太田述正コラム#4027(2010.5.24)
<皆さんとディスカッション(続x843)>
<こゆき>
 ・・・それは失礼しました。
 わたしは1~2ヶ月しか<太田コラムに>いなかったので、太田さんはお忘れだったのでしょう。2年以上前のことですし。
 わたしは15年以上パリに住んでいて、勉強もたくさんして、太田さんのアングロサクソン崇拝にはたくさんおかしなところがあるのがわかり、それを指摘しました。
 太田さんはなにも仰らなかったように思いますが、当時、このブログには頭の悪い太田さんのグルーピーみたいなのがたくさんいて、一斉にわたしにとびかかってきました。
 頭の悪い日本人にありがちなことですが、わたしの言っていることがおかしいとはいわない(いえない笑)ので、わたしが女で、こゆきなんていうから若い子で(わたしは若い子ではありません。こゆきはうちの犬の名前です)、突然来て太田先生にたてつくとは失礼だ、我慢できないというのです。わたしはつくづく嫌になって、それにひっこしで、かれらをひとりづつやっつける時間も気力もなかったので、日本に帰ったら、また続きを書きます、といって、それっきりでした。
 お約束したのに知らん顔は太田さんに失礼だと思ったので、久しぶりに御挨拶に伺ったのです。思い出していただけました? 別に思いだしてくださらなくてもいいです。とにかくわたしは、簡単な自己紹介と御挨拶をしたように思いますので。
<MS>
 ・・・「こゆき」さん、「イスラム世界の三大思想家」というMawdoudiについて、2007年にやり取りのあった、koyuki さん↓では?
http://blog.ohtan.net/archives/51109890.html
 文章の感じとフランスびいきそうなのが、そっくりです。
<太田>
 それはどうも。
 私のアタマ、どうやら、横文字情報と和文字情報とを截然と分けて記憶しているようですね。
 ところで、こゆきことkoyukiさん、過去コラムを調べてみたんだけど、「太田さんのアングロサクソン崇拝にはたくさんおかしなところがあるのがわかり、それを指摘しました」、「当時、このブログには頭の悪い太田さんのグルーピーみたいなのがたくさんいて、一斉にわたしにとびかかってきました。」、「こゆきなんていうから若い子で(わたしは若い子ではありません。こゆきはうちの犬の名前です)、突然来て太田先生にたてつくとは失礼だ、我慢できないというのです。」という事実はいずれも見あたりませんねえ。
 第一、アングロサクソンについては、「アングロサクソン崇拝は噴飯ものですが、現在少々忙しくて、それにきちんと対応している時間がありません。来年の春以降になれば、あるいはその気になるかもしれません。」(コラム#2268)と自分で言ったの忘れたの?
 あなたが行った具体的指摘と言えば、エトルリアとイスラムに関するものだけで、その他の読者の反応としては、後者の話題について情報提供した読者がいただけだし、だーれもあなたが若い女性かどうかなど、いや、そもそも女性であるかどうかすら云々したことないよ。
 koyukiさん、ちょっと自意識過剰じゃねーの?
 それよきゃ、せっかく「勉強もたくさんし」たとおっしゃるのだから、遅ればせながら、私のアングロサクソン論批判、やってみたらいかが?
 ただし、典拠付でね。(フランス語の典拠でもいいよ。)
<唯我独尊>
≫太田「史観」、誰かがマンガにしてくれると一番いいかもね≪(コラム#4025。太田)
 是非期待したいところです。現在、日本が得意とするマンガだったら日本中の、いや、世界中の人たちが読んでくれるかもしれませんね。
 ちなみにマンガで著された、たくさんの歴史ものがあります。
http://www.geocities.jp/uwasano/rekishimanga.html
 ・・・歴史の大切さは十分認識しています。だから義務教育における日本史では、古代~中世史よりも近代史にもっと重点を置いてほしいのです。今の文部科学大臣には大いに期待していますが・・・(とほほ)
<ΒυΒυ>(「たった一人の反乱」より)
≫太田「史観」、誰かがマンガにしてくれると一番いいかもね。≪
 そんな戯言より次著はいつ出すの?話はそれからでしょう。
 そもそも太田さんはマンガって読むの?お気に入りのマンガってある?
