太田述正コラム#5417(2012.4.13)
<皆さんとディスカッション(続x1521)>
<太田>(ツイッターより)
 何ちゅうことはない写真集だが、動物の写真等、心がなごむよ。
http://www.sfgate.com/cgi-bin/object/article?f=/g/a/2012/04/11/dip.DTL
「韓国芸能界の10大「天然<(非整形)>美人」
http://j.people.com.cn/94638/94657/7784172.html、「
広東外語大 美人教師が人気」
http://j.people.com.cn/94638/94659/7784790.html
人民網の「努力」に敬意を!
 「北朝鮮、…長距離弾道…ミサイルとみられる機体発射…」
http://www.asahi.com/international/update/0413/TKY201204130112.html
 これより、昨日の韓国の選挙結果の方がニュース価値は高いけどね・・。
 北朝鮮、打ち上げにこんなにみじめに失敗したってのはさすがに大ニュースだな。
 北朝鮮内での報道がどうなるのかが楽しみだ。
 なお、CNNの記事の写真、ミサイル以外のも一見の価値あり。
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-17698438
http://edition.cnn.com/2012/04/12/world/asia/north-korea-launch/index.html?hpt=hp_t1
<通りすがり>
 <コラム#5198>「阿部泰隆論文を読む(その2)」<を読み>ました。
 阿部泰隆さんは留学経験がおありのようですよ。
 寧ろ、海外経験を誇りにされているのでしょう、ホームページにその項目を設けてます。
 またドイツの大学で教授をされてたようですよ。
http://www.eonet.ne.jp/~greatdragon/index.html
<太田>
 どうもありがとうございました。
>阿部泰隆さんは留学経験がおありのようです
 上記HPの「経歴」の頁には、以下のように記述されています。
・学歴
・・・
1964年3月 東京大学法学部卒業
・・・
・学位
 東京大学法学博士(1972年6月、論文博士)
・職歴
1964年4月 東京大学法学部助手
1967年8月 神戸大学法学部助教授
・・・
・留学
1972年7月~75年2月 西ドイツ
1979年3月~80年3月 西ドイツ、仏、米。
1993年9月~12月     ドイツ・トリア大学客員教授(環境法)
・・・
http://www.eonet.ne.jp/~greatdragon/background.html 
 さて、西ドイツに3年も滞在しながら、阿部は修士号や博士号を取得していません。
 (自然科学の分野では、日本で博士号を取得してから、外国の大学で、同じ分野で(修士号をとった上で)博士号をとることはめずらしくありません。)
 「助手時代はフランス行政訴訟法を研究していたがフランスの行政法規から学ぶことは少ないとして後にドイツおよびアメリカの行政法を中心に研究」した
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E9%83%A8%E6%B3%B0%E9%9A%86
という事情から、阿部は、ドイツ語の習得とドイツ行政法を学ぶためにドイツ各地を転々と遊学したことがあるらしい・・「遊学」である証拠に、阿部は、その3年間、ドイツ語で論文を1本も書いていないどころか、日本語の論文すら1本も書いていません!
