企業<等>の特定少数者を擁護<せざるをえないというのが>現実で<しょう>。 <これでは、到底>民主主義とは言<えません。>
 ・・・献金<してくれる奴ら>(ずるい奴ら)<たる>特定少数者を擁護する<結果、>国民は泣かされるから悔しい、と思う人は笑っているしかないようです。
<太田>
 相当手を入れさせていただきました。
 今後、投稿される際の参考にしてください。
 globalyst、桜の花のご両名に申し上げたいのは、党首が急に変わる時のこれまでの手続きに従ったものであること、補正予算の審議中であること(典拠省略)から、現職議員だけの選挙で新党首を決めるのもやむをえない、ということです。
 また桜の花さん、小沢の土建業者等への資金等の依存や岡田のイオン(JUSCO)への資金等の依存(コラム#837、3145、3155)とは違って、鳩山は、単に相続財産としてブリジストンの株等を保有している
http://plaza.rakuten.co.jp/yonihisomuhibi/diary/200801240000/
だけのことであることから、彼をこの点で、小沢、岡田と同列に置くのは気の毒でしょう。
<ΗΗΑΑ>(「たった一人の反乱」より)
 「鴻池祥肇官房副長官(68)=参院兵庫選挙区=は、麻生太郎首相に辞表を提出、首相は13日午前、受理した。
政府高官によると、辞任の理由は「健康上の問題」とされ、鴻池氏は12日夜に辞表を提出、その後入院した。ただ、週刊誌に自身の女性問題が掲載されたことの責任を取ったとみられる。河村建夫官房長官13日午前の記者会見で、
 後任に自民党麻生派の浅野勝人参院議員(71)=愛知選挙区=を起用すると発表した。」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090513/plc0905130051001-n1.htm
 60代後半にもかかわらず、なかなかお元気ですね。
 いや、入院したってことは元気じゃないってことか。
 中川と言い、鴻池と言い、麻生の周りにはもうちょっとまともなのはおらんのかと呆れていたところ、鴻池の後任も麻生派からみたいです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%85%E9%87%8E%E5%8B%9D%E4%BA%BA
<太田>
 女性問題そのものもさることながら、その際にJRの無料パスを使っていたことが問題になった
http://www.asahi.com/politics/update/0513/TKY200905120432.html
んだから、やや舌足らずだったね。
 なお、「麻生の周り」にとどまらず、外交・安全保障をぶんなげた政権政党の議員連中がぶったるんじゃうってのは、病理ではなく、生理だと思って下さい。
 皆さん、とにかく、次の総選挙では民主党に投票しましょう!
<ΗΑΗΑ>(同上)
↓万国共通、官僚の姿ですね。
http://blogs.yahoo.co.jp/goldrush21japanbranch/26620950.html
 ま、これは官僚に限ったことではなく、現世を生き抜くためのヒトの悲しき性…
とでも~トホホ
<太田>
 私が読み飛ばした事件まで、よくまあフォローしてますね。
 その熱心さに乾杯!
<ΗΑΑΗ>(同上)
 おーたんが、リンカーン嫌いってことはよくわかった。<(コラム#2901参照)>
<太田>
 私はリンカーンが嫌いなわけじゃありません。
 黒人全員を米国から「追放」したいと願いつつも、奴隷制という巨悪の撲滅と戦争の天文学的人的物的コストとを秤にかけて、あえて前者を選んだリンカーンには畏敬を通り越して畏怖の念すら覚えます。
 「独立」国家の政治家になるということは、本来、これほどではないにしても、その何十分の一かの究極の選択を毎日のように突きつけられるプロフェッションを選ぶということなのです。
 麻生、中川、鴻池、それに浅野・・防衛政務次官当時の彼をよく知っている・・らの政治屋には、到底理解できない世界だろうね。
<けいc>
 イランのアメリカ人ジャーナリスト解放<(コラム#3269)>の背景には、アメリカがアフガン戦争において、イラン経由のロジスティックスルートを開発せざるを得ない状況があり、オバマ政権の対イラン融和外交の一端とも受け取れませんか?