<ΒΒυυ>(同上)
 それくらいわからないならサイトに来るのやめなよ。
 太田さんが漫画読むわけないだろ。
 「ベルサイユのばら」は読んでたんじゃない?
<太田>
 読んでないよ。
 マンガ読んでたのは小5まで。
<ΒυυΒ>(同上)
 小沢さん、宮崎とか日本全体とかより岩手の選挙区のほうが大事なんだね
http://4.bp.blogspot.com/_lYuktyQYXuY/S_kfZQLL3wI/AAAAAAAADDU/BhhwDVcWwXw/s1600/i0093849-1274497314.jpg
<村土俊彦>
 <コラム#159、160の>「日本の防衛力の過去と現在――新たなあり方を考える出発点として――」<を読み>ました。
http://blog.ohtan.net/archives/50955777.html#comments
 日本の自衛隊は米国に指揮されていたんですね。
 やはり従属国で米国に防衛を丸投げし、戦争にも協力していたんですね。
 吉田内閣は利用されなかったが、それ以降は米国の傀儡政権だったと思います。
<太田>
 おっしゃるとおりですが、日本が「独立」してたら当然自らやっていたであろうことを米国が代わってやっていた、それに属国日本が(意識しないまま)協力していた、ということなんですからね。
 なお、コラム#4023で言及した海上境界線(北方限界線)については、コラム#3278でも触れたけど、本日付の朝鮮日報でも言及されてたな。↓
 「・・・昨年1月に対韓国宣伝機関の祖国平和統一委員会は声明で、「基本合意書の北方限界線(NLL)条項廃棄」を宣言している。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20100524000025
 それでは、そのほかの記事の紹介です。
 「李明博大統領は24日、・・・「今、この瞬間から北朝鮮の船舶は、南北海運合意書により許可されている韓国海域のいかなる海上交通路も利用できない。南北間貿易も交流も中止されることになる」・・・るという国民向け談話を発表した。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20100524000032
 これらの措置の効果は、以下のとおり。↓
 「・・・北朝鮮の船舶が済州海峡を利用すると、航海時間を約20時間短縮でき、その分燃料削減にも効果がある。
 済州海峡通過の遮断は・・・北朝鮮に年間40億ウォン(約2億9600万円)ほどの経済的打撃を与える・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20100524000038
 「・・・北朝鮮は、南北交易が中断された場合、年間2億ドル(約180億円)以上の金銭的被害を受ける・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20100524000037
 ところで、
 「・・・<北朝鮮の>1000トンあれば4000万人を殺傷できる化学兵器5000トンと、レーダーでは捕捉できないAN-2飛行機を利用して同族を殺傷しようとする18万人の特殊部隊。このように残忍な武装集団と殺傷兵器が目と鼻の先にあるのが、ほかでもない、大韓民国の国民が置かれた現実の状況だ。北朝鮮は1000万のソウル市民の頭上に、射程距離60キロの長射程砲の照準を合わせている。ところが過去10年間、・・・われわれはあまりにも・・・安全保障<について>・・・無感覚で無神経な生活をしてきた。・・・」
http://www.chosunonline.com/news/20100524000007
 ↑これじゃ、到底、韓国側が軍事報復などできないこと分かるだろ。
 「安全保障<について>・・・無感覚で無神経」って言や、こんなソウルの、しかも北部に住みたがる韓国の金持ち達が一番ひでえんでねえの?↓
 Most chairmen of big businesses still prefer to live in the traditional wealthy districts of Seoul — Seongbuk-dong and Hannam-dong in the area north of the Han River,・・・
http://english.chosun.com/site/data/html_dir/2010/05/24/2010052400632.html
 ま、そうは言っても、その韓国民より日本国民の方が、安全保障についての無感覚・無神経の度合い、数等倍ひどいけどね。
 我々が安全保障について世界一無感覚・無神経でおられるのは、在韓・在日米軍や韓国軍の存在のおかげなんだってっこと、片時も忘れないようにしようぜ。
 また、上での村土さんとのやりとりもよく反芻して欲しいな。
 産経が沖縄の最新の声を紹介している。
 産経を始めとする本土メディアの絶大なる協力も得て、鳩山大宰相サマのおかげで普天間問題が沖縄にとって最も儲かる形で・・「誠意」=「カネ」だっての分かるよな・・「決着」を見たことのうれしさに沸き立つ沖縄ってところだね。↓
 「・・・現行案反対の世論は、<本土メディアによって>意識的に形成されてきた可能性が高い・・・。それを象徴するのがキャンプ・シュワブに隣接する辺野古住民の声がほとんど伝えられてこなかったことだ。・・・
  ある革新系県議は「これだけ混乱を招いたのだから、一国の首相としての責任と誠意を見せるべきだ。自らがまいた種なのだから」と言い切った。」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100523/plc1005232040016-n1.htm
 またまたセックススパイのオハナシ。
 それにしても、北朝鮮、「安全保障」にホントに熱心だ。
 その何分の一でも経済発展に力を入れりゃいいのになあ。↓
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100523/kor1005232352004-n1.htm 
 もっとも、同じ話でも、朝鮮日報の記事はかなりニュアンスが違うが・・。↓
http://www.chosunonline.com/news/20100524000039
 イスラエルとアパルトヘイト下の南アとの核協力を含む麗しい軍事協力関係の全貌が明るみに出た。↓
 ・・・For years after its birth, Israel was publicly critical of apartheid and sought to build alliances with the newly independent African states through the 1960s.
