太田述正コラム#3434(2009.8.2)
<皆さんとディスカッション(続x555)>
<ぼんちゃん>(2009.6.29)(http://blog.livedoor.jp/g8a1lb6exxczbjs82k9q/archives/796839.html
民主党 不祥事 衆院議員リスト(転載)
太田述正コラム#3356(2009.6.25)
http://archive.mag2.com/0000101909/20090625175041000.html 面倒なので以下のリンクはつけでおりません。
是非、太田述正コラム#3356(2009.6.25)をごらんに為って下さい。 …
<太田>
 おお、ささやかながら、反響があったんだ。
http://www.ohtan.net/negative.html
<Fukuma>(2006.12.17)(http://fukuma.way-nifty.com/fukumas_daily_record/cat5113525/index.html
 –今のロシアはどうしてこんな国になったのか–
 ネット上で秀逸な記事を見つけた。
 記事はポロニウム殺人事件で浮き彫りになったプーチン政権とベレゾフスキー一派の暗闘の背景となったソ連崩壊からプーチン政権のロシアまでの流れを解説しているのだが、これが非常に分かりやすい。
 そんな訳で単なる紹介になるがちょっとクリップしておこう。
・太田述正コラム:1565ベレゾフスキー対プーチン(その1)
・太田述正コラム:1567ベレゾフスキー対プーチン(その2)
・太田述正コラム:1568ベレゾフスキー対プーチン(その3)
・太田述正コラム:1569ベレゾフスキー対プーチン(その4)
 以下は印象的なフレーズのダイジェスト。
 要するに、当時の米国民は、落ちぶれ、人口が半分に減少したソ連とでも言うべきロシアを、一挙に米国流の自由民主主義と資本主義の国へと作り替えるべく、上も下も、はち切れんばかりの善意を持って、ロシアに押しかけ、全く意図せざる結果として、ロシアを壊してしまい、ロシアの大部分の国民に塗炭の苦しみを与えてしまった、ということなのです。
 (その結果)当時のロシアでは、国民の75%が貧困水準以下か貧困水準ぎりぎりの生活をしており、学齢期の子供の10~80%が肉体的ないし精神的欠陥を抱えていました。また、男性の平均余命は60歳未満にまで落ち込んでしまっていました。
 こんな思いをさせられた大部分のロシアの国民が、自由民主主義と資本主義そのものに幻滅し、ソ連時代を懐かしみ、かつ、自分達がひどい目に遭っていた時に、我が世の春を謳歌していたオリガーキーらに憎悪の念を抱くに至ったことは、当然と言えば当然でしょう。 
 だから、大部分のロシア国民は、自由民主主義を骨抜きにして強いリーダーシップを発揮し、ベレゾフスキー等のオリガーキーにリースしていた旧国家資産を国家の手に取り戻して国家資本主義的体制を構築するとともに、これらオリガーキーを収監、あるいは追放したプーチンに拍手喝采を送ったのです。
 (そして実現した)プーチンのロシアは、建前上は自由民主主義を掲げつつも、その実態は、諜報機関が支配する高度な中央集権国家であり、まさにジョージ・オーウェルの「1984年」を具現化したような社会なのです。
関連番組:再放送されるか分からないが全く同じテーマを扱ったNHK BSの番組を紹介しておこう。
・ロシアの新興財閥 繁栄と没落の軌跡
 また同じテーマを扱った本として佐藤 優氏の「自壊する帝国」もお勧めしておく。
 こちらは実際に外交官として当時のソ連・ロシアを内部から見た壮絶な体験記である。
<太田>
 私の、佐藤優の『自壊する帝国』へのコメント(コラム#1424)、更には、『国家の罠』へのコメント(コラム#1419、1420、1427、1429)を読まれた感想もぜひお聞きしたいものですね。
<安保>(2008.11.7)(http://www2u.biglobe.ne.jp/~akashids/tawagoto/tawagoto75.html
 ・・・珍しく私の投稿にメルマガ<皆さんとディスカッション(続x300)>で太田氏が反論というか感想を書いていた。それに対して早速、嫌味な?反論を投稿した。
 以下は↓私ともう一人の投稿者に対してまとめての反論である。・・・
(引用始め)
太田氏(談)↓
 確かに自民党も日本の「右」もだらしないことおびただしいね。何度も日本に関する歴史認識で「米国が日本に民主主義をもたらした」等の(韓国ばりに言えば)「妄言」を吐いてきたブッシュ大統領ですが、彼は、昨年の8月22日に以下のような極めつきの「妄言」を吐いています。
ブッシュの言葉
