太田述正コラム#4763(2011.5.23)
<皆さんとディスカッション(続x1212)>
<太田>(ツイッターより)
 <一>昨日のオフ会は、遠路はるばる、(なつかしい)仙台から2名、そして北京(!)から1名の参加があった。
 女性の参加は再びゼロ。外国籍の人の参加も相変わらずゼロ。
 今後、オフ会はどんな風に変わって行き、いつまで続くことになるのかねえ。
 次回以降も、皆さん、よろしく!
 当分は書くわけにいかないチョー面白い話が、ここ数年でどんどんたまっている。
 いずれ、みんな書きたいのだが、ノンフィクションとして書くのか、フィクション(私小説)として書くのか、今から頭を悩ましている。
 事実は小説より奇なりってホントだけに、人名や場所等をヘタに変えたくないしねえ。
<ΣΣεε>(「たった一人の反乱」より)
>当分は書くわけにいかないチョー面白い話が、ここ数年でどんどんたまっている。
 太田さんの言う「面白い」って、苦笑いしか出ない類の「面白い」じゃなかろうか。
 有料読者向けにも書けないの?
<太田>
 私に文才さえあったらの話だけど、うまく小説仕立てにした場合、芥川賞がとれちゃいそうなストーリーが3つもあるんよ。
 一つは、予想もつかない展開の中で、人間存在の根源を考えさせられつつ、次第に日本の現代社会のひずみが露呈されていくってストーリー。
 もう一つは、・・この程度のことすら紹介するわけにいかないストーリー。
 そしてもう一つは・・現時点で、およそ言及することが不可能なストーリー。
 諸君、想像をたくましくしてくれたまえ。
 うち一つ以上を既に知ってる読者は両手で数えるくらいはいるけど、そういう人は何も言っちゃダメだからね。
>有料読者<だけ>向けにも書けないの?
 そうしたいという気持ちはあるんだけど、公開コラム一日2篇の「ノルマ」を維持するためには、毎日3篇コラムを書かなきゃならないことになる。
 ちーと不可能なんだわ。
<ΣεΣε>(「たった一人の反乱」より)
≫何がなんだか・・。≪(コラム#4761。太田)
 班目が足を引っ張ってるようにしか見えない。
 荷が重過ぎるようだし、辞めていただくのがいいんじゃない?
 「「総理から再臨界の可能性について問われた原子力安全委員長が可能性はゼロではないとの趣旨の回答をした」と訂正された。」
http://www.asahi.com/politics/update/0522/TKY201105220399.html
 「班目氏は一時「再臨界を言うはずがない。私の原子力に関する知識をばかにしている。侮辱もいいところだ」と批判していたが、要請後、毎日新聞の取材に「(学問の世界では)ゼロでないという発言をしたという記憶がよみがえった。この発言に事務官が過敏に反応していた」と軌道修正。
 21日の文書の表現を「再臨界の可能性を問われ、ゼロではないとの趣旨の回答をした」と訂正することで折り合ったという。
 多くの専門家は再臨界の可能性はすでに皆無に近かったとみている。
 住田健二・大阪大名誉教授(原子炉工学)は「原子炉内に真水が大量に入っている状態で、海水を入れても、臨界に必要な中性子の吸収量はほとんど変わらない。
 食塩のような不純物が混ざれば、むしろ中性子が吸収されて臨界が妨げられる」と分析。
 「海水注入が(55分間)止まったことで、炉内の温度が上がったり、沸騰したりした可能性はあり、影響はあったと思う」と話す。」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110523k0000m040117000c.html
<ΣεεΣ>(同上)
 サムスンの台頭=日本企業の衰退もしくは停滞だから、日本人としては悔しいよな。
 かつてNECなんて半導体売り上げ世界一だったのに、今じゃ資産の切り売りで生き残っているもんな、悲しいものだ。
 70、80年代の欧米人も日本企業の台頭に苦々しい気分だったのだろう。
 歴史は繰り返すということか。
 ただ、韓国の場合、対日赤字が長期間にわたって続いているから、本質的な開発力はG7並みには到達してないのだろうな。
 ここらも、韓国人の屈折は理解出来なくはない。(典拠省略)
 日本人も長らく欧米に対するコンプレックスがあったと思うので、韓国人の感情も理解出来る。
 一方、70、80年代の日本の台頭、もしくは復活に対する欧米人の感情はどういうものだったのだろうか?
 日韓と違って人種的な偏見も加わり、より複雑なものだったのだろうか?
<太田>
 本日、ヤボ用があり、時間が全然なくなってしまったのですが、幸い、紹介すべき記事が次の1つだけで助かりました。
 米国のフィルモア大統領って、美男子であっただけが取柄で、ペリーを派遣して日本を開国させたことくらいでしか歴史に名を遺していない。↓
 Queen Victoria called Millard Fillmore the handsomest man she had ever met. He dispatched the naval expedition that opened Japan to the Western world・・・
 <彼がやったことで一番問題があったのが逃亡奴隷法の制定だ。その内容は、北部で南部からの逃亡奴隷を捕まえなければならないこと、その際にいかなる市民もその目的に徴用できることとされたこと、逃亡奴隷を捕まえられなかった連邦捜査官(federal marshal)がその奴隷の代金を支払う義務を負わされたこと、だ。その結果、最終的にもたらされたのが、あの南北戦争だった。↓>
 The South・・・got its fugitive slave law. This measure made the federal government responsible for the arrest of freedom-seekers everywhere in the North—the widest expansion of federal power up to that time—and gave its commissioners the power to draft any citizen, however unwilling he might be, to help enforce it. Mr. Finkelman, a constitutional scholar, brilliantly dissects this law’s many legal flaws, among them a draconian provision that held federal marshals personally liable for the value of any slaves who escaped. The Fugitive Slave Law, Mr. Finkelman writes, “would dominate the rest of [Fillmore’s] administration, taint everything else he did, and in the end help destroy his presidency, his party, and ultimately the Union itself.”
 <つまり、それまで奴隷制を黙認していた北部の白人達は、連邦政府のかかる市民生活への介入に怒り、地下鉄道を通じて奴隷をカナダに逃がす運動が盛んになったというのだ。↓>
 No other single federal act would do more to turn previously neutral whites against slavery. Most white northerners were deeply racist by today’s standards. But when the federal government reached into their own communities and demanded that they collaborate in slave-catching, they rebelled. In several instances, abolitionist crowds literally ripped fugitives from the hands of federal commissioners and sped them to safety in Canada via the Underground Railroad. Some states, such as Massachusetts, even made it illegal for office holders to enforce the law. ・・・
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703421204576331593721912046.html?mod=WSJ_Opinion_LEFTTopOpinion