http://www.eonet.ne.jp/~greatdragon/articles.html
・・けれど、これをもって「留学」したとは到底言えない、何となれば、彼がドイツにおいて行政法、より一般的には法学、という学問の基礎を身に付けたとは言えないから、というのが私の見解です。
 とはいえ、「留学経験もありません。」(コラム#5198)のままではよろしくないので、この記述を「海外遊学経験しかありません。」に修正させていただきます。(ブログは修正済み。)
>ドイツの大学で教授をされてたようです
 「(イタリアの大学で教えたことはあるようですが、どうせ比較法の講座で日本法概論を講じた程度でしょう。)」(コラム#5198)と書いた典拠を思い出せないのですが、「イタリア」は(私が「トリア」を「トリノ」と見間違ったのではないかと思われるところ、)「ドイツ」の誤りで、しかも、阿部が講じたのは「日本法概論」ではなく「環境法」だったのですね。
 しかし、阿部自身が、この項を自ら「留学」の中に挿入していることはイミシンです。
http://www.eonet.ne.jp/~greatdragon/background.html 前掲
 つまり、トリア大学での滞在についても、あくまでも「遊学」(今回は資料収集?)することが彼の目的であったことが透けて見えるのです。
 そこで、上掲の記述を、
 「(ドイツの大学で「環境法」を3か月間教えたことになっていますが、同大学に滞在していた間に、「日本の」・・←想像だが・・環境法制を講じた、といった程度のことでしょう。)」
に改めさせていただきます。(これも、ブログは訂正済み。)
 ところで、阿部が、この自分のサイトで以下のように記しているのは興味深いですね。
 「行政訴訟の数は、人口比で、ドイツなら数百倍、隣の台湾や韓国は数十倍で、市民の勝訴率も結構高いですから、役人のレベルが似たようなものだという前提に立てば、日本では、提起された訴訟が全て勝っても、まだまだ勝つべき事件が残っていることになります。」
http://www.eonet.ne.jp/~greatdragon/index.html 前掲
 私なら、ドイツ、台湾、及び韓国(全て大陸法系であり、台湾については詳らかにしないが、韓国については、日本法系)と日本との、このような大きな違いが何に由来するのか、の方に関心を持つところです。
 直観的には、日本の「役人のレベルが」高いかどうかはともかくとして、日本の行政の質がこれらの国に比べて相対的に高くて日本国民の行政に対する信頼度が全般的に高いからではないかと思うのですが・・。
 最後に、もう一度、上掲の阿部の経歴を眺めていただきたい。
 彼は、東大法学部卒ですから論文を全く書くことなく学士号を取得しています。
 そしてただちに同法学部の助手に採用されていますから、大学院経験がありません。
 つまり、彼は、修士論文を書いたこともないのです。
 それどころか、何と、助手でいた3年間、彼は、(公表された)論文を1本も書いていません。
http://www.eonet.ne.jp/~greatdragon/articles.html 前掲 
 結局、私に言わせれば、彼は、学問の基礎を身に付ける機会がないまま、神戸大学助教授に就任したわけです。
 そして、彼は、この助教授時代に学位論文「フランス行政訴訟論 越権訴訟の形成と行政行為の統制」を東大に提出して博士号を取得しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%98%BF%E9%83%A8%E6%B3%B0%E9%9A%86 前掲
 だが、阿部が、フランスに「遊学」すらせずに執筆したところの、このようなテーマ・・法哲学じゃないんですよ!・・の学位論文が審査を通るということは、日本の法学界そのものが、私の言うところの、「法をとりまく社会事情<にいかに>関心<が>希薄」(コラム#5198)であるかを、示して余りあるものがあります。
 いずれにせよ、「<阿部>も短大卒相当である、ということであり、<彼には>学問の基礎が身についていない可能性が高い」という私の指摘を改める必要は全くなさそうです。
 それでは、その他の記事の紹介です。
 フロリダでの少年銃殺事件に関し、被害者の母親(と父親?)が、あれは事故だったと言い出したことは、救われる思いだが、ちょっと拍子抜けもするね。↓
 ・・・Sybrina Fulton, Trayvon Martin’s mother, told・・・that she did not think Mr Zimmerman had intended to kill her son.
 ”I believe it was an accident,” she said on Thursday. “I believe that it just got out of control and he couldn’t turn the clock back,” she said, joined by Trayvon’s father and their lawyer Benjamin Crump.・・・
 In a later interview・・・, Ms Fulton said she meant the meeting between her son and Mr Zimmerman was the accident.
 ”That was the accident,” she said. “Not the actual act of him shooting him. That was murder… They were never supposed to meet.”・・・
http://www.bbc.co.uk/news/world-us-canada-17691459
 精神障害者ないし(アルコール等の)物質使用障害者の平均寿命は、平均より25年短いってさ。↓
 ・・・people with either・・・mental or substance-use disorders(物質使用障害)・・・ have shorter life expectancies than most Americans; a 2006 study put the difference at 25 years.・・・
http://www.washingtonpost.com/opinions/americans-are-waiting-for-mental-health-parity/2012/04/12/gIQANhrnDT_print.html
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太田述正コラム#5418(2012.4.13)
<黙示録の秘密(その11)>
→非公開