太田述正コラム#15189(2025.9.14)
<皆さんとディスカッション(続x6377)/映画評論442:僕のワンダフル・ライフ>

<太田>

 安倍問題/防衛費増。↓

 なし。

ウクライナ問題/ガザ戦争。↓

 <プーチンの友トラ。↓>
 「トランプ米大統領は13日、自身の交流サイト(SNS)で、北大西洋条約機構(NATO)の全加盟国がロシア産原油の輸入を止めれば米国はロシアへの大規模制裁を実行する用意があると主張した。実現困難な新条件を示し、公言していた対ロ制裁強化を延期する口実とする狙いがありそうだ。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb85289ab5a4434dfc716f618f0a68c4f312b6c9

 妄想瘋癲老人米国。↓

 <おー、結構アタマいいのね。いずれにせよ、精神障害?↓>
 「カーク氏殺害容疑者、[ACTとい学入学試験]で上位1%の高校時代…「物静か・人望ある好青年」・・・
 州都ソルトレークシティー近郊のユタ州立大に入学。・・・同大では4年間の奨学金を得て入学した。わずか数か月で退学した理由は不明だ。その後、自宅近くの職業訓練校で電気技術見習い課程に入学し、犯行当時も同課程に在籍していた。
 ユタ州は保守層が多く、昨年の大統領選でトランプ大統領は約6割を得票した強固な支持基盤を持つ州とされる。容疑者の両親<も>共に共和党支持者だ。ただ、容疑者は無党派として有権者登録していた。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/aa656d2ddbc59b6ef6db83fd1282a540e45294cf
 「・・・ロビンソン容疑者がカーク氏殺害時に使用した銃器からは反ファシズムのメッセージが刻印された薬きょうが出てきたという。薬きょうには「このファシストらめ!」「ベラ・チャオ(Bella Ciao・イタリアの抵抗運動の歌)」「これを読めばお前はゲイLMAO(お尻が取れてしまうほど爆笑するという意味)」などの言葉が書かれたことが明らかになった。・・・」  
https://news.yahoo.co.jp/articles/e92601067314512899a3858f5d73eb2cc2f9e58d ([]内も)
 <我が米属国日本は、トラ工作の対象にすら、していただけないようで・・。↓>
 「・・・MAGA勢力がターゲットにした欧州各国の極右政党は今、うなぎのぼりの躍進を見せている。ナイジェル・ファラージが率いる英国の「リフォームUK」は、今月第1週基準で労働党や保守党を圧倒的に抜き、世論調査1位をキープしている。マリーヌ・ルペンが率いるフランスの「国民連合(RN)」も、9月第1週基準で左派連合の「新人民戦線(NFP)」やエマニュエル・マクロンの中道会派の「アンサンブル」を凌駕する支持率1位だ。ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は、「キリスト教民主同盟(CDU/CSU)」と1ポイント差で1位を争っている。ハンガリーの政権与党「ハンガリー市民同盟(Fidesz)」はMAGA勢力のグローバルネットワークの欧州パートナーの役割を自任し、2022年以降は毎年保守政治行動会議(CPAC)を開催している。この会議にはスティーブ・バノンをはじめとする米国のMAGA関係者らが大勢参加し、欧州内の極右の人物、さらに南米の極右の人物らも多数参加する。彼らはMAGAの理念のグローバル化を公に支持し、MAGAの世界連帯を目標に立てている。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/11678fbefc89f8dba93dc4daab7653c180afc080

 それでは、その他の国内記事の紹介です。↓

 なるほど。↓

 「・・・江戸中期の医者の安藤昌益は『自然真営道』などの著書で、「金銀通用」の貨幣経済を動かす商人たちの「利欲」が、災害を起こす邪気を生むと訴えた(菊池勇夫『江戸時代の災害・飢饉・疫病』吉川弘文館)。田沼と同時代を生きた杉田玄白も『後見草』で、世の中の「奢侈」が目に余り「天変地妖」につながった、と同様の認識を示していた。
 <そのため、>「金銀通用」や「奢侈」といえば、田沼時代を象徴する語。打ち続く災害や飢饉は「田沼政治が招いたもの」というレッテルが貼られてしまったのだ。・・・」
https://president.jp/articles/-/101398?cx_referrertype=yahoo&yhref=20250914-00102214-president-life