 But after the 1973 Yom Kippur war, African governments increasingly came to look on the Jewish state as another colonialist power. The government in Jerusalem cast around for new allies and found one in Pretoria. For a start, South Africa was already providing the yellowcake essential for building a nuclear weapon.・・・
 ・・・gold-rich South Africa funded the joint military projects and Israel provided much of the technical knowledge.
 ”After 1976, there was a love affair between the security establishments of the two countries and their armies,” he said. “We were involved in Angola as consultants to the [South African] army. You had Israeli officers there cooperating with the army. The link was very intimate.”
 By the late 1970s, South Africa was Israel’s single largest customer for weapons.
 ・・・the relationship was so intimate that in the mid-1970s, South Africa lifted the safeguards supposed to govern how the yellowcake was used to prevent nuclear proliferation <and began to export it to Israel.>
 In return, Israel sent South Africa 30 grams of tritium, which gives thermonuclear weapons the boost to their explosive power. The delivery was enough to build several atomic bombs, which South Africa did in the coming years.
 <Current President of Israel, >Peres was central to the relationship. He was defence minister at the time of Vorster’s visit to Jerusalem and twice served as prime minister during the 1980s as the alliance with the apartheid government solidified.・・・
 Peres was not alone. Rafael Eitan, the former Israeli military chief of staff, was among those who spoke of his sympathy for the white regime’s position. So did Ariel Sharon, the future prime minister・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2010/may/23/israel-apartheid-south-africa-nuclear-warheads
 ↑余談だけど、1988年、(先般トルコとともにイランに救いの手を差し伸べた)ブラジルから英国防省の大学校に来てた同僚の海軍大佐、日本が核開発する時には、実験場をブラジルが提供してやるって言ってたっけ。
 いずれにせよ、イスラエルは極めて困った立場に立たされたことになる。そして米国も・・。↓
 The Israeli authorities tried to stop South Africa’s post-apartheid government declassifying the documents・・・and the revelations will be an embarrassment, particularly as this week’s nuclear non-proliferation talks in New York focus on the Middle East.
 They will also undermine Israel’s attempts to suggest that, if it has nuclear weapons, it is a “responsible” power that would not misuse them, whereas countries such as Iran cannot be trusted.・・・
http://www.guardian.co.uk/world/2010/may/23/israel-south-africa-nuclear-weapons
 オバマ大統領の米国登場は遅すぎたんじゃないの、乳児死亡率で見る限り、米国は完全に(かつての)中南米化してしまった。
 キューバにまで抜かれたなんて、いいザマだって言いたいけど。↓
 Underscoring historic recent gains in global health, the number of children younger than 5 who die this year will fall to 7.7 million, down from 11.9 million two decades ago, according to new estimates by population health experts.