<太田>
 兵站路確保云々以前に、アフタニスタンとパキスタンに重大な関心を持つ米国として、両国の隣国のイランとの関係の改善を模索するのは理解できるところです。
 少なくとも、前ブッシュ政権の下掲の対イラン政策は見直されるのではないでしょうか。
 ・・・Former US President George W Bush began a policy of providing financial support to activists opposed to the Iranian government. ・・・
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/8044939.stm
 なお、サベリ釈放のいきさつについては、本日のロサンゼルスタイムスに改めて詳細な記事が出ています。
 この記事は、読みようによっては、私の「美人は得する説」を裏付けるものとなっています。
 ・・・Saberi quickly became an international cause celebre. Portraits of the daughter of a Japanese-born mother and Iranian-born father stared out from newspapers and websites around the world. A distorted but compelling narrative of menacing mullahs locking up a former beauty queen inspired online petition drives and Facebook pages.・・・
 
 そのおかげで、私に言わせれば、彼女には
 ・・・A copy of a classified Iranian government report about the U.S. war in Iraq in the possession of journalist Roxana Saberi was a key piece of evidence that led to her conviction on espionage charges・・・
という重大な嫌疑をかけられていたにもかかわらず、イランの大統領が直接介入することになった、というわけです。
 ・・・a letter from President Mahmoud Ahmadinejad calling for a careful review of the case helped secure her swift release Monday・・・
http://www.latimes.com/news/nationworld/world/la-fg-iran-journalist12-2009may12,0,3372344.story
 ご質問は何だかヘンだけど、イランのハメネイ/アフマディネジャド政権が、このオバマ米政権の模索に応えてサベリを解放した、と考えるのが順当でしょうね。
<竹島くん>
 <コラム#2422>「日本文化チャンネル桜収録記」<を読み>ました。
http://blog.ohtan.net/archives/51165120.html#comments
≫私は「左」の人々とはおおむね意見を同じくし、結論だけが正反対になるのに対し、本日のように「右」の人々とは結論だけが一致する・・・≪(同上。太田)
 変な言い方になりますが、正しい左翼思想なんだと思います。
 本来、左も右も結論は同じでその手法が違うものですが、何故か日本では左は反日、右は憂国みたいになってます。
 太田さん頑張って下さい。桜にも一杯出て下さい(笑)
<太田>
 どうもありがとう。
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 では記事の紹介です。
 三木たかし死去
http://mainichi.jp/enta/music/news/20090513spn00m200008000c.html
とくれば、テレサテン(鄧麗君)を思い出さざるをえません。
 既に、三木たかしの作曲したテレサテンの歌を集めたビデオがアップされてました↓。
http://www.youtube.com/watch?v=xPNjLOvN1BQ
 この際、私の大好きなもう一人の歌手である倍賞千恵子の話まで強引につなげてみましょう。
 まず、テレサが「知床旅情」をピアノの弾き語りで歌っている珍しいビデオをどうぞ↓。
http://www.youtube.com/watch?v=K40GBT7AQPg&feature=related
 同じ音源で加藤登紀子の「知床旅情」をサンドイッチにしたのもどうぞ↓。テレサうまいでしょ。
http://www.youtube.com/watch?v=pa4jxOVlwWY
 ↓この冒頭に出てくる石川さゆりの「知床旅情」とも比較してみて下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=MGU-Za7FL0g&NR=1
 森昌子のもどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=R6T-ka63EkA&feature=related
 しかし、何と言っても、こういう叙情歌の世界では、倍賞千恵子がダントツです。
 なお、彼女の歌っているのは、「知床旅情」の元歌である、「オホーツクの船唄」↓です。
http://www.youtube.com/watch?v=pVbFK7wwKVw&feature=related
 この歌の原作者である森繁久彌の歌は別格だし、野郎だし、皆さんよくご存じでしょうから取り上げませんでした。あしからず。
 またまた、背中がむずかゆくなるような、対日媚態記事を人民網が載せました。
http://j.peopledaily.com.cn/94474/6656105.html
 ちょっと同じ感じはするものの、ねらいは韓国人の啓発であるのが朝鮮日報の記事↓です。
http://www.chosunonline.com/news/20090512000042
http://www.chosunonline.com/news/20090512000043
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太田述正コラム#3272(2009.5.13)
<日進月歩の人間科学(続x4)(その1)>
→非公開