太田述正コラム#15370(2025.12.13)
<2025.12.13東京オフ会次第>(2026.3.9公開)
1 始めに
参加は私を除いて7名で前回と同じメンバーで、ビデオ参加が前回は1名だったところ、2名でした。
首都圏からの出席者は御母堂の介護のため、遅れて参加、ビデオ参加に回ったところの、地方読者が出席できなかったのも御母堂の介護のためです。
次回のオフ会は、来年の3月28日(土)です。
2 オフ会次第(Oは私。後の特定のアルファベットは同一人とは限らない)
A:百年戦争についてだが、ノルマンジー公がイギリスを支配する中で、支配階層に子飼いのノルマン人を配置していき、支配を強化させていったと理解しているが、その後、時代が過ぎていく中で、フランス語話者であった支配層も英語話者になっていくなかで、大陸的特性から、アングロサクソン的特性へと、変容していったと解釈して良いのか。
O:イエス。
A:ドイツ人であるマルクスが、イギリスに亡命し、大英博物館で研究を進めるなかで、彼の経済学へアングロサクソンの人間主義的メンタリティが育まれ、それが、彼の社会主義・共産主義的思想に色濃く反映されてきたのだろうか。
O:そう思う。
A:『コレクション認知科学 視点』東京大学出版を読んでる中で、国語教育のなかで、共感的理解の方法として、アダム・スミスの『道徳感情論』水田洋訳(筑摩書房)に「他者に同感できることを人間の基本的特性」と彼が論じているとあり、「アングロサクソンの人間主義」と感じた次第だ。
O:中共当局は、日本人の人間主義を阿Qだった中共人民への導入を図ってきたが、人間主義が日本で一般用語化していないし、そもそも日本への言及を避ける必要もあることから、ヒュームの人性論や儒教(の性善説)を持ち上げてきている。
B:第一次ヴァイキングの時期が二回目のゲルマン人南侵の時期の一部と重なっているのが分かりにくい。
O:確かにそうかも。
B:縄文性(人間主義性)だけではなく、弥生性もまた、人間に生来備わっているのではないか。
O:人間も哺乳類一般同様、自己防衛(自分の群れの防衛を含む)や喧嘩的な遊びを行い、その際、危害が伴う場合もあるが、これらは弥生性の発露であるとは必ずしも言えまい。
(非正常な哺乳類が理由なく危害を加える場合についても同様だ。)
こういった前提付きだが、私は、弥生性が人間に生来備わっているとは考えていない。
C:ドイツ観念論には、最先端の理論物理学の考え方を先取りしている面があると思う。
O:それはそうかもしれないが、私は、大学の教養課程で、ドイツ観念論は、観念の上だけでもイギリスを上回ろうとして、ドイツ人がでっち上げた妄想である、めいたことを試験で何科目もの答案に書いて、概ね良い成績を収めた、という思い出がある。
それはそれとして、大学時代は、教養課程でも法学部でも碌なインサイトは得られなかった。
スタンフォード大でも基本的にはそうだったのだが、ビジネススクールでは日本人の客員教授の講義、政治学科では日系人の教授との1対1のセミナー、からだけ、私と似通った問題意識をこの御両名が持っていたからではないかと思うが、大きな刺激を受けた。
D:巡幸王権だが、イギリスの場合、道路だけではなく水路も使ったのではないか。
O:少なくとも、アルフレッド大王が(運河を含む)水路を整備したという記録はなさそうだ。
テームズ川の水運はその前から発達していたようだが・・。
B:そこは、秦とは随分違うな。