 「・・私が今言った敵とはアルカーイダのことではないし、攻撃とは9.11のことではない。また、帝国とはオサマ・ビンラディンが夢見る過激なカリフのことではない。それは1940年代の日本帝国の軍部(war machine)のことであり、真珠湾奇襲のことであり、帝国を東アジア全体に押しつけようとした試みのことだ。最終的に米国が第二次世界大戦で勝利し、その後米国はアジアで更に二つの陸上戦争を戦った。・・・われわれが極東で戦った諸戦争と今日われわれが戦っている対テロ戦争との間には違いが多々ある。しかし、一つの重要な類似点は、核心にあるのがイデオロギー闘争だという点だ。日本の軍部や朝鮮の共産主義者達は人間世界に正しい秩序をもたらすという容赦なきビジョンに突き動かされていた。彼らが米国人達を殺したのは、彼らがイデオロギーを他の人々に押しつけようとしたところ、その行く手にわれわれが立ちふさがったからだ。」(コラム#2017)
 この時、自民党の議員の中からも、「右」の論客の中からも、ブッシュ批判の声は全くあがりませんでした。慰安婦問題ではあんなに喧しいのにね。残念ながら、というか、当然のことながらと言うべきでしょうが、「左」からも何の声もあがりませんでした。声を上げたのは、ひょっとして日本中で私だけだったかも。
 その時、あなた方お二方は何してたの?ブッシュに、米国に怒り狂わなかったの? 自民党や「右」の連中に絶望しなかったの?全然知らなかった?ホントにあんたら、おめでたいよなあ。 
(引用終わり)
 以下は上記の反論に対しての私の投稿↓
 太田さんこそおめでたいよなあ・・・。 ・・・
太田氏談↓
 声を上げたのは、ひょっとして日本中で私だけだったかも。 その時、あなた方お二方は何してたの? ブッシュに、米国に怒り狂わなかったの? 自民党や「右」の連中に絶望しなかったの? 全然知らなかった? ホントにあんたら、おめでたいよなあ。・・・・・・
 太田さんの意識の破綻って奴がここに象徴していますね。
 何で?上記ブッシュの言葉に日本人が怒るの?ホントおめでたいよなあ。と、言いたいですね。
 もし日本中で太田さんだけなら、太田さんは勘違いも甚だしい愚かな見本って奴ですね。
 これが当時の敵国アメリカの為政者の本意であり、その子孫たちの今の意識であることは至極真っ当なことだろう。それこそが自国の先人たちを信頼し、誇りに思い、その歴史を確かに受け継ぐ子孫としての立場だ。
 日本は「大東亜共栄圏」「八紘一宇」という大儀を掲げて連合国と戦った。米国からすれば上記のブッシュの言は至極真っ当であり、当時の敵として、そして今の同盟国の大統領の見識として何らおかしくはない。
 おかしいのは戦後の日本の為政者であり、今も尚、洗脳から融けぬ?いや自分を棚に置き、不可思議な屁理屈をこねて脳内が混乱したままの無様な太田さんとその一派である。
 そうじゃあないですか?
 おかしいのはブッシュの言ではなく、田母神幕僚長の正論を素直に評価できない日本人多数です。ブッシュは上記のように世界に公言し、日本の首相が田母神幕僚長の正論を世界に公言し、それでこそ対等なる国家の付き合いが出来るというものです。戦争は犯罪ではなく、国家の全てを賭して互いに大儀を掲げて戦うのです。
 ブッシュは当時の米国の大儀を真っ当に引き継ぎ堂々と自論を述べているだけだ。
 日本人こそが、いつまでも卑屈に自虐史観の中で先人を辱め、戦後に生き延びた卑怯者たちが築いた商人国家で、日本という国を貶め続けているのです。
 太田さんは頭が悪いというか?
 やはりどっかネジが狂ってますね。今一度再考を。
・・・・・・・・・・以上
 とにもかくにも今の日本社会と日本人の多くは異常としか言えない。
 ますます異常の度合いを高めてゆく。まさにスパイラル現象で底なし沼に沈み込んで行くように、果ては奈落の底まで落ちてこそ気付くのか?
 自分の親や先祖を「声高に」「執拗に」「その真偽を真剣に見極めず」悪く言うことが、まるで自分の善に繋がることこそが異常の原点であり。人として、そこからの脱出こそがまず一歩なのだろう。
 そんな自らの異常に気付かないことこそが哀れとしか言いようがない。
 筑紫哲也が亡くなったと今日の夜のニュースで言っていた。反日日本人が一人この世を去った。ご冥福を祈ります。あの世で気付いて欲しいが、まだまだ現世にも山ほどいる。
<太田>
 一頃、何度か投稿された人ですね。
 こんな投稿もらった覚えないけどなあ。
 それはともかく、日米戦争が「イデオロギー闘争だ<った>」とか、日本が「イデオロギーを他の人々に押しつけようとした」とか、ホントにあなた、そう思ってるの?
 日本は容共ファシズムの中国国民党、共産主義の中国共産党やその背後にいたソ連と戦っていたのを後ろから足を引っ張ったのが、日本と同じ自由民主主義を信奉していたはずの米国だった、というのが私の見方ですが、これはごく常識的な話だと私自身は思ってるんですがね。
 また、「田母神氏の戦前についての歴史認識は、9割方、私の認識と一致している」とコラム#2888で申し上げていることをお忘れでは?