 But as much of the world makes strides in reducing child mortality, the U.S. is increasingly lagging and ranks 42nd globally, behind much of Europe as well as the United Arab Emirates, Cuba and Chile.
 Twenty years ago, the U.S. ranked 29th in the child mortality rate・・・
 ”There are an awful lot of people who think we have the best medical system in the world,” said Dr. Christopher Murray, who directs the institute and is an author of the study. “The data is so contrary to that.”・・・
 The U.S. mortality rates defy traditional explanations, such as a nation’s diversity, high number of immigrants and persistent pockets of poverty, Murray said.
 Australia, another diverse country with a large immigrant population, cut its child mortality rate over the last two decades more than the U.S. Australia now ranks 26th in the world.
 Murray said high child mortality rates were not limited to black and Latino populations in the U.S. In fact, researchers have found high rates among higher-income whites, a group that traditionally has better access to medical care.・・・
http://www.latimes.com/news/nationworld/nation/la-na-child-mortality-20100524,0,1483334.story 
 それぞれの元配偶者を見るだけでも、こういう女性を選んだ長男坊のチャールスも次男坊のアンドルーもひどいもんだ。
 マジ、エリザベス2世が英国最後の君主になるかも。↓
 「英国のエリザベス女王の次男アンドルー王子と離婚したセーラ・ファーガソンさん(50)が、ビジネスマンと身分を偽った記者に、同王子との面会を取り持つ報酬として、50万ポンド(約6500万円)を要求している様子を隠し撮りした映像を、英日曜大衆紙・・・が・・・インターネット上で公開した。
 アンドルー王子は、英政府の貿易・投資部門の特別代表を務めており、ファーガソンさんは、同王子と懇意になればビジネスで有利になると主張。同王子を通じたビジネスが成功した場合、利益の1%を手数料として支払うよう求めた・・・。」
http://sankei.jp.msn.com/world/europe/100524/erp1005240849001-n1.htm
 ・・・The duchess, who married Prince Andrew in 1986 and was divorced from him 10 years later, has a long history of excruciating misjudgments and has been in financial difficulties for some time. Her most notorious escapade occurred when she was pictured on a yacht, while still married, having her toes sucked by her then financial adviser・・・. Famously, the Queen’s former private secretary・・・summed her up as “vulgar, vulgar, vulgar”.・・・
http://www.guardian.co.uk/uk/2010/may/23/sarah-ferguson-andrew-cash-tabloid
 好む外国料理の順序:米国人は、イタリア・メキシコ・日本(メキシコは自国料理みたいなもんだから、日本料理は2番ということ)、中国人は、韓国・日本。
 日本料理の人気高いねえ!↓
http://www.chosunonline.com/news/20100523000011
<講演会(オフ会)幹事団>
太田述正 第2回講演会「私の考えを形作った本」
日時 6月26日(土) 13:00~17:10
場所 新宿区・大久保地域センター (http://www2.odn.ne.jp/ookubo/)
   (13:00~15:00) 会議室B
   (15:15~17:15) 会議室A
※会場予約の都合上、途中で会議室を移動します。
会費 500円
※飛び込み、途中参加大歓迎。
プログラム
1 太田が「私の考えを形作った本」について、1時間程度話
を行う。
2 質疑応答
・二次会・三次会は、新宿東口周辺(歌舞伎町方面)で行う予定です。
 時間と場所が決まり次第、改めて告知いたします。
 一次会(講演会)のみの参加はもちろん、二次会からの参加も大歓迎です。
<太田>
 演題は同じですが、5日の神戸での講演会(オフ会)と間違わないで下さいね。
 申込みフォームは、後日、掲げます。
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太田述正コラム#4028(2010.5.24)
<米人種主義的帝国主義と米西戦争(その6)>
→非公開