 んなバカな。
 将軍(と一橋家)の部下でしかない老中首座の定信が、彼の独断で将軍(と一橋家)が反対したり了承していない政策を実施できるワケないじゃん。↓

 「・・・田沼は商工業者の同業者組合である株仲間を認める代わりに、運上金という税を徴収し、幕府財政の足しにした。これまで定信は、株仲間をみな解散させたようにいわれてきたが、実際は定信も、株仲間と運上金には頼り続けた。そうしなければ、すでに幕府財政が回らない状況だったからだ。
 現実には、このように田沼時代と変わらない政策もあったのだが、それだけに定信は、田沼時代との違いを強調できるところで強調し、田沼政治を否定する姿勢を世間にアピールする必要があった。幸いにも世間は、天変地異の頻発も、飢饉も、米不足による打ちこわしの発生も、田沼政治のせいだと思い込んでいる。そこで田沼政治の否定を強力にアピールした。ひとつは田沼の居城、相良城(静岡県牧之原市)の破壊だった。天明8年(1788)1月16日から2月5日にかけ、御殿や櫓、門、長屋、役宅まですべてが解体された。その年の7月24日、田沼意次は失意のまま江戸で没するが、相良城はその後も石垣まで徹底的に壊された。もうひとつは田沼時代の自由な空気の否定だった。それが打ちこわしが発生する世の乱れにつながったというストーリーを構築し、祖父である8代将軍吉宗の享保の改革を継承する「質素倹約」と「文武奨励」を強力に打ち出した。定信の性格を反映した改革は、吉宗が行ったものよりずっと厳格で、風紀も厳しく取り締まられた。その流れで、出版のほか芝居など、庶民の娯楽にも厳しい統制が加えられた。田沼時代は自由度が高かった学問も、武士の道徳の基盤だった朱子学以外は禁止された。・・・
  松平定信は老中に就任して6年余りの寛政5年(1793)7月、兼務していた将軍補佐役の辞退を申し出て、老中職まで解かれてしまう。その背景には、定信が家斉の2つの要望を却下したことがあった。その要望とは、1つは家斉の実父で、べらぼうでは生田斗真が演じている一橋治済に「大御所」の称号をあたえるというものだった。しかし、大御所とは原則、引退した前将軍にあたえられる称号である。もう1つの要望は、実家の一橋家の屋敷が手狭なので、江戸城内の二の丸か三の丸に移すというものだった。しかし、2つとも理不尽な要望なので、定信は却下した。ところが、そのせいで将軍家斉とも、その父の一橋治済とも軋轢が生じ、寛政5年(1793)7月、将軍補佐役の辞退を申し出た定信は、老中職まで解かれてしまった。定信が更迭されたのは、大奥に手をつけ、それを家斉が嫌ったからだ、という指摘もある。実際、年間20万両といわれた大奥の経費を、定信は3分の1程度まで減らした。そのうえ大奥の奥女中トップの上臈御年寄8人のうち5人を解任し、そこには家斉の乳母の大崎、家斉の側室お万の叔母である高橋も含まれた。 ・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/4a79d19c06d1d7310a3b67de15110eb8906d6bdc

 前半はウソ、後半は知らんかった。↓

 「・・・徳川家斉<は、>・・・諸大名の養子押し付けを画策したのだが、これがどうにも評判が悪く、江戸幕府崩壊を早めたとも噂されている。家斉の子作りは高くついてしまったのだ。
 <しかし、>家斉にはこれだけ多くの子がいたにもかかわらず、孫は数人しかおらず、男系の曾孫は津山松平家と蜂須賀家しかなかった。その蜂須賀家も一人娘の蜂須賀正子しかおらず、現在、男系で残っているのは津山松平1家だけになってしまった。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/6370cabb489bea3ea0678f7f75b380a30c9994e8

 ちゃうで。
 次回東京オフ会「講演」原稿参照。↓

 「・・・なぜ清武は将軍にならなかったのか 清武は将軍にならなかった。理由はいくつか想像できます。実は吉宗の将軍就任に向けた運動が熾烈を極めたのではないか、とか、吉宗は大奥の受けが良かったのではないか、などです。清武に関していえば、家継が没したときに54歳で、すでに高齢だったことはマイナスだったでしょう。将軍就任への熱意もさほど持っていなかったらしい。でも、それら以上に問題視されたのが、彼が44歳になるまで、家臣の血筋である越智家を継いでいたことでした。越智喜清は父の綱重に仕えていた武士ですが、清武は喜清に育てられ、やがて越智家の家督を嗣いだのです。ですので、彼は徳川家の人ではなく、越智家の人だった。長く他家の人間だった経歴が、将軍就任を妨げたのでした。・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/825ab20f835ab04750e51640fbbb11a9521c202f

 日・文カルト問題。↓

 <なんでもいいけど、ご愛顧に感謝。↓>
 「・・・家族が鬼と戦う『鬼滅』のストーリーは<韓国の一連の>ゾンビ作品との類似があり、韓国人が感情移入するのも無理はありません・・・」
https://news.yahoo.co.jp/articles/0331897b84619a65d45f3f2b2b139b2452c3e4e7
 <卒業旅行の訪問地にされたことがニュース?↓>
 「退く石破首相が「シャトル外交」実践…9月末の訪韓を推進・・・」
https://japanese.joins.com/JArticle/338659

 そんな短視眼でどーすんのさ。歴史をずっとずっと遡らにゃ。↓

 ・・・the roots of Britain’s ambiguous relationship with its neighbours back to the end of the second world war・・・
 From the beginning, McTague makes clear, Britain’s choice was between joining a union whose purpose (of pooling sovereignty, initially to contain a German resurgence) we distrusted, or staying out of something potentially powerful enough to threaten our national interests in the long run. ・・・
https://www.theguardian.com/books/2025/sep/08/between-the-waves-by-tom-mctague-review-the-long-view-on-brexit

 中共官民の日本礼賛(日本文明総体継受)記事群だ。↓

 なし。

          –映画評論442:僕のワンダフル・ライフ–

 今回の「『僕のワンダフル・ライフ』(・・・A Dog’s Purpose)は、2017年の<米>ドラマ映画<で、>・・・計5回生まれ変わった犬が2回目に飼われた飼い主の元へ5回目に生まれ変わって帰還するまでを、時代の変遷とともに描くラブストーリー」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%83%95%E3%81%AE%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95
であり、結構よくできていた。
 主演のデニス・クエイド(Dennis William Quaid。1954年~)は、ヒューストン大中退の米俳優で、メグ・ライアンと結婚していたことがある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%8B%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%89
 また、主演の恋人役のペギー・リプトン((Margaret Ann “Peggy” Lipton。1946~2019年)はユダヤ人たる米女優、モデル、歌手だ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%AA%E3%83%97%E3%83%88%E3%83%B3
 2人がこんな「逆」年齢差があったことには、全然気が付かなかった。
 転生する犬の物語なので、さしたる人間の美女は登場せず。

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太田述正コラム#15190(2025.9.14)
<古松崇志『草原の制覇–大モンゴルまで』を読む(その20)>

→非公開