 問題は、結論がたまたまほぼ同じである、ということよりも重要なのが、どのようにしてそのような結論に到達したかなんである、ってことなんですよ。
 記事の紹介です。
 この記事↓は、身につまされますねえ。
 現在連載中の「私の防衛庁(内局)改革案(1987年)」シリーズでご披露中の私の改革案、基本的にすべて実現したけど、組織をいくら作っても魂が入らないんだな。
 日本の国のあり方が、魂を入れさせない。
 せめて、この初代群長のような人々を防衛省/自衛隊内にとどめおけるだけの気概と能力のある人物を文官・制服のトップに就けなくっちゃ。
 それは、日本が米国から「独立」するまでの間、政治家が最低限やるべきことだ。
 民主党の諸君、聞いてるかい?
 「陸自特殊作戦群・・・習志野駐屯地(千葉県)に所在する陸上自衛隊唯一の特殊部隊で、ゲリラや特殊部隊による攻撃への対処に任ずる部隊・・・平成16年3月の発足から5年余。実任務にも投入されている。16年から2年半に及んだイラク派遣で警備の要となる要人警護などにあたった。・・・
 <初代群長の前には>乗り越えがたい壁<が>立ちふさがった。「特戦群は虎の子。最後の最後に投入すべきだ」。これが陸自幹部の大勢で、イラク派遣を経ても変わらない。実戦に即した訓練をすれば、保身をはかる幹部が飛んでくる。
 「政治的にいつでも運用できる能力を備えても、それに見合った任務に使う気構えがない」。入隊時の違和感が頭をもたげた。「日本のために戦える場所ではない…」。群長離任から1年半後、制服を脱いだ。・・・」
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090802/trd0908020802002-n1.htm
 朝鮮日報が、記事と社説で日本の核武装の「後押し」をしてくれてます。↓
http://www.chosunonline.com/news/20090801000031
http://www.chosunonline.com/news/20090801000032
http://www.chosunonline.com/news/20090801000035
 中露は現在蜜月時代であると言えそうです。↓
 ・・・ Last week China and Russia held their biggest joint military exercises ever – their battalions streaking across the plateaus and shimmering plains of Shenyang province.・・・
 ・・・their aim was to send an unambiguous message to the internal Muslim populations of China and Russia: no dissent will be tolerated.
Both countries are now facing simmering Muslim uprisings. In China’s case, this comes from Uighurs whose revolt in the north-west province of Xinjiang this summer has been brutally suppressed. Russia, meanwhile, is facing an insurgency of its own in the north Caucasus republics of Ingushetia, Chechnya and Dagestan.・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2009/aug/02/china-russia-relationship
 しかし、ロシアの極東地方の人口減は、中長期的には中露間の懸念材料です。
 もっとも、今のところ、ロシアの抑制政策もあって、極東地方の支那人の数も減っているからいいようなものですが・・(コラム#1261参照)。↓
 ・・・since the early 1990s the Russian far east’s population has plunged by 1.6 million.・・・
 Over the past decade the number of Chinese migrants working in Russia’s far east has actually fallen.・・・(ガーディアン上掲)
 「・・・「一日練習せざれば自身に、二日なら批評家に、三日なら聴衆に伝わる」。仏の名ピアニストとして知られたコルトーの言葉だ・・・」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2009080202000117.html
なんて、コルトーに言われなくても、かなりピアノやったことのある人にとっちゃ常識だわさ。つまり、休日がないってこと。
 弦楽器や管楽器でも多分同じだろう。
 これが、演奏に限って言えば、クラシック音楽とポピュラー音楽を分かつ点じゃないかな。
 このところ、次々に庄司紗矢香(コラム#3159、3382)によるバイオリン演奏がアップされています。著作権の問題はクリアしてるんだろうかと心配しちゃう。
 その中から、有名なバイオリン協奏曲を3曲を、とにかく聴くべし。ブラームスとチャイコフシキーは動画つきだけど、可愛いいい表情ですねえ。↓
ブラームス
http://www.youtube.com/watch?v=CGLtuKO-YaQ&feature=related 以下
メンデルスゾーン
http://www.youtube.com/watch?v=IZiF8KMndZE&feature=related 以下
チャイコフスキー
http://www.youtube.com/watch?v=iFXug5vc734&feature=related 以下
 こんな、ど演歌ならぬどクラシックなんていやだとおっしゃる方、しょうがないですねえ。
 じゃ、だまされたと思って、篠崎史紀のチャルダッシュ(コラム#3360)の「バイオリン」演奏を聴いてみましょう!↓
http://www.youtube.com/watch?v=UOY2SFbikN0&feature=related
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太田述正コラム#3435(2009.8.2)
<欧州へのイスラム移民(その3)>
→非公開